生理痛の有無や生理周期など、生理にまつわるトラブルは人によってさまざまですよね。
しかしその中でも、「生理が来ない」場合は、もしかしたら無月経が起こっている可能性があります。
無月経とはどんな症状なのか、原因は何なのか、そして放っておくとどんなことが起こるのか・・・、気になる女性は少なくはないですよね。
そこで今回は、無月経について詳しく紹介していきたいと思います。
生理痛の有無や生理周期など、生理にまつわるトラブルは人によってさまざまですよね。
しかしその中でも、「生理が来ない」場合は、もしかしたら無月経が起こっている可能性があります。
無月経とはどんな症状なのか、原因は何なのか、そして放っておくとどんなことが起こるのか・・・、気になる女性は少なくはないですよね。
そこで今回は、無月経について詳しく紹介していきたいと思います。
無月経とは生理が起こるはずの時期に生理が来ない状態のことをいいます。
そもそも、生理とは妊娠のために子宮で作り出された子宮内膜が、妊娠が起こらなかったことで剥がれ落ちることで生じるもので、剥がれ落ちた子宮内膜は血液とともに体外へ排出されます。
しかしこの時、必要なホルモンがうまく機能しないことで生理が起こらなくなり、無月経へとつながります。
そしてさらに、無月経は症状や原因の違いによって「原発性無月経」と「続発性無月経」の2種類に分類することができます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
満18歳までに一度も生理が起こらない状態のことを「原発性無月経」と呼びます。
この場合、染色体異常やホルモン分泌の異常によって、卵巣が正常に機能していないことが原因として考えられています。
しかし一方で、乳房の発達の遅れが同時にみられる場合は、単に初潮が遅れているだけである場合もあります。
そのほか、子宮や膣が破損してしまうことで、経血の流出経路が失われ、正常に生理が起こらないことも無月経の原因として挙げられます。この場合、経血はなくても生理痛のような下腹部の痛みを感じることもあります。
原発性無月経とは違って、以前は通常通り来ていた生理が、何らかの原因で3カ月以上止まっている状態のことを「続発性無月経」と言います。
一方で、3か月とまでいかなくても、生理がたびたび止まってしまうことは人によっては良くあると思います。例えば妊娠中は生理が止まりますし、はたまた年齢によって生理が来ない状態が続くこともありますが、これらは「生理的無月経」と呼ばれる状態なので、治療の範疇ではありません。
また、続発性無月経の場合、生理が止まってしまう以外は自覚症状が無いことが多いことも特徴のひとつです。
では、続発性無月経はどうして起こるのでしょうか。
通常、脳の視床下部から命令を受けて、ホルモンが卵巣の成熟を促すことで生理につながります。
しかし何らかの原因で、脳の視床下部がうまく機能しないと、無月経を起こすことがあります。その原因として考えられていることは以下の通りです。
過度なダイエットをしたことで生理が止まってしまった、という人は現在、特に若い女性に多くみられます。
そもそも人間の体内では、心臓や肺、脳などの機能を最優先に、いろいろな臓器が機能しています。子宮や卵巣ももちろんその中のひとつですが、過度なダイエットによって栄養不足になると、少ない栄養分は心臓や肺、脳などを正常に機能させるために回されるので、子宮や卵巣には十分な栄養は行き渡りません。
その結果、子宮や卵巣がうまく機能しなくなり、無月経を引き起こすようになるのです。
もちろん個人差はありますが、一般的に元の体重から10~20パーセント体重が減少すると生理が止まりやすくなると言われています。
また、BMIの値が18を切ると、その半数の女性が無月経になるほか、体脂肪率が15パーセントを下回ると生理が止まるという報告もあります。
ちなみにBMIが22前後なら最も病気になりにくく、体脂肪が22パーセント前後ならば女性らしい美しさや健康を維持できると言われています。
