育毛剤と育毛トニック、同じように見えますが実は全くの別物です。
しかし、どちらも同じものだと勘違いして使っている人も多いのではないでしょうか?
それぞれの働きをしっかりと理解した上で使わなければ、効果が得られないばかりか、薄毛を進行させてしまうことにもなりかねません。
毎日テレビから流れる育毛トニックのCMはいかにも効きそうな感じがしますが、実はすでに薄毛が進んでいる人にとってはあまり効果がありません。
数ある育毛トニックのCMを思い出してみてください。
「若く」て「髪がフサフサ」の俳優が『効くぅ〜っ!』と言いながらスプレーしているイメージがありませんか?
決してハゲてしまっている人が、スプレーしたことによってフサフサになるようなCMではないと思います。
今回は育毛剤と育毛トニックの違いと、薄毛の進行具合によってどちらを選ぶべきかをご紹介します。
育毛剤とトニックの違い
育毛剤とは?
一昔前の育毛剤は、ただの気休めとも言えるような商品も数多く発売されていました。
現在は、国の厳しい審査を通り抜けた、優れた有効成分が配合されています。
そのため、ちゃんと用法・用量を守れば効果を実感できるでしょう。
実際、医療機関で処方される育毛剤も購入ができますし、アルコールなどの刺激成分を含まずに肌に優しいものも発売されています。
育毛剤はまだハゲてはいないけど将来の薄毛を予防したい人から、すでに薄毛に悩んでいる人まで幅広く有効です。
また、産前産後の脱毛に対しても有効です。
育毛剤の特徴
育毛剤には以下の働きがあります。
- 抜け毛を予防する。
- フケやかゆみを抑える。
- 頭皮を流れる毛細血管の血流を改善する。
- 毛根に直接栄養を与え、発毛を促す。
- 男性ホルモンを抑制し男性型脱毛症を改善する。
- 皮脂の分泌を抑え頭皮環境を整える。
- 頭皮を保湿し乾燥を防ぐ。
育毛剤に含まれる成分
センブリエキス
センブリに含まれる「キサントン誘導体」や「スウェルチアマリン」が頭皮の血行を促します。
また、細胞分裂を促進し、毛根の働きを活性化させます。
さらに、頭皮を乾燥から守る保湿作用を持ち、バリア機能の低下を防ぎます。
グリチルリチン酸2K
髪の毛の成長に悪影響を及ぼす炎症を鎮める、優れた「抗炎症作用」があります。
ミノキシジル
ミノキシジルにはAGA(男性型発毛症)に対する強い発毛効果が認められています。
その効果は日本皮膚科学会が「推奨度A(強く勧められる)」と太鼓判を押すほどです。
ノコギリヤシ
脱毛を引き起こす「ジヒドロテストステロン」を生成する5α-リダクターゼという変換酵素を阻害する働きがあります。
また、毛根の炎症を抑える効果もあります。
ジフェンヒドラミンHC
頭皮の炎症を抑える効果、血行促進効果が認められています。
ビタミンB
頭皮の細胞の成長、生成を促す働きがあります。
ビタミンE
頭皮の細胞を壊してしまう過酸化脂質の生成を抑える働きがあります。
育毛剤の使い方
育毛剤は夜、シャンプー後に使うのが最も効果的です。
シャンプーの後に使うことで頭皮に栄養を与えやすくなります。
育毛剤は用量を守り、塗布は地肌に直接塗るようにしてください。
髪の長い人は分け目を作って塗りこみます。
髪の毛に育毛剤をつけても意味がないので気をつけましょう。
塗布した後は、血行を促進するために指の腹でもみほぐすようにマッサージをしましょう。
血行が良くなることで育毛剤の浸透性がアップします。
決して爪を立ててボリボリ掻くようにマッサージしてはいけません。
育毛トニックとは?
そもそも「育毛トニック」という言葉はありません。
正式名称は「ヘアトニック」といいます。
では、なぜ育毛トニックという名前の商品があるのかというと、メーカーが「売る」ためです。
ヘアトニックより育毛トニックの方が生えそうな気がしませんか?
