目の健康を気にしている方などから注目を集めているムチン。
具体的に、どのような成分なのでしょうか。
また、どのような働きを期待できるのでしょうか。
ムチンを含む食品とあわせてこれらについて解説いたします。
ここでは広義で「ムチン」という成分を紹介していますので、興味をお持ちの方は参考にしてください。
目の健康を気にしている方などから注目を集めているムチン。
具体的に、どのような成分なのでしょうか。
また、どのような働きを期待できるのでしょうか。
ムチンを含む食品とあわせてこれらについて解説いたします。
ここでは広義で「ムチン」という成分を紹介していますので、興味をお持ちの方は参考にしてください。
最初に、ムチンの概要を解説します。
ムチンはどのような成分なのでしょうか。
ムチンは、粘液素・粘素と呼ばれる糖たんぱく質のひとつです。
動物の粘膜などから分泌される粘液の主成分です。
もちろん、ヒトの身体にも存在します。
ムチンの特徴は優れた保水力があることです。
この働きなどにより、様々な役割を担います。
粘液の主成分であることからわかる通り、ムチンは粘り気のある成分です。
ヒトの身体では、唾液や胃液、腸液、涙液などに含まれます。
これらを触ると、若干の粘り気を感じるはずです。
この粘り気を生み出す正体がムチンです。
ムチンは動物にだけ含まれる成分ではありません。
植物にも含まれています。
植物では、山芋やオクラなど粘り気の強い食材のネバネバを生み出しています。
ただし、動物由来のムチンと全く同じ成分ではありません。
植物由来のムチンは、高分子の多糖類とタンパク質が結合したものです。
厳密には、動物由来のムチンと異なります。
ムチンにはどのような効果・効能を期待できるのでしょうか。
ムチンに期待できる効果・効能を解説します。
目の表面には、ムチンにより形成されるムチン層と呼ばれる層があります。
この層は、涙液の膜を眼の表面にとどめる働きや眼の表面を保護する働き、傷ついた組織を守る働き、組織の修復を助ける働きなどがあります。
涙液を眼の表面にとどめる働きがあることから、ムチンにはドライアイを予防する働きがあると考えられています。
ムチンには、肝臓・腎臓の働きをサポートする働きがあると考えられています。
肝臓は、栄養素を貯める・変化させる、毒素を解毒する、胆汁を作るなど重要な働きを担う臓器です。
腎臓は、老廃物を体外へ排泄する、血圧を調節する、造血を指示するなどを担う臓器です。
いずれも重要な臓器なので、正常な働きを保つことが重要です。
また、ムチンには胃壁を塩酸とペプシンから守る働きもあります。
ムチンがなければ、これらの作用で胃壁は消化される恐れがあります。
健康維持に重要な役割を果たす成分と考えられています。
ムチンは、密度の濃い粘り気で粘膜から細菌などが侵入するのを防ぐ働きがあります。
例えば、消化管内では、ムチンなどが腸内細菌や腸内細菌が作った毒素が体内へ侵入するのを防いででいます。
ムチンには、身体を守る働きも期待できます。
ムチンはタンパク質の分解を促進する酵素を含みます。
そのため、タンパク質の消化吸収を助ける働きがあります。
この働きから、疲労回復を促すといわれています。
また、ムチンには、コレステロールや糖質を吸着して便と一緒に排泄する働きもあります。
この働きから、コレステロールや糖質の吸収を抑えるといわれています。
ムチンはドライアイを予防したい方などから注目を集めています。
ドライアイとどのような関係にあるのでしょうか。
詳しく解説いたします。
ドライアイは、何かしらの原因で目の表面を潤す力が低下して目に障害が起きた状態です。
目の表面を潤す力は、涙の量が減ること、涙の質が悪くなることなどで低下します。
眼の潤いを保てなくなると、細菌や異物などの影響を受けやすくなるほか、摩擦や乾燥などで眼の表面がダメージを受けます。
その結果、目の表面が凸凹になり「目がごろごろする」「目が見えづらくなるなどの症状が現れます。
ドライアイの要因として、年齢・性別・乾燥した空気・長時間にわたるパソコン作業やスマホ操作・コンタクトレンズ・医薬品の副作用・病気の影響などが挙げられます。
これらの要因が複雑に絡み合いドライアイになると考えられています。
涙が正常に働くには、涙の構造を正常に保つことが重要と考えられています。
目を覆う涙は液層と油層から構成されます。
液層は涙の95%を占める層です。主な役割は、角膜への栄養補給・感染の予防・傷の修復などです。
液層で重要な役割を果たしているのが、ムチンから構成されるムチン層です。
ムチン層は、目の表面を保護するとともに涙の水分を角膜に均一に定着させます。
角膜には水分をはじく性質があるため、ムチンが存在しないと涙は安定せず流れ落ちてしまいます。
目の潤いを保つため、ムチンから構成されるムチン層は重要な役割を果たしているのです。
液層を覆うように存在するのが油層です。油層は、名前の通り油の層です。
液層を覆うように存在することで涙の蒸発を防ぎます。
