健康維持に欠かせないビタミンB12。
積極的な摂取を検討している方が多いかもしれませんね。
ここでは、ビタミンB12に期待できる効果・効能とビタミンB12を豊富に含む食品などを解説しています。
興味のある方は参考にしてください。
健康維持に欠かせないビタミンB12。
積極的な摂取を検討している方が多いかもしれませんね。
ここでは、ビタミンB12に期待できる効果・効能とビタミンB12を豊富に含む食品などを解説しています。
興味のある方は参考にしてください。
最初に、ビタミンB12の概要を解説します。
ビタミンB12はどのような成分なのでしょうか。
ビタミンB12は、ビタミンB群の仲間で水に溶けやすい水溶性ビタミンです。
1日に必要とされる量が微量なので欠乏しにくいビタミンとされていますが、欠乏すると健康に様々な影響が現れます。
しっかりと摂りたいビタミンといえるでしょう。
ビタミンB12は、コバルトを含む点が特徴です。
この特徴を有する化合物としてアデノシルコバラミン、スルフィトコバラミン、メチルコバラミン、ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミンが挙げられます。
すなわち、ビタミンB12はコバルトを含む化合物の総称です。
コバルトを含むビタミンB12の結晶は暗赤色です。
この特徴から「赤いビタミン」と呼ばれています。
ヒトの身体には1.5㎎程度のコバルトが含まれています。
ビタミンB12に含まれるコバルトは、このうち15%程度を占めるといわれています。
ビタミンB12は、コバラミンと呼ばれることもあります。
先ほど紹介したコバラミンの中で、効率よく働くとされているのがシアノコバラミンとヒドロキシコバラミンです。
ビタミンB12には、様々な効果・効能が期待されています。
ビタミンB12には、赤血球を作る働きや赤血球を再生する働きなどがあります。
これらの働きから血液を作るビタミンといわれています。
貧血というと鉄分の不足と思われがちですが、ビタミンB12が欠乏することでも貧血になります。
貧血を防ぎたい方は、ビタミンB12の欠乏にも注意が必要です。
私たちの身体は、朝になると目覚めて夜になると眠くなります。
この働きに関わっているのが、脳の松果体から分泌されるメラトニンというホルモンです。
睡眠ホルモンのメラトニンは、ビタミンB12の働きによりセロトニンから合成されます。
ビタミンB12は、核酸やアミノ酸などの合成を助けて、神経の伝達を正常に保ちます。
また、神経細胞内の脂質膜の合成にも関与します。
この働きにより、末梢神経の傷の回復にも関わります。
このことは、腰痛などの治療にビタミンB12が活用されていることからも分かります。
ビタミンB12の主な働きのひとつとされているのが貧血の予防です。
ビタミンB12はどのように貧血を予防するのでしょうか。
貧血はいくつかの原因で起こります。
原因のひとつとして挙げられるのが、細胞分裂が上手くできなくなることです。
細胞分裂に深く関わっているのが、ビタミンB12と葉酸です。
いずれかが欠乏すると巨赤芽球性貧血を起こしてしまいます。
巨赤芽球性貧血とは、どのような貧血なのでしょうか。
巨赤芽球性貧血は、ビタミンB12、あるいは葉酸が欠乏することなどで引き起こされる貧血です。
ビタミンB12や葉酸が欠乏すると細胞分裂を上手く行えなくなるため、骨髄の中に存在する赤血球になる前の細胞(赤芽球)は巨大化します。
巨赤芽球性貧血は日本人に少ないタイプの貧血です。
巨大化した赤芽球を巨赤芽球といい、巨赤芽球が現れると血液中に現れる赤血球も大きくなります。
骨髄で血液を作る能力は向上しますが、赤血球をうまく作り出せなくなります。
巨赤芽球が赤血球になる前に壊れてしまう、無効造血という状態になるからです。
これにより引き起こされる貧血を巨赤芽球性貧血といいます。
少ないとはいえ、日本人に起こらない貧血ではありません。
ビタミンB12の欠乏は、摂取の不足や吸収障害で起こりやすいとされています。
