イヌリンの効果・効能とは?摂取できる食品と人気のイヌリンサプリを紹介!
血糖値の上昇を緩やかにし、糖尿病の予防や改善に役立つと注目を集めるイヌリン。
そんなイヌリンは、キク科の植物に多く含まれる非消化性の多糖類です。栄養表示では糖質ではなく食物繊維に分類されます。
砂糖などに比べてエネルギーが少ないので、サプリメントなどのほか食品添加物としても広く利用され、様々な効果・効能を期待できます。
イヌリンが糖尿病や便通などに与える効果や、イヌリンを効果的に摂取するためのおすすめのサプリメントをここでは紹介しています。
目次
イヌリンの効果・効能
イヌリンは糖尿病の予防、血糖値の上昇を抑制、血中中性脂肪の低下、便通予防など、様々な効果が期待できる成分です。
糖尿病の予防
水に溶けるとゲル状になるイヌリンは、一緒に摂った食べ物や糖質などを包み込みます。
胃腸の中をゆっくり移動するとともに吸収を緩やかにするので、血糖値の急激な上昇を防ぐといわれています。
血糖値の急激な上昇は糖尿病に良くない影響を与えると考えられています。
血糖値の上昇を抑制
天然のインスリンと呼ばれるイヌリンは、血糖値の上昇を緩やかにすると考えられています。
水溶性食物繊維であるイヌリンは、水に溶けてゲル状になると糖質などを包み込みその吸収を緩やかにする働きを持ちます。
この働きにより血糖値の上昇を緩やかにすると考えられているのです。
インスリンの代わりに働くことはありませんが、血糖値の上昇を緩やかにする可能性があることから天然のインスリンと呼ばれることがあります。
「糖類」という言葉から、血糖値を上昇させやすいと勘違いされることもあるイヌリンですが、糖類であるイヌリンは体内に吸収されることはありません。
なぜなら、私たちの体には、糖質であるイヌリンを体に吸収するための酵素を持っていないからです。
吸収されない糖類は、腸内細菌である善玉菌のエサになるだけなので、血糖値を上げる心配がないのです。
血中の中性脂肪を低下する
水溶性食物繊維であるイヌリンは、脂肪分の吸収を防ぐとされています。
ヒトの身体において高トリグリセリド血症に対する有効性が示唆されています。
この働きからもダイエットに役立つ可能性があるといわれています。
腸内環境を整えて便秘予防
イヌリンを含む水溶性食物繊維は、不溶性食物繊維より発酵しやすいと考えられています。
イヌリンが腸内で発酵・分解されるとオリゴ糖ができます。
オリゴ糖は腸内でビフィズス菌など善玉菌のエサになるため、イヌリンを含む水溶性食物繊維を摂ると善玉菌が増えやすくなります。
イヌリンを含む水溶性食物繊維を摂ると、善玉菌が増えるので腸内環境が整いやすくなり、腸内環境が整えば、便秘や下痢などの不調も予防できます。
イヌリンはサプリメントで摂取するのがおすすめ
イヌリンを含む食材はあまり種類が多くありません。そのため、イヌリンを効率よく摂取するにはサプリメントを活用するのがおすすめです。
イヌリンの1日の摂取量をとるには、菊芋という芋を毎日100g摂取するのが望ましいですが、菊芋は安い食材ではないので、毎日食べ続けるのが難しい食材でもあります。
コスト面や、イヌリンを摂取するための調理面の負担を考えると、サプリメントを活用してイヌリンを摂取するのがおすすめです。
イヌリンが摂取できるサプリメント
金の菊芋
農薬不使用の熊本県産菊芋を100%使用して作られたサプリメントです。
1袋にイヌリンを含む食物繊維を32,000㎎も含みます。
内科医が監修している点が他のイヌリンを含むサプリメントと異なります。
産地・農薬不使用・手作りにこだわっているので、抜群の実感力を誇るといわれています。
健康が気になる方にオススメのサプリメントです。
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ルックルック イヌリンプラス
糖が気になる方から支持されているキクイモ、タマネギ、納豆に、ビフィズス菌、桑葉、サラシアを加えたサプリメントです。
1日分の目安量である6粒で1350㎎のイヌリンを摂ることができます。
使用する原料にこだわっている点も特徴です。
桑葉、サラシアは、バリアサポート成分が注目されてきたハーブです。
桑葉には、豊富なカルシウムと鉄分が含まれています。食事制限が辛い方や炭水化物が気になる方などにオススメされています。
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菊芋のちから 菊芋の粉
熊本県産無農薬栽培の菊芋を使用したサプリメントです。
菊芋を薄くスライスしてから低温でじっくり乾燥させて粉末にしているので、栄養分を壊さず製品化できている点が特徴です。
天然のインシュリンと呼ばれるイヌリンをたっぷり含みます。
サプリタイプ(菊芋の力)と粉タイプ(菊芋の粉)が用意されているので、用途に合わせて選べます。
ぽっちゃりや糖質が気になる方などにオススメされています。
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紅菊姫パウダー
天然の食べるインスリンこと無農薬の紅菊姫を使用したサプリメントです。
紅菊姫には、イヌリンのほか、ポリフェノール、サポニン、ペクチン、セレン、亜鉛、ビタミンB群が豊富に含まれています。
使用する紅菊姫は茨木県北部の農園で栽培されています。
毎日の食事の献立作りが難しい方や忙しくて食事のタイミングが乱れがちな方、運動が苦手な方、健康診断の結果が気になる方などにオススメされています。
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前田の菊芋
イヌリンを主成分とするサプリメントです。産地・製法にこだわっている点が特徴です。
前田の菊芋に使われている菊芋は、ドイツ北部で完全有機栽培により育てられたものです。
この菊芋を、栽培地近くの工場で最新鋭の設備を使って加工しています。
もちろん、保存料・香料・着色料などは使用していません。
新鮮な菊芋を濃縮加工することで、高品質なイヌリンをたっぷり含むサプリメントに仕上がっています。
健康が気になる方などにオススメされています。
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イヌリンにはダイエット効果も!?
