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ビタミンKとは何か?効果・効能から摂取できる食品まで徹底解説!

 

他のビタミンに比べ、知名度は高くありませんがビタミンKも重要な栄養素です。

ビタミンKには、どのような効果・効能を期待できるのでしょうか。

摂取できる食品や摂取時の注意点などとあわせて解説します。

利用を検討している方は、参考にしてください。

 

目次

ビタミンKとは何か?

最初に、ビタミンKの概要を解説します。

ビタミンKはどのような成分なのでしょうか。

ビタミンKとは

ビタミンKは、油に溶けやすく水に溶けない脂溶性のビタミンです。

空気と熱に対して安定していますが、紫外線やアルカリに対しては不安定です。

血液の凝固に深く関わることから「止血のビタミン」と呼ばれることがあります。

また、骨の形成にもかかわります。

ビタミンK1とビタミンK2

ビタミンKには、ビタミンK1・ビタミンK2・ビタミンK3の3種類があります。

ビタミンK3は天然に存在せず、大量に摂取すると毒性があるため使用は認められていません。

天然に存在するビタミンK1(フィロキノン)とビタミンK2(メナキノン)が食品から摂れるものになります。

ビタミンK2には11種類の類似化合物があります。

ビタミンK1とビタミンK2の体内での働きは、大きく変わらないとされています。

食品の中のビタミンK

食品に含まれているのは、メナキノン-4とメナキノン-7です。

通常、ビタミンKといえば、フィロキノン・メナキノン-4・メナキノン-7を表します。

フィロキノンは緑黄色野菜や海藻類・緑茶などに含まれています。

メナキノン-4は動物性食品、メナキノン-7は納豆に含まれています。

納豆に含まれているビタミンK2は納豆菌によって産生されます。

腸内細菌が合成?

ビタミンK2はヒトの体内でも合成できます。

具体的には、腸内細菌によりビタミンK2(メナキノン)を合成することができます。

その量ははっきりとわかっていませんが、1日の目安量を満たすほどではないと考えられています。

体内で合成できる量だけでは十分ではないので、食品などからも補う必要がある栄養素です。

ビタミンKの効果・効能は?

ビタミンKには、どのような効果・効能を期待できるのでしょうか。

ビタミンKの効果・効能を解説します。

止血する作用

ビタミンKは、肝臓で血液凝固因子を合成するときに欠かせない補酵素です。

ビタミンKが補酵素として働くことにより、正常な血液の凝固が起こります。

つまり、ケガなどをしたときに出血が止まります。

また、ビタミンKには、過度な血液の凝固を防ぐ働きもあります。

この働きから、血栓を予防するなども期待できるといわれています。

骨の健康維持

ビタミンKは、カルシウムが骨に沈着するのを促進するタンパク質の合成に不可欠なビタミンです。

ビタミンKが不足すると、十分なカルシウムを骨に取り込めなくなります。

また、ビタミンKには、カルシウムが骨から流出するのを抑制する働きもあります。

これらの働きから、骨の健康維持に関わるといわれています。

ビタミンKのひとつ・メナキノン-4は、骨粗鬆症の治療に活用されています。

Kは「止血のビタミン」!血液を凝固させる働きとは?

ビタミンKの重要な働きとされるのが、血液を凝固させる働きです。

具体的に、どのような働きなのでしょうか。

ビタミン「K」の由来

通常、ビタミンはアルファベット順に名前を付けますが、ビタミンKは血液凝固に関わることからドイツ語で凝固を意味するKoagulationの頭文字をとってビタミンKと名づけられました。

ビタミンKの発見

脂質を含まないエサでヒヨコを育てた研究で、血液が固まりにくいヒヨコが見つかりました。

脂溶性のビタミンA・D・E、壊血病の治療に用いられるビタミンCを与えても改善しなかったため、

これらの他に血液凝固に関わるものがあると考えられました。

その結果、発見されたのがビタミンKです。

血液を凝固させるメカニズム

血液を凝固するには、肝臓で合成されるプロトロンビンなどの血液凝固因子が必要です。

これらの血液凝固因子を合成するときに必要なのがビタミンKです。

ビタミンKは、血液凝固に関わるタンパク質を合成するときに補酵素として働きます。

重要な働きを担うので、ビタミンKが不足すると血液が固まりにくくなります。

新生児にはビタミンKが必須!

