ペットは基本的に自分でごはんを選ぶことができません。
そのため、愛犬にいつまでも元気でいてほしいのなら、ご家庭で愛犬のために栄養バランスの優れたごはんを用意する必要があります。
そして犬のためのごはんの代表格といえば、ずばりドッグフードですよね。
そこで今回は、愛犬にとって必要な栄養素や成分を見ていきながら、逆にあげてはいけないものなども、理由とともに解説していきたいと思います。
ペットは基本的に自分でごはんを選ぶことができません。
そのため、愛犬にいつまでも元気でいてほしいのなら、ご家庭で愛犬のために栄養バランスの優れたごはんを用意する必要があります。
そして犬のためのごはんの代表格といえば、ずばりドッグフードですよね。
そこで今回は、愛犬にとって必要な栄養素や成分を見ていきながら、逆にあげてはいけないものなども、理由とともに解説していきたいと思います。
犬と言われるとお肉を食べているイメージが強いという人も多いかと思います。
しかし犬はお肉だけ食べていればずっと健康でいられるという訳ではありません。
犬の祖先はオオカミと言われており、今でも鋭い犬歯が名残として残っています。
しかし人間に飼育され、生活を共にするようになってからは、肉食というよりは「肉食系の雑食」と変化してきたと言われています。
実際に犬はお肉類だけでなく、お野菜も積極的に摂取しており、生きていくためにはいろいろな栄養素をバランスよく必要とすることがわかっています。
基本的に犬が必要とする栄養素は、大きく分けて「タンパク質」「脂肪」「炭水化物」「ビタミン」「ミネラル」の5つに分類できます。
そのほか、生きていくうえで「水分」は欠かせない成分のひとつと考えられているようです。
それぞれ必要な理由や具体的な作用は以下の通りです。
タンパク質は犬にとって大切なエネルギー源です。
そもそもタンパク質は体内に摂取されると、胃腸内の消化酵素でアミノ酸に分解され、小腸から体内に吸収されます。
吸収されたアミノ酸は、それまでとは違い、犬の筋肉や臓器、毛、ホルモンのほか、免疫抗体などを形成するためのタンパク質へと作り替えられていくと考えられています。
ちなみに犬の必須アミノ酸は10種類あるといわれており、そのすべてが体内では作りだすことができません。
そのため、犬は人間よりも多くの良質なたんぱく質を毎日摂取する必要があり、その量は人間の2倍以上であるとされています。
脂肪は犬にとって大切なエネルギー源であるだけではなく、細胞膜を作りだす成分となったり、胆汁酸や性ホルモンの原料となったり、ビタミンDなどを体中に届けたりといった作用があるといわれています。
一方で、「脂肪を摂取しすぎると太る」というイメージを抱いている人は多いかと思います。
実際に脂肪は炭水化物やタンパク質と比べてエネルギーが多いため、適量ならば人間の場合も犬の場合でもエネルギーとして作用しますが、過剰に摂取してしまうと体内で再び脂肪へと合成されてしまうそうです。
また、脂肪はグリセリンと脂肪酸という成分から成り立っていると考えられています。
このうち脂肪酸は「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」の2つに分類され、さらに不飽和脂肪酸はオメガ3系、オメガ6系脂肪酸といったものに区分されます。
犬はこういったオメガ3系、オメガ6系脂肪酸、いわゆる「必須脂肪酸」を体内で生成することができないため、体外から食事として摂取する必要があるそうです。
炭水化物は主に「デンプン」と「食物繊維」の2つに分けることができます。
デンプンは摂取されると犬のエネルギー源となりますし、食物繊維は腸内環境を整える効果が期待できます。
しかし、このうちデンプンに関していえば、犬はもともとデンプンを分解できる消化酵素が少ないことから、消化・吸収が苦手だと言われています。
また、食物繊維は動物がもつ消化酵素では分解できないそうです。
ビタミンは犬の体内で大事な役割を担っています。
例えば免疫力を上げたり、代謝を調節したりと、犬の健康を維持するためには欠かせない栄養素といえます。
ミネラルは犬の体内の代謝を調節したり、歯や骨を形成するために必要となる栄養素と言われています。
