なんとかしてにおいを抑えたい!加齢臭の原因ってなに?!対策は??
加齢臭というと「おじさんの嫌な匂い」「年を取ると出てくる匂い」といったイメージがありますよね。
しかし、加齢臭は若い女性でも十分に起こり得る嫌な症状の1つとして挙げられるのです。
というのも加齢臭が生じるようになるのは加齢による体の変化のみならず、食生活の乱れやストレスさらには飲酒・喫煙といった生活習慣が考えられます。
したがって、このうちどれかの要因が当てはまっていれば、年齢に関係なく加齢臭が生じるリスクが生じますよ。
こちらでは加齢臭の正体や臭う原因、さらには体臭が気になる人が今日から始めるべき対策方法、臭わないために習慣として取り入れたい予防方法を分かりやすくご紹介します。
目次
加齢臭
「加齢臭は中高年の男性から出てくる体臭」として認識している人がほとんどだと思います。
確かに、加齢臭は中高年の男性のほうが目立つ傾向にありますが、決して男性特有の症状であるということはありません。
男性であれ女性であれ、年を重ねるごとに加齢臭が生じるようになります。
さらには、最近では中高年の人のみならず、若い年齢層の人でも加齢臭が生じることが明らかになっています。
はじめに、「加齢臭とは何か?」といった基本から生じる原因、加齢臭を発しやすい人の特徴について分かりやすく解説いたします。
体臭を気にしすぎる必要はありませんが、「加齢臭は中高年の男性に起こる症状だ」というイメージを持つ人は今一度その認識を改め、加齢臭が起こらないように予防していく心構えが必要ですよ。
加齢臭とは?
加齢臭とはその名の通り歳を重ねると共に体から出てくる臭いのことで、出てくる年齢や臭いに程度などに差がありますが、男女問わず生じる老化現象の1つとして挙げられます。
加齢臭の原因は?
加齢臭と一言で言っても、「中高年の人に生じる加齢臭」と「比較的若い年代の人から生じる加齢臭」とで原因が異なります。
さらには、病気が原因となって加齢臭が生じることもあります。
原因をきちんと知ることで、正しい加齢臭の予防・対策へと繋げていきましょう。
40代の中高年の人に生じる加齢臭の原因
まず、40歳を過ぎた中高年の人から出る加齢臭は、皮脂に含まれる「脂肪酸」と「過酸化物質」とが結びついて発生します。
もともと皮脂は髪や肌を乾燥から守って健やかな状態を保つ、という大切な役割を担っています。
しかし、皮脂に含まれる脂肪酸が過酸化物質と結びついて酸化すると「ノネナール」という加齢臭の原因物質に変化します。
40歳を過ぎたあたりから皮脂の分泌が活発になるのと比例して脂肪酸が増加し、また過酸化物質も同時に増えるからこそ、中高年という年代から加齢臭が気になり始めるのです。
また、20代の若い頃には活発なホルモンの働きが全身の酸化を抑えているので、加齢臭の原因となるノネナールも生じにくくなっています。
しかし、ホルモンの働きが低下し始める40代では、今まで抑えられていた酸化がどんどんと促進されるのと比例し、加齢臭の原因であるノネナールが増加します。
40歳を過ぎた頃に酸化しやすくなる原因はホルモンの働きが低下する以外にも、活性酸素という強い酸化作用を持つ物質が増えやすくなることも挙げられます。
活性酸素は殺菌効果や酵素の働きを活発にする嬉しい効果がある反面、体内で増えすぎてしまうと細胞を酸化つまりサビさせてしまって様々な老化現象を引き起こすとされています。
この活性酸素による脂肪酸の酸化もまた加齢臭の原因の1つとなります。
男性でも女性でも40代から加齢臭が生じるようになるのは、加齢に伴ってホルモンの働きの低下や活性酸素の増加からノネナールが生み出されやすくなるからなのですね。
20代と比較的若い人に生じる加齢臭の原因
一方、比較的若い年代の人から生じる加齢臭では、汗に含まれている乳酸が頭皮に常在しているブドウ球菌に分解されて生成される「ジアセチル」という成分が原因として挙げられます。
