docomoのモバイルWi-Fiルーターはおすすめできる?できない?
モバイルWi-Fiルーターを契約して、外出先でもインターネットを利用できるようにしたいという人は大勢います。
特に、ビジネス目的で外出先でノートパソコンやタブレット端末を使い、メールやファイルの送受信を利用できるようになれば利便性が高いです。
その際に、どの通信事業者で契約すればお得なのかということが気になります。
長く使い続けることを想定すれば、よりお得で便利な通信事業者のルーターを使いたいと思うはずです。
そこで今回は、docomoのモバイルWi-Fiルーターはオススメなのかどうかということについて解説していきます。
目次
docomoのモバイルWi-Fiルーターをおすすめできないポイント
まずは、docomoのモバイルWi-Fiルーターを「オススメできないポイント」から解説していきます。
①モバイルWi-Fiルーター提供会社の中で、料金が最も高い
まずは、モバイルWi-Fiルーターの中では「最も月額料金が高い」というポイントです。
月額料金が高いということは、それだけ通信サービスにかかる通信料がかさんでしまうということになります。
もちろん、それに見合ったサービスを受けられるのでしたら必要経費として扱うこともできるでしょう。
しかし、他社はより安い料金で利用できるということを考えると、やはり利用料が高いことは気になってしまいます。
節約志向の人にとっては最も困る特徴であると言えます。
②セット割引等のサービスがない
次に、「セット割引」などの割引サービスが無いというポイントです。
先ほどの「月額料金が高い」ということも合わせて、総合的なコストが高くつくことが気になるところです。
例えば「WiMAX」の場合だと、2万円以上のキャッシュバックや、月額料金が大幅に安くなるキャンペーンなど、さまざまなお得なキャンペーンを実施しています。
これによって割安の料金で利用することができるのですが、docomoの場合はそれがありません。割高の料金でサービスを利用することになるのです。
③データ通信の短期制限が厳しい部類に入る
次に、データ通信の「短期制限」が、他社と比較して厳し目の部類に入るというポイントです。
「FOMA」の場合、3日間で約366MBという、非常に少ないデータ通信量で制限を受けてしまうという特徴があります。
しかも、通信速度制限後のデータ通信速度は128Kbpsであり、まともにデータ通信を利用することすら難しくなってしまう可能性があります。
他社がGBクラスのデータ通信量で制限を行うのに対して、docomoのFOMAではかなり厳し目の制限がかかっているということになります。
④パケ詰まりが起こりやすい!?
次に、docomoのWi-Fiルーターは「パケ詰まり」を起こしやすい可能性があるというポイントです。
パケ詰まりとは、データ通信圏内でもユーザーが集中することで電波の供給が上手く作用せず、ネット回線が繋がらなくなってしまうことです。
docomoはユーザー数が多く、このパケ詰まりを起こしやすくなります。
⑤テザリングでも十分に活用できる
最後に、docomoで契約するのであればスマートフォンを購入して、それの「テザリング」を利用するのでも十分に役目を発揮することができるのではないかというポイントです。
既にdocomoのスマートフォンを契約している場合であれば、必要に応じてパケットパックを上位のものに切り替えてテザリングすることで、データ通信容量の問題は回避できますし、ルーターという荷物が増えること無くさまざまな端末でデータ通信が利用できます。
docomoのモバイルWiFiルーターをおすすめできるポイント
次に、逆にdocomoのモバイルWi-Fiルーターをオススメできるポイントについて解説していきます。
①ドコモ携帯を利用中の方の場合、手続きがスムーズ
まずは、既にdocomoの携帯電話を利用中の場合だと、手続きがスムーズになるというポイントです。
既に顧客情報はdocomoに提出しているので、一から入会手続きをすること無く利用開始できます。
②携帯会社最大手という安心感
次に、「携帯電話会社の最大手であるdocomoのサービスである」という安心感です。
これは同じく「大手キャリア」と称されるauやソフトバンクでも同じことが言えますが、知名度の低い通信事業者のサービスよりも、誰もが耳にしたことのあるdocomoのサービスであるという安心感は大きいです。
特に、通信サービスについて詳しくない人であれば、サポートも手厚い大手キャリアの通信サービスの安心感は大きな存在となります。
③通信エリアが広い
次に、「通信エリアが広い」というポイントです。
通信可能エリアの広い大手キャリアの中でも、特にdocomoは利用可能エリアの広さで知名度が高いです。
通信エリアが広いということは、それだけ「圏外」になりにくく、快適なデータ通信をどこに行っても利用可能であるという点で利便性が高いです。
④富士山頂でもWi-Fiがつながる!?
