サプリメントなどでお馴染みの成分となりつつあるコンドロイチン。
具体的に、どのような成分なのでしょうか。
期待されている効果・効能、コンドロイチンを摂取できる食品などとあわせて解説いたします。
利用を検討している方は参考にしてください。
コンドロイチンとは何か?
最初に、コンドロイチンの概要を解説します。
どのような特徴のある成分なのでしょうか。
コンドロイチンとは
コンドロイチンは、グルコサミンやヒアルロン酸などと同じムコ多糖類の構成成分です。
ギリシャ語で「関節のもと」を意味する言葉から名づけられたといわれています。
このような名前が付けられた理由は、関節の軟骨に多く存在するからです。
軟骨の乾燥重量の3割がコンドロイチンと考えられています。
ムコ多糖体とは?
コンドロイチンが構成するムコ多糖類は、コンドロイチン・ヒアルロン酸・グルコサミンなどが一つになったものです。
ムコ多糖類の「ムコ」はラテン語で動物の粘液を意味します。
つまり、ムコ多糖類は、ネバネバした粘着物です。
ムコ多糖類の役割は?
ヒトの身体では、この特徴を生かし細胞や臓器を結びつける、保護する、栄養補給を助けるなどの役割を果たします。
体内に存在するムコ多糖類は、25歳ごろをピークに減り始めます。
ムコ多糖類のネバネバには水分も含まれるので、ムコ多糖類が減ると身体に存在する水分も減ります。
一説では、ムコ多糖類と水分が減ることが、身体の老化の原因のひとつといわれています。
プロテオグリカンの一種
コンドロイチン、ヒアルロン酸などのムコ多糖類は、身体の中でタンパク質とつながった状態で存在します。
このひと固まりをムコ多糖タンパク質といいます。
ムコ多糖タンパク質は別名をプロテオグリカンといいます。
コンドロイチンは、プロテオグリカンを構成する成分ということもできます。
プロテオグリカンは、コラーゲンと水とともに軟骨を構成します。
コンドロイチンの効果・効能は?
コンドロイチンにはどのような効果・効能を期待できるのでしょうか。
軟骨が擦り減るのを抑制
コンドロイチンには、水分を保持して関節の弾力性を保つ働きなどがあります。
関節を瑞々しく保つ働きは、軟骨が擦り減るのを予防するといわれることがあります。
また、コンドロイチンには軟骨に栄養を届ける働きもあります。
骨粗鬆症の予防
コンドロイチンはカルシウムの代謝に関わっています。
カルシウム不足は骨粗鬆症の主な原因なので、コンドロイチンには骨粗鬆症の予防も期待できるといわれています。
あるいは、骨折からの回復を助けるといわれることもあります。
骨の成長が気になるときは、コンドロイチンを試すとよいかもしれません。
皮膚の保水性を向上
コンドロイチンは高い保水力を誇る成分です。
このことから皮膚や髪の毛、爪などの潤いを保つといわれています。
乾燥が気になるときはコンドロイチンを利用するとよいかもしれません。
目の疲れを緩和
コンドロイチンは涙とよく似た成分です。
この特徴からドライアイの予防や対策に良いとされています。
一部では、ドライアイ用の目薬などに利用されています。
コンドロイチンは、目にも優しい成分といえるでしょう。
生活習慣病の予防
以上のほかでは、生活習慣病の予防にも役立つといわれています。
コンドロイチンに、コレステロールや過酸化脂質を取り除く効果があると考えられているためです。
コレステロールや過酸化脂質は動脈硬化の原因になります。
コンドロイチンは、健康維持に役立つ可能性が指摘されています。
骨と関節にはコンドロイチンが良いの?それともグルコサミン?
コンドロイチンとよく似た成分として扱われているのがグルコサミンです。
同じ成分と思われがちですが、2つの成分は異なります。
具体的に、どのような点が異なるのでしょうか。
コンドロイチンとグルコサミンについて解説します。
コンドロイチンはグルコサミンから作り出される!?
コンドロイチン、ヒアルロン酸などのムコ多糖類は、タンパク質とつながったプロテオグリカンとして身体の中に存在します。
プロテオグリカンは、グルコサミンから作られる成分です。
コンドロイチンはプロテオグリカンに含まれる成分なので、グルコサミンから作られるということができます。
軟骨成分として一緒に扱われがちですが、2つの成分にはこのような違いがあります。
この2つの成分の軟骨での役割の違い
コンドロイチンとグルコサミンでは、身体の中で果たす役割も異なります。
よく似た成分ですが、担う役割は異なります。
グルコサミンは?
グルコサミンの主な働きは、プロテオグリカンの生成を促し傷ついた軟骨の修復・再生を促進することです。
コンドロイチンは軟骨がすり減らないように保水し、グルコサミンは軟骨自体のクッション成分として働くと言い換えることもできます。
コンドロイチンは?
