健康維持に役立つといわれることが多いレシチン。
具体的に、どのような働きを期待できるのでしょうか。
レシチンに期待できる効果や効能を解説します。
併せて、レシチンを摂取できる食品なども紹介します。
興味のある方は参考にしてください。
健康維持に役立つといわれることが多いレシチン。
具体的に、どのような働きを期待できるのでしょうか。
レシチンに期待できる効果や効能を解説します。
併せて、レシチンを摂取できる食品なども紹介します。
興味のある方は参考にしてください。
最初に、レシチンの概要を解説します。
レシチンはどのような成分なのでしょうか。
レシチンは、卵黄から発見された成分です。
レシチンという名前は、ギリシャ語で卵黄を意味する「レシトース(leckithos)」にちなみ名付けられました。
レシチンはリン脂質の総称です。ヒトの体内に存在するリン脂質では最も多い成分です。
自然界のすべての動植物の細胞に存在し、細胞膜を構成するなど重要な役割を担っています。
レシチンの特徴は構造を見るとよくわかります。リン酸とコリン、グリセリン、脂肪酸で構成され、リン酸とコリンの部分は水と馴染みやすい親水性、グリセリンと脂肪酸の部分は油となじみやすい親油性です。
レシチンは、私たちの身体の親水性と親油性をコントロールしています。
細胞が細胞膜を通じて、異なる性質の物質を出し入れできるのはレシチンがあるからです。
レシチンは、リン脂質のひとつ「ホスファチジルコリン」の別名でした。
現在では、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン(リン脂質)などを含むものをまとめてれレシチンと呼んでいます。
健康食品の分野では、リン脂質を含むものをレシチンと呼んでいます。
もちろん、どの成分をどれだけ含むかは食品により異なります。
レシチンは、ホスファチジルコリンを表す名称ではなく、リン脂質を表す総称として扱われているのです。
同じレシチンに含まれるホスファチジルセリンとホスファチジルコリンですが、2つは同じ成分ではありません。
ホスファチジルセリンは、脳組織を構成する成分です。
神経細胞間のやり取りや脳細胞への栄養の取り込み、老廃物の排泄などに関わります。
ホスファチジルコリンは、脳内の伝達物質であるアセチルコリンの材料になる成分です。
かなり大雑把な考え方ですが、ホスファチジルセリンが脳の細胞の内側で働くのに対し、ホスファチジルコリンは脳細胞の外側で働くと考えるとわかりやすいかもしれません。
レシチンには様々な効果や効能が期待できます。
具体的に、どのような効果や効能が期待できるのでしょうか。
私たちの脳は、ニューロン同士をくっつけているシナプスで分泌される神経伝達物質により情報をやり取りしています。
シナプスで分泌される神経伝達物質がアセチルコリンです。
レシチンはアセチルコリンの材料となることで脳細胞での情報伝達などに関わります。
レシチンが不足すると、アセチルコリンも不足して情報伝達などを上手く行えません。
そのため、レシチンが不足すると記憶力が低下するなどといわれています。
レシチンは、記憶力アップに役立つ可能性があるのです。
レシチンには、本来であれば混ざり合わない水と油を混ざりやすくする働きがあります。
水と油が混ざると脂肪の代謝は活発になります。
また、レシチンはHDLにコレステロールが取り込まれるのを助ける酵素の基質でもあります。
これらの働きから、レシチンには脂質代謝を活発にして脂肪の蓄積を抑制する働きがあるといわれています。
水と油を混ざりやすくする働きがあること、HDLにコレステロールが取り込まれるのを助ける酵素の基質になることから、レシチンは動脈硬化も予防すると考えられています。
血管壁にコレステロールが沈着することが動脈硬化の原因のひとつだからです。
動脈硬化は高血圧の原因でもあるので、高血圧の発症も予防してくれる可能性があります。
レシチンには、心身の疲労回復を促進する効果も期待できます。
細胞の栄養補給や新陳代謝などに関わるとともに自律神経のバランスを整える働きも期待できるからです。
疲れが気になるときはレシチンを活用するとよいかもしれません。
アルツハイマー型認知症の初期段階で、大脳皮質のアセチルコリンの量は著しく減少することがわかっています。
このことから、アセチルコリンの材料になるレシチンの補給は認知症の予防に役立つ可能性があるといわれています。
