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キャリアアップするために転職したい!退職理由はなんて伝えたらいい?

 

人々が転職を考える理由のひとつに「キャリアアップ」があります。今よりさらに活躍できる場を探すために転職を行おうという考え方です。転職でキャリアアップを成功させるにはどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか?

目次

キャリアアップとは?

「キャリアアップ」というのはよく聞く言葉ですが、そもそも言葉の意味を正しく理解しているでしょうか?一般的に「キャリアアップ」といった場合、主に3つの意味があります。言い換えると、「キャリアアップには3つの種類がある」と表現することもできます。

キャリアアップにはどんな種類があるの?

よりハイレベルな仕事ができる環境が得られる

ある程度仕事の経験を積み、スキルが身についてくると、今やっている仕事に物足りなさを感じるようになると思います。そのようなとき、より高い役職に就き、今までより難しい、やりがいのある仕事を任されるようになることが「キャリアアップ」のひとつです。

ビジネスパーソンとしての経歴に箔がつく

以前よりも高い役職に就くということは、自分のビジネスパーソンとしての経歴に箔がつくことを意味しています。経歴はその人にとってのブランドのようなもの。これもキャリアアップの一種です。

収入や待遇が改善する

地位の向上に伴い、年収やボーナス、あるいは福利厚生といった待遇が改善すること。これもキャリアアップです。特に、多くの人がキャリアアップを目指すのは「収入の増加が見込まれる」という理由が大きいウェートを占めているからと言っていいでしょう。

キャリアアップしたら必ず年収はあがるの?

では、キャリアアップしたら必ず年収は増えるのでしょうか?残念ながら、そうとはいい切れません。「キャリアアップの過程で一時的に年収が下がる」ということは十分に起こりうるのです。

たとえば、「大企業の一般社員から中小企業の管理職へ転職する」というケースを考えてみましょう。一般社員から管理職へのキャリアアップであることは間違いありませんが、勤めている企業規模が小さくなるので年収が下がる場合もあります。

では、「管理職になるために、別部門に移動して数年間経験を積む」というケースはどうでしょうか?この場合も、「近い将来、管理職になるために必要な経験を積むための部署異動」であることは間違いありません。しかし、異動先の部署では今までの経験が活かされるとは限らないので、一時的に年収が下がることもあるでしょう。

とはいっても、どちらのケースも年収が下がるのはあくまでも一時的な現象に過ぎません。必要な経験を積み、求められる能力を身につければ、将来的には以前以上のキャリアを得ることができるでしょう。

キャリアアップの転職はやっぱり20代まで?

一般的には、キャリアアップの転職は20代までが有利と言われています。20代は社会人としての経験を積む時期であり、企業から見ても「教育のしがいがある年齢」なので求人数も多いからです。

しかし、30代や40代でもキャリアアップの転職を諦める必要はありません。一般的には年齢が高くなるほど転職では不利、といわれがちですが、それはあくまで「普通の転職」の場合の話です。キャリアアップのための転職は、企業側から見れば「有能な人材を、適切な待遇で迎える」という意味合いもあります。ですから、確かな能力と経験さえあるなら30代、40代でも希望を捨てる必要は全くありません。

辞める会社には退職理由をなんて伝えたらいい?

「キャリアアップのための転職」を行う際、少し気になるのが「退職理由の伝え方」でしょう。正直に「キャリアアップのため」と言ってしまっていいものか、それともほかの理由を説明するべきか悩みどころです。

退職理由がキャリアアップでは具体性がない!

すでにご説明したとおり、キャリアアップという言葉は少なくとも3つの意味を含んだ複雑な概念です。ですから、退職理由を「キャリアアップのため」としてしまうと具体性がなく、企業側にうまく伝わらない可能性が大です。もう少し別の言い方をして、うまく趣旨が伝わるようにした方がいいでしょう。

それなら何て伝えるべき?

いくつか伝え方の例をご紹介するので参考にしてみてください。単に「キャリアアップのため」というよりも、こうした具体例を入れるほうが伝わりやすくなります。

「管理職になりたいから」

現在、一般職で働いていて、管理職へのキャリアアップを目指しているならこの言い方でいいでしょう。ただし、「数年後には管理職のポストを用意するから考え直してくれ」といった引き留めに合う可能性もあるので、その場合は別の理由と組み合わせて伝えるほうが無難です。

「ほかにやりたい仕事が見つかった」

これは、「経歴に箔をつけたいから」というのを、別の言葉で言い換えた表現です。この伝え方であれば、「今の仕事とは違う、別の仕事をやるために転職するのだな」と理解してもらえるでしょう。

転職先でやりたいことを具体的に話す

本来であれば、「年収や待遇を改善したい」という理由も説明するべきなのですが、そういった条件面の話をしてしまうと「給料をアップするから残ってくれ」というふうに強引な引き留めにあいやすいので避けておくほうが無難でしょう。

それよりは、先程あげた「ほかのやりたい仕事」で、具体的にどんなことをやりたいのか、例を挙げて説明するほうが有効です。「そこまで具体的なイメージが定まっているなら、引き留めても無駄だな」と思ってもらえるかもしれません。

転職面接で退職理由はなんて伝えたらいい?

