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今の会社の営業はノルマがきつい…違う業種や職種へ転職する方法は?

 

営業職というと、一般には「ノルマがきつい」といったイメージが定着していて、若者にもあまり人気のない職業です。実際、営業職で働いていて日々のノルマに四苦八苦している方も多いことでしょう。営業から別の仕事に転職して、そうした状況から逃れるにはどんな方法があるでしょうか?

目次

そもそも職種、業種、業界の違いは?

「営業」という職種は、さまざまな業種・業界で一般的に存在しています。そのため、まずは「職種・業種・業界」の違いを理解して、「営業の仕事」とは何なのか、営業以外の仕事を探すにはどうすればいいか知っておきましょう。

職種

職種とは、「業務内容によって分けられた仕事の種類」と定義されています。ですが、これだけでは具体的にどのようなものかわからないと思います。先ほど「『営業』という職種」と書きましたが、実は営業も職種のひとつです。ほかには、企画・販売・事務・専門職・技術職などがあります。

たとえば、企画職とは「新しい商品・サービスの案をまとめる」のが仕事です。また、販売職の仕事は「商品・サービスをお客様に売ること」です。このように職種とは、仕事を内容によって分類し、「労働者ひとりに対して、担当する仕事の範囲を振り分けたもの」と表現することもできます。

業種

業種とは、「仕事の大まかな分野」のことを意味します。具体的には、製造業・小売業・農林業・建設業・サービス業などがあります。職種と比較すると、職種が「仕事内容による分類」であるのに対して、業種は「産業全体の中の住み分け」であると言えるかもしれません。

たとえば、「製造業の営業職」の仕事は、「何らかの商品を製造する会社に勤め、その商品の顧客を開拓する仕事」というふうに表現できます。

業界

業界とは、「扱っている商品やサービスの種類による仕事の分類」です。たとえば、「自動車メーカー」は、業種だと「製造業」に分類されますが、業界として捉えると「自動車業界」に分類されます。一般的に知られた業界の例としては、アパレル・IT・金融・不動産などがあります。

仕事の種類は、これら業界・業種・職種の組み合わせによって表現されます。たとえば、「銀行の営業」という仕事は、「金融業(銀行)」という業界の「金融機関」という業種の中で、「商品やサービスをお客様に提案する仕事」を受け持つ、という形で表現することができます。

以上のことから考えると、「営業とは違う仕事に就きたい」という悩みは「営業とは違う職種につきたい」という意味だといえるでしょう。つまり、「業界・業種を変えて営業以外の職種を探す」、あるいは「同じ業界・業種の中で営業以外の職種を探す」という二通りの方法があることになります。

営業マンの抱える悩み

営業以外の仕事を探し始める前に、営業の一体どこが嫌なのかもう一度整理してみましょう。もしかしたら、営業の仕事が嫌なのではなく単にノルマが厳しすぎるなど、今の勤め先の労働環境に問題があるだけかもしれません。一般的な営業マンの抱えている悩みをご紹介していきますので、自分の悩みと重なり合う部分があるか考えてみてください。

ノルマに追われて過度のストレスを抱える

営業マンの多くに共通する悩みとして有力なのは、何と言っても「ノルマ」の問題でしょう。一定の成果を上げないと社内で評価されない、上司から叱責を受ける、といった環境にあると、働く上で大きなストレスになります。そのような場合はノルマがない職種を探すか、ノルマがきつくない業種・業界へ移ることを検討してみましょう。

歩合制だから営業成績が悪いと給料が低い

ノルマに関連することですが、給料が営業成績に応じて変動する「歩合制」を採用する会社もあります。歩合制の場合、営業がうまくいかないと生活が苦しくなるため、仕事の成果がプライベートの悩みにも直結してしまいます。解決するには、歩合制でない会社を探して転職するのがいいでしょう。

スキル不足を感じるが、上達方法がわからない

お客様を説得する話術など、相手と打ち解けるコミュニケーション力は営業にとって必須のスキルです。しかし中には、「自分のスキル不足は感じているが、上達の方法がわからない」と悩んでいる方もいることでしょう。

営業のスキルを上達させるには、ある程度の経験を積むしかありません。とはいえ、向き不向きもあるので「続けていけば必ず上達する」とは言い切れないのも悩ましいところです。もし自分のスキルに限界を感じるようなら、営業以外の職種に転職を目指したほうがいいかもしれません。

覚えることが多すぎて大変

取引先の人の名前や連絡先、自分が売り込まなければならない商品やサービスに関する情報など、営業マンはいろいろなことを覚えなければいけません。新規の営業先や新商品ができるたびに新しい情報を仕入れなければならないため、「新しいことを覚えきれない」と悲鳴を上げる方も少なくありません。

そもそも新しいことを覚えるのが苦手なのであれば、営業以外の職種への転職を目指したほうがいいでしょう。「覚えることは苦手ではないが、新しい情報が出るのが多すぎる」という場合は、変化の少ない業種・業界への転職を検討してみてください。

付帯業務が多くて時間を取られる

営業の仕事は商品やサービスのセールスだけではありません。日報や契約書、見積書などの作書類作成、顧客への連絡といった付帯業務も多くあります。これらの業務の手間に時間を取られ残業を余儀なくされる営業マンも大勢います。

付帯業務の忙しさは、会社に依存する場合もあれば、業種・業界によって決まる場合もあります。比較的忙しくない業種・業界への転職で解決を図るのがいいでしょう。

このように、営業の仕事のどこに悩んでいるかによって、適した解決法はさまざまです。自身の悩みに合わせて「職種・業種・業界のどこをどう変えればいいのか」をよく検討してみましょう。

営業のノルマがきつくない業界や業種は?

