これも禁煙のせい!?タバコをやめてから、眠気が取れない原因とは?
タバコが健康に悪影響を及ぼしている以上、禁煙をすれば体は軽くなり、元気になっていくはずです。
しかし、禁煙を志した人の多くがタバコをやめた後に眠気を感じてしまっています。
しかも禁煙による眠気は侮れないもので、急にふっと落ちてしまう感覚になる人までいます。
「ああ、タバコを吸ったらすっきりするのに」という気持ちと戦いながら禁煙をするのは辛いものなので、事前にその理由と対処法を知っておきましょう。
目次
禁煙をしたから睡魔がひどい!原因は?
禁煙をして強い睡魔がやってくると「せっかく禁煙したのに眠くなってしまった」と思われるでしょう。
しかし、本当のところは「禁煙をしたから眠くなってしまう」のです。
タバコを吸うと眠くなるのは、逆に今までの生活が「タバコを吸う事によって覚せい状態を保っていた」ということです。つまりタバコを吸う事によって、眠たくなくなっていたのです。
喫煙中はニコチンによる覚醒作用が働いていた
本来であれば、脳で分泌されるアセチルコリンと呼ばれる物質が脳を目覚めさせるための働きをしているのですが、タバコを吸っている人はアセチルコリンの分泌が不規則でうまくできなくなっています。
実は、喫煙者の脳の場合はアセチルコリンの代わりにニコチンが覚醒作用を引き起こしているということをご存知でしたか?
よく、タバコを吸うと頭がすっきりすると言われるのはニコチンのおかげだったのです。
本当ならタバコに含まれる一酸化炭素などのせいで酸欠状態に陥るにもかかわらずニコチンが交感神経を活発にすることで脳を覚醒状態にしてくれます。
そのため、「頭をスッキリさせるためにタバコを吸う」という人は決して間違ったことを言っていませんし、ある種合理的とも言えます。
しかし、タバコで頭を覚醒させなければいけないのは本来の脳機能を損ねている証拠でもあります。
つまり、目覚めを良くするためにタバコを吸っているはずが「タバコを吸わないと目覚めが良くならない脳に」なってしまっているのです。このような状態はタバコ脳と表現することができますね。
禁煙後は脳が通常の働きになるまで時間がかかる
ニコチンがアセチルコリンの邪魔をしているだけであれば、タバコをやめればすぐに体が元に戻りそうですよね。
ところが、ニコチンはアセチルコリンよりも強い覚醒作用を持っているうえ、アセチルコリンのように体内で余ったらすぐに分解されるわけでもありません。
つまり、タバコをたくさん吸っている人ほど常に体内をニコチンが巡っていることになります。
こうなってしまうと喫煙者の体内ではアセチルコリンを作る量もどんどん減ってしまいます。ただ邪魔をしているだけより深刻な状態になっているわけです。
よって、アセチルコリンが分泌が正常化されるまでは、脳の覚醒機能が不安定になっている状態と言えるため、眠気と戦う必要があるのです。
タバコを吸っていた影響から、元の健康な体に戻れるの!?
