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アンチエイジング美容医療で用いられるプラセンタ注射の効果や費用は?

 

「いつまでも若々しくいたい!」という女性の願いを叶えるにあたってアンチエイジング美容医療は優れた効果を発揮します。

特に雑誌やテレビで「アンチエイジング効果がある」「美肌効果が得られる」と紹介されていることが多いプラセンタ注射は、美を追求する女性にとって一度は選択肢の1つとして考えるのではないのでしょうか?

しかし、その一方でプラセンタ注射にかかる費用やどのような病院で受けられるのか、そしてプラセンタ注射ではどのようなメカニズムから嬉しい美容効果が得られるのかという具体的なことを知らない人がほとんどのはずです。

こちらでは、アンチエイジング美容医療で用いられるプラセンタ注射の種類・効果・頻度や費用といった基本的な知識から、受ける際に気を付けたい注意点について分かりやすくご紹介します。

 

目次

プラセンタ注射って?

プラセンタ注射は厚生労働省に認められた医療医薬品「プラセンタ薬」を用いるので、病院でしか受けられません。また、病院で受けるプラセンタ注射には「皮下注射」と「筋肉注射」との2種類があり、それぞれでメリット・デメリットが異なります。

はじめにプラセンタ注射の方法、そしてそれぞれでのメリット・デメリットについてご紹介します。

プラセンタ注射の種類

まず、病院で受けるプラセンタ注射には、皮下組織にプラセンタを注入する「皮下注射」と皮下組織よりもさらに下にある筋肉組織に注入する「筋肉注射」の2種類の方法があります。

さらに用いられるプラセンタ薬にも「メルスモン」と「ラエンネック」の2種類が存在し、皮下注射と筋肉注射とのそれぞれで用いられるプラセンタ薬が異なります。

プラセンタを皮下注射する際のメリットとデメリット

まず、皮下注射では「メルスモン」か「ラエンネック」のいずれかが使用されます。皮下注射での特徴としては、「緩やかに効く」「料金が比較的安い」が挙げられます。

メリット

まず、皮下組織に注入する皮下注射では、筋肉注射よりも痛みの程度が軽いというメリットがあります。インフルエンザの予防接種も皮下注射にあたりますから、予防接種での痛さをイメージすると分かりやすいですね。

また、皮下組織は血管が少ないので緩やかに効くほか、比較的安い料金で受けられます。注入量が少なくその効果も緩やかなので、注射部分の倦怠感や内出血などの副作用のリスクが抑えられます。

デメリット

血管が少ない皮下組織に注入することもあり、一度に注入できるプラセンタ液が少ないです。そのため、皮下注射から得られる美容効果は筋肉注射と比較すると少なくなります。また、即効性を得たい場合には皮下注射は適していません。

プラセンタを筋肉注射する際のメリットとデメリット

次に、筋肉注射では「ラエンネック」のみが使用されます。筋肉注射での特徴としては、「即効性・持続性が高い」「筋肉の深いところに射すため痛みが強い」が挙げられます。

メリット

筋肉注射では皮下組織よりも深く血管が多く存在する筋肉層に注入するので、血管からのプラセンタ吸収率が高くなり即効性が期待できます。

また、一度に注入できるプラセンタ薬が皮下注射よりも多いので、得られる効果も大きく持続性があります。

デメリット

深い筋肉層に針を刺す筋肉注射では、皮下注射よりも大きな痛みが伴います。さらに、注入した部分には内出血が生じやすいほか、注入後によく揉まないと成分が固まってしこりが生じることもあります。

また、一度に注入するプラセンタ薬の量にもよりますが、数時間~半日ほどにわたって注射した部位に倦怠感が生じます。

プラセンタ注射の効果・頻度・費用は?

皮下注射と筋肉注射とでは、得られるメリットやそれに伴うデメリットがそれぞれ異なることが分かりました。そのため、目的や好みに応じて皮下注射と筋肉注射とのどちらにするか決めてくださいね。

次にプラセンタ注射から得られる効果のほか、実際に受ける際に知っておくべき「受ける頻度」や「かかる費用」について見ていきましょう。

プラセンタから得られる美容効果は何?

プラセンタ薬に含まれる成長因子(グラスファクター)という成分には、細胞を活性化させて「細胞の生まれ変わり」を促進する効果があります。肌に限って言えば、自然治癒力や肌のターンオーバーといった肌が本来持つ機能を高められることが可能に!