営業職というと、どの業種・業界であってもノルマが厳しいようなイメージがあるかもしれません。しかし、実際には比較的ノルマがきつくない業種・業界もあります。代表的な例をいくつかご紹介するので、転職先選びの参考にしてください。

化学素材メーカー

化学素材は、新商品が導入される機会が少なく、ルート営業が多いため営業は比較的楽だとされています。実質的に営業業務の大半を商社に委託しているメーカーも多く、その場合メーカーに勤める営業の仕事はかなり限られることになります。

食品メーカー

食品メーカーの中でも、長年に渡って売れ続けている「ロッグヒット商品」を抱えている会社の営業はノルマがきつくない傾向にあります。商品のブランド力が高いため、それほど売り込みに力を入れる必要がないのです。

インフラ業界(鉄道・電力・ガス)

鉄道や電力、ガスといったインフラ設備は、人々の生活に必要不可欠なものです。そのため、実質的な営業行為は必要なく、営業マンの仕事は「どのような形で自社をPRするか」という企画職に近いものになります。

機械部品メーカー

自動車や電子機器に使われる部品は、「売る相手」が自動車メーカーや機械メーカーなど、ほとんど決まっています。従って、新規の営業先を開拓する必要はほとんどなく、営業の仕事は楽になります。

営業のスキルは転職で有利?

営業以外の仕事への転職を目指す場合、これまでの経験が役に立つのか不安な方もいると思います。

どのような職種、業種、業界に勤めるにしろ、営業で培ったスキルは無駄になることがありません。営業のスキルとは、端的にいえば「コミュニケーション能力」です。どのような仕事であれ組織に所属して仕事をする以上、コミュニケーション能力が必要とされない場面はないので、営業のスキルはどんな仕事でも役に立つ汎用性の高いものだといえます。

履歴書や面接での営業経験のPR方法は?

履歴書や面接で、営業の経験を上手にPRするにはどのような点に気をつけたらいいのでしょうか?

営業経験の上手なPR方法

自身の営業経験をうまく転職活動でPRしたいなら、「具体的な事例を交えて説明する」のことをおすすめします。人間はストーリー性のある話を聞くと、頭の中にイメージが湧いてくるので、採用担当者に自身のことを強く印象づけることができるでしょう。

営業ノルマがきつくて辞めたなんて言えない・・・上手に伝える方法は?

といっても、「前職ではノルマがきつすぎて、ついていけなくて辞めた」といった、完全にマイナスにしかならない事例を話すのはNGです。失敗談を話すにしても、前向きに受け取ってもらえるような表現になるよう注意してください。

たとえば、「前職ではノルマばかりを追いかける環境で、お客様の悩みに寄り添う営業ができなかった。これからは、お客様に寄り添って一緒に課題を解決する営業がやりたい」というふうに、よりよい働き方を求めて転職を希望した旨を伝えれば、採用にプラスに働くでしょう。

営業のノルマがきつくない求人などの探し方は?

最後に、「営業以外の職種」、あるいは「営業ノルマがきつくない業種・業界」の求人を効率的に探す方法をご紹介しましょう。

転職サイトを活用して良い求人情報を見つけよう

幅広い職種、業種、業界の求人情報を探すのなら、転職サイトを活用するのが一番です。職種や業種による求人情報の絞り込みも可能なので、多くの求人情報を効率よくチェックしていくことができるでしょう。

転職エージェントを活用して転職全般のサポートをしてもらおう

もし、営業以外の職種につきたいのか、それとも営業ノルマがきつくない業種・業界を探したいのか自分で判断ができない場合は、転職エージェントに相談するのもひとつの手です。方向性が明確に定まらなければ、転職活動の成功は望めません。自分一人で方向性を定められないのなら、プロのサポートを受けるのが安心です。

まとめ

ノルマのきつさに喘ぎ、転職を検討している営業マンの方のために、「営業からの転職」についてご説明してきました。

営業の仕事がきつくて「転職したい」と思っているのなら、まずは具体的にどこがきついのか自分の悩みを掘り下げて考えてみるべきです。それによって、営業という職種を変えるべきなのか、それとも業種・業界を変えるべきなのか、適した解決法が見つかるはずです。

営業での経験は、どんな仕事についても必ず役立ちます。事例を交えて上手に今までの経験をPRしましょう。転職サイトや転職エージェントを活用し、自分の悩みに合わせた最適な転職先を探してください。