短期・長期?それとも大学・大学院留学?イギリス留学の種類・費用・ビザ申請について!
正統派の英語が学べるイギリス。イギリスは教育機関の歴史も古く、質の高い教育を受けることができます。また、その教育の質は世界でも広く認められています。ひと言で、イギリス留学といっても、旅行の延長で行ける短期の語学留学から、専門スキルを身につける専門学校で学ぶ留学、大学留学など様々です。1年などの短期でも、条件さえ満たせば、大学の聴講や、専門学校で学ぶことも可能です。語学留学だけに絞ってしまう前に、色々な留学の種類を知ってベストなものを選びましょう。
ここでは、イギリス留学に必要なビザ申請の方法と、イギリス留学の様々な種類について解説します。
目次
イギリス留学のビザ申請について
短期の旅行でイギリスに行く場合は、ビザは不要ですが、留学で就学をする場合ビザの申請が必要です。イギリスの学生ビザは、短期ビザと長期ビザの2種類です。
尚、ビザに関しては、ルールが変わる場合もあるので、大使館のウエブサイトなどで最新の情報を確認するようにしてください。
Short-Term Study Visa (短期留学ビザ)
短期留学ビザは、6カ月未満の場合と、6ヶ月以上11カ月までの場合と申請方法が違います。どちらも18歳以上の人が対象のビザです。
6ヶ月未満の場合
6か月未満の滞在の場合は事前のビザ申請が不要で、イギリス入国時にビザを発行してもらうことができます。そのため、事前に書類の提出や面接を受ける必要はありません。英語力の証明も不要で、簡単ですが、入国後の延長はできないので注意が必要です。また、このビザでは就労はできません。
6ヶ月未満でも日本であらかじめ申請も可能ですが、89£相当(2016年4月現在)の申請料がかかります。
【入国時に必要な書類】
入国時のビザ申請で必要な書類は以下の通りです
・ビザレター(学校からの入学許可書の原本)
・英文の滞在費用証明書
※1月あたり、ロンドン留学は1,265ポンド以上、それ以外の都市は1,015ポンド以上の証明が必要です。親名義の書類の場合は、別途、親が費用を負担する意思を書いたスポンサーレターと関係性を証明する戸籍謄本の2通と、それぞれを翻訳したものが必要です。
・滞在先の住所、詳細とその証明書
・帰国時の航空券(Eチケットなど)
・クレジットカード、現金、国際キャッシュカード
観光と並行して学習する場合で、正式な認定を受けている語学学校に通う場合は30日いないであれば観光ビザでの入国もルール上は可能です。留学がメインの場合は、30日以内でも留学ビザにしておく方が安心です。
【注意事項】
入国時に短期学生ビザを取得しなければ、学校に通うことができません。また、学校では85%以上の出席率を保つ必要があります。
6ヶ月以上~11か月までの場合
6ヶ月以上、11か月までの短期留学の場合、事前申請が必要です。このビザは、語学学校で英語を学ぶ人の為のコースです。通常の学生ビザより、申請料が安く、英語力の証明が不要です。このビザも、入国後の滞在期間延長はできません。
【申請に必要な書類】
・パスポート
※10年以内の古いパスポートがあれば一緒に提出します。
・オンライン入力ビザ申請用紙
・証明写真2枚(35×45mm)
※生体認証(指紋とデジタル写真)を行う場合は不要です。
・入学証明
※6ヶ月以上のコースであることを証明する必要があります。
・滞在費用証明
※額は6カ月未満と同じです。
・英文の在学証明書又は、在職証明書(あれば)
・留学計画表、滞在先の詳細などの予定表
・(Tier 4) Student Visa
11か月以上の長期留学をする場合や、留学後、語学学校から大学に進学するなどして留学期間の延長がある場合はTier4という学生ビザが必要です。Tire4 はポイント制で、学校の入学許可(30ポイント)と保有資金証明(10ポイント)、合計40ポイントが申請の条件です。
【申請時に必要な書類】
・パスポート
※申請日から6ヶ月以上有効期間があるもの。過去のパスポートもあれば提出します。
・証明写真1枚(35×45mm)
※6ヶ月以内に撮影しているもの
・学校から発行されたCASレター
・ビザ書類提出日時予約確認書
・オンライン入力ビザ申請用紙
・留学資金の証明
※親名義の口座の場合、スポンサーレターと戸籍抄本
・イギリスでの過去の学歴証明(留学経験がある場合のみ)
・英語力の証明(IELTSスコアなど)
日本国籍保持者でHighly Trusted Sponsor認定校に留学する場合は、リストの中の留学資金証明書以降の書類は提出が免除されます。