プラセンタにはそのほかにも、コラーゲンやヒアルロン酸といった肌にハリや潤いを与える成分のほか、タンパク質・ミネラル・ビタミン・酵素・核酸をはじめとした様々な栄養素が含まれています。

つまり、プラセンタでは新陳代謝の促進・抗炎症作用・血行促進・アンチエイジング効果といった様々なアプローチから高い美肌効果を得られます。肌本来が持つ機能を高めたりシミ・シワなどの原因を根本的に解消したりと、総合的なアプローチから美肌を目指せられるのは嬉しいですね。

ハリや潤いからシワを減らす

肌のターンオーバーが活発になると、健やかで美しい肌を保つために必要なコラーゲンの生成も促進されます。その結果、様々な肌トラブル肌の原因となる乾燥を防ぎながら、シワが少ない・ハリのある肌へと生まれ変われます。

ニキビ痕や肌荒れの解消

ニキビ・かゆみ・肌荒れを抑える抗炎症作用が得られるほか、肌細胞の代謝を高めるアミノ酸の効果から再生・修復力を促進が可能に。

肌がワントーン明るく!

シミやくすみの原因となるメラニン色素の生成を抑制しますから、肌がワントーン明るくなりますよ。

アンチエイジング効果で肌を若々しく

抗酸化作用とは活性酸素による老化を防ぐ作用です。そもそも活性酸素は酸素をもとにエネルギーを生み出す際に発生する物質で、侵入した病原菌から体を守る大切な役割があります。しかし、その一方で活性酸素が過剰に発生してしまうと細胞をも酸化させてしまい、老化や様々な病気を引き起こすとされています。

つまり、若々しさを保つには活性酸素の過剰な生成を抑えることが避けて通れないアプローチとなります。プラセンタは抗酸化作用に優れているので、老化によるシミやシワの発生を抑制することができますよ。

打つ頻度はどれくらい?

プラセンタ注射から得られる美容効果は、一度注射するとずっと効果を得られるというものではなく、継続的に受けてはじめてその効果が発揮されます。これはプラセンタ注射から2~3日ほど経過すると、成長因子が細胞に吸収されて効果が失われるからです。

美肌効果を目的としてプラセンタ注射を受ける場合には、「はじめの1ヶ月~2ヶ月は週1~2回で計6~8回」「プラセンタに体が慣れ始めた2ヶ月目以降は2週間に1度ほど」の頻度を目安に受けるようにしましょう。定期的にプラセンタ注射を続けていく中で、確実に美肌効果を得られますよ。

また、プラセンタ注射で改善したい症状や効果の現れ具合に応じて継続期間が異なりますから、担当の医師と相談しながら続けていけば間違いありません。

かかる費用はいくらくらい?

プラセンタ注射に用いられるメルスモンやラエンネックといったプラセンタ薬は、もともと美容医療ではなくある特定の病気の治療に用いられます。「メルスモンは更年期障害の回復に、ラエンネックは肝機能の回復に」とそれぞれの疾患の治療を目的とした場合には、保険が適用され医療費を抑えられます。

しかし、美肌効果やアンチエイジング効果を目的とした場合には、保険が適用されないため全額自己負担と高額になります。

全額自己負担の場合には1アンプルあたり1000~2000円(病院によって異なります)で、プラセンタ注射では1回あたりに約2~3アンプル使用されるので1回あたりの金額も高くなります。

これらの金額を踏まえるとプラセンタ注射にかかる1ヶ月の費用は10000~20000円となります。それにプラセンタ注射から美肌効果を得るには数ヶ月続ける必要がありますから、3ヶ月ほど継続することを視野に入れたお金の計画をきちんと立てておく必要がありますよ。

プラセンタ注射の注意点

プラセンタ注射を継続的に受ければ、上記でご紹介しました嬉しい効果を得られます。しかし、どのような薬や治療にも副作用のリスクが伴うように、プラセンタ注射にも副作用をはじめとした様々なリスクが伴います。

また、高額な費用や継続的な通院が必要だからこそ、プラセンタ注射を実際に受ける病院選びでも気を付けなければならないポイントがいくつかあります。

最後に、プラセンタ注射における注意点をいくつかご紹介します。プラセンタ注射を受けるにあたって後悔のないよう、受ける前の予備知識として最大限に活かしてくださいね。

稀にアレルギー症状が副作用として生じる

プラセンタ注射に用いられるプラセンタ薬には「メルスモン」と「ラエンネック」の2種類がありますが、どちらもヒト胎盤を原料とする「ヒトプラセンタ」が使用されていてタンパク質が豊富に含まれています。

