抜け毛に加えて頭皮のかゆみが気になることはありませんか?
当てはまる方は、マラセチア菌が頭皮で繁殖しているかもしれませんよ。
マラセチア菌とはどのような菌なのでしょうか。
繁殖すると抜け毛を引き起こすのでしょうか。
これらについて詳しく解説いたします。
抜け毛に加えて頭皮のかゆみが気になることはありませんか?
当てはまる方は、マラセチア菌が頭皮で繁殖しているかもしれませんよ。
マラセチア菌とはどのような菌なのでしょうか。
繁殖すると抜け毛を引き起こすのでしょうか。
これらについて詳しく解説いたします。
抜け毛が多いことに加えて、頭皮がかゆい、フケが多いなどの症状に悩まされている方は、頭皮でマラセチア菌が異常繁殖しているかもしれません。
マラセチア菌とはどのような菌なのでしょうか。
マラセチア菌は、誰の皮膚でも存在する常在菌です。
真菌(=カビ)の仲間ですが、健康な方ではトラブルを引き起こすことはありません。
何かしらの原因で異常繁殖したときに、困ったトラブルを起こすことがあります。
マラセチア菌は皮脂をエサにするので、皮脂の分泌が多い場所で繁殖しやすいと考えられています。
皮脂の分泌が多い場所として知られているのが、顔のTゾーンや頭皮です。
髪の毛に隠れてわかりにくいですが、頭皮には皮脂の分泌が多いといわれるTゾーンの3倍もの皮脂腺があります。
気づかない間にたくさんの皮脂が分泌されているのです。
皮脂の分泌量は些細なきっかけで増えることがあります。
脂っこい食事が続く、ストレスがかかっているなどで、いつも以上に多くの皮脂が分泌されることがあるのです。
このような状態が続くと、マラセチア菌が異常繁殖しやすくなります。
あるいは、頭皮ケアをおろそかにしていて、不要な皮脂が頭皮にとどまり続けてもマラセチア菌が異常繁殖しやすくなります。
マラセチア菌が異常繁殖すると、どのような影響が現れるのでしょうか。
マラセチア菌は、リパーゼという酵素を分泌して、皮脂を遊離脂肪酸とグリセリンに分解します。
皮脂が分解されてできた遊離脂肪酸が酸化すると毒性の強い過酸化脂質に変化します。
皮脂の分泌が過剰でマラセチア真菌が異常繁殖すると、過酸化脂質が大量に生み出されます。
大量に生み出された過酸化脂質は皮膚を刺激して炎症を引き起こします。
頭皮でマラセチア真菌が異常繁殖すると、頭皮で炎症が起こる恐れがあるのです。
頭皮で炎症が起こると皮膚がカサカサになります。
多くの場合でかゆみを伴います。
炎症がひどくなると、大量のフケが出る、頭皮にかさぶたができる、頭皮がグジュグジュになるなどの症状が現れます。
さらにひどくなると、炎症によって髪の毛が抜けてしまうこともあります。
ここまでひどくならなくても、多すぎる皮脂にフケが混ざり毛穴がふさがって抜け毛につながることもあります。
頭皮のかゆみやフケが気になり、抜け毛が多い方はマラセチア菌が異常繁殖しているかもしれません。
AGAとは異なる抜け毛の原因なので、原因に合わせた対策が必要です。
どのような対策を講じればよいのでしょうか。
マラセチア菌の繁殖が気になる方は、次の対処法を試しましょう。
マラセチア菌が異常繁殖する原因は、頭皮の皮脂が多すぎるからです。
皮脂の量を適切に保つとマラセチア真菌が繁殖しにくくなります。
最も身近な対策として取り組みたいのが、頭皮を清潔に保つことです。
正しいシャンプーに取り組み、余分な皮脂を落としましょう。
ポイントは、不要な皮脂だけ洗い流すことです。
必要な皮脂まで洗い流してしまうと、頭皮を守るため過剰な皮脂の分泌を招きます。
これを避けるため、ぬるま湯を使って頭皮を洗います。
同じく、シャンプーの回数を1日1回までにとどめます。
シャンプー後にドライヤーで乾かす理由は、頭皮の蒸れを防いで菌の繁殖を防ぐためです。
マラセチア菌の異常繁殖が心配な方は、正しいシャンプーを心がけましょう。
脂っこい食事を続けていると皮脂の分泌が増えるので、マラセチア菌の異常繁殖を招く可能性があります。
頭皮のかゆみや抜け毛などが気になる方は、健康的な食生活を心がけましょう。
ビタミンB2には皮脂の分泌を抑える働きが期待できます。
ビタミンB6を合わせてとると効果的です。
ビタミンB2はしそ、とうみょう、ほうれん草、レバーなどに、ビタミンB6はニンニク、赤ピーマン、モロヘイヤなどに含まれています。
糖分を摂りすぎると代謝にビタミンB群が使われるので、皮脂の分泌が多くなりやすいといわれています。
当てはまる点がある方は糖分の摂りすぎにも気をつけましょう。
心身に過度なストレスがかかるとホルモンバランスが乱れます。
男性ホルモンが優位になると、皮脂の分泌が活発になる恐れがあります。
仕事や人間関係のストレスが気になる方、睡眠不足や過労などで身体にストレスをかけている方などは注意が必要です。
定期的に心身を休めて、ストレス発散を心がけましょう。
ドラッグストアなどで販売されているシャンプーの中には、菌の繁殖を抑えるものがあります。
このようなシャンプーを使うことで、かゆみやフケなどを抑えられるケースがあるようです。
必ず改善できるわけではありませんが、お困りの方は試してみると良いかもしれません。
頭皮のかゆみが強いと我慢できずかいてしまう方が多いはずです。
一時的にはスッキリしますが、かくと炎症が悪化して余計にかゆみが強くなります。
できるだけ頭皮を刺激しないように心がけましょう。
かゆみを我慢しきれないときは、頭皮を冷やしてみると良いかもしれません。
頭皮のかゆみなどが強い方は、一時的に整髪料の使用を控えましょう。
整髪料が刺激となってかゆみを誘発していることがあります。
症状が落ち着くまで、頭皮に刺激を与えないほうが良いでしょう。
抜け毛や頭皮のかゆみなどがひどい場合は、すでにマラセチア菌が異常繁殖しているかもしれません。
マラセチア菌はカビや水虫の仲間なので、繁殖してしまうとセルフケアだけで退治することは簡単ではありません。
異常を感じる方は、出来るだけ早く皮膚科などを受診しましょう。
皮膚科では、炎症を抑える薬と真菌を退治する薬で治療できます。
具体的には、真菌を殺すケトコナゾールを配合したシャンプーなどを用います。
ケトコナゾールを配合したシャンプーが市販されていれば便利ですが、ドラッグストアなどで購入することはできません。
病院で処方してもらう必要があるので、マラセチア菌の繁殖が疑われる方は医師の診察を受けましょう。
抜け毛や頭皮のかゆみに悩まされる方は、マラセチア菌が異常繁殖しているかもしれません。
マラセチア菌は皮脂をエサに繁殖します。
皮脂の過剰な分泌を招く生活習慣、不衛生な頭皮環境などがある方は改善しましょう。
すでに、マラセチア菌が繁殖していて炎症などを起こしている場合は治療が必要かもしれません。
抜け毛や頭皮のかゆみがひどい方は、皮膚科などで相談すると良いでしょう。
お薬を使って治療することができます。