コンドロイチンの主な働きは、軟骨に水分を運んで弾力性を高めることです。
水分と一緒に栄養も運びます。
コンドロイチンはカルシウムの代謝にも働く
もう一つのコンドロイチンとグルコサミンの違いが、コンドロイチンはカルシウムの代謝に関わることです。
コンドロイチンはカルシウムの代謝に関わることで骨の成長を促し骨粗鬆症を予防するといわれています。
また、骨折の回復を助ける働きも期待できるとされています。
目や皮膚にもコンドロイチンが活躍してくれる?
コンドロイチンは関節以外にも優しい成分と考えられています。
どのような働きが期待できるのでしょうか。
コンドロイチンには優れた保水力がある
コンドロイチンは保水力の高い成分です。
この特徴から、肌や髪の毛、目などの健康にも良い影響を与えるといわれています。
加齢とともに減少する成分なので、これらの健康が気になる方はコンドロイチンを補うとよいかもしれません。
お肌や髪の毛のエイジングケアに!
肌や髪の毛が乾燥すると、シワやパサつきなどが目立ちやすくなります。
シワやパサつきは見た目年齢を老けさせてしまいます。
コンドロイチンの保水力は、瑞々しい肌や髪の毛の維持に役立つといわれています。
コンドロイチンは、つややかな肌や髪の毛の維持に役立つ可能性があります。
眼精疲労にも?
涙不足で目が乾くと、目が疲れる・目がごろごろするなどの症状が現れやすくなります。
保水力が高く涙に近いコンドロイチンには、これらの症状を予防・緩和する可能性があります。
実際に、このような働きを期待してコンドロイチンを配合している目薬もあります。
コンドロイチンの摂り方
コンドロイチンを活用したい方は、どのように摂ればよいのでしょうか。
コンドロイチンの摂り方を解説します。
1日の推奨量・摂取量
厚生労働省が発表した「日本人の食事基準(2015年版)」にコンドロイチンの摂取量に関する記載はありません。
このことから、公に認められた推奨量・摂取量はないと考えられます。
一般的に用いられている推奨量・摂取量は、1日当たり400mg~1500㎎程度です。
800㎎~とする意見もあります。
摂取量が気になる方は、これらの量を参考にすると良いでしょう。
摂取のタイミングは?
摂取のタイミングに関しても特別な決まりはありません。
食事から摂る方は食事のタイミングで、サプリメントから摂る方は好きなタイミングで摂ればよいと考えられます。
いずれにせよ、短期間で効果を実感できる成分ではないので継続して利用する必要があります。
妊婦さんには付加量が必要?
妊婦さん・授乳婦さんに対する付加量も定められていません。
安全性に関する十分なデータがないので、妊婦さん・授乳婦さんは利用を控えたほうが良いとされています。
デリケートな時期なので、サプリメントなどからコンドロイチンを摂ることは控えましょう。
コンドロイチンの注意点や副作用
コンドロイチンを利用したい方は注意点も確認しておきましょう。
過剰摂取と欠乏の影響を解説します。
過剰摂取すると?
基本的には、安全に利用できる成分と考えられています。
ただし、稀に軽度の胃痛や吐き気、下痢、便秘などを起こすことはあるようです。
過剰摂取の影響は特に指摘されていません。
とはいえ、好きなだけとってよいものではありません。
思わぬトラブルを引き起こすかもしれないので、サプリメントなどに設定された目安量を守って利用してください。
欠乏すると?
