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【中国地方】安産祈願で人気の神社・寺とは?祈祷料とお守りもご紹介!

日本には、妊娠5か月目に入った最初の戌の日に、神社やお寺で安産祈願の祈祷を受け、晒しの腹帯(岩田帯)をお腹に巻く「帯祝い」という伝統行事があります。

戌の日というのは、イヌのお産が、多産で安産だといういわれにちなんだものです。

現代の生活スタイルに合わせて、晒しの岩田帯からガードルタイプに人気が移っているようですが、どちらでも大丈夫です。

大きくなったお腹の安定のため、そして冷えからお腹の赤ちゃんを守るために巻く腹帯。

忙しい日々で、伝統的な行事が失われつつありますが、日本人なら経験しておきたい大切な行事でもあります。

安産祈願をしてくれる神社やお寺は全国にたくさんあります。今回は中国地方で安産祈願におすすめの神社や寺をご紹介していきます。

目次

【広島】広島東照宮

広島では、安産祈願の神社としてとても有名な神社です。広島東照宮は、徳川家康をご祭神として祀っています。

家康公が亡くなって33回忌に当たる1648年に、当時の広島藩主であった、浅野光晟(みつあきら)によって、造営されました。

家康の母・於大の方が家康を妊娠した際、安産祈願の為に薬師如来へ祈願して無事に出産したことにあやかり、東照宮にお参りすると家康のような元気な赤ちゃんが生まれるといわれるようになったそうです。

岩田帯は、「斎肌帯(いわはだおび)」という名前に由来するそうです。

ベビー用品店などで購入した腹帯を持参して祈祷してもらいましょう。神社でも、晒しタイプの斎肌帯(腹帯)を頒布しています。初穂料は1000円です。

出典:広島東照宮

安産祈願の祈祷は、初穂料5000円、7000円、10000円と3種類あります。

中でも10000円の祈祷は、安産特別祈願と呼ばれていて、祈祷日当日の祈願に加えて、明朝より出産予定日まで毎日、妊婦の名前を奏上して、安産の御祈願をしてもらえます。

その後、境内社の安産の神様「御産稲荷社」へ、名前を墨書した「安産祈願幟」が奉納されます。

安産祈願を受けるのは、戌の日でなくても構いません。

有名な神社なので、戌の日が週末や大安と重なると大変込み合うようです。待ち時間が長くなることも考え、自身の体調や天候と相談し、都合の良い日に行くようにしましょう。

また、体調不良の場合や、遠方にお住いの場合は、代わりの方が、「代拝」としてお参りし、祈祷を受けることも可能です。

この場合は、妊婦の住所、名前、出産予定日などをメモして出かけてください。

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住所広島県広島市東区二葉の里2-1-1
アクセスJR「広島駅」新幹線口から徒歩8分。
ご祈祷受付時間午前9時~午後4時15分
TEL082-261-2954
公式サイトhttp://www.hiroshima-toshogu.or.jp/index.html

※年中無休です。事前予約は不要で、随時先着順で受付です。

【広島】厳島神社

宮島の海の中に立つ大鳥居が有名な、ユネスコの世界文化遺産にも登録されている神社です。全国に約500社ある厳島神社の総本社となります。創建は593年と伝えられており、大変歴史のある神社です。

御祭神、市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)、田心姫命(タゴリヒメノミコト)、湍津姫命(タギツヒメノミコト)の海の神3柱です。

宗像三女神ともいわれるこの3柱の神は、天照大御神(アマテラスオオミカミ)と素盞鳴尊(スサノオノミコト)が、高天原で剣玉の御誓(うけい)をした時に出現した神だといわれています。

邪気を払う力、海運、心願成就、航海安全などに非常に強いご利益があるといわれています。

安産祈願も行われており、祈祷料は3000円からで、腹帯を持参すると朱印を押していただけます。また、祈祷後には、神饌の落雁、昆布、スルメなどが授与されます。

厳島神社は、世界遺産という事もあり、平日でも人で賑わっています。特に、土日、祝日は大変混みあいますので、日にちを選んでいきましょう。

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住所広島県廿日市市宮島町1-1
アクセスJR「宮島口駅」もしくは、広島電鉄「広電宮島口」から船。「宮島口桟橋」からフェリーで「宮島桟橋」まで約10分。そこから神社入り口までは徒歩15分です。
ご祈祷受付時間午前9時~午後4時
TEL0829-44-2020
公式サイトhttp://www.itsukushimajinja.jp/index.html

