タバコを吸っていると薄毛になりやすいといわれることがあります。
なぜ、このように言われることがあるのでしょうか。
ここでは、タバコと薄毛の関係について解説しています。
タバコを吸っていると薄毛になりやすいといわれることがあります。
なぜ、このように言われることがあるのでしょうか。
ここでは、タバコと薄毛の関係について解説しています。
「百害あって一利なし」といわれるタバコ。
健康に良くないことは常識ですが、髪の毛にも良くないのでしょうか。
まずは、タバコが身体に与える影響を確認しましょう。
タバコの煙には4000種類以上の化学物質が含まれ、中には有害と考えられるものが含まれています。
有害と考えられている影響のひとつが、血管を収縮させる作用です。
この作用により、タバコを吸うと血行が悪くなります。
また、女性ホルモンを低下させ男性ホルモンを高める作用もあります。
さらに、タバコを吸うと身体の中のビタミンが減少する、一酸化炭素が増える、悪玉コレステロールが増える、ストレスが高まるなど影響があると考えられています。
タバコは身体に様々な影響を与えます。
健康に良くないので、影響を知れば辞めたいと考える方が多いはずです。
しかし、タバコを辞めることは簡単ではありません。
タバコに含まれるニコチンには強烈な依存性があるからです。
ニコチンの依存性は、危険薬物として知られるコカインやヘロイン以上と考えられています。
依存症になった方に現れる禁断症状の強さはコカイン以上です。
つまり、簡単に依存症になるうえ、依存症になると辞めることが難しいのです。
健康に良くないとわかっていても、やめることをできない方が多いと考えられています。
身体によくないことが分かったタバコですが、薄毛とはどのようなかかわりがあるのでしょうか。
タバコを吸うと、自律神経のバランスが乱れて血行が悪くなります。
髪の毛の成長に必要な栄養は、血液にのって頭皮に届けられます。
血行が悪くなると、頭皮に栄養を届けにくくなります。
血行はストレスでも悪くなります。
ストレスが溜まっても自律神経のバランスが乱れて血管が収縮するからです。
喫煙者の中にはストレス解消のためタバコを吸う方がいますが、実際はストレスをかけていることが多いようです。
タバコを吸うとストレスで血行が悪くなる恐れがあることを認識しておきましょう。
悪玉コレステロールが増えても血行は悪くなります。
血液がドロドロになって血行が悪くなるからです。
タバコを吸い続けていると、頭皮に十分な栄養を届けられず抜け毛や切れ毛などにつながるかもしれません。
また、タバコを吸うと身体の中の一酸化酸素が増えます。
一酸化酸素は酸素よりヘモグロビンと結合する力が強いため、タバコを吸うと身体の隅々に酸素を届けにくくなります。
頭皮にも酸素を届けにくくなるので、髪の毛をうまく育てられなくなる可能性が指摘されています。
ビタミンへの影響にも注意が必要です。
タバコを吸うと細胞分裂をサポートするビタミンA、皮脂の分泌や炎症を抑えるビタミンB6、栄養の吸収をサポートするビタミンC、血行を促進するビタミンEが破壊されます。
タバコを吸うと、髪の毛の成長に必要な栄養素が減る可能性があるのです。
以上に加え気を付けたいのが、女性ホルモンが低下してテストステロンやジヒドロテストステロンなどの男性ホルモンが高まることです。
アメリカで行われた調査によると、非喫煙者と喫煙者では喫煙者の方が1割ほど男性ホルモンが高かったそうです。
大した問題ではないと感じるかもしれませんが、ジヒドロテストステロンは男性型脱毛症(AGA)の原因です。
この男性ホルモンが毛根のレセプターと結びつくことでヘアサイクルの成長期が大幅に短くなります。
成長期が短くなると、髪の毛を太く・長く育てられなくなり、薄毛になってしまいます。
薄毛に悩む方が無視できないタバコの影響といえるでしょう。
タバコを吸うと、身体は様々な影響を受けます。
薄毛にも何かしらの影響があるように思えますが、タバコを辞めさえすれば髪の毛は増えるのでしょうか。
先ほど紹介した通り、タバコが髪の毛に良くない影響を与えることは事実です。
様々な研究でも確認されているので、全く影響はないとは言えないでしょう。
特に、AGAの原因であるジヒドロテストステロンが増える点は見逃せません。
タバコにはAGAを進行させる可能性があるといえるほどです。
しかし、すべての方がタバコから同じ影響を受けるわけではありません。
タバコによりジヒドロテストステロンは増えますが、その感受性は人により異なります。
ジヒドロテストステロンに対する感受性の低い方は、タバコを吸ってもあまり影響を受けないといえるでしょう。
ジヒドロテストステロンに対する感受性は遺伝で決まります。
これと同じく、タバコからどの程度の影響を受けるかは人により異なるのです。
ここで気になるのが「タバコを辞めれば髪の毛が増えるか」という問題です。
これも人により結果は異なるといえるでしょう。
抜け毛の主な原因がタバコにより引き起こされている方であれば、タバコを辞めれば髪の毛が増えるかもしれません。
様々な原因が絡み合い薄毛が起きている方の場合、タバコを辞めても髪の毛は増えないでしょう。
タバコが薄毛に良くない影響を与えることは事実ですが、タバコが薄毛の唯一の原因ということはありません。
だから、タバコを辞めても髪の毛が増えるとは言い切れないのです。
タバコが薄毛にどの程度の影響を与えているか分かれば便利ですが、現在のところ影響の程度を知ることはできません。
タバコさえやめれば髪の毛が増えると考えて禁煙するとガッカリするかもしれません。
禁煙にはかなりのストレスを伴うので、期待しすぎずに行うことが重要です。
もちろん、健康と薄毛に良い影響を与えると考えられますが、目に見えて変化が現れる保証はありません。
禁煙をする方は、過度な期待をせず取り組みましょう。
薄毛を改善したい方には、禁煙よりAGA治療がおすすめです。
薄毛の原因にアプローチするAGA治療薬を利用できるので、禁煙よりも確実に薄毛を改善できます。
禁煙のように大きなストレスがかかることもありません。
医師によっては、AGA治療の一環として禁煙を勧めてくることがあります。
個人で禁煙に取り組むことが難しい方は、医師から必要性を認められてから禁煙に取り組むとよいでしょう。
現在では、禁煙をサポートする治療薬が開発されています。
こちらを用いれば、ストレスを減らしながらタバコを辞められるはずです。
タバコを吸い続けると、少なからず薄毛に良くない影響を与えます。
しかし、タバコを辞めたからと言って髪の毛が生えてくる保証はありません。
発毛を促したい方は、タバコだけが原因と考えず、幅広い可能性に目を向ける必要があります。
まずは、医師の管理のもとAGA治療を受けてみるとよいでしょう。
タバコには様々な化学物質が含まれています。
この影響によりタバコを吸うと、血行が悪くなる、ビタミンが壊れる、一酸化炭素が増える、悪玉コレステロールが増える、ジヒドロテストステロンが増えるなどの影響が現れます。
ただし、タバコを辞めさえすれば髪の毛が生えるとは言い切れません。
髪の毛を取り戻したい方は、AGA治療を受けたほうが確実でしょう。
その中で、タバコを辞めるように勧められることがあれば、禁煙に取り組んでみてはいかがでしょうか。
煙草をやめたら髪の毛が生えてくる? 禁煙と抜け毛の関係 – 親和クリニック