欠乏の影響も指摘されていません。
健康維持などに役立つ成分と考えられているので、興味のある方は積極的に試してみると良いでしょう。
コンドロイチンと相性の良い成分とあまり良くないもの
コンドロイチンを利用したい方は、相性の良い成分と相性のあまり良くない成分も抑えておきましょう。
効率よくコンドロイチンを利用できるはずです。
相性が良い成分
グルコサミン
コンドロイチンが関節に水分を届けて保水力を維持するのに対し、グルコサミンは関節の修復や再生を助けます。
一緒に摂ると効果が高まる可能性が指摘されています。
グルコサミンは、コンドロイチンと最も相性の良い成分といえるでしょう。
相性があまり良くないもの
医薬品
血液を固まりにくくする抗凝固薬などと相性があまり良くないといわれています。
何かしらの医薬品を服用している方は、コンドロイチンを利用する前に医師に確認しましょう。
コンドロイチンを多く含んでいる食品
コンドロイチンは食事から摂ることができます。
コンドロイチンは、次の食品に多く含まれています。
すっぽん
コンドロイチンのほか必須アミノ酸をバランスよく含みます。
滋養強壮に良いといわれるので、元気をつけたいときにすっぽんを食べると良いでしょう。
軟骨
鶏や豚などの軟骨にもコンドロイチンは多く含まれています。
身近な食品とは言いづらいですが、コンドロイチンが気になる方は利用すると良いでしょう。
コンドロイチンが摂れるサプリメント・医薬品
以上の食品などからコンドロイチンを摂ることはできます。
ただし、摂れる量はそれほど多くありません。
しっかりとコンドロイチンを摂りたい方には、サプリメントの利用をオススメします。
サプリメントを利用すれば、手軽かつ確実に十分な量のコンドロイチンを摂れます。
次のサプリメントなどがオススメです。
グルコンEX錠プラス
関節痛・神経痛などに飲んで効く第3類医薬品です。
弾力性の保持や保水性を与える役割を担うコンドロイチンを900㎎も配合している点が特徴です。
この量は医薬品の承認基準配合上限量です。
このほか、新陳代謝を促して痛みを緩和するチアミン硝化物・ピリドキシン塩酸塩、血液循環を改善することで痛みを改善するビタミンEコハク酸などを配合しています。
関節痛・神経痛・筋肉痛などの症状緩和や改善にオススメされています。
サントリー グルコサミンアクティブ
膝関節サプリメントの機能性表示食品として日本初となる3つの成分(グルコサミン・コンドロイチン・ケルセチンプラス)を組み合わせたサプリメントです。
1日の目安量に当たる6粒で1200㎎のグルコサミン塩酸塩、60㎎のコンドロイチン硫酸、45㎎のケセルチン配糖体、45mgのⅡ型コラーゲンを摂ることができます。
移動時の膝関節の悩みを緩和したい方や快適に歩き続けたい方などにオススメされています。
世田谷自然食品のグルコサミン+コンドロイチン
年齢とともに減少するグルコサミンとコンドロイチンに加えて、相性の良いⅡ型コラーゲン、ヒアルロン酸、しょうが末、糖転移ビタミンP、ビタミンCなど7種類の素材をたっぷり配合したサプリメントです。
1日の目安量に当たる8粒で、300㎎の鮫軟骨抽出物(コンドロイチン20%含有)と1200㎎のグルコサミンを摂ることができます。
歩く、散歩など快適な毎日を送りたい方にオススメされています。
ロコモア
力強く歩くために重要な筋肉成分とスムーズさを保つため重要な軟骨成分を効率よく補えるサプリメントです。
具体的には、筋肉成分のイミダゾールペプチド、軟骨成分のコンドロイチン・Ⅱ型コラーゲン・プロテオグリカンに加え、筋肉成分をサポートするビタミンDとケルセチンプラス、軟骨成分をサポートするグルコサミンを補うことができます。
ケルセチンには軟骨成分をサポートする働きも期待できます。
アクティブに歩み続けたい方などにオススメされています。
毎日活歩
コンドロイチンにはいくつかの方があります。
ヒトの身体にはA型がとC型が存在します。A型とC型のコンドロイチンを効率よく補えるといわれているのが鮭の鼻の軟骨です。
毎日活歩は、1日の目安量に当たる4粒で鮭軟骨抽出物280㎎と国産グルコサミン860㎎、キャッツクロウ濃縮エキス末20mg、サンゴカルシウム20㎎、生姜エキス末12mgなどをとれるサプリメントです。
キャッツクロウは「痛みとりハーブ」として利用されてきた植物、サンゴカルシウムはミネラル豊富な天然カルシウムです。
GMP適正認証マークを取得しているので安心・安全に利用できる点も特徴です。
ありがとうイカのコンドロイチン
30㎏もあるペルー産の巨大なイカから、わずか6gしか取れないコンドロイチンを使用したサプリメントです。
働きが高いとされE型のコンドロイチンを豊富に含む点が特徴です。
あわせて、相性の良いⅡ型コラーゲンも配合しています。
通常のコンドロイチンでは満足できない方は試してみると良いでしょう。
DHC コンドロイチン
1日の目安量に当たる3粒で430㎎のコンドロイチンと25㎎のⅡ型コラーゲンをとれるサプリメントです。
これらに加え、ローヤルゼリー、CBP、牡蠣エキス、亜鉛などを配合している点も特徴です。
1袋30日分で977円(税込)と安価なので、コンドロイチンを試してみたい方によいかもしれません。
まとめ
コンドロイチンは、ヒアルロン酸などと同じムコ多糖類のひとつです。
関節の軟骨に多く存在し、水分や栄養を届ける働きを担っています。
このことから、関節に役立つ成分といわれることが少なくありません。
コンドロイチンを配合した様々なサプリメントが登場しているので、利用しやすいものを試してみてはいかがでしょうか。
nanairo編集部おすすめのコンドロイチン配合のサプリと医薬品
サプリメントなら「サントリー グルコサミン アクティブ」
健康のためにコンドロイチンを積極的に摂取したい方はサプリメントがおすすめです。
グルコサミン アクティブは、グルコサミンとコンドロイチンの軟骨成分と、ケルセチンプラスが配合されたサプリメントです。
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