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「あ~禁煙して太ったわ~」=健康な体に戻ってる証拠♡体重のコントロール方法は?

 

タバコを吸うと痩せるということがまことしやかに言われますが、それと同時に禁煙をすると太るともよく言われます。

仮に、それが本当だとしても禁煙をした方が良いのは言うまでもありません。

それにしても、禁煙をした方が健康に近づくはずなのにどうして太ってしまうのでしょうか?そこには意外な理由がありました。

 

目次

禁煙で太るといわれる原因は?

禁煙で太るという噂は、残念ながら本当です。ただし、これは禁煙によって不健康になるわけでなく、健康に近づいたせいで太りやすくなっているのです。病気として恐れることはありませんが、見た目を気にしている方は気を付けたいところです。

ちなみに喫煙で痩せるという噂に対しては脂肪が蓄積されづらいという点では本当ですが、代謝が悪くなるため痩せるといいづらいです。

もちろん、喫煙には、がんのリスクを高めることや口内環境の悪化などいろいろな弊害があります。

タバコの代わりになるものが欲しくなる

まず、タバコを止めると太る理由は「タバコの代わりになるものが欲しくなる」からです。

タバコを吸っていたときはいつでも口でタバコをくわえていた状態でした。しかし、禁煙した後は口が空っぽになります。

実はニコチン依存症だけでなくタバコを吸わなくなったことによる口さみしさも禁煙を妨げる要因となってしまうのです。

口に何かを入れたいという気持ちを満たすために、禁煙をした人は食べ物を食べるようになります。

ちょっとしたお菓子につい手が伸びてしまう時もぐっと我慢してほしいところですが、多くの人は感触が増えているという自覚がありません。

また、食べ物に走ることで禁煙を保てている面もあるためとにかくやめろと言えないのが現状です。確かに、間食が増えるのはよくありませんが、タバコを再び吸うよりはずっとましです。

食欲が戻る

体の中からニコチンや一酸化炭素が出ていき正常に戻ることで、心肺機能や内臓の機能が徐々に戻ってきます。すると体の代謝が高まりエネルギーを摂取しようという姿勢も高まります。

つまり、喫煙していた時に比べて食欲が高まるのです。食欲が戻ったことで今まで以上にたくさんのものを食べてしまいます。

基本的には腹八分で抑えたいものです。また、喫煙をすることで脂肪が多く濃い味付けを好むようになっていたことも禁煙をした時に太りやすい原因となります。

高カロリーのものをたくさん食べてしまえば、たとえ健康な人でもどんどん太っていきます。

食欲をどうしても抑えられない時は低カロリーのものを食べるなりガムを噛むなり満足感の得やすい方法を探してみてください。

食事を美味しいと感じるようになる

さらに、禁煙生活を続けていれば徐々に五感も戻ってきます。特に、タバコを始める前と後の差を感じやすいのが嗅覚と味覚です。

嗅覚が戻ってくれば自分の嫌な匂いすら感じられるようになりますし、味覚が戻ってくることは食事をいつもよりおいしいと感じるために大切です。

だれだって、美味しいものはついついたくさん食べてしまいます。

つまり、食欲が増すことと一緒で、禁煙をした後にたくさん食べてしまうのは健康になった証と考えてください。しかし、体重のコントロールは必要ですね。

ちなみに、喫煙と同じだけのリスクを体重増加で及ぼすためには45㎏もの重さが必要になります。このことからも、「タバコを吸うほうが太るよりまし」なんてことを言えないことが分かるはずです。

皮下脂肪をため込みやすくなる

そして、喫煙をやめると皮下脂肪をため込みやすくなります。これは、ニコチンが脂肪の形成を妨げていたことやニコチンによってエネルギーを余分に使わせていたことなどが原因といわれています。

しかし、喫煙者は皮下脂肪が多くない割に内臓脂肪が多いことが明らかになっています。これはニコチンに善玉コレステロールの生成を妨げる効果があるからです。

善玉コレステロールは体内のホルモン分泌に関わる脂質ですが対となる悪玉コレステロールを適量にする効果も持っています。

善玉コレステロールが減ってしまうと内臓脂肪や高血圧の原因となる悪玉コレステロールがどんどん増えていってしまうわけです。

つまり、タバコを吸っても痩せるわけでは無く、それどころかメタボリックシンドロームのリスクを高める結果になるということです。

また、高血圧に関して言えばタバコの有害物質は血管を傷つけますし、悪玉コレステロールは血管を狭くする脂肪でもあるためそれなりに悪影響があります。

タバコに含まれる一酸化炭素が酸素の供給を妨げることも代謝の低下に関わります。

このことから、喫煙中は一見痩せているように見えても、内臓脂肪がたまっていく一方で、とても健康にいい状態ではないということがわかります。

体重コントロールはいつから?

体重のコントロールは出来れば早いうちに始めたいですよね。しかし、体重コントロールがあまりに辛すぎてタバコに走ってしまうようなら何の意味もありません。

禁煙による食欲増加は禁煙を始めてから2か月くらいまでは非常に大きくなるため、体重コントロールはそれ以降に行いましょう。

この2カ月はニコチンや一酸化炭素などの有害物質に汚染されていた体が元に戻るための期間で、離脱症状と呼ばれる様々な反応が起きます。

異常な食欲もそのひとつですが、他にはタバコを吸いたくてしょうがないというストレスや抑うつ状態、日常生活に支障が出るような眠気といったものも見られます。

こういった症状はニコチンが体内から無くなる禁煙2~3日目にピークを迎え、徐々に弱くなっていきます。この離脱症状が辛すぎて禁煙に失敗する人がいっぱいいるので最初の内は体重のコントロールという目標を捨ててしまいましょう。

あくまでも禁煙の最優先事項は「タバコを吸わなくなること」だと忘れないでください。体重は食欲が落ち着いてからでも十分にコントロールが可能ですし、せいぜい2~3Kg程度の増加ですから1年もあれば元に戻せるようです。

ダイエットでもよく言われるものですが急激に増やしたものは急激に落ちますし、長い間かけて身に付いたものは緩やかに落ちます。禁煙の体重増加は言うまでもなく前者ですね。

体重コントロールの方法は?

さて、体重をコントロールするためにはどのような努力が望ましいのでしょうか?

体重を記録する

体重をコントロールするうえで効果的なのは記録です。気持ちは揺れ動いても数字は絶対です。

体重を記録すれば体重が増加した時の恐怖が大きくなりますし、体重が減ったことへの喜びも大きくなります。これは、禁煙と関係のないダイエットでも効果を発揮します。

低カロリーな食生活を心がける

低カロリーな食生活は太りづらいのにお腹いっぱいにしてくれます。できれば食物繊維の多い野菜中心の食生活にするとビタミンやミネラル摂取に役立ちますし、禁煙の離脱症状である便秘対策にも役立ちます。

間食をしたいときも飴やガムなど長く口に入れておけるものを選ぶと食べ過ぎを予防できます。

運動を取り入れる

運動は良い気分転換になります。その他には心肺機能を高め、代謝を上げる効果も期待できます。しかし、運動でカロリーを消費するのは非常に大変です。

まとめ

禁煙による体重増加は元に戻った証拠です、確かに少し太って見えますがその分顔のやつれが回復したように見えるというメリットがあります。太るのも痩せるのもその基礎に「健康」があることを忘れないでくださいね。

参考文献:全国健康保険協会 東京支部 健康サポート たばこをやめると太る、ってホント?

参考文献:e‐ヘルスネット 喫煙 禁煙支援 体重コントロール