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オフィス災害の備えは大丈夫?職場で見落としがちな防災ポイントをチェック

2018年に入り、もう半月ほど経ちました。早いですね!
もう半月経てばnanairo設立から1年になります。昨年に新事務所に移転してからも本格始動し、快適なオフィスで楽しく仕事をしています。昨年5月に新事務所に移転をし、新しい環境での居心地にも随分と慣れてきました。
来客される方が口を揃えて「キレイ」「オシャレ」と褒めてくれるスタッフ自慢のオフィスですが、一つ気になる点があります。それは、何か大きな災害が起こった時にnanairoのオフィスが大丈夫なのかということです。そこで今回は、nanairoのオフィスを防災の点からチェックして、改善ポイントを見直してみようと思います。
 

目次

nanairoオフィスの災害対策は大丈夫?

nanairoオフィスにいる時に地震が起きたら?

普段の生活ではとても快適なオフィスですが、地震が起こった際にはどうなのでしょう?
普段と違うこと事態が起きるため、日常では想像もしないような問題点が眠っているかもしれません。

しかし、チェックをしようにも防災についての知識がないうえ、普段は快適に過ごしすぎているオフィスの問題点が想像も尽きません。
むしろ問題点なんて無いんじゃないかとも思えてしまいます。

防災のプロ「防災ガール」の田中美咲さんに依頼

素人の僕だけの判断でチェックをしても埒が明かないので、今回は防災のスペシャリストである一般財団法人 防災ガールの田中美咲さんをオフィスにお招きして、チェックを依頼してみました!

一般財団法人 防災ガール 代表理事:田中美咲さん

『「防災があたり前の世の中をつくる」
そのためにこれまでの防災の概念を覆し、
これからのフェーズへと変えてゆく。』
そんな理念のもと、世の中の防災そのものを再定義し全国へ広めようとされている団体が防災ガールです。
田中さんはそんな防災ガールの代表理事を務められています。

防災ガールは震災だけでなく様々な災害への意識を変えていくことをテーマに活動をされていますが、東日本大震災を機に立ち上がったため、特に防災についてのアドバイスはきっと貴重なものでしょう。

一般財団法人防災ガールのHP

nanairoオフィスの防災チェック スタート

さて、それでは田中さんとともにオフィスをチェックしていきたいと思います!
この時までまだ「ひっかかる所なんて無いでしょ」と思っていました。なので、見ての通りのこの笑顔です。自信満々でした。

吊り下げ照明

はい、まずこのデスクの上の照明は地震が起きたら危険ですね!
え、さっそく!?しかもデスクの真上って…
こういった吊り下げるタイプの照明ってオシャレだしいろんな所で見かけるんですけど、防災的には危険ポイントですね。
どこがですか!?
地震が起きた場合に照明そのものが揺れるので、その衝撃で蛍光灯が割れてしまう可能性があるんです。
机の上の照明なので頭に割れた破片が当たることも考えられますし、床に飛散した破片を踏んで足を怪我するかもしれません。
…どうすればいいでしょう?
可能であればシリコン製の照明など割れにくくしたりできるといいですが、すでに設置しているので自分たちがどう被災しないようにするか考えることが必要です。
照明器具の交換はすぐには難しそうなので、現状での対策はどうすればいいですか?
揺れが起きた場合にはまず身の安全を確保してください!このオフィスの場合では、一番身近な机の下に潜ることが有効だと思います。
それと、オフィスでスリッパを履いておられる方が多いですが、割れた電気の破片を踏んでも足を怪我しないように、厚底のものを選ぶようにすればより安全ですね。
なるほど。。