※毎日受け付けています。事前予約は不要で、随時先着順で受付です。祭事及び結婚式が行われていると待たされることもあるので、事前に確認した方が安全です。

【岡山】不洗観音寺

倉敷市にある真言宗のお寺で、不洗観音寺と書いて「あらわずかんのんじ」と読みます。

ご本尊の「十一面観世音菩薩」は、天平時代の創建以来1200年に渡り、この地で新しい生命の誕生を見守ってきた由緒正しき観音様です。

寺の開祖・増慶上人が、夢のお告げに従い本尊として観音様を安置したところ、山麓から霊水が湧き出たといわれています。

この湧水(閼伽水)で、生後三日三晩経った赤ちゃんを洗うと、無病息災で安楽に成長すると言い伝えられているそうです。

また、こちらのお寺で安産祈願して生まれた赤ちゃんは、三日三晩のあいだ産湯を使わなくても体が不浄になることなく、きれいな子に育つといわれており、これが「不洗(あらわず)観音」と呼ばれるようになった由来だそうです。

  出典:不洗観音寺

安産祈願には、妊娠4か月末~ 5か月目最初の戌の日までに参内します。代参も受け付けているので、妊婦の住所、氏名、生年月日、出産予定日などをメモしてお参りください。祈祷料は7000円です。

腹帯は、住職特別祈祷腹帯を2,800円~(各種)で頒布しています。こちらの住職特別祈祷の腹帯は、安産祈祷申し込み後に購入できるもので、販売は安産祈祷申込者のみに限られています。

持ち込みの腹帯での祈祷も受け付けており、その場合は、1枚につき500円でお清めしてもらえます。申し込み時に受付で腹帯を出しください。

いただける安産御守は竹にはさまれています。仏壇や神棚などに安置して出産まで自宅でお祈りしましょう。こうすることで、体内に観音様が宿るとされています。

こちらのお寺では、先に家族が申し込んで代参で7000円の祈祷を受けた後、妊娠6か月目頃の体調が安定した時期に、妊婦本人が改めて直接お参りすることも可能です。

その場合は、無料で直接祈祷してもらえます。受付で申し出ましょう。

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住所岡山県倉敷市中帯江820
アクセスJR「倉敷駅」よりタクシーで約15分。JR「中庄駅」よりタクシーで約10分。
ご祈祷受付時間午前10時~午後15時
TEL086-425-2334
公式サイトhttp://www.arawazu-kannonji.or.jp/index.htm

※事前予約は不要で、1時間ごとの予定です。随時先着順で受付です。

【島根】安子神社

出典:安子神社

島根県では、安産祈願といえばここともいわれる有名な神社です。安子と書いて「あこ」と読みます。

安子神社の主祭神は木華咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)です。

天孫・瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の妻である女神で、火を放った産屋の中で無事に子供を出産したことから、安産の御利益があるといわれて信奉されています。

この他、少彦名那命(スクナヒコナノミコト)、大国主命(オオクニヌシノミコト)をお祀りしています。

安子神社が安産祈願所として知られているのには他の理由もあります。それは、「御田植安産神事」というとても珍しいお祭りが行われているからです。

毎年四月の上旬に行われる春の例大祭で演じられるこの神事は、拝殿の中で、牛に扮した氏子と農民に扮した氏子が田植えを演じた後、錦をかぶせられた妊婦役の氏子が登場し、宮司さんが赤ちゃんを取り上げるという神事です。

