結婚、出産、子育て、介護など、女性には生き方を劇的に変えなければいけないライフイベントがいくつかあります。それでも、自己実現や経済的な理由などから、仕事をしたいという女性はたくさんいるでしょう。でも、求職活動をするに当たって、女性は男性よりもハンデがあることは確か。ひとりで戦うには限界があります。ぜひ転職のプロ集団のサポートを借りましょう。今回は、そんな女性たちに心強い転職サイトや転職エージェントをご紹介します。
結婚、出産、子育て、介護など、女性には生き方を劇的に変えなければいけないライフイベントがいくつかあります。それでも、自己実現や経済的な理由などから、仕事をしたいという女性はたくさんいるでしょう。でも、求職活動をするに当たって、女性は男性よりもハンデがあることは確か。ひとりで戦うには限界があります。ぜひ転職のプロ集団のサポートを借りましょう。今回は、そんな女性たちに心強い転職サイトや転職エージェントをご紹介します。
転職エージェントとは、転職したいという求職者と、人材がほしい企業との間に立って仲介する会社のことです。一般に「人材紹介サービス」と呼ばれ、国から許可を得ていて、転職希望者は、原則無料で利用することができます。
転職サイトと混同する人が多いのですが、転職エージェントのほうには、キャリアアドバイザーとか、キャリアコンサルタントと呼ばれる担当者がついていて、直接顔を合わせてアドバイスや提案を受けることができます。
一方の転職サイトのほうは、キャリアコンサルタントのような担当者を仲介することなく、転職希望者が直接、転職サイトに掲載されている求人情報の中から応募したい企業を探していきます。応募はほとんどの場合ネット上でできますが、その後は、応募した企業との間で、直接話を進めていかなければなりません。Web上だけで、気軽に求職活動ができる一方で、求人元企業の詳細情報を知ることができないというデメリットがあります。
インターネットを検索してもわかるように、今、たくさんの転職サイトや転職エージェントが存在しています。それぞれ強み・弱みがありますので、どこでもいいと思わず、自分の目的に合った転職サイト・エージェントを選びましょう。
転職サイトにも転職エージェントにも、性別に特化しない総合型と、女性特化型があります。「私は男性社員と区別なく働きたいの」といういわゆる「バリキャリ系」の人も、やはり女性特化型を利用することをおすすめします。
なぜなら、男女雇用機会均等法の制定で、「男性のみ」の求人はNGとなりましたが、実際には男性を求めていて、女性は書類選考で落としてしまうというケースも多いのです。応募書類を作成するのに、どれだけの時間と労力がかかるか、経験者ならばわかるはずです。それが一瞬のうちにムダになってしまうなら、初めから女性特化型の転職エージェント・サイトを利用したほうが効率的かつ効果的です。
では、転職サイトや転職エージェントを選ぶ時のポイントは何でしょうか。
絶対に正社員がいいのか、派遣社員として働きたいのか、アルバイト・パートなのかによって、選ぶ転職サイトがまったく変わってきます。ここを明確にしないまま登録すると、的外れな求人ばかりを探す結果になってしまいます。
看護師、薬剤師、アパレル・ファッションなど、希望の業界が決まっている人は、その業界特化型のサイトを利用しましょう。地方での求人もあり、選択肢が格段に広がります。
後でもお話ししますが、転職サイトによって得意分野と不得意分野があり、また、独自求人という、他のサイトには掲載されていない求人もありますので、最低2か所の複数のサイトに登録することをおすすめします。
なお、転職サイトに関しては、転職エージェントのようにキャリアコンサルタントがつかないため、求人元企業の良し悪しを、自分で判断しなければなりません。そのため、どうしても知名度のある企業に応募しがちですが、知名度のない中小企業にも、福利厚生がしっかりした良質な会社はたくさんあります。インターネットの口コミなどで、しっかりと企業研究をすることが大切です。
転職エージェントを利用する際の一番のポイントは、キャリアコンサルタントとの相性です。Webサイト上にキャリアコンサルタントの紹介ページがあり、指名できるなら女性を選ぶことをおすすめします。ただ、指名できない場合のほうが多いので、キャリアコンサルタントの評判がいい転職エージェントを選ぶように。また、相性の合わないコンサルタントにあたってしまったら、遠慮せずに交代をお願いしましょう。
