「ダイエットのためには、必ず運動をしなければいけない」「食事制限のように、なんらか日常を変えなければ、痩せられない」そんな風に、堅苦しく考えてはいませんか? 日常的に行っていることを少し工夫するだけでも、痩せられる方法はあるのです。
例えば、今回ご紹介する「お風呂ダイエット」。普段の生活の中で当たり前に行っている入浴が、ダイエットタイムに早変わり! ダイエットのために時間を割く必要がないので、忙しい人にもピッタリです!
お風呂ダイエットとは
お風呂ダイエットは「入浴による消費カロリーを高めて、効率良く痩せてしまおう」という、あるイミ都合の良いダイエット法と言えます。
お風呂に入るという行為は、それだけでもカロリーを消費するものです。入るタイミングや入り方を工夫することで、さらに消費カロリーを上昇させることが可能。
気持ちよくお風呂に入って痩せてしまえるなんて、夢のようなお話が現実にあるのです! 現代日本で「お風呂にまったく入らない」という人はいませんよね。生活で必ず発生する入浴タイム、せっかくですから有効活用しましょう!
お風呂ダイエットの効果
むくみが解消される
むくみの原因は、体内にたまった老廃物です。これを放置すると、だんだんと定着してセルライトに変化してしまうことがあります。老廃物を体外に排出するのは、体中をめぐる血液やリンパ液など体液のお仕事。そしてお風呂には、体液の循環を促進する効果があります。これにより老廃物を排出してむくみを解消し、セルライトも予防できるのです。
太りにくく痩せやすい体質になる
入浴により体液の循環が促進されれば、代謝が活発になります。日常生活の通常の動作や、呼吸をすること・食べたものを消化することなど、なんでもない動きのひとつひとつが脂肪を燃焼してくれるようになるのです。それはつまり、ダイエットのためにわざわざ運動をしなくても、一定量のカロリーが常に消費される体質になるということ。
「日常生活での消費カロリーが、食事から摂取するカロリーを上回る」までは、さすがに期待できないかもしれません。しかし、その差を縮めることはできます! あとは、もうひと押しのダイエットを軽めにがんばれば十分なのです。
ダイエット以外のうれしい効果
お風呂ダイエットには、ダイエット以外にも以下のような効果があります。
- 肩や首のこり改善
- 冷え性改善
- ストレスの緩和
- 美肌効果
- 風邪予防
肩こり・首こりなどは、同じ姿勢を長時間続けたり無理な姿勢をとることで血流が阻害され発生します。入浴で筋肉をほぐして血行の悪さが改善されれば、肩こり・首こりも改善されるのです。
体の芯までしっかりと温まると、湯船から出ても内側からのポカポカ効果が続きますよね。血管は冷やされることで収縮するため、冷え性も血流を阻害する原因になります。冷え性を改善できることと、肩こり・首こり解消の間には、密接な関係があると言って良いでしょう。
入浴を上手に活用すると、副交感神経を活発にすることが可能です。人間の神経には大きく分けて「交感神経」と「副交感神経」があり、交感神経が優位になると興奮状態、副交感神経が優位になるとリラックス状態となります。お風呂に入るとリラックスできるのは、副交感神経を活発にする効果があるためです。
入浴法によっては、意識して交感神経を高めることも可能なので、お風呂は神経をコントロールする魔法のアイテムといっても良いかも!?
汗をかくと、毛穴に詰まった老廃物やゴミを洗い流せます。毛穴の詰まりは、くすみの原因。たっぷりと汗をかいてからお風呂上りのきっちりケアで毛穴を引き締めると、くすみのないキレイなお肌を手に入れることだって可能です。
風邪のウィルスは乾燥した粘膜が大好きです。冬に風邪をひくことが多いのは、寒いからではなく、乾燥する季節だから。まずは乾いた喉に張り付いて、徐々に体内に侵入していくのです。「外から帰ったらうがい」が推奨されるのは、外出時に喉まで侵入されたウィルスを追い出すため。
ということは、浴室に充満する蒸気で口の中・喉が潤っていれば、風邪ウィルスが侵入することはできないのです。もちろん、湯冷めは逆効果ですから、お風呂あがりに体を冷やさないようにしなければいけません。
風呂ダイエットのPOINT
お風呂ダイエットで重視すべきPOINTは、タイミングです。実行しても逆効果になったり効果が薄かったりする、オススメできないタイミングを以下にご紹介いたします。参考にして、タイミングを避けてください!
