日本人には少しマイナーなアイルランド留学。古くから留学生を受け入れていているアイルランドは教育の水準も高く、世界中から留学生が集まる国です。日本人が少ない分、英語をしっかり学べるので穴場の留学先です。ここでは、アイルランド留学のビザ申請と、短期留学、長期留学、大学留学など留学の種類ごとの特徴や費用を解説します。アイルランド留学だけでなく、イギリス留学を検討している人も比較して参考にしてみてください。
アイルランドの短期留学は外国人登録や、事前のビザ申請が不要で気軽に留学ができます。語学学校は1週間程度のごく短期から受け付けている学校もあり、学校や仕事の長期休暇を使って留学することも可能です。首都のダブリンは、ヨーロッパ圏からの留学も多く、様々な文化に触れることができます。
短期留学の場合、短い時間なので現地の家庭にホームステイするなど、短い時間で英語や文化にたくさん触れられるプログラムが人気です。また、語学留学だけでなく、乗馬などアイルランド文化を体験できる留学プログラムも人気です。
アイルランドに短期で留学する場合の費用は1ヶ月で20~30万円程度です。3ヶ月で50~70万円程度。この金額は滞在費、入学金、授業料の合計です。この他に渡航費、観光などで使うお小遣いを合わせた金額が費用の目安です。
学校によって学費が変わる場合もありますし、地域によって物価の差もあります。アイルランドの短期留学はホームステイが多いですが、ホームステイの場合、平日2食、休日3食ついているのが一般的です。予算なども考えながら、留学先や滞在方法を決めましょう。
アイルランドの留学は教育の質が高い学校が多く、3ヶ月以上の、長期語学留学にもおすすめの国です。日本人にマイナーな国だからこそ、英語上達のチャンスが多いです。他国の留学生や現地の人と交流する時間が長くなり、英語力だけでなく、国際感覚も身につけることができます。
アイルランドはなまりが強いから語学習得に向いてないと思っている人も多いかもしれません。しかし、アイリッシュ・イングリッシュはイギリス英語とアメリカ英語の両方の影響を受けていて、どちらも同時に学べるというメリットがあります。イギリス英語のような抑揚が、アイリッシュ・イングリッシュでは少なめで英語初心者には聞き取りやすいといわれています。
語学学校に半年通った場合の費用は100~130万円程度が目安です。1年で200~250万円程度が大よその目安です。この他に、渡航費とお小遣いがかかります。
学費は、コースや、週の授業数などによっても費用が変わります。予算が少なめの人は、レッスン数を減らして、現地の人と交流する時間を多めに取って、実践の場のコミュニケーションでその時間をカバーするという方法もあります。
アイルランドの大学は古くから留学生を受け入れてきていて、世界中の人と交流することができます。日本の総合大学のような大学は7校だけで、全て国立です。その他に、工学、技術を学ぶInstitute of Technology(州立大学)と、Independent Collegeとよばれる専門学校のようなカレッジがあります。
国立大学は日本に比べ少ない数だからこそ、入れる人数も限られ質の高い教育が担保されています。各大学、小規模のため、教授と生徒の距離が近いことも特徴です。その分、ディベートなど積極的な授業参加が求められます。
アイルランドの大学は、国立大学と、Institution of Technology、Independent College、それぞれシステムが違います。アイルランドでは日本とは違い、1年目から専門的なことを学びます。
就業年数はコースによって違い、Independent Collegeでは最短で1年のコースもあります。国立大学やInstitution of Technologyでは、普通学士号は3年、優等学士号は4年、その他のコースで5~6年かかるものもあります。このように、日本の大学との違いもあるので、アイルランドの大学に留学する場合は事前にしっかりシステムを調査して自分にあった大学を選びましょう。
アイルランドの大学の留学費用は1年で200~380万円程度です。この他に、渡航費や小遣いなどがかかります。
費用の幅が大きくあるのは、何を勉強するのか、度の大学を選ぶのかなど、人それぞれで変わってきます。文系は比較的安く、理工学系、医学系などは文系の倍など費用が高くなります。
この他に英語圏以外からの留学の場合、ファンデーションコースという英語スキルを補うコースを受講しなければならない場合があります。その費用は別途かかるので、その点も頭に入れておきましょう。
アイルランドの大学院は、大学やコースによって、かかる期間が違います。修士課程と博士課程それぞれ1~3年で、1年で取得できる大学も多くあります。4年間のコースで修士、博士の区別がない大学もあります。その場合、修士にあたる資格Postgraduate Diplomaや、Postgraduate Certificateの資格を取ることもできます。
国立の場合、都市部と地方でレベルや、入学基準なども変わります。私立の場合は、それほど大きな差はありません。アイルランドは、大学院の数が少ないので、留学を考えている場合学ぶ分野や難易度などを事前にしっかり調べておく必要があります。
アイルランドの大学院は、留学生も積極的に受け入れています。英語で大学院レベルについていくために、入学時には高い英語力が求められるので、準備段階で英語の学習もしっかりしましょう。
アイルランドの大学院は、大よそ大学と同じくらいの金額です。大学留学の費用を参考にしてください。
大学に在学している学生の場合は在学中に留学するという方法もあります。在学中に留学する方法は、ふたつです。ひとつは、休学してイギリス留学する方法です。もうひとつは、在学している大学の認定留学制度を利用する方法です。
認定留学制度は、大学と提携している海外の大学に留学し単位を日本の大学の卒業単位として認めてもらえる制度です。認定留学制度は、アメリカ、イギリス、オーストラリアの大学と提携している場合が多く、アイルランドと提携している学校は少ないですが、提携している学校もあるので確認してみましょう。ただし、認定留学の場合、全ての単位が認められるわけではないので、留学前に大学に確認しておくことをおすすめします。
大学で学ぶ語学力が足りずに、語学学校への留学を選んでしまう人も多いですが、大学によっては入学準備のファンデーションコースでレポートの書き方などを学ぶことで大学に入学できる場合もあります。英語を学ぶのではなく、英語で何かを学んだという経験は就職の時にも強みになります。あきらめずに、大学留学も検討してみる価値はあります。
休学・認定留学の費用も、大学留学の費用と同じです。ただし、認定留学の場合、在学している大学の奨学金などがある場合もあります。
アイルランド留学は、短期から大学、大学院の留学まで様々です。学生ビザは事前の申請が不要で、その点では留学しやすい国です。古くから多くの留学生を受け入れてきた国で、全般的に教育システムやサポートがしっかりしていて安心です。
全体的に日本人が少ないのも魅力です。大学や大学院などもイギリスより、費用が安く、英語初心者が聞き取りやすく学びやすい英語を話すので、イギリス留学を考えていた人はアイルランドも検討してみる価値がありますよ♡