新生児・あるいは乳児はビタミンKが欠乏しやすいとされています。

はっきりとした原因はわかっていませんが、

  • 胎盤を通して移行しづらいこと
  • 母乳に含まれるビタミンKの量が少ないこと
  • 赤ちゃんの腸内で作り出せないこと
  • 赤ちゃんの吸収機能が低いこと

などが原因と考えられています。

欠乏すると?

ビタミンKが欠乏すると、頭蓋内出血や腸管出血など新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症を起こしやすくなります。

新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血を予防するため、生まれた直後、退院前、一カ月健診時などのタイミングで赤ちゃんにK2シロップを投与します。

K2シロップとは、ビタミンKを補うシロップです。

ビタミンKは、新生児や乳児にとって欠かせないビタミンと考えられています。

ビタミンKの摂り方

ビタミンKを利用したい方は、どのように摂ればよいのでしょうか。

ビタミンKの摂り方を解説します。

1日の推奨量・摂取量

ビタミンKの目安量は、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で次のように定められています。

ビタミンKの推奨量
男性 女性
推奨量(μg/日) 推奨量(μg/日)
0~5カ月 4 4
6~11カ月 7 7
1~2歳 60 60
3~5歳 70 70
6~7歳 85 85
8~9歳 100 100
10~11歳 120 120
12~14歳 150 150
15~17歳 160 160
18~29歳 150 150
30~49歳 150 150
50~69歳 150 150
70歳以上 150 150

摂取のタイミングは?

摂取のタイミングに関して特別な決まりはありません。

食事からビタミンKを摂りたい方は食事のタイミングで、サプリメントからビタミンKを摂りたい方は好きなタイミングで摂ればよいと考えられます。

一般的には、脂溶性のビタミンなので食事などと一緒に摂ると吸収しやすいといわれています。

吸収率までこだわりたい方は、参考にするとよいかもしれません。

妊婦さんには付加量が必要?

妊娠・授乳などによりビタミンKの必要量が増える、ビタミンKの欠乏症状が現れるなどは認められていません。

そのため、妊娠や授乳中であっても、目安量に変化は生じないと考えられています。

成人女性の場合、妊娠していない成人女性と同じ1日150μgが目安量になります。

ビタミンKの注意点や副作用

ビタミンKを摂りたい方は、注意点も確認しておきましょう。

ビタミンKを過剰摂取した場合の影響とビタミンKが欠乏した場合の影響を解説します。

過剰摂取すると?

身近な食品に含まれるビタミンなので、基本的に安全に利用できると考えられています。

ビタミンK1、ビタミンK2は大量に摂取しても悪影響は現われないと考えられています。

一方で、合成品であるビタミンK3を過剰に摂取すると貧血や血圧低下などの症状が現れる恐れがあります。

ビタミンK3の過剰摂取には注意が必要です。

欠乏すると?

