りそな銀行住宅ローンの特徴や審査の流れを徹底解説
りそな銀行は、メガバンク3行、そして三井住友トラスト・ホールディングスにつづき、売上高ベースで日本第5位に位置する大手銀行です。
売上高も8,000億円を超え、総資産が32兆5,000億円弱を有する銀行でもあります。
そんな大手銀行でありますので、りそな銀行も住宅ローンを展開しています。
また、りそな銀行はホールディングス化しているので、銀行業以外の業務も行っています。
そのため、グループ会社の特典を利用したり、優遇措置があったりと独自のサービスを展開しているのが特徴的です。
そこで今回は、りそな銀行の住宅ローンに関して詳しく解説します。
目次
りそな銀行住宅ローン8つの特徴
りそな銀行の住宅ローンの特徴は、「手厚い保険」「りそな銀行ならではの他ローンの優遇」「女性専用ローン」などが挙げられます。
団体信用生命保険料が無料かつワイド団信あり
団体信用生命とは、借入者が亡くなった時、もしくは高度障害状態になった時に残債が支払われる保険のことです。
この保険料をりそな銀行が負担してくれるので、実質無料で生命保険に加入できるということになります。
基本的には、団体信用生命保険に加入できないと住宅ローンを組むことができません。
しかし、生命保険なので過去の病歴や通院歴で加入できないこともあり得ます。そのような時のために、りそな銀行では「ワイド団信」も用意してるのです。
ワイド団信とは通常の団体信用生命保険よりも、引き受け範囲を拡大した団体信用生命保険です。
つまり、通常の団体信用生命保険では「加入不可」となった人もワイド団信で審査を受ければ「加入可能」になるかもしれないということです。
たとえば、高血圧症や糖尿病、肝機能障害などが挙げられます。
手厚い団体信用生命保険
りそな銀行で住宅ローンを組むと、通常の団体信用生命保険よりも手厚い「3大疾病特約」と「特定状態保障特約」を付保できます。
3大疾病とは「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」のことであり、この3つの症状のいずれかが発症した場合に残債が補てんされるのです。
また「特定状態保障特約」とは、要介護状態と認定された時と所定の16の状態になった時に残債が補てんされます。
要介護状態とは、公的介護保険制度で要介護2以上の状態に該当したときを指します。
また所定の16の状態とは、「呼吸器系の粗油が居」「ペースメーカーの装着」「心臓に人工弁」「肝機能障害」「腎臓障害」「ぼうこう障害」「直腸障害」「聴力、視力の喪失」「上肢、下肢の喪失」「脊椎障害」「指の喪失」などが該当します。
3大疾病や8大疾病を付保する特約は、他の金融機関でも良く見られます。
しかし、りそな銀行のように16の状態まで細かく保障してくれる団体信用生命保険は他の金融機関では中々ありません。
一部繰り上げ返済手数料が無料
りそな銀行で住宅ローンを組めば、一部繰り上げ返済手数料が無料です。
また、わざわざ店舗に行かずにネット上で一部返済繰り上げの手続きが可能です。
ネット上の手続きなので24時間手続き出来る上に、1万円以上1万円単位で繰り上げ返済ができます。
ほかの金融機関では「10万円から」や「手数料〇万円」などの金融機関もあるので、りそな銀行のメリットは大きいです。
繰り上げ返済はこまめに行った方がお得です。手数料が無料でしかも1万円単位から手続きできるので、資金計画が楽になります。
女性専用住宅ローン「凛next」
りそな銀行は女性専用住宅ローンの「凛next」があります。
「最大1.85%の優遇」「ローン返済支援保険付き」「3大疾病付き」という独自の特典が付いています。
ローン支援保険とは、「疾病・障害による30日を超える就業不能」「天災による身体障害や就業障害」などの起こった場合に保険金が補てんされます。
また、この凛nextには金利が借入期間中ずっと変わらないフラット35も用意しています。
火災保険の優遇もあり
りそな銀行で住宅ローンを組めば火災保険への加入も優遇されます。
りそな住宅ローンが提供する専用の火災保険に限られますが、最大で20%の優遇が受けられるのです。
もちろん、保険商品は借入者で自由に選択可能となっています。
住宅ローン以外のローンも優遇
りそな銀行が展開しているローン商品は、もちろん住宅ローンだけではありません。
たとえば、「マイカーローン」や「教育ローン」「リフォームローン」なども、りそな銀行は展開しています。
そのような各種ローンに関して、住宅ローンを組むことで優遇が受けられるのです。
たとえば、マイカーローンは1.0%の優遇、教育ローンは1.5%の優遇、リフォームローンは0.5%の優遇が受けられます。
これは、大手銀行であり、様々なローンを展開している、りそな銀行ならではの特典でもあります。
相談会が充実
住宅ローンを組む時には「金利の種類」や「借入期間」など決めることが多いです。
これらの要素によって月々返済額は増減しますし、利息額も変わってきます。
しかし、住宅ローンをはじめて組む方ばかりなので、どのようなプランにするか迷うことも多いです。
りそな銀行であれば、そのような住宅ローンの相談ができる相談会が充実しています。
また、銀行が休みの土日も相談会を実施しているので、忙しいサラリーマンの方でも相談会へ参加しやすいです。
りそな銀行ならではの特典
りそな銀行で住宅ローンを組むと、「りそなクラブ」に加入できます。
りそなクラブに加入すると、りそな銀行で取引をした内容に応じてクラブポイント付保されます。
そのポイントが貯まれば対象の特典が受けられるのです。
住宅ローンでいうと100万円ごとに5ポイント加算されるので、たとえば5,000万円の借入であれば250ポイント付保されます。
このポイントの特典は、T-POINTやWAONポイントなど電子マネーにも返還することが可能です。
りそな銀行住宅ローン申し込みの流れ
つづいて、りそな銀行の住宅ローン申し込みの流れです。
りそな銀行の住宅ローンの申し込みの流れ自体は、他の金融機関と同じ流れになります。
- 事前審査の申込
- 事前審査結果の確認
- 本審査の申込
- 本審査結果の確認
- 金銭消費貸借契約
- 金銭消費貸借契約の確認
- 契約の締結
事前審査について
事前審査とは、源泉徴収票や運転免許証など、最低限の書類で金融機関が住宅ローンの審査をすることです。
最低限といっても、きちんと収入証明や身分証明をしているので、事前審査で通れば大抵の場合は本審査も問題なく承諾されます。
りそな銀行の住宅ローン事前審査は不動産会社のモデルルームやオフィス、もしくはりそな銀行の窓口で受け付けています。
そのため、不動産会社の営業マンやりそな銀行の担当窓口と相談しながら記入することができます。
本審査について
事前審査の結果が承認であった場合には本審査に進みます。
りそな銀行では、基本的にはこの本審査は店頭で行います。
事前審査と比べると、「課税証明書」や「住民票」などの公的な証明書が必要になります。
時間があるときに用意しておくと、この後の手続きが楽になります。
また、本審査も基本的には店舗でのやりとりになります。
ただし、不動産会社で審査をするときには、不動産会社によっては郵送で対応してくれる会社も多いので、都合に合わせて相談してみましょう。
金銭消費貸借契約
本審査で承認がでれば、最後に住宅ローンの本契約である「金銭消費貸借契約」を結びます。
この金銭消費貸借契約もりそな銀行は店舗で行います。必要書類を事前に集めておき、りそな銀行と金銭消費貸借契約をするスケジューリングをしておいてください。
りそな銀行のローン金利は?ケーススタディ
りそな銀行はスタンダードに変動金利固定金利に分かれています。それぞれの金利は以下の通りです。