脳の覚醒機能が不安定になっている、と説明され、不安を覚えた人もいるでしょう。
しかし、これは決して脳に異常事態が起きているわけではありませんし病気でもありません。
あくまでもニコチンが大量に入ってくるという異常な状態が続いたことによる反応に過ぎないのです。
言い換えれば、脳のリハビリです。今までと習慣を変えれば体もそれに慣れるために変化していきます。
眠気以外の離脱症状についても、タバコありきの生活で体が変わってしまった結果起きているものです。最初はつらくても期間をかければしっかりと良くなっていきます。
だから、「眠気がひどすぎるのでタバコを吸う」ということだけは絶対にやめてください。
ちなみに、アセチルコリンは脳の目覚めだけでなく排便とも大きく関わります。禁煙によって一時的な便秘に陥るのもそのためです。
逆に喫煙で便秘が解消するのも一時的なので「健康法」としては役に立ちません。
禁煙による眠気の疑問
禁煙をした反動で起こる眠気について、気になる疑問にQ&A形式でお答えします。
Q. 眠気はどれくらいの期間まで続くの?
A. 脳を覚醒させるために必要なアセチルコリンは3週間から1か月ほどで正常な分泌に戻ると考えられています。よって、基本的には1か月さえ耐えれば眠気がなくなっていきます。
そこから3カ月、半年、1年と眠気が長引く人もいますが、「一向に良くならない」という場合は病院で相談するのが一番です。
とりあえずは1か月様子を見てみましょう。
Q. 禁煙後の眠気のピークとは?
A. 眠気がなくなるまではこのように体が変化していくようです。
まず、禁煙を始めてから2~3日は眠気のピークといわれ、睡魔に襲われるという声が多いです。
今までずっと供給され続けてきたニコチンがストップするのですから当然ですよね。
症状としては、眠らないように力を入れても睡魔に負けてしまう、場合によっては立ったまま眠ってしまうこともあるほどです。
そこから短い人で1週間から10日、長いと3週間からそれ以上、眠気が強い期間が続きます。この時はピークは越えているにせよ辛いことには変わりありません。
眠気が強すぎて仕事に支障が出てしまうこともあれば、禁煙によるストレスによって疲弊してしまうこともあるでしょう。
ストレスが高じてかえって鬱っぽくなってしまう人も少なくありません。
ただ、このような辛い眠気を乗り越えると体が動きやすくなったように感じます。
他にも息切れがなくなる、タバコを吸っていた時よりもすっきり目覚められるようになる、という未来が待っています。
タバコからの離脱は健康に向かうための試練なのだと考えて前に進んでください。
禁煙で起こる眠気の対処方法は?
あまり脅したくはありませんが、実際に禁煙を成功させた人の声を調べる限り禁煙による眠気はかなり強いようです。
いくら必要な試練だからと言ってもそれだけで耐えられないことは十分にあり得ます。
仕事中に寝てしまうことはよくありませんし、会議中の居眠りもご法度です。それ以上に危険なのが車の運転中で、もし眠ってしまうと大変なことになります。
このように禁煙による眠気で大変な目に合わないために、眠気を解消する方法をご紹介していきたいと思います。
夜にたくさん休む
禁煙による眠気は十分に眠っていないことも原因となります。そのため、夜は可能な限り睡眠に使うことが大切です。
他にしたいことがあっても、とにかく睡眠をとりましょう。
何かをする気力がないほど眠い場合はそのまま寝てしまって構いません。
昼休みに仮眠をする
夜にたくさん睡眠をとるだけでは不十分だという人は昼休みも仮眠をとります。つまり、昼寝をするのです。
昼寝をするとその後の活動パフォーマンスが上がるので単純に眠気に耐えるよりも働きやすくなります。
10分ほど寝るだけでも、意外と頭をスッキリとさせることができます。
軽く体を動かす
朝にラジオ体操をやる会社も未だにありますよね。実は運動をすることで目を覚ます効果が得られるのです。
体内の血の巡りを良くすることで、脳にもしっかりと血液を送り、酸素を供給できるようになります。
脳の活性化に運動は非常にいいものなので、眠気がきたら少し体を動かしてみてください。
カフェインを摂る
カフェインが眠気覚ましに聞くことは有名です。
禁煙時の眠気覚ましにもカフェインは効果を発揮してくれます。
カフェインを摂るには、飲み物であればコーヒーや緑茶に豊富に含まれているのでおすすめです。
最近ではカフェインがたくさん入った眠気覚ましドリンクがコンビニでもたくさん売られています。
飲み過ぎには要注意ですが、適度に利用する分にはいいでしょう。
また、飲むのであれば、あたたかいものよりも冷たいアイスコーヒーなどの方が体に刺激を与えるので、より効果的です。
ニコチンを摂らずに喫煙習慣に近い行動をする
喫煙は生活習慣の一部になっていることが多いです。禁煙の難しさはニコチン依存症以外にもここにもあります。
これまでタバコを吸っていた時間がぽっこり空いてしまい、何をわけでもなくボーッとすることで眠気を誘うことがあります。
この時間に目を覚ますためニコチンを摂ってしまっては禁煙が台無しなので、タバコに代わるもので気分転換を行うこともいいでしょう。
例えば、電子タバコにはニコチン・タールが入っていないものがあり、タバコを吸っているのと同じ行動を取れるため、いい気分転換になります。
タバコの代わりにニコチンレスの電子タバコがおすすめですが、電子タバコの種類は意外に多いです。
たくさんある電子タバコの中から、おすすめのアイテムを紹介します。
VAPE I-1600
>