地元密着型の転職エージェントは、長年にわたり、地道に地元の企業と信頼関係を築いてきました。その企業が、どのような人材をほしがっているのか、また、福利厚生制度がきちんと整備されているのかなどの内部事情をよく把握しています。特に女性が働く場合、給与の額はさておき、福利厚生が整った企業であるかが大きな決め手となります。全国どこでもいいという人は別ですが、勤務地が絞られている人は、地元に強い転職エージェントを選びましょう。
先に説明したとおり、転職エージェントと転職サイトでは、システムがまったく違います。転職エージェントで、キャリアコンサルタントからナマのアドバイスを聞きながら、同時並行的に転職サイトのほうで、自分で情報を集めて転職活動を進めると、選択肢が広がるだけでなく、人材市場の動向や自分の市場価値などもよく分かって、非常に効果的です。なお、複数の転職エージェントに同時に登録すると、紹介先が重なってしまう場合がありますので、あらかじめ転職エージェントに、他のエージェントにも登録していることを伝えておいたほうがいいでしょう。
マイナビは、リクルートやDODAの転職サイト・エージェントに追いつけ追い越せと、ここ数年力をつけてきた会社です。求人数が多い分、正社員対象もたくさんあり、転勤なし、フレックス勤務、残業月30時間以内など、こだわりのキーワードが充実しているのも特徴です。週2回更新され、スカウトサービスもあります。
エン・ジャパンが運営している女性特化型の転職サイトです。シンプルで検索しやすい作りや、スカウトサービスが好評です。ここは、エン・ジャパンという会社自体が、自社の女性社員の活躍を積極的に後押ししていて、「働く日本の女性を元気にするブログ!」を運営し、そこで社内のロールモデルとなるような女性社員の働き方や、女性社員の社内での取り組みについて紹介しています。
人材紹介業界トップのリクルートが運営し、女性の転職の代名詞となった「とらばーゆ」。求人検索軸はシンプルでわかりやすい一方、転職お役立ち情報や、企業界・芸能界のインタビュー記事、転職にかかる失敗談・成功談などの読み物が満載で、楽しみながら転職活動できるのが特徴です。
マイナビが運営している女性特化型の転職エージェントです。営業、エンジニア、経理など、文系・理系を問わず求人があり、大手・有名企業や、年収400万円以上を対象とした案件も多数そろっています。それぞれの業種・職種を経験したキャリアコンサルタントが担当するので、安心して相談することができます。
DODAを運営する人材紹介業界第2位のインテリジェンスが、女性のみを対象に立ち上げた転職エージェントです。DODAは、年間約30回も転職フェアを開催していて、転職希望者やクライアント(求人元企業)のニーズ調査を確実に行っている会社です。転職希望者の悩みにしっかり対応するキャリアコンサルタントには、定評があるエージェントです。
パソナキャリアが、女性に特化して独立させた転職エージェントです。パソナは、どこよりも社会貢献を重視している会社で、創設以来、就職弱者といわれる子育て中の女性や、フリーター、ミドル層などの人たちにも親身に支援することを方針にしてきました。ウーマンキャリアでは、キャリアコンサルタントは基本女性で、転職希望者それぞれの事情やキャリアに合ったアドバイスをしてくれると評判です。
同じ看護分野でも、看護師、看護助手、保健師、助産師、医療分野では医療事務、受付、療法士、技師など、とらばーゆでは求人の検索軸が資格別に細かく分かれています。男性のイメージが強い自動車整備やクレーンなど、女性対象としてはレアな求人もあり、苦労して取得した資格をいかしたいという人には、おすすめのサイトです。
幅広い職種の求人があるため、医療・福祉系だけでなく、語学、経理、エンジニア、インテリア、秘書など、さまざまな資格を活かすことのできる求人が豊富です。「こういう資格をもっています」とキャリアコンサルタントに売り込めば、それに見合った職場を紹介してもらえることもあるようです。
キャリアがあって「使える人」なら時短でも働いてほしいという企業側と、子供がまだ小さいので、時短でしか働けないという女性の双方からの要望を受け、誕生したのがこの時短エグゼ。斬新な発想の転職サイトとして、マスコミにも何度か取り上げられました。フルタイム勤務が可能になれば、そのまま正社員登用が約束されている企業もあり、子育てが終われば、以前のようにバリバリ働きたいという人にもおすすめのサイトです。
いきなり正社員として働くのではなく、まずは派遣社員から仕事に慣れていき、その後社員登用を狙う人にはおすすめのエージェントです。知名度も実績もあり、業種・職種もほぼすべてカバーされていて、エリアも全国展開しています。再就職のためのステップアップ講座やeラーニングなどのサービスもあるので、ブランクが長い人にもおすすめできます。