ガラス壁

同じように割れる危険という点では、この大きなガラスも危険と言えますね。
このガラス壁、事務所に開放感が出てめっちゃ重要な役割なんですが…
それはわかりますが、「防災では」という点でお話させてもらいますね!
よろしくお願いします…
先ほどもお話した通り、そもそもガラスは揺れで割れやすいんですよ。
それに加えてこういったガラス壁は、元々あった設置用のレールとは別に新しく取り付けたレールを使って固定しているので、より割れたり倒れてくる可能性が高くなりますね。
ガラスって難しいですね…
できる限りガラスなどからは離れるように机を設置したり、割れてしまったとして、破片だらけになった床では、やはり厚底の靴やスリッパがあれば安心でしょう。
それと、飛散防止フィルムをガラスに貼ってしまうのもいいですね。
少し見た目が悪くなるし、せっかくのガラスの透明感が無くなってしまうので、採用されるかは検討してもらった方がいいですけどね。
ガラス一つでも、いろんな対策方法があるんですねっ
にしても、普段快適なオフィスにこんなにも危険なポイントがあるなんて…
正直「問題ないです!」って言われるんじゃないかとも思ってました。。
いま挙げた点はnanairoだから危険という訳でなくて、どこのオフィスでも同じことが起こっている可能性の高いものですよ。

オフィスの防災チェックに加え、スタッフの意識チェック

オフィスの防災チェックも大切ですが、スタッフの方の防災意識チェックをさせてもらえませんか?
防災意識チェックですか??
どれだけオフィスや周辺環境が災害に備えていても、被災した時に正しい行動が取れなければ危険ですからね!
まずは皆さんの意識を知っておくことが大切なんです!
なるほど、それすごく大切ですね。
なので、「もし今オフィスで地震が起きたらどうする?」という質問に行動で答えてもらいたいと思います!

スタッフ3名の震災時にとる行動

いま地震が起きたら?という質問に実際に行動で答えてもらいました。

yuriの場合

私は地震が起こったらビックリして固まっちゃうな〜。実際に地震に遭った時も、周りの人の腕をがっちり掴んで動けなくなっちゃった。

kimakoの場合

小学校の時から、避難訓練で「地震の時は机の下へ隠れろ」って言われてたし、とりあえず机の下にもぐるかな?

naoの場合

地震が起きたら、ぼ〜っとしてないで早く逃げるに越したことないでしょ!
速攻で出口から外に逃げ出すわ!

なるほど、わかりました!皆さんありがとうございます!
三者三様ですね。
実際に取るべき行動として合っているものもあるのですが、完璧ではない部分もありますね。
やっぱりスタッフの答えは完璧じゃなかったんですね。模範解答となるような最適な行動はどんな方法ですか?
じゃあ、実際に私がやってみましょうか。

田中さんが教える地震が起きた時の行動

机の下に潜る

nanairoのように耐震に問題のない建物なら、昔から言われている「机の下に潜る」が正解の一つです。
ただし、潜り方にポイントがあります。まず、頭は机の中の方へ入れること!机に潜っても頭が出てしまっていたら危険ですからね!頭は一番守らないといけない場所ですので、絶対に安全な机の中にしましょう。
kimakoは頭が外に向いてたから、あれだと危ないんですね。
次に手の使い方です。大きな地震の場合、潜った机が揺れで動いてしまって体が外に出てしまうことがあります。なので、机の脚をしっかりと両手で掴んでおいてください。
ともかく、これはビルの耐震が保証されていればの話ですのでね。基準は新耐震基準が施工された1981年以降に建てられた建物なら大丈夫です。
それ以前の建物でも、耐震補強がされていれば安心できますね。

避難経路となる出口の確保

次に、出口となる「避難経路の確保」が課題になります。地震によって出口が変形してドアが開かなくなることがあるので、ドアを開けておくことが大切です。
机に潜っていても、建物の中にずっといる訳にはいかないですもんね。
身の安全が確保できた後に、避難経路を確保してくださいね。建物の倒壊の恐れもあるので、ビルの外に逃げることは意識しておきましょう。

非常階段を通って避難

ビルの外に避難しようとしても、エレベーターが止まっている可能性もあります。基本的には災害が発生したらエレベーターを絶対に使わない、非常階段の避難経路を使いましょう。
そういえば非常階段って普段使うことがないので、入り口どこだったかな…?
地震が起きていない時でも、なかなか思い出せませんよね。そもそも知らない人もいると思います。地震が起きればエレベーターが完全に止まってしまうので、どこに逃げたらいいのか知らないままだとパニックになります。

日頃から避難経路になる非常階段の位置は意識しておきましょう。できれば、一度降りてみてどこに出てくるのかも確認しておくと、より安心ですね。

非常階段には、このようなマークがちゃんと付けられています。

被災時に向けた備蓄も大切

これで地震に備えた知識と対策が身についたから、安心!仕事にも集中ができる!!
浮かれるのはまだ早い!まだ防災チェックは完全に終了したわけじゃないから!
え、まだあるの!?
オフィスにいて被災して、数日ここにいなくなった時の「備え」は万全ですか?
「備え」って、何が必要になるんです??