また、レシチンは単にアセチルコリンの材料になるだけでなく、脳の神経機能維持に必要な栄養素です。
この面からも、レシチンは認知症の予防に役立つと考えられています。
レシチンには、肌の機能を正常に保ち、肌トラブルを予防する働きを期待できます。
具体的には、シミやそばかすなどを予防する働きを期待できます。
女性にとってもうれしい栄養素といえるでしょう。
レシチンを多く含む食品が大豆と卵黄です。
大豆レシチンと卵黄レシチンにはどのような違いがあるのでしょうか。
大豆レシチンと卵黄レシチンでは、含有成分比が異なります。
例えば、大豆レシチンはホスファチジルコリンを24%しか含まないのに対し、卵黄レシチンはホスファチジルコリンを69%も含みます。
含有する成分が異なるので期待できる働きも異なります。
一般的に、大豆レシチンは水と油を馴染ませる働きで、血管に蓄積したコレステロールなどを取り除き、血管内をきれいにする働きがあるといわれています。
対する、卵黄レシチンはアセチルコリンの前駆体であるホスファチジルコリンを多く含むことから脳の働きを助けるなどといわれています。
目的に応じて使い分けることが重要です。
大豆レシチンと卵黄レシチンには、含有成分比以外の違いもあります。
その一つとして挙げられるのが、コレステロールを含むかどうかです。
大豆はコレステロールを含みませんが、卵黄はコレステロールを含みます。
健康な方は気にする必要はありませんが、家系的にコレステロールが高くなりやすい方やコレステロールの摂取量を制限している方などは卵黄の摂りすぎに注意したほうが良いでしょう。
肥満が気になるなどでレシチンを利用したい方は、大豆レシチンを選んだほうが良いかもしれません。
コレステロールを含まないからです。
一般的に、肥満気味の方はコレステロールを多く含む食品を摂りすぎていることが多いといわれています。
また、肥満でインスリン抵抗性に陥ると、中性脂肪が高くなりHDLコレステロールが低くなります。
食事がコレステロール値に与える影響は少ないことが分かってきましたが、肥満気味の方は注意したほうが良いでしょう。
大豆レシチンであれば、コレステロールを含まないので安心して利用できます。
血管内をきれいにして血行を良くしてくれる点などもうれしいポイントです。
血行が良くなることで細胞へ栄養を届けやすくなる、細胞に溜まった老廃物を排出しやすくなるなどの効果も見込めます。
ダイエット目的でレシチンを利用したい方は、卵黄レシチンではなく大豆レシチンを選んでみてはいかがでしょうか。
レシチンを利用したい方は、どのように摂ればよいのでしょうか。
レシチンの摂り方を解説します。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」にレシチンの推奨量と摂取量は記載されていません。
公な摂取量などはないと考えられます。
一般的な摂取量の目安とされているのが3000㎎~6000㎎/日です。
日本人はレシチンが不足しているといわれるので、積極的に補いましょう。
摂取のタイミングにも特別な決まりはありません。
食事から摂りたい方は食事のタイミングで、サプリメントから摂りたい方は都合の良いタイミングで摂ると良いでしょう。
サプリメントを利用する方は、食後など決まったタイミングに摂ることで摂り忘れを防ぎやすくなります。
妊娠中や授乳中でも摂取量を増やす必要はないと考えられます。
デリケートな時期であるため、サプリメントを安全に利用できるかどうかは分かっていません。
妊婦さんと授乳婦さんはサプリメントの利用を控えたほうが良いでしょう。
レシチンを利用したい方は、注意点も確認しておきましょう。
過剰摂取と欠乏の影響を解説します。
食品に含まれる量であれば安全に利用できると考えられています。
食品から摂取する場合、過剰摂取の恐れはほとんどないとされています。
ただし、体質などによっては、下痢、腹痛、吐き気などが起こる恐れはあります。
体調の変化に注意しましょう。
アセチルコリンの材料になるため、不足すると記憶力が低下するといわれています。
このほかにも、細胞の働きなどにも深く関わっています。
不足すると、頭痛や老化、動脈硬化などを起こしやすくなる恐れがあります。
不足には注意しましょう。
レシチンを利用したい方は、相性の良い成分と相性のあまり良くない成分も抑えておきましょう。
効率よく利用できるはずです。