しかしミネラルの組み合わせによっては、摂取バランスが崩れると作用を阻害する恐れもあるので注意が必要です。
例えば犬の場合、「リン」と「カルシウム」の摂取バランスを1:1~2に調整しておきましょう。
もしもリンを多く摂取してしまうと、カルシウムの吸収を阻害することがあるからです。
犬は体内から10パーセントの水が失われると、死に至ると考えられています。
それだけ水分は犬にとって必要不可欠なものであり、実際に体温を調整したり、栄養分を体内に届けたりといった生命維持に関係した働きが水分にはあるのです。
犬と人間では、必要とする栄養素の量に違いがあります。
例えば犬は人間よりもタンパク質や脂肪を必要としますし、逆に炭水化物は摂取しなくても生きていけるそうです。
特にタンパク質に関しては、先述した通り犬は人間の2倍以上を摂取したほうが良いとされています。
また人間と違って、タンパク質の中でも「植物性タンパク質」は消化が苦手なことから、良質な動物性タンパク質を多く摂取する必要があるようです。
また、ビタミンやミネラルに関しても人間と犬とで違いがあります。
例えば人間とは違って犬はビタミンCの生成が体内で可能なことから、体外から摂取する必要がないそうです。
一方で、カルシウムに必要量は多く、人間のおよそ14倍もの量を摂取することが求められています。
特に室内で犬を飼っている場合、食事の時に何かねだってくるということは珍しくはないかと思います。
しかし先述したことからもわかるように、犬と人間では必要とする栄養素も成分も違うので、同じ食事が必ずしも健康維持につながるという訳ではありません。
むしろ私たちが良く口にするものの中には、絶対に犬にあげてはいけない食べ物もあるので注意が必要なのです。
犬に与えてはいけないものは実は多くあります。
以下にまとめてみましたので参考にしてください。
甘くてファンも多いチョコレートですが、犬には絶対に与えてはいけないものの代表格でもあります。
理由としては、チョコレートに含まれている「テオブロミン」という成分が、下痢や嘔吐、呼吸困難などの中毒症状を犬に引き起こす危険性が高いからだと言われています。
実際に犬はテオブロミンの代謝速度が遅いそうです。
純粋なチョコレートだけでなく、ココアやチョコレートパウダーなど、カカオを含むものは絶対に犬の手が届く範囲には置かないようにしましょう。
ネギ、玉ねぎ、エシャロット、ニラ、ニンニクなどには、犬の血液中にあるヘモグロビンを酸化させてしまう「アリルプロピルジスルファイド」という成分が含まれています。
もし摂取してしまうと、溶血性貧血や胃腸障害、血尿などを引き起こす危険が高いと言われています。
女性に人気のあるアボガドですが、犬に与えてはいけない食べ物のひとつに数えられています。
というのも、アボガドは人が食べても害はないようですが、犬が食べてしまうと胃腸の炎症が引き起こされる危険が高く、嘔吐や下痢、呼吸困難などが見られることもあるようです。
犬にとっては大量に摂取すると死に至ることもある危険な食べ物なので、軽はずみに与えないようにしましょう。
犬は人間ほど塩分を必要としません。
むしろ過剰に摂取してしまうと、心臓や腎臓の症状悪化につながりますので、私たちが普段食べているような塩辛い食べ物は犬には与えない方が良いでしょう。
また、たこやイカなどは塩分が強いうえに犬にとって消化が難しい食べ物でもあるので、与えるのは避けましょう。
普段一緒に過ごしていると、どうしても犬に自分のご飯を挙げてしまうこともあるかと思います。
しかし、人間の食事は犬に害をもたらすものも多くあるので、基本的には与えないようにすることが大切です。
また、先ほど紹介したような犬に与えてはいけない食べ物は、誤飲を防ぐためにも犬の手の届かない場所に保管するようにしましょう。
いかがでしたか?
犬の健康を維持するためには、自分のご飯を分けてあげるのではなく、犬が必要とする栄養素を理解したうえで適切なものを適量与えることが必要だと思います。
そのためには、ドッグフードを選ぶ際も動物性たんぱく質を多く含んでいるものを選ぶようにするなど、栄養バランスに気を付けながら工夫してみましょう。
ぜひ参考してください。