ビタミンB12の摂取不足は菜食主義者または動物性食品をあまり食べない人で、
吸収障害は胃や腸の切除などで起こりやすいとされています。
ビタミンB12は胃液から作られる糖タンパクと結合して腸から吸収されるからです。
ビタミンB12と葉酸は、摂取不足や吸収障害のほか妊娠でも欠乏しやすくなります。
妊娠により需要が増大するからです。
貧血予防に欠乏しないよう摂取することを意識しましょう。
ビタミンB12を積極的に利用したい方は、どのように摂ればよいのでしょうか。
ビタミンB12の摂り方を解説します。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、ビタミンB12の推奨量は次のように定められています。
ビタミンB6の推奨量 | ||
男性 | 女性 | |
推奨量(μg/日) | 推奨量(μg/日) | |
1~2歳 | 0.9 | 0.9 |
3~5歳 | 1.0 | 1.0 |
6~7歳 | 1.3 | 1.3 |
8~9歳 | 1.5 | 1.5 |
10~11歳 | 1.8 | 1.8 |
12~14歳 | 2.3 | 2.3 |
15~17歳 | 2.5 | 2.5 |
18~29歳 | 2.4 | 2.4 |
30~49歳 | 2.4 | 2.4 |
50~69歳 | 2.4 | 2.4 |
70歳以上 | 2.4 | 2.4 |
摂取のタイミングに関して特別な決まりはありません。
食事から摂りたい方は食事のタイミングで、サプリメントから摂りたい方は好きなタイミングで摂ればよいと考えられます。
一般的には、食事などと一緒に摂ると吸収されやすくなるといわれています。
ビタミンの吸収率、体内利用効率には個人差があります。
また、これらは年齢により変化します。
推奨量を参考としつつ、しっかり摂ることが重要です。
妊婦さん、授乳婦さんとも、ビタミンB12は積極的に摂ったほうが良いと考えられています。
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、
妊婦さんの付加量は1日あたり0.4㎍、授乳婦さんの付加量は1日あたり0.8㎍に定められています。
妊婦さん、授乳婦さんは、以上を参考にビタミンB12を摂取すると良いでしょう。
ビタミンB12を摂取したい方は注意点も確認しておきましょう。
過剰摂取と欠乏の影響を解説します。
身近な食品に含まれる成分なので、基本的には安全に利用できると考えられています。
また、胃から分泌される内因子によって吸収量が調節されるので、食品から摂取している限り過剰摂取の心配もないとされています。
とはいえ、好きなだけ摂っても構わないというわけではありません。
サプリメントなどを利用する方は、商品に記載されている目安量を参考に摂取しましょう。
ビタミンB12が欠乏すると、悪性の貧血を起こしてめまいや動悸、食欲不振などに悩まされることがあります。
あるいは、神経障害により手足のしびれや集中力の低下、物忘れなどを招くこともあります。
また、必須アミノ酸のひとつ・メチオニンを代謝するときに産生されるホモシステインの濃度が高まりやすくなります。
ビタミンB12がホモステインの代謝に関わっているからです。
血液中のホモシステインが増えると、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクが上昇するといわれています。
ビタミンB12が不足しがちな方は、この点にも注意が必要です。
ビタミンB12を摂りたい方は、相性の良い成分と相性のあまり良くないものも抑えておきましょう。
ビタミンB12を効率よく利用できるはずです。
同じビタミンB群に分類される葉酸と相性が良いとされています。
共に、貧血を防ぐ働きなどがあるからです。
特に、葉酸は機能するためにビタミンB12は欠かせないとされています。
葉酸は、枝豆やアスパラガス、ほうれん草、ブロッコリーなど植物性の食品に多く含まれています。
動物性の食品と植物性の食品をバランスよく食べれば、ビタミンB12と葉酸を不足することなくとれるはずです。