退職理由については、辞める会社だけでなく転職先にも説明しなければいけません。続いて、転職面接における退職理由の伝え方をご紹介しましょう。

「キャリアアップのため」は伝えてもOK

退職先に対してはストレートに伝えられなかった「キャリアアップのため」という転職理由も、転職希望先には率直に伝えてしまってOKです。「前職ではキャリアアップを実現できなかったが、貴社ではできると考えた」ということになるので、理由としても前向きですし、転職先をたてる表現になっているからです。

前職では実現できなかったことに触れる

「以前の勤務先は企業規模が小さく、もっと大きな仕事に挑戦したかった」、「前職では決まりきった仕事が多く、もっと創造的な仕事に挑戦したかった」というふうに、前の仕事ではできなかったこと、転職先で新たに挑戦したいことを説明しましょう。

転職後すぐにできること・やりたいことを伝える

転職でキャリアアップが実現するということは、転職先がそれだけあなたを高く評価してくれているということにほかなりません。逆に言えば、仕事ぶりに対してそれだけ期待が大きいという意味でもあります。転職後、すぐにできそうなことややりたいことを伝え、「この人はすぐに成果を出してくれそうだ」というイメージを与えておくといいでしょう。

キャリアアップの転職で失敗しないためには?

キャリアアップの転職は、数十年後までも影響する長期的な計画です。短絡的な思いつきで始めてしまっては、うまくいくものもうまくいきません。転職によるキャリアアップを失敗させないためには以下のポイントに注意してください。

キャリアアップのスケジュールを立てよう

最初に「自分は将来、どんな役職についていくらくらいの年収を稼ぎたいのか?」といった、長期的な目標を設定してください。そして、10年後・・・20年後というふうに目標達成までの期間を設定します。目標と期間が定まれば、スケジュールの完成です。

自分に不足している経験・スキルを補う

スケジュールが決まったら、「そのスケジュールを達成するために自分はどうする必要があるか?」を考えてみてください。場合によっては、今すぐ転職して目標を目指すより別の仕事で経験やスキルを培っておくほうがいいこともあるでしょう。キャリアアップのため、自分に足りない部分をどのように補っていくか計画すれば、どのような転職活動をするべきかイメージが定まってくるはずです。

30代・40代は、非公開求人も活用しよう

30代・40代の場合、そもそも公開されている求人の数が少なく、最初から選択肢が狭まっている状態で転職活動を行わなければいけません。実は、一般に公開されていない非公開求人の中にキャリアアップに役立つ転職先があることもあります。そうした情報も積極的に活用していきましょう。

キャリアアップの転職の相談は誰にしたらいいの?

「1人ではキャリアアップの計画を立てられない」、「適切な転職先が見つけられない」という方も多いと思います。そのような場合は1人で悩み続けるのではなく、適切な相手に相談するのがいい方法です。

転職のプロに相談するのが一番いい

相談相手としては、「転職のプロ」ともいえる転職エージェントを利用するのがいいでしょう。転職エージェントを活用すると、次のようなメリットがあります。

転職の進め方を教えてくれる

先ほどご紹介したキャリアアップのプランニングなど、転職成功のために必要な手順を直接説明してもらえます。

自分に合った求人情報など教えてくれる

1人で転職活動をしていると、案外自分に適した転職先を見落とすことも多いもの。他人の目が加わることで、より自分に合った求人情報が見つかるかもしれません。

履歴書の書き方、面接対策など教えてくれる

転職の成否は、履歴書の内容や面接での立ち振舞いにかかっています。新卒の学生であれば先輩からコツを教わったり、練習したりする機会も多くありますが、転職者にはそういう機会は限られています。転職のプロに履歴書の書き方や面接の攻略法を教われば、安心して転職活動に望むことができるはずです。

まとめ

キャリアアップは、多くの人が共通して持つ転職理由のひとつです。そこで今回は、キャリアアップのための転職を目指す際のポイントをご紹介してきました。

キャリアアップは、実現すれば自身のキャリア形成、年収アップなどの効果をもたらすほか、やりがいのある仕事へ挑戦できる環境を与えてくれます。ただし、キャリアアップの過程で一時的に年収が下がることもあるので注意しましょう。

退職する際は、「キャリアアップのため」とは伝えず、言い方を工夫して別の表現で伝えるようにしてください。転職面接では正直に「キャリアアップのため」と伝えたほうが前向きな印象を与えられます。

キャリアアップのための転職を行うときは、まず目標や期間を定めてスケジュールを立て、自分に足りない能力を補うにはどんな経験を積むべきか、プランニングすることから始めましょう。転職に不利とされる30代・40代の人も、非公開求人を利用するなどの方法もあるので決して悲観する必要はありません。1人では心細い場合は、転職のプロに相談し協力しながら転職活動を行うのもいいでしょう。

見事キャリアアップに成功すれば、収入や待遇は改善しあなたのやりたかった仕事ができるようになるはずです。簡単なことではありませんが、挑戦する価値は十分にあるので、ぜひ諦めずにチャレンジしてみてください!