その通信エリアの広さは、なんと「富士山」でもWi-Fiが繋がるという広がりを見せています。
登山シーズンになれば富士山に登山を楽しみに行く人も多いのですが、その際にもWi-Fiを利用してデータ通信を利用することができるのです。
ただし、富士山で電波が届くのは、7月の上旬から9月の上旬の登山シーズンに限定されます。
それ以外のシーズンでは電波が届かないので注意が必要です。
詳しくは、docomoのホームページの「報道発表資料」で確認しましょう(その年の通信サービス提供予定がわかります)。
⑤公衆Wi-Fiサービス「docomo Wi-Fi」が使える(※ただし注意点あり)
最後に、公衆Wi-Fiサービスである「docomo Wi-Fi」を無料で利用することができるというポイントです。
これは、全国各地のWi-Fiスポットで、ルーター無しで利用することができる無線通信サービスです。
通常は300円の月額料金が必要なのですが、条件を満たしている場合はキャンペーンによって永年無料で利用することができます。
モバイルWi-Fiルーターを利用していながらWi-Fiスポットを利用するメリットとしては、「データ通信容量を気にすること無くデータ通信が利用できる」というポイントが挙げられます。
モバイルWi-Fiルーターは、契約しているパケットパックの容量を月間のデータ通信量の上限としています。
docomo Wi-Fiの場合は、データ通信量の上限を気にすること無く利用することができますので、スマートフォンのデータ通信容量節約のためにも活用されています。
しかし、注意すべきポイントとしては「通信速度が安定しない」「接続方法が複雑でわかりにくい」というポイントが挙げられます。
そのため、モバイルWi-Fiルーターを利用しているのであれば、あくまでも「補助的な用途」にしか利用できないという点がデメリットになります。
「モバイルルーターを忘れた」「データ通信容量がピンチ」といった時に利用する、といった程度で利用するようにしましょう。
docomoのモバイルWi-Fiルーターを他社と徹底比較
プロバイダ |
docomo |
プラン |
ウルトラデータLパック |
料金(月額) |
6,000円(別途基本料金) |
通信速度 |
下り最大300Mbps |
通信制限 |
月間20GB |
キャンペーン |
数多くのキャンペーン |
au |
WiMAX(GMO) |
WiMAX 2+ フラット
for DATA EX |
ギガ放題 |
4380円(おトク割) |
4,263円
(2ヶ月間は3,609円) |
下り最大370Mbps |
下り最大220Mbps |
3日間で3GB |
3日間で3GB |
数多くのキャンペーン |
最大29,000円
キャッシュバック等 |
WiMAX(BIGLOBE) |
Y!mobile |
Flat ツープラス ギガ放題 |
Pocket WiFiプラン2 |
4,380円
(2ヶ月目まで3,695円) |
3,696円
(3年契約の場合) |
下り最大220Mbps |
下り最大187.5Mbps
(端末スペックより) |
3日間で3GB |
月間7GB・3日間3GB |
タブレットプレゼント
月額料金割引等 |
アドバンスオプション
6ヶ月無料 |
docomoは通信事業者の老舗であり、大手キャリアとして数多くのキャンペーンを利用することができます。
しかし、それによる割引を踏まえた上でも、他社と比較して料金が割高になってしまいます。
パケットパックを安いものに替えると、2GBで3,500円、5GBで5,000円なので、「月間データ通信容量が少ない」「20GBとほとんど変わらない」というポイントが気になってしまいます。
ですが、基本料を含めて20GBのプランの場合は7,000円以上の料金であり、キャッシュバックを含めた他社の料金と比較すると、へたをすれば2倍近くの料金が必要になる計算になります。
しかしながら、特にWiMAXと比較するとその「通信エリア」の広さは大きなメリットです。
ただし、WiMAXの方もサービスが開始されてから徐々に通信可能エリアを広げており、サービス提供開始当初は使い勝手が悪かったものが、昨今では他のモバイル通信サービスと比較しても遜色ないほどに通信可能エリアを広げています。
逆転現象こそ起こっていないものの、そこまでのアドバンテージは持っていないことになります。
同じ大手キャリアの「au」の場合、WiMAXを提供しているという点で大きく性質が異なる結果となります。
何よりも、月間のデータ通信容量が無制限であるというポイントが大きく、3日間で3GBを守ると月間で30GB程度は使える計算であり、料金面などでもdocomoのWi-Fiサービスと比較して大きく勝る結果となります。
同じ大手キャリアであり、ユーザーの安心感も大きくなります。
まとめ
現状において、docomoのモバイルWi-Fiルーターをオススメできる理由は、そこまで強力なものではありません。
その多くは「docomoというネームバリュー」に依存するものであり、大手キャリアの欠点である「料金が高い」というポイントが浮き彫りになってしまっています。
通信サービスは、一度購入すれば後はコストを気にかけなくて良いというわけではなく、毎月その利用料を支払うタイプのサービスです。
そうなると、やはり長期的に利用し続けることを想定して、より安い料金で利用したい人が多いです。
docomoの場合は料金面のデメリットが強く浮き出てしまっているので、この点で比較すれば確実に選択肢の最下位となってしまうことは明らかです。
利用可能エリアに関しても、現状では最上位の広さを誇りますが、WiMAXが次第に利用可能エリアを広げている現状においてはいつまでもその冠をかぶってはいられないと言えます。
ただ、絶対的にdocomoのモバイルWi-Fiルーターが駄目だというわけではなく、現状ではWiMAXというサービスのほうがさまざまな点で優れているということです。
そのため、今後docomoのWi-Fiルーターをよりお得で便利に利用できるようなサービスの改変が成されれば、その限りではありません。
とは言え、現時点でモバイルルーターの契約を考えているというのであれば、やはりWiMAXの方をオススメするということには変わりません。