レシチンとビタミンEはともに相性の良い成分と考えられています。
レシチンにはビタミンEの吸収を高める働き、ビタミンEにはレシチンの酸化を防ぐ働きが期待できるからです。
ビタミンEは、アーモンド、西洋カボチャ、赤ピーマンなどに含まれています。
レシチンは大豆や卵黄などに多く含まれています。
これらの食品はアレルギーを起こしやすいと考えられています。
レシチンを含むサプリメントを利用する方は、原材料に気をつけましょう。
体質と原材料の組み合わせによっては、アレルギーを起こす可能性があります。
基本的に安全に利用できると考えられていますが、相互作用を起こす医薬品やサプリメントなどがある可能性はあります。
何かしらの医薬品を服用している方は、レシチンを含むサプリメントを利用する前に、念のため医師に相談しましょう。
レシチンは様々な食品に含まれています。
食事から摂りたい方は、次の食品などを摂ると良いでしょう。
レシチンを含む代表的な食品が卵黄です。
特に、ホスファチジルコリンを多く含むことで知られています。
脳の働きが気になる方は卵黄を利用するとよいかもしれません。
注意点は、コレステロールも多いことです。
卵黄と同じくレシチンを多く含む食品としてあがられるのが大豆です。
卵黄との大きな違いはコレステロールを含まないことです。
この違いから、卵黄よりも利用しやすい食品と考えられています。
肥満気味の方やダイエット中の方などにオススメです。
ウナギもレシチンを含みます。
ウナギにはビタミンAやビタミンB群、DHA、EPAなども豊富です。
様々な栄養素を一緒に摂れるので、積極的に活用したい食品といえます。
唯一の難点は価格が高いことです。
レバーもレシチンを含みます。
レシチンのほか鉄分、ビタミンA、ビタミンB群などを含みます。
栄養価の高い食品ですが、脂溶性のビタミンAをたくさん含むので摂りすぎには注意が必要です。
以上のほかではゴマ油もレシチンを含みます。
抗酸化作用を期待できるセサミンなども含みます。
炒め油のほかドレッシングなどにも利用できるので、レシチンを摂りやすい食品といえるかもしれません。
レシチンは、ヒトの体内に最も多く存在するリン脂質です。
現在では、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミンなどを含むリン脂質の総称として用いられています。レシチンには水と油の馴染みを良くする働きがあります。
健康維持に重要な役割を果たす成分なので、気になる方は積極的に摂ると良いでしょう。
食品では卵黄や大豆に多く含まれています。
これらを利用しづらい方は、サプリメントを利用してみてはいかがでしょうか。
サプリメントを利用すれば、不足しがちなレシチンを手軽に摂れます。
様々なサプリメントが登場しているので、目的にあわせてお選びください。
日本人はレシチンが不足しがちといわれています。
気になる点がある方は、サプリメントを利用すると良いでしょう。
サプリメントを利用すれば、レシチンを手軽に摂ることが出来ます。
レシチンは、次のサプリメントなどに配合されています。
高純度のレシチンを使用したサプリメントです。
アメリカの契約農家で栽培された有機大豆から丁寧に抽出している点が特徴です。
合成保存料、合成着色料、人工甘味料などを使用していないので、お子様でも安心して利用できます。
記憶力や認知症が気になる方、お子様の学習力が気になる方などにオススメされています。
卵黄レシチンに多く含まれるコリンに着目したサプリメントです。
吸収率を高めたコリンを含む卵黄油に、健康維持に欠かせないビタミンB群、亜鉛、ビタミンEを組み合わせています。
コレステロールが気になる方のために、独自の方法で処理した卵黄油を使用している点が特徴です。
物忘れが多い方やはつらつとした毎日を過ごしたい方などにオススメです。
大豆から抽出したレシチンをぎゅっと濃縮したサプリメントです。
1日の目安量に当たる4粒で1350㎎の大豆レシチンを摂ることが出来ます。
水と油を馴染みやすくする働きから、脂肪分や健康値が気になる方などにオススメされています。
1日の目安量にあたる5粒で、1250㎎の大豆レシチン、750㎎のリン脂質、250㎎のホスファチジルコリンを摂れるサプリメントです。
体内への効率を第一に考えて作られている点が特徴です。
口コミで高評価を獲得しているので、安心して利用できるはずです。