プラセンタに含まれるタンパク質が体に合わないことにより、稀にアレルギー反応による副作用が生じることがあります。副作用の症状としては、アトピーや発疹などそして酷い場合には喘息が生じます。

少しでも体に異常が生じた場合には、プラセンタ注射をただちに中止しましょう。

献血や臓器提供が不可能に 感染症のリスクが否定できない

プラセンタ薬に使用される「ヒトプラセンタ」は、ヒトの胎盤を原料として用いられています。医薬品メーカーでは、「エイズ検査や肝炎検査などをクリアした健康な妊婦から得た胎盤のみを選別する」「プラセンタを製造する過程ではウイルスの不活化、注射剤製造時の滅菌」を徹底的に行い安全なプラセンタ薬の製造に努めています。

しかし、ヒト胎盤を原料として用いる以上、感染症の危険性を100%否定することができません。そのため、プラセンタ注射を受けた後には献血や臓器提供ができなくなるという制限が伴いますから注意が必要です。これは、輸血や臓器提供を受ける人の体調を考慮し、また感染症の予防を目的としたものです。

病院の選び方

高額な医療費がかかるほか少なからず感染症をはじめとしたリスクが伴うプラセンタ注射ですから、施術を受ける際には「継続的に無理なく通える病院」「プラセンタ注射に詳しい医師がいる病院」の2点を踏まえた病院の中から選ぶようにしましょう。

「安く済ませたい」「どこでもいいや」と安易な選び方で妥協すれば、思いもよらないリスクが伴うプラセンタ注射となってしまいますよ。

継続的に無理なく通える病院を

美容効果を得るためにプラセンタ注射を受ける場合、初回だと得られる効果は2~3日しか継続しません。プラセンタ注射の効果を確実に得るには、はじめのうちは週に1~3回の頻度で受ける必要があります。

プラセンタ注射を続けて受けるにはお金はもちろんのこと、通うための時間も必要です。したがって、アクセス面も考慮して無理なく通院できる病院にしましょう。

プラセンタ注射に詳しい医師がいる病院を

美容効果を目的としてプラセンタ注射を受ける際には、内科・皮膚科・美容皮膚科・美容外科で受診するようにしてください。「注射」自体が医療行為にあたりますから、プラセンタ注射について熟知している病院・クリニック・担当医を選ぶようにしましょう。

特に、受けようとしている病院が用いるプラセンタ薬の質には気を付けなければなりません。そもそも、「プラセンタ注射」に用いられるプラセンタ薬には国に認められているプラセンタ薬は、「メルスモン」「ラエンネック」のみです。逆に「メルスモン」「ラエンネック」以外のものは、「悪い質のもの」もしくは「安全性がないもの」と捉えても良いくらいです。

また、国から認可されている「メルスモン」「ラエンネック」は、静脈注射での注入は副作用が伴うほか時には命の危険にも関わることから固く禁じられています。したがって、プラセンタ薬についての知識がなく「メルスモン」「ラエンネック」以外のものを使用していたり静脈注射を勧めたりする医療機関や医師は必ず避けてくださいね。

事前にクリニックや医院に電話で問い合わせて色々と相談してみるのも手ですし、事前に納得のゆくまでプラセンタ注射についての説明をしてくれるクリニックを選ぶようにしましょう。プラセンタ注射を安全に受けるには、やはり信頼できる病院やクリニックを選ぶことが基本となりますよ。

まとめ

プラセンタ薬を直接体内に注入するプラセンタ注射ですから、非常に高いアンチエイジング効果や美容効果を得られます。

しかし、プラセンタ注射の嬉しい効果に惹かれて安易に受けては良いというものではありません。「副作用や様々な制限が伴うこと」「費用がかかること」などをしっかりと理解した上で、実際にプラセンタ注射を受けるかどうかの判断を行ってくださいね。

そしてプラセンタ注射を受けると決めたら、信頼できる病院やクリニックを入念に選びましょう。事前に徹底的なリサーチを行っておくことこそ、思わぬリスクや危険性を避けるためには欠かせない自己防衛術ですよ。

参考文献:湘南美容外科

参考文献:藤井クリニック