通常の食事をしている限りビタミンKが欠乏することはないとされていますが、

栄養状態が偏っている、何かしらの病気が潜んでいるなどがあるとビタミンKは不足します。

ビタミンKが不足すると、鼻血・血尿・月経過多・血液が固まりにくくなるなどが現れます。

ビタミンKの欠乏が続くと骨粗鬆症を起こします。欠乏には十分注意したいビタミンといえるでしょう。

ビタミンKと相性の良い成分とあまり相性の良くない薬

ビタミンKを利用したい方は、相性の良い成分と相性のあまり良くない医薬品も抑えておきましょう。

効率よくビタミンKを利用できるはずです。

相性が良い成分

カルシウム

ビタミンKには、カルシウムが骨に沈着するのを促進するタンパク質の合成を助ける働きがあります。

また、カルシウムが骨から流出するのを助ける働きもあります。

カルシウムに深い関わりがあるので、ビタミンKはカルシウムと相性が良いということができます。

ビタミンD

ビタミンDには、小腸でカルシウムの吸収を助ける働き、カルシウムが骨へ運ばれるのを助ける働き、カルシウムが骨に利用されるのを助ける働きなどがあります。

ビタミンKも骨の健康維持に関わるため、ビタミンDと相性が良いといわれています。

ビタミンC

ビタミンCは、コラーゲンの生成に関わります。

肌の印象が強いコラーゲンは、骨のタンパク質成分でもあります。

ビタミンKとともに骨の健康維持に関わるため、ビタミンCもビタミンKと相性が良いと考えられています。

相性があまり良くない医薬品

抗生物質

漫然と抗生物質の服用を続けていると、腸内細菌がビタミンKを作りづらくなることがあります。

そのため、抗生物質とビタミンKは相性があまり良くないといえます。

ワルファリン

ビタミンKは、ワルファリンの血液凝固作用を弱める恐れがあります。

そのため、ビタミンKとワルファリンは相性があまり良くないと考えられています。

ワルファリンを服用している方は、サプリメントなどからビタミンKを摂る前に医師に相談しましょう。

※抗生物質・ワルファリン以外でビタミンKと相性のあまり良くない医薬品があるかもしれません。

その他の医薬品を服用している方も念のため医師に相談してください。

ビタミンKを多く含んでいる食品

ビタミンKは毎日の食事から摂ることができます。

ビタミンKを効率よく摂りたい方は、次の食品などを利用すると良いでしょう。

糸引き納豆

ビタミンKを手軽に摂れる食品の代表が納豆です。

100gあたり600μgのビタミンKを摂ることができます。

納豆1パックの重さが50g程度といわれているので、1パックで300μg程度のビタミンKを摂れます。

唯一の難点は、においが強いことです。

ほうれん草(生)

ほうれん草もビタミンKを豊富に含みます。

100gあたりの含有量は270μgです。

熱に強い脂溶性のビタミンなので、ほうれん草を油いためなどにするとビタミンKを吸収しやすいかもしれません。

わかめ(生)

海藻類ではわかめがおすすめです。

100gあたり140μgのビタミンKを含みます。

マグネシウムやカリウムなどのミネラル、食物繊維も豊富なので、積極的に利用したい食品といえるでしょう。

牛肉かた

動物性食品では、牛肉かたがビタミンKを豊富に含みます。

含有量は100gあたり23μgです。

すでに紹介した植物性食品には劣りますが、牛肉かたからもビタミンKをしっかり摂ることはできます。

若鶏肉むね

若鶏肉むねもビタミンKを含みます。

含有量は、100gあたり35μgです。

脂肪分が少ないので量を摂りやすいかもしれません。

この点を考えれば、若鶏肉むねもビタミンKを摂りやすい食品といえるでしょう。

まとめ

ビタミンKは、油に溶けやすい脂溶性のビタミンです。

食生活が乱れている方などはサプリメントを利用することもできます。

手軽かつ確実にビタミンKを摂れます。

興味のある方は、利用しやすいサプリメントを見つけてみてはいかがでしょうか。

ビタミンKが摂取できるサプリメント

食生活が乱れがちな方などは、サプリメントからビタミンKを摂ってみてはいかがでしょうか。

サプリメントを利用すれば、手軽かつ確実にビタミンKを摂れます。

ビタミンKは次のサプリメントなどに配合されています。

DHC ビタミンK

 
 DHC ビタミンK

 
 
  出典:dhc official

 

カルシウムの石灰化をサポートするビタミンKを配合したサプリメントです。

1日の目安量に当たる2粒で67.4μgのビタミンK2と40㎎のCPP、30㎎のビタミンC、2.5μgのビタミンD3を摂ることができます。

CPPとビタミンDはカルシウムの吸収に役立つ成分です。

密度を気にしている方や授乳中の方、いつまでも頑丈でいたい方、納豆が苦手な方などにオススメされています。