「仕事で海外出張に行くことになった」「英語が話せるようになって、外国人の友達を作りたいな」英会話を始めようと思う理由は人それぞれですが、初心者の方が英会話を勉強するには何から始めれば良いのでしょうか。
英会話スクールや参考書など世の中にはたくさんの英語学習法がありますが、コツを抑えて勉強に取り組めば、効率的に英語力を上達させることができます。
ここでは英語学習を始める前に知っておきたい心構えや英会話力をアップさせるためのコツについて、詳しくご紹介します。
英会話を始めたい!!何からすればいい?
効率的に英語力を上達させるために、英語学習を始める前に知ってほしい心構えがあります。それは間違いを気にしないということと、スクールの上手な利用法です。
間違いを気にしない
英語を話す時に間違いが気になって、頭の中で考えこんでしまってはいませんか?少しくらい文法が違っていても、その場のシチュエーションや会話の流れなどから言いたいことというのは案外伝わるものです。外国人と話をするにしても、当たり前ですが相手も同じ人間です。「この文法で合っているかな・・・」などと考えて会話の流れを止めてしまうより、間違えながらでも言いたいことを伝えようとする方が、会話相手になる外国人にとっても楽しいはずです。共有する時間を一緒に楽しむイメージで、間違いを恐れずに英語を口に出していくことが大切です。
英会話スクールは上手に利用しよう
英会話を習う方法として、王道なのはやはり英会話スクールです。特に普段外国人と接する機会がない方には、おすすめの方法と言えるでしょう。しかし英会話スクールに通うだけで英語力が伸びるかというと、通った分は確かに上達しますが、週に1回1時間通った時に英語を話すだけではそれほどの伸びは期待できないと思います。
英会話スクールへ通うときは、スクールでのレッスンを中心にするのではなく、あくまでも自宅でのリスニングや文法の勉強などの英語学習を中心にするのがポイントです。参考書などで勉強したことを覚えておいて、フリートークの時間に実際に口に出して使ってみましょう。英語は教科書で学ぶだけでなく、実際の会話を通して使うことで定着率がぐっと良くなります。英会話スクールは自宅で勉強したことを口に出して試すための、実践の場としてとらえるようにしましょう。
効率よく英会話を上達するSTEP
まずは中学英語の文法を抑えよう
文法と聞くと堅苦しく感じ、苦手意識を持っている方もいるかもしれません。しかし英会話力をアップさせるためには、中学で習うような基本的な文法をしっかりと抑えておく必要があります。何も分厚い参考書を買わなくても、中学英語を復習するだけで十分です。項目は「仮定法」や「受動態」など全部で20個程度ですから、中学英語の文法は一項目ずつ確実に抑えておきましょう。
自宅に教科書があればそれを引っ張りだすか、薄い中学英語の文法テキストを用意し、内容を見直して忘れていることや分からないことを補強しておくようにしましょう。まずは解説をじっくりと読み、項目ごとに文法を正しく理解します。例文については英文を見たら和文が、和文を見たら英文がさっと出るようになるまで暗記し、最終的には「自分が言いたいことがその文法を使って言える」ことを目指しましょう。勉強した文法を実際に使い、昨日あったことや自分の趣味について感情を込めて話せるよう練習してください。
主語を意識しよう!スピーキングを行うポイント
英語を聞くことをリスニング、話すことをスピーキングといいますが、スピーキングの練習をする時に抑えておきたいことがあります。それは英語では日本語と違って、主語をはっきりさせるということです。次の例文を見てみましょう。
「昨日、この本買ったんだよ。」
“I bought this book yesterday. “
このように、日本語では主語を省いても話しても特に問題ありませんが、英語を話すときには「私が」と主語を明確にする必要があります。
例えば「明日は9時から打ち合わせだ。」
と英語で言うとしましょう。明日に「は」がついていますが、打ち合わせをするのは話し手である本人ですね。この場合、英文は次のようになります。
“I have a meeting at 9:00 am tomorrow.”
それでは、次の日本語を英語で言ってみましょう。
「今日は天気が良いね。」
「今日は」と文が始まっていますが、”Today is…”としてしまってはNGです。「天気は”It”を使って表す」という文法を使って、正しくは
“It’s sunny today.”
となります。
英語を話す時は、常に「主語は何か?」ということを意識しておくのがポイントです。
リスニングの効率的な勉強方法
リスニングは、2つの段階に分けて勉強するのがおすすめです。英語には子音が連結するという、日本語とは異なる特徴があります。まずは単語同士がどのように連結して聞こえるのかパターンを抑えておき、次にリスニングの練習を行うようにしましょう。
音の連結について、まずは次の例文を見てみましょう。
“Get out of here.(ここから出ていきなさい)”
この英文をネイティブが発音すると、「ゲラウラヒァ」となり、「ゲット アウト オブ ヒア」と日本語のように一語ずつ区切っての発音は行われません。この英文を文字で読めば意味を理解できても、音だけで聞くと「今なんて言ったの?」と聞き取れない方もいるのではないでしょうか。このような音の連結は英語特有の発音方法で、Getのt(子音)とoutのo(母音)が連結して「ト+ア」が「ラ」と発音されるため、このような読み方になります。
引き続き、子音が連結する例を見てみましょう。
“Stop it.(止まれ)”
この英文は、「スタップ イット」ではなく、子音のpと母音のiが連結し、tが消えて「スタッピッ」と発音されます。
このように子音と母音が連結するパターンや子音同士が連結するパターン、消音になるパターンなどありますが、音の連結する法則を押さえておくと、リスニングがとても楽になります。連結のパターンは全部で30くらいとそれほど多くないので、まずはそれらを確認しておきましょう。「英語 連結 法則」といったキーワードで検索してみてください。
英語の連結パターンを押さえたら、次にリスニングを行っていきます。リスニングに使う教材は、ある程度まとまった英文に対し必ず和文がついているものを選んでください。まずは和文を見ないで聞き取りを行ってみましょう。ここで、時間の取れる方は書き取りを行ってみるのがおすすめです。聞き取れた部分だけで構いませんので、どのように聞こえたかを書き取っていきましょう。その後、書いた英文と実際の英文とを比べてみてください。書けなかったところが聞き取れなかったところですから、どんなところが正しく聞き取れなかったか、原因を確認することができます。原因が分かったら、次のように対策していきましょう。
音の連結が分からなかった ⇒ 連結パターンを確認する
単語や熟語を知らなかった ⇒ 知らない単語は聞き取れないため、ボキャブラリーを増やすか前後の文脈から推測してみる。
たくさんの英語を聞いて和訳と照らし合わせて、知らない単語に印をつけ覚えるということを繰り返し、リスニングの勉強を行っていきましょう。
まとめ
英語はポイントを押さえることで、効率的に勉強することができます。まずは中学英語の文法をマスターし、音の連結パターンを確認して英語の発音に慣れていきましょう。スクールへ通うときは、それだけを軸にするのではなく、自宅で勉強したことを試す場としてとらえ上手に活用するようにしましょう。間違いを気にせず会話を楽しむことが、英会話力を上達させる近道になります。