つまり、少しでも効きそうな感じがする名前を選んでいるだけで、基本的に育毛トニックとヘアトニックは同じものです。
でも、それなら「発毛促進剤」とか、「毛生え薬」なんてストレートな名前にすればいいのにと思うかもしれませんが、それは薬事法という法律によって禁じられています。
育毛トニックは医薬部外品と化粧品の2種類に分けられます。
医薬部外品には頭皮を清潔に保つ効果や、フケや抜け毛を抑える効果は認められていますが、「発毛」の有効成分は入っていません。
「育毛トニックで発毛した!」という声があった場合は以下の理由が考えられます。
- 頭皮を不潔にしていたために薄毛になっていた場合=アルコール消毒によって頭皮が清潔になって発毛した。
- 乾燥肌のため、肌のバリアが弱まり薄毛になっていた場合=保湿成分によって皮膚の保護バリアが改善して発毛した。
- 血流の悪化で髪に栄養が届かずに薄毛になっていた場合=頭皮のマッサージによって血流が改善して発毛した。
育毛トニックの特徴
育毛トニックには以下の働きがあります。
- フケを防ぐ効果。
- 臭いを防ぐ効果。
- 清潔な頭皮を保つ効果。
- かゆみを防ぐ効果。
- 蒸れを防ぐ効果。
育毛トニックにはアルコールとメントールが含まれていて、付けることで清涼感を得ることができます。
ここで1つ勘違いをしてはならないのは、この清涼感は血流が良くなっているからではないということ。
ただスーっとしているだけです。
育毛トニックに含まれる成分
育毛トニックに含まれる成分の約50%〜70%が水とアルコールです。
その他に入っている成分は
- 整髪効果のあるヒノキチオール、パンテノール、センブリエキス。
- 養毛効果のあるグリチルリチン酸2K。
- 保湿効果のあるグリセリン、メントール、サリチル酸。
などの成分があります。
つまり、育毛トニックの中身はそのほとんどが水、アルコール、そして香料からできています。
髪を育てるのに良い成分ばかりと思いきや、実は注意が必要なものがあります。
それが「アルコール」です。
髪の毛や頭皮は主にタンパク質で構成されています。
しかし、アルコールはタンパク質を分解する作用があるのです。
そのため、アルコールは薄毛が進行する原因になるとも考えられています。
また、頭皮に強い刺激を与え続けると、皮膚が厚く硬くなると言われています。
硬い頭皮も育毛にとって大敵です。
育毛トニックにはアルコールの入っていないものや低刺激のものもあります。
肌の弱い人はアルコールの入っていないものを選びましょう。
育毛トニックの使い方
育毛トニックの使い方は育毛剤と大差はありません。
使うタイミングは夜、シャンプーをした後がオススメです。
お風呂から上がり、髪の毛をドライヤーでしっかりと乾かした後、育毛トニックを塗布しましょう。
髪が短い人はタオルドライでも大丈夫ですが、髪が長い人はドライヤーでしっかり乾かしましょう。
髪が濡れていると雑菌が繁殖し、髪が傷んでしまうためです。
トニックで濡れた髪が気持ち悪いという人は、ドライヤーの冷風を使って乾かしましょう。
どっちを使えばいい?
育毛剤と育毛トニックの違いはここまでの説明でわかっていただけたと思います。
では、いったい自分はどちらを使えばいいのか?