体脂肪に至っては、12パーセントを下回ると女性ホルモンの分泌自体が止まってしまう可能性が高いので、妊娠を考えるのならば過度な減量は控えた方が良いでしょう。
ストレスと言ってもいろいろなものがありますよね。
精神的に苦痛を受けたときに生じるものや、受験や引っ越し、就職、転職など、大きな環境の変化によるストレス、気候が湿度の変化で感じるストレスなどなど・・・
挙げてみるとキリがありません。生きていく中で多少のストレスは誰でも感じていると思いますが、これが過度にかかりすぎてしまうと脳の視床下部に影響を与えてしまい、無月経を引き起こす原因になります。
過度なスポーツは体力を消耗しすぎたり、体重や体脂肪を減少しすぎたりすることで、生理を止める原因になります。
実際に、女性アスリートが激しいスポーツを続けていたことで、無月経を引き起こしたケースも珍しくはないようです。
また、激しいスポーツが精神的ストレスとなり、さらに生理を止める原因になってしまうこともあるので、症状がみられたときは少しスポーツをお休みすることをおすすめします。
しばらくお休みしたことで、正常に生理が来るようになったという女性も少なくはありません。
勉強やお仕事が原因で、脳や頭を使いすぎてしまうと無月経を引き起こすこともあります。
これは脳が情報処理のしすぎで疲労してしまうことで、ホルモン分泌がおろそかになってしまうことが原因として挙げられます。
通常は50歳頃起こるはずの閉経を、何らかの原因で30代に迎えてしまうことを早期閉経と呼びます。
閉経を迎えてしまえば当然卵巣内に卵胞が無くなり、生理も止まります。
甲状腺の病気や子宮の病気、糖尿病、腎臓病などが原因で無月経になることもあります。
ダイエットやストレス、激しいスポーツなど、上記にあげた原因に心当たりがない人は、病気を疑ってみても良いと思います。
続発性無月経に関していえば、女性の人生の中で起こりやすい時期というものが存在します。それぞれ見ていきましょう。
思春期を迎える頃はまだホルモンバランスが不安定であることから、生理が止まってしまうこともあります。
そのほか、過度なダイエットやストレスが原因で、体に負担がかかり、無月経になることもあります。
出産後は卒乳するまで、一時的に生理が止まります。また、産後半年は子宮が回復していないので、生理が止まることもありますし、生理が始まっても不順になることもあります。
しかし多くの場合、ゆっくりと正常に戻っていきますので、心配しなくても大丈夫です。
更年期を迎えると生理が不安定に起こるようになり、最終的には完全にストップします。これに伴い、更年期障害と呼ばれるさまざまな症状が起こることもあります。
そのほか、明確な時期ではありませんが、嫌なこと、良いことに関係なく、大きな変化が訪れたとき、ホルモンバランスが乱れやすくなります。その結果無月経になることは珍しくはありません。
「生理が来なくて楽!」だからと言って、無月経を放置していませんか?無月経をそのままにしておくと、まず望んだ時に妊娠できなくなります。
そのほか、卵巣機能が休眠し、女性ホルモン分泌に影響が出ることで、その分更年期障害のような不快な症状に悩まされることも珍しくはありません。
また、肌が荒れやすくなったり、ハリやツヤが失われていったりと、美容面にも支障が出るという女性も多いようです。
妊娠していないにも関わらず、生理が3か月以上来ない場合には、すぐに婦人科を受診しましょう。
無月経は長く続けば続くほど、自力で生理を起こすことが難しくなっていきます。
婦人科に行くのは抵抗があるという人もいると思いますが、手遅れになる前に一歩踏み出すことで得られることもたくさんありますよ。
いかがでしたか?無月経は生理が来ない以外に、不快な症状が現れるわけではないので、後回しにしてしまいがちかもしれません。
しかし妊娠を希望している女性は時に、早めの治療がカギとなるので、しっかりと病院で適切な処置を受けましょう。