【申請の手順】
イギリス留学申請の手順は以下の通りです。
- 学生ビザのオンライン申請フォームを入力します。
- 英国ビザ申請センター(東京と大阪にある)でビザ書類提出する日時を予約し申請誌に行きます。
- オンラインフォーム上で申請料支払いします。
- ビザの受領
※ビザ申請センターで受け取るか宅配便での受領を依頼します。
発行までにかかる期間は通常1~2週間でが、時間が多少かかる場合もあります。申請時に提出する書類は、フィリピンにあるマニラ英国大使館に送り審査します。不備がある場合、返却され、もう一度申請が必要になり時間がかかります。申請時の書類は良く確認しましょう。
イギリス留学の種類
短期留学、長期留学や、大学、大学院留学など、様々な留学があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
短期留学
イギリスへの短期留学は1週間から可能です。4週間までの短期留学の場合、語学学校だけでなく、英語と趣味のおけいこ留学も人気です。また短期で結果を出すために、英語教師宅にホームステイするコースなどもあります。短期間なので、仕事の長期休暇を利用した留学や、中高生向けのジュニアサマースクール等も人気です。
5週間からは、集中的に英語を学ぶコースが人気です。日常会話だけでなく、ビジネス英語を学ぶコースやIELTSやケンブリッジ英検などの英語の資格取得を目指すコースもあります。3ヶ月以上は、大学入学準備のための英語コースなどで学ぶこともできます。
短期留学の魅力は、仕事をやめたり、大学を休学したりせずに留学も可能だという点です。また、必要資金も長期に比べ少ないため気軽に留学することができます。観光を楽しみながら、旅行の延長線で英語を学ぶことが可能です。
短期留学で習得できる英語力には限界がありますが、実際の英語に触れることで、今後の英語学習のヒントや、モチベーションアップなど様々な効果があります。
費用
ホームステイした場合、1ヶ月の費用は大よそ50~60万円程度です。この金額には、飛行機代、現地交通費、小遣いなどの概算も含みます。6ヶ月留学した場合は、180~200万円程度が目安です。
留学先や、学校、滞在方法などで、費用は変わります。安く抑えたい人は、ロンド以外を選ぶなど工夫しましょう。
長期留学
長期留学では様々なことを学ぶことができます。日常英会話や、ビジネス英語、IELTSやケンブリッジ英検などの資格取得を目指す英語コースはとても人気です。また、イギリスの大学入学を目指す語学留学も可能です。
長期留学は、費用も時間も必要ですが、長期間じっくり学ぶことで高い英語力を身につけることができます。また、滞在期間が長くなれば、地元の人との交流の機会も増えるので、イギリスの文化、価値観も深く学ぶことができます。イギリスには世界中から留学生が集まってくるので、英語力だけでなく国際感覚も身につけることができます。
費用
1年間留学した場合の総費用は300~400万円程度が目安です。長期留学の費用も、留学する都市、学校、滞在方法などで変わります。
大学留学
イギリスには約100校の大学があり、そのほとんどが国公立です。ケンブリッジ大学やオックスフォード大学など、世界有数の大学があるイギリスは、世界的に見ても教育レベルが高いことで有名です。
イギリスの大学は日本と違い3年制です。日本では1~2年で、一般教養を学びますが、イギリスの場合3年間専門分野を学びます。少人数の濃い授業が多いのが特徴で、質の高い教育が提供されています。
日本の高校卒業後に大学進学を希望する場合は、ファウンデーションコースという、大学入学の為の準備コース又は、公立カレッジの大学進学用コースを受講する必要があります。日本の大学で、1~2年学んでいる場合は、これらのコースを免除されて、直接留学できる場合もあります。
費用
イギリス留学の費用は1年間で300~500万円程度です。授業料は文系が年間100~120万円程度、理系が130~150万円程度が一般的です。ファウンデーションコースの授業料は1年間70万円程度からです。
大学院留学
イギリスの大学院の特徴は、1年で修士号が取得できるという点です。短期間で集中して学ぶため、インターンシップなどはほとんどありません。また、アメリカの大学のような長い夏休みなどもありません。
講義主体の修士号Taught Masters Degreesは1年ですが、研究主体の修士号Research Master’s Degreesを取得する場合は1~3年で、研究分野の修士論文30,000ワード以上の提出が必要です。博士号は3年以上研究を行い、70,000ワード以上の論文を作成します。