難産で苦しんでいた女性が、ご神体を拝んだところあっという間に安産したという故事にならっているそうです。

実際に参詣するのは1日だけで大丈夫ですが、安産祈願には5日間祈祷、10日間祈祷、1か月祈祷があります。

それぞれ祈祷料は3000円、5000円、10000円となり、授与品の内容が異なるそうです。10000円の祈祷では、岩田帯が授与されます。

電話もしくは公式HPの申し込み専用フォームから予約をしましょう。

遠方の方で、直接参拝できない場合は、妊婦の現住所、氏名、生年月日、出産予定月日、御祈念の日数などを伝えて、郵送で申し込むことも可能です。

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住所島根県出雲市湖陵町常楽寺757
アクセスJR「江南駅」から1キロほど離れています。タクシーの利用が便利です。
ご祈祷受付時間電話にてご確認ください。
TEL0853-43-1492
公式サイトhttp://www.akojinja.jp/

※ご祈祷は電話もしくはHPの申し込みフォームから予約。随時受付。

【鳥取】一ノ宮倭文神社

一宮倭文(イチノミヤシトリ)神社は、伯耆国の一ノ宮として、古くから霊験あらたかな神社として崇敬されています。平安時代に創建されたと伝えられる、歴史があり格式が高い神社で、県内外から多くの参拝客が訪れています。

大国主命の娘である下照姫命(シタテルヒメノミコト)が、出雲から船でこの地に渡り、安産の指導や農業振興に尽力されたという故事にならい、安産の神として信仰されています。

この他、建葉槌命(タケハヅチノミコト)を主祭神に、事代主命(コトシロヌシノミコト)、建御名方命(タケミナカタノミコト)、少彦名命(スクナヒコナノミコト)、天稚彦命(アメワカヒコノミコト)、味耜高彦根命(アジズキタカヒコネノイノチ)が祀られています。

安産祈願の初穂料は5000円から。腹帯を持参すれば祈祷してもらえます。事前に問い合わせをしておくとよいでしょう。郵送や代参も可能ですので、体調が悪い時には無理をしないようにしましょう。

神社の境内には、「安産岩」と呼ばれる安産祈願の岩もあります。お参りの際にはぜひ立ち寄ってみてください。

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住所鳥取県東伯郡湯梨浜町大字宮内754
アクセスJR「松崎駅」からタクシーで10分もしくは、「松崎駅」前からバスに乗り、「藤津入口停留所」下車。徒歩20分。
ご祈祷受付時間午前9時30分~午後4時
TEL0858-32-1985(不在時は宮司宅:0858-32-0248
公式サイトhttps://www.sitorijinja.com/

※事前に問い合わせてください。

【山口】岩淵山観音寺

出典:岩淵山観音寺

808年に、弘法大師空海が諸国巡歴の際に、この地の山肌の奇岩と瀬戸の風光に感動し、霊域として開創したと伝えられています。

地元で岩淵観音として親しまれているお寺で、安産祈願、子育祈願、子授祈願の御利益があるとして、古くから信仰を集めてきました。ご本尊は、山腹の観音堂に安置されている「子安観世音菩薩」です。

安産祈願は5000円から行われており、戌の日に限らず随時受け付けていますが、予約制です。

混みあっていなければ個別で祈祷してもらえます。戌の日の土日など、混みあう日時は他の安産祈願希望者と同席になる場合が多いようですので、平日を狙うといいかもしれません。

祈祷を希望する際には、仏様にお供えする生花と供物を持参する必要があります。わからない場合は、予約の際に聞いておきましょう。

安産祈願を受けると、コルセットタイプの腹帯をいただけます。お寺の朱印が押されており、「こはぜ守り」という御守りも同封されています。

足袋をとめる金具「こはぜ」には、で「はじけるような幸せ」という意味があるそうです。

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住所山口県防府市大字台道2634
アクセスJR「大道駅」より徒歩20分。もしくは、「防府西高」バス停より徒歩3分。
ご祈祷受付時間午前9時~午後5時
TEL0835-32-1900
公式サイトhttps://www.c-able.ne.jp/~kannonji/

※事前予約が必要です。

まとめ

以上、中国地方の神社を見てきました。有名な神社も多く、戌の日以外にも平日でも混みあうところがあるようです。体調と相談のうえ、無理のない参拝をしましょう。

また、事前に問い合わせておいた方が良い神社も多いようです。予約不要の場合でも、一度電話等で確認しておいた方が安心ですね。

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