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筋肉は痩せさせない!ダイエットにたんぱく質が必要な理由

 

皆さんは、野菜だけを食べるダイエットをしたことがありますか?

確かに野菜はローカロリー食材ですし、糖質や脂肪の燃焼を助けたりと、優れたダイエット食材です。

しかし、野菜だけを食べ続けるとリバウンド体質になり、結果として痩せにくい体作りをしてしまうことが、近年になって証明されつつあります。そこで、野菜ダイエットの危険性と、野菜を効果的に使ったダイエット法について紹介させていただきます。

目次

たんぱく質の役割

たんぱく質と炭水化物、脂質は3大栄養素といわれています。つまり、たんぱく質は私たちが生きていく中で欠かせない栄養素の1つです。たんぱく質は人間の体の約20%を占めており、筋肉や臓器、髪や爪などもたんぱく質からできています。ツヤのある美しい髪を手に入れたい人や、ネイルでおしゃれしたいという女性にとって、大切な栄養素です。

また、たんぱく質の働きはそれだけではありません。風邪やインフルエンザ、花粉などから体を守る免疫力を高めたり、血液をキレイにする働きもあります。さらに、貧血の予防、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を予防してくれます。

たんぱく質は「アミノ酸」でできています。アミノ酸は体内で作られるものと、そうでないものがあります。体内で作ることができないアミノ酸のことを「必須アミノ酸」といい、必須アミノ酸はロイシンやメチオニンなど全部で9種類。これらは食事から摂らなければ補うことができません。

必須アミノ酸とアミノ酸は、合わせて約20種類あります。1つの食品に約20種類全てのアミノ酸が含まれているわけではありません。そのため、いろいろな食品をバランスよく摂取することで、アミノ酸を上手に補う必要があります。

たんぱく質の多い食品

では、たんぱく質の多い食品にはどんなものがあるのでしょうか? たんぱく質には、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の2種類があり、それぞれに特徴があります。

肉類

牛や豚、鳥など肉類に含まれる動物性たんぱく質からはバランスのとれたアミノ酸を摂ることができます。1日のたんぱく質摂取量の半分は肉類から摂ることが良いと言われています。

また、肉類からたんぱく質を摂ると、ストレスを緩和するという嬉しい効果も。ストレスがたまってくると、体中の窒素量が減少するといわれています。たんぱく質には窒素が豊富に含まれているため、ストレスへの効果が期待されているのです。会社やダイエット生活でたまったストレスを発散するのに「肉を食べる」という選択をするのも良いかもしれません。

魚類

魚類は、肉類と同じ動物性のたんぱく質に分類されます。魚類が肉類よりも優れている点は、同じ量を食べてもエネルギーを摂りすぎる心配が少ない点。また、生活習慣病などの原因となるコレステロールの蓄積を防いでくれる、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸を多く含んでいるのも特徴です。

卵には、体内では作ることができない必須アミノ酸がバランスよく含まれています。コレステロールを気にする人は摂らない方が良いといわれた時期もありましたが、それはもう過去の話。厚生労働省が平成27年4月に改訂した食品摂取基準からは「基準を設定するのに十分な科学的根拠が得られなかったため」として、コレステロールの摂取基準が撤廃されています。

日本動脈硬化学会も同年5月、「食事で体内のコレステロール値は大きく変わらない」という声明を発表しました。健康な人は食事に含まれるコレステロールは気にしなくてもよいというのが現在の常識です。

必須アミノ酸を効率良く摂るためにも、1日1個、卵を取るのはおすすめです。

乳製品

牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品には、良質のたんぱく質が摂取できるだけでなく、ビタミンやミネラルも併せて摂ることができます。中でもミネラルの1種であるカルシウムは、たんぱく質と一緒に摂ることで吸収性が上がるため、カルシウムの摂取源としても有効です。

大豆

「畑の牛肉」と称されることもある大豆。良質でバランスの良いたんぱく質を摂取することができます。また、植物性のタンパク質のため、生活習慣病予防にも有効です。

ダイエット中のたんぱく質の摂り方

ダイエット中でも、たんぱく質はしっかりと摂ることが重要です。また、動物性のたんぱく質と植物性のタンパク質にはそれぞれ長所と短所があるため、それぞれの特徴をしっかり理解しておきましょう。

動物性たんぱく質

長所

人間も動物の1種です。そのため、動物性のたんぱく質には、人間の体に近い構成のアミノ酸がバランスよく含まれています。また、植物性よりも多くのアミノ酸が含まれています。

短所

肉類には動物性脂質も多く含まれているため、摂りすぎると健康を害する場合があります。特に、悪玉コレステロールが増えると、脳梗塞や心筋梗塞の原因になる動脈硬化が進行するため注意が必要です。

植物性たんぱく質

長所

植物性たんぱく質は、大豆や豆腐、納豆などに多く含まれています。同じたんぱく質でも動物性の食品に含まれる脂肪酸が少ないため、健康維持の側面で見ても有用です。お米には、炭水化物が多く、ダイエット中は避けがちになりますが、体内では生産できない必須アミノ酸の割合が多いのも特長です。

短所

健康にもよく、良質のたんぱく質がとれる植物性たんぱく質にも欠点はあります。リジン、スレオニンなどの必須アミノ酸を摂取しにくいという点です。これらは動物性たんぱく質の方が効率よく摂ることが可能です。

1:1の割合で摂るのが理想

以上の点を踏まえ、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の割合は1:1で摂るのが理想とされています。どうしてもダイエットというと肉を減らし、野菜中心の食生活になりがちですが、必須アミノ酸を取るためには肉類を食べることも大切です。また、お肉は肉の種類や部位、調理方法によってもカロリーの量が異なります。上手に工夫すればカロリーを抑えることも可能です。

1日にたんぱく質はどのくらい摂れば良い?

たんぱく質は、体重1kgに対して1gをとるのが理想。体重50kgの人は、1日50gのたんぱく質を取れば良いということになります。

1kgに対し、4g以上(体重50kgの人が200g以上)のたんぱく質を摂ると、過剰摂取になってしまうので気をつけましょう。

高たんぱく質ダイエット

プロテインを大量に飲んで筋肉を作る(減らさない)ダイエットは、高たんぱく質ダイエットといわれ、男女ともに人気です。しかし、たんぱく質を過剰に摂取し続けると、動脈硬化を進行させる原因になるため、注意が必要です。

低たんぱく質ダイエット

逆に、たんぱく質の摂取を控えるダイエットは、体重と共に筋肉や基礎代謝量が減少してしまいます。人間のカロリー消費の7割が基礎代謝と言われていますから、ダイエットの効率が下がってしまいます。また、体内のたんぱく質が不足すると、貧血や抜け毛、肌荒れなどの症状が出る場合があります。

バランスが大事!

たんぱく質の摂り方は、いろんな方法がありますが、偏った摂り方をすると健康面でもダイエット面でも悪い影響がでてきます。バランスを考えて、きれいな引き締まったBODYを手に入れましょう!