という問題ですが、これは頭皮の状態や薄毛の進行具合によって変わります。
育毛剤を選ぶ場合
すでに抜け毛が進行してしまっている場合。
抜け毛を減らし、発毛したいのであれば育毛剤を選ぶべきです。
育毛剤には毛根に直接活力を与える有効成分が配合されています。
頭が薄くなってしまった人は育毛トニックを使っても効果がないと思ってください。
価格は毎月数千円ほどかかりますが、確実に効果を実感するためには必要経費と言えるでしょう。
もし、育毛剤を1年以上使用しても全く効果が得られない、AGA(男性型脱毛症)の進行が止まらないという場合は医療機関を受診し、治療を受けることも選択肢として考えましょう。
育毛トニックを選ぶ場合
頭皮に清涼感を与え清潔に保ちたい人。
頭皮のフケやかゆみを防ぎたい人には育毛トニックがオススメです。
まだ薄毛が進行していなく、予防をしたいのであれば育毛剤ではなく育毛トニックがいいでしょう。
価格も1000円程度で購入できます。
育毛剤と育毛トニックの併用について
1秒でも早く、1本でも多く髪の毛を生やしたい。
そう考える人がやりがちなのが「育毛剤と育毛トニック」の併用。
これは絶対にやってはいけません。
育毛トニックに配合されている成分が、育毛剤に配合されている有効成分の働きを打ち消してしまうことがあるからです。
育毛剤と育毛トニックの働きや使用目的は、上記のように元々の働きが違うものですから一緒に使わないようにしましょう。
おすすめのトニック
Fプロテクト クラッキングスカルプ
加齢による髪や頭皮の悩みをケアし、みずみずしい保湿感と清涼感が心地よい頭皮用バランスコントロールスプレーです。
商品特長
2900ppmを超える高濃度炭酸配合
高濃度炭酸が頭皮で弾け、地肌をやさしく刺激します。
炭酸の刺激とマッサージ効果によって有用成分が頭皮に広がります。
※2900ppmとは、25℃条件下で1Lの水に炭酸が平均2.9g溶け込んでいることを示します。
天然柑橘系エッセンシャルオイルのフレッシュ成分
「ウンシュウミカン果実水」
保湿作用によって頭皮の乾燥を抑える。
「精油ミックス(フレッシュアロマの香り)」
持続型クーリング設計との相乗効果でストレスを解放し、爽快感を与える。
オレンジ、ネロリ、グレープフルーツ、レモン、アオモジ、アトラスシーダーの6種をミックス。
頭皮環境を整える8つのバランスコントロール成分
「ミツイシコンブエキス」
頭皮環境を整え、毛髪の強度及び弾力(ハリ・コシ)を改善させる。
「ザクロ花エキス」
エストロゲン様作用、ヒアルロニダーゼ阻害作用などを有し、頭皮トラブルを予防。弾力と柔軟性を保つ。
「エーデルワイスエキス」
活性酸素による細胞ダメージから頭皮を保護する。
「ガゴメエキス」
F−フコイダンを豊富に含み、肌のバリア機能やヘアサイクルを正常に整える。
「アカツメクサ花エキス」
5α−リダクターゼの活性を抑える効果の高い、イソフラボンを豊富に含む。
「ワイルドタイムエキス」
角質層を強化し、頭皮のうるおいをキープする。
「アセチルテトラペプチド−3」
基底膜をケアし、アカツメクサ花エキスとの相乗効果で頭皮環境を整えます。
「ローヤルゼリーエキス」
皮脂分泌を調整する働きを持つ。頭皮の乾燥やベタつきをケアする。
価格は¥1,500 (税抜)内容量 190g
バイタリズム スカルプケアトニック
スッキリと爽やかな刺激のトニック。
すこやかな髪と頭皮環境をサポートし、よい髪が育つ準備を整えます。
髪にハリとコシを与えるヒドロキシプロピルキトサン、頭皮の潤いを保つアロエベラエキス、キハダ樹皮エキスなどの天然成分を配合しています。
商品特長
アルガンオイル由来の植物成分配合
頭皮を乾燥から守り、髪の毛を優しく洗い上げるアルガンオイルを含んだ「IPS成分」を配合。
頭皮を乾燥から守り、髪の毛をコーティングする効果が期待できます。
※アルガンオイルとは「モロッコのゴールド」と呼ばれる高級植物油。
オリーブオイルと比較してビタミンEが2~3倍も多く含まれているのが特徴です。
毛髪と頭皮をケアする新成分ピロミジロール配合
スカルプケアとヘアケアを両立する新成分として独自に研究・開発された「ピロミジロール」を業界初配合。
毛髪や頭皮を想いやる安全処方
石油系界面活性剤・合成着色料・合成香料・シリコンなどは一切不使用。
頭皮に刺激を与えず、頭皮環境を健やかに保ちます。
頭皮への保湿成分を配合し、うるおいキープ
頭皮の潤いを保つ成分であるコラーゲン、アミノ酸、アルゲエキス、植物エキスをバランスよく配合しています。
毛髪の傷みや枝毛を補修
天然由来成分ヒドロキシプロピルキトサンを配合しているため、髪の毛のキューティクルを補修し、枝毛を防止する効果が期待できます。
価格は ¥2,480(税抜) 内容量 150mL
まとめ
いかがでしたでしょうか。
育毛剤と育毛トニックの違いはご理解いただけましたか?
人からの視線が気になったり、もしかしたら自分のいないところで薄毛のことを噂されたりしているかもしれないなど、薄毛の悩みはとてもデリケート。
自分に合った育毛対策でフサフサ人生を目指しましょう。