油の量が減ること、成分が変化することなどでも涙の安定性を保てなくなるのでドライアイになります。
液層とともに重要な役割を担っています。
ムチンはドライアイを予防する重要な成分です。
最近では、ムチンを配合した目薬やムチンを増やす作用のある目薬なども登場しています。
また、ムチンを配合したサプリメントも登場しています。
もちろん、ムチンを摂ったからといって摂った分だけ眼のムチンが増えるわけではありませんが、健康維持などに役立つ可能性はあります。
ムチンを積極的に活用したい方は、試してみると良いでしょう。
ムチンを利用したい方はどのように摂ればよいのでしょうか。
ムチンの摂り方を解説します。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」にムチンの推奨量や摂取量は記載されていません。
公に定められたムチンの推奨量・摂取量などはないと考えられます。
ムチンを利用したい方は、サプリメントの目安量などを参考にすると良いでしょう。
摂取のタイミングに関しても特別な決まりはありません。
食事から摂りたい方は食事のタイミングで、サプリメントから摂りたい方は好きなタイミングで摂ることが出来ます。
タンパク質の分解をスムーズに行いたい、糖質の吸収を抑えたいなどの目的がある方は、食事の最初に摂るとよいかもしれません。
妊婦さん・授乳婦さんに対する付加量などは特にありません。
デリケートな時期なので、ムチンを摂りたい方は念のため医師に確認しましょう。
ムチンを利用したい方は、注意点も確認しておきましょう。
過剰摂取と欠乏の影響を解説します。
特にありません。
ただし、過剰摂取の影響がないと言い切れるわけではありません。
過剰摂取により下痢などを起こす恐れがあるかもしれません。
ムチンを利用したい方は適量を守りましょう。
健康維持に欠かせない必須の栄養素というわけではありませんが、健康維持には役立つと考えられています。
気になる方は積極的に摂ると良いでしょう。
ムチンを利用したい方は、相性の良い成分と相性のあまり良くない成分も抑えておきましょう。
効率よく利用できるはずです。
ムチンにはタンパク質の分解を促進する酵素が含まれています。
タンパク質を消化・吸収しやすくなるので、タンパク質と相性が良いといえるでしょう。
ムチンには糖質・コレステロールの吸収を抑える働きがあります。
これらの摂りすぎを気にしている方は、ムチンと糖質・コレステロールは相性が良いと考えることが出来ます。
ムチンは熱に弱い成分です。
食品からムチンを摂りたい方は、調理方法に気を付けてください。
植物性のムチンは、毎日の食事から摂ることが出来ます。
次の食品などに多く含まれています。
ネバネバ食品のひとつオクラはムチンを豊富に含みます。
サッとゆでるだけで食べられるので利用しやすい食品といえます。
ムチンを摂りたい方はオクラを活用すると良いでしょう。
同じく、山芋も豊富なムチンを含みます。
こちらはカットするだけ、あるいはすりおろすだけで食べられるのでさらに便利です。
ムチンは熱に弱い成分なので、そのまま食べられる山芋はムチンの摂取に適した食品といえます。
モロヘイヤもムチンが豊富です。
ムチンのほか、ビタミンやミネラルなどの栄養素を豊富に含みます。
また、抗酸化作用を期待できるカロテンも豊富です。
様々な成分を含むことから、野菜の王様と呼ばれることがあります。
キノコ類ではなめこがおすすめです。
なめこは、きのこのほか免疫機能増強や鉄の吸収を助けるβグルカン、カリウム、マグネシウムなどを含みます。
低カロリーなのでダイエット中の女性でも利用しやすいはずです。
最もお手軽にムチンを摂れる食品が納豆です。
混ぜるだけで良いので山芋よりも便利です。
毎日、ムチンを摂りたい方は食生活に納豆を加えると良いでしょう。
ムチンは、粘液素・粘素と呼ばれる糖たんぱく質のひとつです。
動物の粘膜などから分泌されます。
これとは別に、植物由来のムチンもあります。
おくらや山芋、納豆などのネバネバ食品に含まれているので、興味のある方は利用すると良いでしょう。
これらが苦手な方はサプリメントを利用するとよいかもしれません。
サプリメントを利用すれば、手間をかけず簡単にムチンを摂れます。
ショボショボやゴロゴロにお悩みの方にオススメのサプリメントも登場しているので、お困りの方は試してみてはいかがでしょうか。
忙しい方や食生活が乱れがちな方は、サプリメントからムチンを摂るとよいかもしれません。
ムチンは、次のサプリメントなどに配合されています。
バイオティアーズは、アロエベラ由来のムチン、ラクトフェリンの10倍の働きを誇るポラクトフェリン、無農薬ウコン、カシス種子、タラ肝油など、涙の質と量をサポートする12種類の成分を摂ることが出来るサプリメントです。
眼科ドクターが共同開発しているので、ショボショボ・ゴロゴロにお悩みの方でも安心して利用できます。
潤いを保ち続けたい方にオススメです。
参考サイト:特集2 食材まるかじり(1):農林水産省