イヌリンにダイエット効果が期待できるといわれています。
それは「腸内環境を良くする」「体に吸収されない糖質」の2点が関係しているからです。
腸内環境を整えることでダイエットに繋がる
水溶性食物繊維に分類されるイヌリンは、糖質などを包み込み吸収を緩やかにするだけでなく腸内環境を整える働きがあります。
便秘がひどい方になると、1㎏~2㎏程度も減ることがあるほどなので、便秘が解消すると、排泄した分だけ体重が減ります。
そのため、イヌリンはダイエットに役立つといわれることがあります。
また、イヌリンは腸内でフラクトオリゴ糖に変わり、腸内細菌の働きを活発にすることも期待できます。
フラクトオリゴ糖とは、玉ねぎなどに含まれる難消化性のオリゴ糖で、腸内の善玉菌を増殖させて、腸内環境を酸性に保つ働きがあるオリゴ糖です。
イヌリンには腸内環境を整えるのを助ける働きも期待できるというわけです。
「太らない甘味料」と呼ばれる吸収されない糖質
多糖類に分類されるイヌリンは甘味料に利用されています。
イヌリンの砂糖の3分の1程度のカロリーしかありません。
実際の利用においては、ほとんど吸収されないのでカロリーゼロに等しいというわけです。
摂取しても体に吸収されることのないイヌリンは、砂糖に比べてカロリーが低く一部では、「太らない甘味料」と呼ばれることもあります。
イヌリンは天然の「インスリン」
イヌリンは天然のインスリンと呼ばれることもあります。
なぜ、このように呼ばれるのでしょうか。
生活習慣病の予防
イヌリンは他の生活習慣病の予防にも役立つ可能性があるといわれています。
具体的には、中性脂肪が基準値より高くなる高トリグリセライド血症に有効性が示唆されているほか、食べ物に含まれるナトリウムを吸着して排泄を助けるので血圧の上昇を防ぐ働きも期待できるとされています。
まだ病気とは言えない状態でも、生活習慣病の予防に取り組んだほうが良いでしょう。
糖尿病患者が増えている
厚生労働省が行った患者調査(平成26年)によると、糖尿病患者の数は過去最高の316万6000人です。
多少の上下はあるものの、ほぼ右肩上がりで患者数は増えています。
この背景にあると言われているのが、日本人が高糖質な欧米食を多く食べるようになったことです。
日本人の糖尿病の人は?
日本人のインスリン分泌能は欧米人の半分程度と考えられています。
インスリンには血糖値を下げるとともに肥満を促進する働きがあるので、インスリン分泌能が高い欧米人が高糖質な食事を摂ると糖尿病にならず肥満に、インスリン分泌能が低い日本人が高糖質な食事を摂ると肥満にならず糖尿病になりやすいとされています。
体質の問題?
欧米人に肥満が多く、日本人に糖尿病が多い理由はこのためと考えられているのです。
日本人は、体質的に高糖質な食事を苦手としていると考えられます。
気になる方は、伝統的な和食を食べる、その他の対策を講じるなど心がけてみると良いでしょう。
1日の推奨量・摂取量
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」にイヌリンの推奨量・摂取量に関する記載はありません。
イヌリンは水溶性食物繊維に分類されるので、参考に「日本人の食事摂取基準(2015年版)」に記載されている食物繊維の目標量を紹介します。
食物繊維の目標量 |
|
男性の目標量(g/日) |
女性の目標量(g/日) |
1~2歳 |
- |
- |
3~5歳 |
- |
- |
6~7歳 |
11以上 |
10以上 |
8~9歳 |
12以上 |
12以上 |
10~11歳 |
13以上 |
13以上 |
12~14歳 |
17以上 |
16以上 |
15~17歳 |
19以上 |
17以上 |
18~29歳 |
20以上 |
18以上 |
30~49歳 |
20以上 |
18以上 |
50~69歳 |
20以上 |
18以上 |
70歳以上 |
19以上 |
17以上 |
根拠は定かではありませんが、イヌリンの1日摂取目安量を8g~14g、摂取目安期間を8週間までという方もいます。
これらを参考にイヌリンを摂ると良いでしょう。
摂取のタイミング
食品からイヌリンを摂りたい方は、食事のタイミングで摂ると良いでしょう。
サプリメントなどから摂る方も食事のタイミングに合わせるとよいかもしれません。
水溶性食物繊維であるイヌリンには、糖質や脂質などを包み込む働きが期待できるからです。
もちろん、このタイミグでないとダメというわけではありませんが、候補のひとつとしてオススメです。
妊婦さんには付加量が必要?