イギリスの多くの大学院は英語力が足りない学生のための、大学院留学生準備コース(Pre-Master)を開講しています。このコースで学ぶことを条件とした条件付き合格もあり、留学生に広く門戸を開いています。
イギリスの大学院はほぼ全てが国立で、学校間のレベルの違いが少ないといえます。専門分野によって細分化されていて様々なコースか提供されているので、どのコースを学ぶか、事前にしっかり調べて選ぶ必要があります。
費用
大学院の費用は大学院と同等程度で、1年間で300~500万円くらいです。大学院の学費は、1年140万円程度で、大学間で学費の差はあまりありません。MBAは140~280万円程度です。
休学・認定留学
日本の大学に在学している人は、長期休暇を利用して短期留学ができます。しかし、海外に行くことがそれほど難しくなった今、短期で留学している人は多くいます。そのような人たちと差別化をして、就職活動でアピールするために、英語にプラスして現地の大学で学問を学ぶ人も増えています。大学生が、現地の大学に参加するためには、休学して留学するか、認定留学をするか、このどちらかの方法です。
1、認定留学
認定留学とは、海外の大学に私費で留学して、取得した単位を、日本の大学の卒業単位に認めてもらう留学方法です。単位を認めてもらえるため、卒業を遅らせずに留学することができます。
認定留学のためには、事前に在学している大学に申請して承認を受ける必要があります。また、全ての単位が認められるわけではないので、どの単位であれば認めてもらえるのか大学に事前にしっかり確認しましょう。また、イギリスで単位を取得する場合、高い英語力が必要なので、早い段階から計画を立てて語学の勉強をしておく必要があります。
2、休学留学
大学を休学して、日本の大学の単位とは全く関係なしに学ぶ場合、「Year Abroad Programme(英語+学部聴講プログラム)」がおすすめです。プログラムは約9~12か月間で、前半に英語を学び、後半に大学の学部授業を聴講します。
イギリスの大学は少人数制のクラスも多く、授業中積極的に発言して、テストやレポートなど課題もクリアしていかなければいけないので、一定以上の英語力が必要です。また、申し込み時には日本の大学の成績も考慮されます。
費用
休学や認定留学の年間の費用は 200~400万円程度が目安です。プログラム内容によって費用が大きく違います。
専門スキルアップ留学
イギリスでは3年生の大学とは別に、Further Education Collegeという公立カレッジがあります。公立カレッジは、2種類ありひとつは、大学進学準備のためのコースで、もうひとつが日本の専門学校や短大のように、専門職の職業訓練を目的としたコースです。また、公立カレッジ以外にも、私立の専門学校もあり、様々な技術や知識を習得することができます。
アロマやネイルなどの美容やデザイン、写真、音楽、ダンスなどは特に人気です。専門資格を取ることができるコースもありますが、イギリスは特に資格合格に要求する質が高く、世界的に高い評価を受けています。
私立の場合、数カ月の短期コースから、1年の長期コースなど様々なコースがあります。公立カレッジの場合は、1~2年で習得するコースが多いです。ただし、公立の場合はフルタイムの授業を行っていない場合もあるので、その場合は、他のフルタイムの学校と併せて通うことになります。
費用
専門留学の費用は、9か月~1年程度の滞在で、250~400万円程度が目安です。
学ぶコースによっても大きく変わります。アート系の場合、材料費など授業料以外にも費用がかかる場合が多いです。
まとめ
イギリスは短期留学の場合、事前のビザ申請が不要なので、短期でも面接が必要なアメリカなどに比べ気軽に留学することができます。長期の場合は、揃える書類が多く、時間がかかる場合もあるので、早めに手続き準備をしましょう。
留学の種類については、最初から「語学学校」と決めてしまう人も多いですが、短期の語学留学でもチャンスがあれば、おけいこごと程度の趣味の授業を受けてみるのがおすすめです。長期であれば、もっと幅広く英語以外も学ぶことができます。
今の時代は、留学したことがある人は多くいます。英語+αの知識があることや、英語で別のことを学んで実践的に英語が使えるというスキルは帰国後きっと役にたつでしょう。
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