インフラ回復まで3日かかったという事例

東日本大震災の時ですが、インフラの回復までに3日以上かかったという報告があります。会社だと1週間分の備えがあると素晴らしいのですが、最低でも3日間生きるための水や食料の備蓄があると心強いですね。
3日!?それは長いな…
そういえば、水ならオフィスにはウォーターサーバーがあるので備蓄はあるかな!
ウォーターサーバーの水は備蓄水としても考えられますね!電気が止まると電源が入らずサーバーから水は出なくなるものもありますが、タンクの水は飲むことができますしね!
開封しているタンクの衛生面だけは気をつけてください。

トイレや女性向けのアイテム

電気や水道が止まるとトイレが流れなくなってしまうので、被災した場合の事を考えると簡易用のトイレがあると安心です。トイレは生理現象なので避けられませんので、備えとして重要です。
なるほど、見落としてた。。
それからもう一つ見落としがちなのが、女性向けのアイテムです
生理用品やメイク落としなども備わっていると、女性のストレスが軽減されます。
女性だと肌荒れも起こしやすいので汗拭きシートもあるといですね。夏場だと汗ばむことが多いので、なおさら必要になります。

防災グッズを取り揃える

万が一の防災に備えようとすると、めちゃくちゃ用意しておかないといけないものが増えるね…
大変だけど、命に関わることだからこそきっちりとしておいて欲しいんですよね。
一つ一つの準備が大変という人は、防災グッズセットを導入するのもオススメですよ。
必要なものがおおかた揃っているようなセットですか?
そうそう、必要なものを取り揃えようとすると大変だけど、セットなら買い物が一度で済むからお手軽ですよ!
もちろん、ちゃんと中身を確認して、使い方などを理解していないと意味がないけれど。
常に災害にあった時のことを想定しておくことが必要なんですね!
田中さん、いろいろなアドバイスありがとうございました!

さいごに

防災のプロである田中さんに、nanairoを防災の点からチェックをしてもらうと、普段快適に過ごせているオフィスでも災害時の弱点が埋もれていることが分かりました。
被災時に危険となる場所や避難経路の確認など、普段からの意識付けが身の安全を守る重要なポイントです。
加えて、オフィス数日避難をすることになった場合の備蓄をしておけばより安全性を高めることができます!改めてオフィスを見直してみませんか?

防災グッズセットを調べてみた

田中さんのアドバイスを元に、後日防災グッズセットを調べてみました。
調べるとたくさんありますね。どれを備えておけば安心なんでしょう?

田中さんからのアドバイスをもとに防災グッズセットを探していると、防災専門ショップ「Defend」の39点セットが目につきました。被災時に最低限必要になるものがこれ一つで一通り揃っています。
ケースがリュックサックになってまとまっているので、いざという時の持ち運びも簡単!被災時に持ち出せないと、せっかく防災グッズを用意した意味がないですもんね。

  • 飲食物、防寒具、衛生管理など、生命維持に必要なアイテムが揃っていること
  • 「ライフラインが止まっても3日間生きるために必要なものが揃っている」という点をコンセプトにされている

こういった点がアドバイスにしっかりと当てはまっていました。
加えて、いまや連絡手段に欠かせないスマートフォンの充電器・発電機もセットになっていることも選んだポイントです。

今回のインタビューで、僕自身、本当に防災への意識が低かったことを実感することができました。
同じように、防災の意識が持てていない方は、たくさんおられると思います。

実際に災害に遭った場合を想定して、どう行動するのか、どういった備えが必要なのかを考えてみることが大切ですね。