ビタミンB12と葉酸に加えてビタミンB6を摂ることで、血液中のホモシステイン値の上昇を防ぐことが出来るとされています。
ホモシステイン値の上昇は動脈硬化などリスクを向上させる恐れがあります。
以上のことから、ビタミンB6もビタミンB12と相性が良いといわれています。
水溶性のビタミンなので、水にさらすと食品から溶け出ます。
ビタミンB12を含む食品を摂る方はこの点を踏まえて調理する必要があります。
煮汁ごと食べられるスープや煮込み料理であれば、ビタミンB12を逃すことなく摂れるはずです。
一部の医薬品と一緒に摂ると、ビタミンB12の血球を作る働きが弱まる可能性があると考えられています。
何かしらの医薬品を服用している方は、サプリメントなどからビタミンB12を摂る前に、念のため医師に相談しましょう。
ビタミンB12は身近な食品から摂ることができます。
食事から摂りたい方は、次の食品などを利用すると良いでしょう。
ビタミンB12を多く含んでいる食品が貝です。
特に、しじみは豊富なビタミンB12を含みます。
具体的には、100gあたり62.4μgものビタミンB12を含みます。
ビタミンB12が不足してると感じている方は、しじみを摂ると良いでしょう。
しじみのほかでは、はまぐりも豊富なビタミンB12を含みます。
含有量は、100㎎あたり28.4μgです。しじみに比べると大きいので、量を摂りやすい点が魅力です。
ビタミンB12を摂りたい方は、はまぐりのお吸い物などを作ってみてはいかがでしょうか。
煮汁ごと食べられるので、水溶性ビタミンであるビタミンB12を効率よく摂れるはずです。
身近な魚では、サンマがビタミンB12を多く含みます。
100gあたりの含有量は17.7μgです。
含有量はしじみやはまぐりに劣りますが、利用しやすさはサンマの方が優れているかもしれません。
ビタミンB12を摂りやすい食品といえるでしょう。
サンマのほかではニシンもビタミンB12を含みます。
100gあたりの含有量は17.4μgです。
見かけた方は食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
昔に比べると、利用しづらくなっている点は難点です。
牛・鶏・豚のレバーもビタミンB12を豊富に含みます。
牛レバー100gあたりの含有量は52.8μg、鶏レバー100gあたりの含有量は44.4μg、豚レバー100gあたりの含有量は25.2μgです。
効率よくビタミンB12を摂れる食品ですが、脂溶性ビタミンであるビタミンAを豊富に含む点には注意が必要です。
ビタミンAの過剰摂取により、腹痛や嘔吐、めまいなどが起こります。
レバーを利用する方は、ビタミンAの摂りすぎに気をつけましょう。
ビタミンB12はコバルトを含む水溶性のビタミンです。
暗赤色であることから赤のビタミンと呼ばれることもあります。
欠乏すると様々な影響が現れるので、不足しがちな方は積極的に摂ったほうが良いでしょう。
食生活が乱れがちな方や動物性食品を摂りづらい方は、サプリメントからビタミンB12を摂ることもできます。
ビタミンB12の不足が心配な方は、サプリメントを利用してみてはいかがでしょうか。
ビタミンB12は植物性の食品にほとんど含まれません。
動物性の食品をあまりとらない方で不足しがちなビタミンです。
不足が心配な方はサプリメントから補うと良いでしょう。
手軽かつ確実にビタミンB12を摂ることができます。
細胞の増殖やDNAの合成などに関わるビタミンB12を配合したサプリメントです。
1日の目安量に当たる2粒で100μgのビタミンB12を摂ることができます。
40日分で680円(税抜)と安価なので利用しやすいサプリメントといえるでしょう。
これからママになる方や魚が苦手な方、美容に気をつけたい方などにオススメされています。
参考サイト
ビタミンB12| 海外の情報 | 一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省
ビタミンB12とは| 一般社団法人 日本サプリメント協会