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ろうきんの住宅ローンの申込みから審査までの流れを解説

 

ろうきんとは、「労働金庫」の略称です。

ろうきんと聞くと特殊な金融機関という印象を持つ方もいると思いますが、基本的には通常の金融機関と同じです。

そのため、ろうきんで住宅ローンを組むこともできます。ただ、ろうきんが他の金融機関と異なるところは「経営理念」です。

ろうきんは加入者(労働者)の助け合いを目的として非営利団体となっています。

つまり、「利益第一主義」ではないということです。

ただし、非営利団体とはいえ、ろうきんで働いている人もいますので、人件費や経費などの分は利益を上げなければけません。

今回はそんな「ろうきん」の住宅ローンについて解説します。

 

目次

ろうきんの住宅ローンの特徴

ろうきんの住宅ローンの話をする前に少しろうきんについての基本的な解説をします。

ろうきんは以下の13機関あり、それぞれ諸費用や金利が異なります。

「北海道ろうきん」「東北ろうきん」「中央ろうきん」「新潟ろうきん」「長野ろうきん」「静岡ろうきん」「北陸ろうきん」「東海ろうきん」「近畿ろうきん」「中国ろうきん」「四国ろうきん」「九州ろうきん」「沖縄ろうきん」の13機関です。

また、ろうきんで住宅ローンを組める人は、ろうきんの会員、生協の組合員、それらのOB、そして一般企業に勤めている人も借りることが出来ます。

ただし、組合員出ない一般企業に勤めている人は、関東1都7県(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨)で働いている人が原則になります。

繰り上げ返済が無料

ろうきんで住宅ローンを組めば、一部繰り上げ返済が無料です。

また、いつでも自由に窓口でもインターネットバンキングでも手続きできるという手軽さも特徴の一つです。

一部繰り上げ返済をすれば元金を一気に減らす事ができます。

元金を一気に減らせば借入期間の短縮やローン支払い額の減額ができるので、住宅ローンの返済が格段に楽になるのです。

しかし、銀行側からすると元金を一気に返されてしまうと、銀行側の利益(金利の返済)が減ります。

そのため、銀行によっては繰り上げ返済に手数料を課すところもありますが、ろうきんは無料なのです。

団体信用生命保険が無料

ろうきんで住宅ローンを組むと団体信用生命保険に付保されます。

この団体信用生命保険は、借入者が死亡または高度障害になった時に残債が補てんされる保険です。

つまり、言い換えると無料で生命保険に加入できるということです。

この団体信用生命保険は金融機関によっては別途料金が発生したり、金利が上乗せされたりすることもあります。

団体信用生命保険に加入してあるということは、万が一のことが起こっても残された家族は安心できるという心理的な安心感があります。

手厚い団体信用生命保険

先ほどいった、通常の団体信用生命保険以外にも、「3大疾病保障特約」と「障害特約付団体信用生命保険」という2種類の保険があります。

この団体信用生命保険の手厚さも、ろうきんで住宅ローンを組んだ時のメリットの一つです。

3大疾病保障特約とは、死亡・高度障害に加え、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中という現在の日本人が抱える3大疾病にも対応しています。

つまり、この3つのいずれかの病気が発症したときには、残債分が生命保険料金として補てんされるのです。

こちらの保険を0.3%の金利上乗せで加入することができます。

また、障害特約付団体信用生命保険とは、保険期間中に所定の身体障害の状態(国民年金法施行令に規定する障害基礎年金の障害等級1級に相当する障害状態)になった時に残債分が補てんされる保険です。

障害等級1級とは、体の機能障害、または長期の安静画必要となる病状のことです。

このように住宅ローンを組むと生命保険に加入している状態と同じになります。

更に3大疾病保障付特約に加入すれば非常に手厚い生命保険になります。

そのため、住宅ローンを組んだ後に自分の加入している保険を見直す人も少なくありません。

そこで加入保険を解約できれば、更に自分の負担は減ります。

相談会サポート

住宅ローンを組む時には、「金利種類」「借入期間」など決めることが多いです。

また、はじめて住宅ローンを組む方も多いので、色々と悩むことが多いです。

そのため、気軽に金融機関に相談できれば非常に便利です。

ろうきんは住宅ローンだけでなくその他の資産運用について相談を受け付けています。

特に、他の金融機関が休みがちな土曜日も毎月第3土曜を「相談日」として設けています。

ろうきん住宅ローン申し込みの流れ

つづいて、ろうきん銀行の住宅ローン申し込みの流れです。

ろうきん銀行の住宅ローンの申し込みの流れ自体は、他の金融機関と同じ流れになります。

以下に記載してある詳細の「流れ」は13の機関全てで共通しているワケではありません。

詳細は各機関でお問い合わせいただきたいのですが、一般例として「中央ろうきん」の流れを記載しておきます。

  1. 事前審査の申込
  2. 事前審査結果の確認
  3. 本審査の申込
  4. 本審査結果の確認
  5. 金銭消費貸借契約
  6. 金銭消費貸借契約の確認
  7. 契約の締結