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の食物繊維に関する項目に、妊婦さん・授乳婦さんの付加量は記載されていません。
妊娠中、授乳中であっても、食物繊維の摂取量を増やす必要はないと考えられます。
妊婦さん・授乳婦さんがイヌリンを安全に利用できるとする信頼できる十分なデータはありません。
念のため、使用を避けたほうが良いと考えられます。
食物繊維を摂りたい方は、他の方法を検討しましょう。
イヌリンの注意点や副作用
イヌリンを利用したい方は、注意点なども確認しましょう。
過剰摂取と欠乏した場合の影響を解説します。
過剰摂取すると?
身近な食品に含まれるので、基本的には安全に利用できると考えられています。
ただし、水に溶けて膨らむ性質なので、イヌリンを摂りすぎると腹部膨満感に悩まされる恐れがあります。
あるいは、お腹が緩くなる恐れもあります。イヌリンの摂りすぎには注意が必要です。
また、体質によっては重篤なアレルギーを起こすことがあります。
イヌリンを摂ってから異変を感じた方は出来るだけ早く病院で相談しましょう。
欠乏すると?
生命維持に欠かせない栄養素というわけではないので、イヌリンの欠乏に関する指摘は特に見当たりません。
イヌリンにメリットを感じる方は、利用を検討すると良いでしょう。
イヌリンと相性の良い成分とあまり良くない成分
イヌリンの利用を検討している方は、相性の良い成分と相性のあまり良くない成分を押さえておきましょう。
イヌリンを効率よく利用することができます。
相性の良い成分
ビタミンB群
ビタミンB群は糖代謝に深くかかわっています。
特に、ビタミンB1は補酵素として糖の代謝に関わるので重要と考えられています。
糖代謝に重要な役割を果たすので、イヌリンと相性が良いと考えられています。
ビタミンB1は豚肉、牛肉、ウナギなどに多く含まれています。
クロム
糖質と脂質の代謝に重要な役割を果たすミネラルです。
クロムが不足すると、糖尿病や動脈硬化などを起こしやすくなるとされています。
クロムには血糖値を調節する働きが期待されています。
この意味でイヌリンと相性が良いといわれることがあります。
クロムは青のりやヒジキ、サザエ、あさり、アーモンドなどに多く含まれています。
相性があまり良くない成分(食材)
お酢
酢と一緒に摂るとイヌリンの成分が損なわれます。
そのため、酢と一緒に摂らないほうが良いとされています。
酢を飲んだ方は、2時間程度あけてからイヌリンを摂ると良いでしょう。
イヌリンを多く含んでいる食品
イヌリンは身近な食品に含まれています。
イヌリンを食品から摂りたい方は、次の食品などに注目すると良いでしょう。
キクイモ
特に多く含む食品として知られているのがキクイモです。
イヌリン100gには、0.5gの水溶性食物繊維と1.4gの不溶性食物繊維が含まれています。
キクイモは生姜によく似たキク科の植物です。
イヌリン以外に糖質(デンプン)をほとんど含まない点が特徴です。
ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、カリウムなどを含みます。
ごぼう
キクイモと同じくイヌリンが豊富といわれているのがごぼうです。
ごぼう100gには、2.3gの水溶性食物繊維と3.4gの不溶性食物繊維が含まれています。
このほか、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富です。
キクイモより入手しやすい点が魅力です。
チコリ
チコリもイヌリンを多く含むことで知られています。
チコリ100gには、0.2gの水溶性食物繊維と0.9gの不溶性食物繊維が含まれています。
チコリはサラダなどに利用されることがあるハーブです。
日本ではあまり用いられていませんが、イヌリンを摂りたい方にオススメです。
タマネギ
キクイモほどではありませんが、タマネギもイヌリンを含む食品のひとつです。
タマネギ100gには、0.6gの水溶性食物繊維と1.0gの不溶性食物繊維が含まれています。
イヌリンのほかでは、ビタミンB1、ビタミンB1の吸収を助けるアリシン、カリウム、リンなどを含みます。
ごぼうと同じく入手しやすい点は魅力です。
ニラ
それほど多くありませんが、ニラもイヌリンを含みます。
ニラ100gには、0.5gの水溶性食物繊維と2.2gの不溶性食物繊維が含まれています。
このほかでは、ビタミンB1の吸収を助けるアリシン、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEなどを含みます。
まとめ
イヌリンは、ゴボウなどに含まれる水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維は水に溶けてゲル状になり糖質や脂質などを包み込む働きがあります。
イヌリンを食事から摂りたい方は、ごぼうのほかキクイモやニラ、タマネギなどを利用すると良いでしょう。
これらが苦手な方はサプリメントを利用することもできます。
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参考サイトイヌリンと脂質異常症(高脂血症)
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