年収400万円以上の高額案件で、正社員限定の転職サイトです。転職希望者の登録内容にしたがってマッチした企業を紹介するという、完全スカウト方式をとっています。他の大手人材紹介会社が、ターゲットごとにさまざまな転職サイトを立ち上げていく一方で、リブズキャリアは、あくまでキャリアを持つ女性に絞って企業開拓なども行っているため、ミスマッチが極めて少ないのが特徴です。
初めは時短でも、子育て終了後はバリバリ働きたい人にはおすすめのサイトです。
キャリアアップに意欲のある女性を一番のターゲットにしていて、キャリアコンサルタントが、転職希望者の5年後、10年後を考えながらコンサルティングやマッチングを進めています。職種ごとの適正な年収額なども教えてくれるので、後悔しない転職活動ができるでしょう。
母体となっているパソナキャリア自体、子育てを終えて再就職を希望する女性たちに、現役時代に培った技術や経験を活かすことのできる職場を提供したいという目的で誕生した会社です。ウーマンキャリアは、その中からさらにキャリアアップを目指す女性に絞って誕生した転職エージェントです。求人数も豊富なので、おすすめのエージェントのひとつです。
第2新卒や転職が初めての人にとって、このサイトの使いやすさや、充実したお役立ち情報は、登録を決める際の決め手になります。20代といえば、自分の適職が何なのかまだよくわからない時期。そんな迷える人たちのために用意されたたくさんの検索項目は、自分探しのきっかけにもなるでしょう。
キャリアコンサルタントが、転職希望者の将来を見据えながら転職先とのマッチングを進めていくので、まだ目的がはっきりしていない20代の人たちにも、安心して相談できる転職エージェントです。
資格保持者に強いとらばーゆ。子育てがひと段落して、資格をいかして復帰したい人には利用価値の高い転職サイトです。もちろん資格がなくても、前職の経験が活かせる求人があるはずです。求人数が豊富なので、違う業種や職種に挑戦してみたい人も、一度検索してみてください。
転職希望者がもつ、さまざまな待遇やキャリアに合わせたコンサルティングが売りの転職エージェントです。子育てが終わって、これからキャリアを築いていきたいという人も、子育てと両立させてキャリアアップしたいという人も、登録してみる価値はあるでしょう。
ハイキャリアでブランクがない、または少ない人には、40代でもおすすめの転職サイトです。ただし、あくまでハイキャリアで高収入の求人を扱っている転職サイトなので、条件が合わない人は、登録段階で「対象なし」と回答されてしまいます。海外求人や外資系なども豊富なので、キャリアアップを図りたい人には利用価値の高いサイトです。
その名のとおり、アルバイト・パート求人を探している、主婦(夫)のためのサイトです。「扶養枠内」「ブランクOK」「住所・駅近く」など、ライフスタイルに合わせた求職ができるのが特徴です。アルバイト・パートといっても、職種は驚くほど豊富なので、「正社員は少々重い」という人には、一見の価値ありです。
40代になると、なかなか転職が厳しくなることは覚悟せざるを得ません。若手中心の転職エージェントに登録すると、面談の際、みじめな思いをすることも。そんな中、ウーマンキャリアは、就職弱者に優しいエージェントなので、親身に相談に乗ってくれます。キャリアのある人も、ちょっと自信がない人にもおすすめです。
50代になったら、相当のキャリアや実績、技術・技能、またコネがない限り、年収アップの転職は難しいと覚悟して挑みましょう。若手と伍して情けない思いをするよりも、シニア専門の転職サイトを活用することをおすすめします。フロム40は、株式会社ダトラが、シニア専門に立ち上げた転職サイトです。ダトラの本社は大阪ですが、対象エリアは全国に広がっていて、勤務形態も正社員からパートまで多種そろっています。
40代と同じ理由で、ウーマンキャリアを推薦します。
女性の場合、男性よりもさらに仕事に求めるものが千差万別です。男性と同等にキャリアアップしたい人、扶養の範囲内で働きたい人、子育てと両立させて時短で働きたい人、派遣から社員を目指したい人などなど。目的によって登録したほうがよい転職サイトや転職エージェントは異なります。それぞれの特徴をよく見極めて決めるようにしましょう。転職初心者の場合は、転職サイトよりもキャリアコンサルタントに相談できる転職エージェントのほうをおすすめします。