変動、期間選択固定型
変動金利は半年ごとに金利の見直しがあり、5年ごとに実際の返済額が変更になる(金利が変れば)プランです。
期間選択固定型は固定2年であれば、2年間は(全期間型であれば)1.05%の金利で、2年が経過すれば再度変動金利か固定金利かを選択します。
「全期間型」と「当初型」の違いは固定期間が終了した後も優遇金利が継続するかどうかの違いです。
全期間型は固定期間が終了しても完済するまで1.85%優遇されるということです。
つまり、固定2年であれば、最初の2年は1.05%、2年経過した後に金利を選びなおす時も1.85%の優遇は継続されます。
「当初型」であれば優遇金利はリセットされます。
金利プラン |
店頭表示金利 |
全期間型
1.85%優遇 |
当初型
2.0~2.2%優遇 |
変動金利 |
2.48% |
0.63% |
– |
固定2年 |
2.90% |
1.05% |
0.90% |
固定3年 |
2.90% |
1.05% |
0.90% |
固定5年 |
2.95% |
1.10% |
0.95% |
固定7年 |
2.95% |
1.10% |
0.95% |
固定10年 |
2.95% |
1.10% |
0.75% |
固定15年 |
3.70% |
1.85% |
1.70% |
固定20年 |
4.25% |
2.40% |
2.25% |
全期間固定型
全期間固定型は以下の期間中はずっと金利が変らないタイプです。
金利プラン
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店頭表示金利
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20年以内
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1.35%
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20年超25年以内
|
1.35%
|
25年超30年以内
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1.40%
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30年超35年以内
|
1.40%
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りそな銀行でローンを組む際の諸費用について
りそな銀行で諸費用を組むと以下のように事務取扱手数料と保証料がかかります。
事務取扱手数料
お借入額
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事務取扱手数料
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300万円以内
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32,400円(消費税込み)
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300万円超
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54,000円(消費税込み)
|
保証料
保証料
保証料の支払い方法は「一括前払い方式」と「金利上乗せ方式」の2つがあります。
一括前払い方式とは、一括で以下の金額を支払う方式のことです。
なお、以下の保証料は100万円あたりの借入にかかってくる保証料になります。
一方、金利上乗せ型とは借入する住宅ローンに0.2%の金利が上乗せされます。
期間
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保証料
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10年
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8,544円
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20年
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14,834円
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30年
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19,137円
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35年
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20,614円
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また、細かく言うと印紙代と登記費用も掛かってきます。
登記費用は物件評価額の0.1%と司法書士報酬の5万円程度の金額になり、印紙代は以下の金額になります。
借入価格
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印紙代
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100万円を超え500万円以下
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2千円
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500万円を超え1千万円以下
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1万円
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1千万円を超え5千万円以下
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2万円
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5千万円を超え1億円以下
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6万円
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1億円を超え5億円以下
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10万円
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まとめ
りそな銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- 団体信用生命保険の手厚さ
- 一部繰り上げ返済の手軽さ
- 女性専用住宅ローン「凛next」
- 火災保険の優遇
- 他のローン優遇
- 充実した相談会
- りそな銀行ならでの特典
りそな銀行は大手ながら、手厚いサポートやサービスに力をいれている印象です。
特に団信の手厚さや女性専用ローンなど、借入者にニーズに合わせたサービスを展開しています。
住宅ローンを選ぶ際は、金利だけでなくこのようなサービス面も重視して選ぶと良いです。