事前審査について

事前審査とは、源泉徴収票や運転免許証など、最低限の書類で金融機関が住宅ローンの審査をすることです。

最低限といっても、きちんと収入証明や身分証明をしているので、事前審査で通れば大抵の場合は本審査も問題なく承諾されます。

ろうきん銀行の住宅ローン事前審査はWeb上の手続きが可能になっています。

本審査について

事前審査の結果が承認であった場合には本審査に進みます。

ろうきん銀行では、基本的にはこの本審査は店頭で行います。

事前審査と比べると、「課税証明書」や「住民票」などの公的な証明書が必要になります。

時間があるときに用意しておくと、この後の手続きが楽になります。

金銭消費貸借契約

本審査で承認がでれば、最後に住宅ローンの本契約である「金銭消費貸借契約」を結びます。

この金銭消費貸借契約もろうきん銀行は店頭で行います。

ろうきん銀行の住宅ローン担当者と話をしながら手続きを進められるので不備なく進められます。

仮に、金銭消費貸借契約書に不備があると、融資実行日がズレてしまう場合があります。

融資実行日がズレるということは、引渡日もズレるということなので注意が必要です。

ろうきんのローン金利は?ケーススタディ

ろうきんは組合員かどうかで金利が以下のように変わります。

先ほど言いましたが、ろうきんは借りる機関によって金利が異なりますので、詳しくは自分の借りる機関を検索してください。

以下は中央ろうきんの金利になります。

組合員の人

金利タイプ 標準金利 最大値下げ
当初期間
引下げ型
全期間
引下げ型
変動金利型 年2.475% 年0.625%
※金利ミックスの場合
年0.575%
固定 3年 年2.400% 年0.700% 年1.000%
金利 5年 年2.400% 年0.700% 年1.000%
特約型 10年 年2.400% 年0.700% 年1.000%
20年 年2.950% 年1.250% 年1.550%
全期間固定 年3.050% 年1.350%
金利型 (注2)

金利ミックスとは、変動金利型と全期間固定金利型または固定金利特約型20年(当初期間引下げ型)との金利ミックスを利用した場合です。

また、それに加えて借入総額の50%以上が全期間固定金利型または固定金利特約型20年(当初期間引下げ型)であることが条件です。

組合員以外の人

金利タイプ 標準金利 最大値下げ
当初期間
引下げ型
全期間
引下げ型
変動金利型 年2.475% 年0.775%
※金利ミックスの場合
年0.725%
固定 3年 年2.400% 年0.850% 年1.150%
金利 5年 年2.400% 年0.850% 年1.150%
特約型 10年 年2.400% 年0.900% 年1.200%
20年 年2.450% 年0.900% 年1.700%
全期間固定 年3.050% 年1.500%

金利ミックスの条件は前項と同様です。

フラット35(融資率90%以下)

期間等 金利タイプ 金利
全期間固定
低金利型
Aタイプ 20年以内 年1.150%
21年以上 年1.260%
Bタイプ 20年以内 年1.000%
21年以上 年1.100%

フラット35(融資率90%超)

期間等 金利タイプ 金利
全期間固定
低金利型
Aタイプ 20年以内 年1.590%
21年以上 年1.700%
Bタイプ 20年以内 年1.440%
21年以上 年1.550%

フラット35は融資額によって金利が変わります。

なお、Aタイプは手数料が定額制で、Bタイプは手数料が定率性です。

Aタイプの手数料は、組合員は32,400円で、Bタイプは融資金額の2.16%が手数料になります。

ろうきんでローンを組む際の諸費用について

この諸費用に関しても「中央ろうきん」の金額です。

機関により金額が様々なので詳細は各機関ホームページなどでお調べください。

保証料

保証料とは保証会社に支払う費用のことです。

保証会社とは保証人の代わりをする会社のことですので、借入者がローンを滞納すれば代わりに残債を支払う会社になります。

保証会社もリスクがあるので、借入者は保証会社に対して費用を支払う必要があるのです。

支払い方は以下のように2通りあります。

<一括前払い方式>

一括して前払いで支払う方法です。以下は100万円当たりの借入に対してかかる保証料です。

また、金額に幅があるのは勤務先や個人個人のプロフィールによって保証料が変動するからです。

期間

10年

20年

30年

35年

団体会員

4,761円~7,618円

9,031円~14,449円

12,953円~20,725円

14,806円~23,689円

生協会員

4,761円~11,427円

9,031円~21,673円

12,953円~31,088円

14,806円~35,533円

上記以外

5714円~13,331円

10,837円~25,285円

15,544円~36,269円

17,767円~41,455円

<月次後払い方式>

融資の金利を高くすることで保証料を支払う方式です。

保証料率も個人間のプロフィールによって異なりますが、上乗せされる金利は「年0.14%~0.36%」です。

手数料

手数料は組合員かどうかによって金額は異なってきます。

組合員の人は「手数料10,800円」で、組合員以外の人は「32,400円」になります。

まとめ

ろうきん銀行の特徴をまとめると以下の通りです。

  1. 繰り上げ手数料無料
  2. 団体信用生命保険が無料
  3. 手厚い団体信用生命保険
  4. 相談会サポート
  5. 金利や諸費用は機関によって異なる

ろうきんを利用する人は、金融機関のような特別なサービスはありません。

しかし、非常にスタンダードで分かりやすい住宅ローンであります。

金利に関しても低水準ではありますし、フラット35も借りることができます。