食事をした直後
体内のあらゆる器官が働くためには、血液に乗って運ばれる酸素や燃料を必要とします。もちろん、食べたものを消化するにも胃腸に血液を集めたいところです。しかし、お風呂ダイエットが血流を全身にめぐらせる効果があることは前述のとおり。
食後すぐにお風呂ダイエットをすると血液が体中に分散して、胃腸に集まることができないのです。そうなれば、食べたものをうまく消化できなくなります。
おなかがすいているとき
お風呂ダイエットは、入浴で消費されるカロリーを効率良く高める方法です。
おなかがすいているなら、体は既に燃料が不足している状態。そこでさらに効率良くカロリーを消費してしまうと、完全にガス欠を起こしてしまうことは、容易に想像できますよね。貧血を起こしたりのぼせたりと、体調不良になる可能性が高いのです。
カロリーを大量に消費するという点では、お風呂ダイエットは運動をするも同然の行為と考えましょう。万全の体調で実行する必要があるのです。
運動をした直後
運動によるダイエットと組み合わせれば、より高い効果を得られると思うかもしれませんが…… 残念ながら、運動をした直後のお風呂ダイエットはオススメできません。運動によるダイエット効果、つまり筋肉を動かしたことで脂肪が燃焼されている状態が、お風呂に入ると阻害されてしまいます。相乗効果を狙ったつもりが、相殺し合う結果となってしまうのです。
さらに、運動をした後の筋肉は熱を持っているため、そのまま放置すると筋肉痛になったり疲労が残ったりします。それを防ぐためには、筋肉を冷やすことがイチバン。お風呂で温めるということは逆効果になりますから、筋肉痛や疲労をわざわざ残す結果となってしまいます。
また、月経中や妊娠中のタイミングにお風呂ダイエットをしたいなら、普段よりもいっそう体調に気を付ける必要があります。
月経中・妊娠中、ともにホルモンバランスが非常にデリケートな時期です。そのため、なるべくリラックス状態を保つことが大切。お湯の温度が高いと交感神経が優位になり、興奮状態を引き起こしてしまいます。副交感神経を優位にしリラックスするには、ぬるめのお湯で半身浴をすることがオススメです。
また、妊娠中はおなかにいる赤ちゃんへの負担を考えて、あまり長風呂にならないように注意しなければいけません。湯冷めや脱水にも気を付けて、入浴前後や入浴中のケアを徹底しましょう。
3つの入浴法
半身浴
お湯に入るのが下半身だけなので、長時間入浴してもあまり心臓に負担がかかりません。のぼせる心配もないので、時間をかけてじっくりと温まり汗をかきましょう。本を読んだりお風呂テレビを楽しんだりと、自分なりの時間の過ごし方を見つけてください。
高温反復浴
最も効率良くカロリーを消費できる入浴法です。その効果はなんと5kmマラソンと同等とも言われています。自宅でそれだけのカロリーを消費できるのですから、走ることが苦手な人にオススメ! 入浴による脂肪燃焼効果の他に、食欲を抑える効果も期待できます。
全身浴
肩までお湯に入る入浴法です。通常の入浴として最もポピュラーな入り方ですよね。「普通にお風呂に入るだけ?」と思うかもしれませんが、温度や時間・タイミングなどを意識するとなお効果が高くなります。
お風呂の中で正座するだけダイエット
効果
入浴によるダイエット効果に加えて、正座をすることで特に脚やせに効果があります。
脚は重力で徐々に降りてきた老廃物がたまって、むくみやすい場所です。水圧がかかった状態でさらに正座の圧をかけて、たまった老廃物を押し出しむくみを改善できます。脚が太ってしまう原因の多くは、むくみによるもの。つまり、むくみさえ改善できれば、脚やせは難しいことではないのです。
お湯の温度を38~40℃の間に設定
お風呂で正座ダイエットのときには、温度設定に注意しましょう。熱すぎずぬるすぎず、38度~40度が適切です。例えば37度を切ってしまうと温度が足りずに十分な効果が得られません。逆に41度を超えてしまったら、交感神経が優位になりリラックスできないばかりか、お肌にも良くない影響が出てしまうのです。
正しい正座のやり方
膝からつま先までのラインをまっすぐに平行に保ってください。背筋をピンと伸ばして、顔はまっすぐ前を向きます。両膝・両かかとをピッタリとくっつけて、かかとの上にお尻が乗るように座りましょう。お風呂で正座ダイエットでは、この状態を90秒間キープします。お湯による浮力に助けられるので、足がしびれやすい人でも大丈夫!
うまく正座ができない場合
脚についた脂肪が厚すぎたり関節が硬すぎたりと、うまく正座ができない人もいるかもしれません。少し難易度の低い座り方でストレッチをしてから挑戦してみましょう。
難易度の低い座り方とは、膝からかかとまでを一直線に保ち、足首を直角にまげてつま先を立て、かかとにお尻を乗せるのです。これなら足にかかる体重を垂直に支えられ、負担が軽くなります。この座り方を10秒試してからもう一度正しい正座にチャレンジ、できなければさらに10秒延長して再チャレンジを繰り返してみてください。
さらにお風呂ダイエットの効果を上げる正座
正座でお風呂ダイエットは、脚に圧をかけ老廃物を押し出すことで効果を発揮します。ということは、ふくらはぎにかかる圧が大きいほど効果も大きいということ。
膝から下の脚を交差させる座り方で入浴してみましょう。この座り方の場合、どちらかの脚が上・もう片方が下になるので、バランスが悪くなっています。左右のバランスを保つため、交差する脚の上下を入れ替えて、それぞれ30秒ずつ行いましょう。
まとめ
自宅のお風呂で簡単にできる、お風呂ダイエットについてご紹介いたしました。
お風呂ダイエットが下半身やせ・むくみ改善に効果があること、ダイエット以外にもうれしい効果がいろいろとあることがお分かりいただけたでしょうか? 基本的なお風呂ダイエットの方法を3種類と、さらに発展させた形の「正座でお風呂ダイエット」をご紹介しております。月経中・妊娠中の場合は半身浴がオススメですが、それ以外の時期であれば、お好みでやり方を選んでみてください。
むくみを解消してスラリとした美脚を手に入れましょう♡