このようにジアセチルの生成から生じる加齢臭は「ミドル脂臭」と呼ばれ、主に後頭部~うなじにかけて発生する臭いとなります。
また、このミドル脂臭が発生しやすい人の場合にはジアセチルからの臭いに加えて、過剰分泌が行われている皮脂の酸化から発生する臭いも合わさってさらに酷くなっていると考えられます。
若い年代の人に生じる加齢臭の正体は、「汗に含まれる乳酸とそれを分解するブドウ球菌」そして「頭皮での皮脂の過剰分泌」が原因となってミドル脂臭です。
中高年で生じる加齢臭の原因とは異なるメカニズムであることがわかりますから、それぞれの臭いの原因に合った対策・予防法を行わなければなりませんね。
病気が原因となって体臭がキツくなることも
上記でご紹介しました加齢臭はそれぞれでメカニズムが異なるものの、どちらも臭いの原因となる物質が発生することに伴うものです。
- ひどい便秘
- 糖尿病
- 腎臓や肝臓機能の低下
- 胃炎
- 十二指腸潰瘍
しかし、時には上記のような病気や体の不調が原因となって体臭がキツくなっている恐れもあります。
加齢臭と思っていた体臭の変化が、体が発している病気のサインであることも十分に考えられるのです。
したがって、体臭のみならず体調も優れない場合には速やかに受診し、早期発見早期治療に努めてくださいね。
加齢臭を発しやすい人の特徴
加齢臭が出始める年齢や臭う程度は人によって異なります。
日常生活の中での悪い習慣が原因となって早い段階で加齢臭が出るようになったり、またその臭いが酷くなったりします。
以下でご紹介します「加齢臭を発しやすい人の特徴」は、加齢臭のみならず健康にも悪影響を及ぼすものばかりです。
嫌な臭いの改善・予防のみならず健康を維持していくためにも、以下の特徴のどれかに該当する人は1日でも早く改善していきましょう。
ストレスを感じている人
ストレスが溜まると免疫力の低下から、ノネナールの原因となる活性酸素が生じやすくなります。
運動不足の人
運動不足だと全身の血行やリンパの流れが滞りがちになり、ミドル脂臭の原因となる乳酸が血行不良から体内に溜まりやすくなります。
また、体を動かして汗をかく習慣がない人の場合にはベタベタとして臭う汗が出ますし、皮脂の分泌量の増加から皮脂の酸化による臭いも強くなります。
お酒をよく飲む人
摂取したアルコールは肝臓で害のない物質へと解毒されますが、その際に多くの活性酸素を発生させます。
タバコを吸う人
タバコの煙自体が活性酸素として体内に摂り込まれますから、脂肪酸や中性脂肪をどんどん酸化させていきます。
肉類をはじめとした脂肪分が高い食事になりがちな人
体から分泌される皮脂が酸化することでも嫌な臭いが生じますから、肉類をはじめとした脂肪分が高いものばかりを食べていると、当然皮脂の過剰分泌から体臭が悪化します。
加齢臭の原因として挙げられるノネナールは、豚肉・牛肉、揚げ物、バター、チーズ、コーヒー、チョコレートといった脂質を多く含む食材ばかりを食べていても生じるようになります。
偏った食生活は年齢に関係なく臭いがキツくなる原因ですよ。
におう前にできる予防は?
最後に、加齢臭の予防方法・対策方法について見ていきます。
自身の体臭というのはただでさえ自覚しにくいものですから、「知らず知らずのうちに生じていた加齢臭が他人を遠ざけていた」なんてことにならないように臭いを抑えられる予防・対策を日頃からこまめに行いましょう。
加齢臭の対策は「やって早すぎる」なんてことはありません。
未然に臭いを防ぐ習慣を身につければ、加齢臭が生じるタイミングを遅らせられますよ。
また、加齢臭が気になる人は「年齢で生じる症状だから仕方がない」と諦めずに、今日からできる対策方法をコツコツと続けてくださいね。
毎日の対策で臭いは随分と改善されますよ。
「臭いが生じる原因を生み出さない」あるいは「加齢臭が出るタイミングを遅らせる」といった加齢臭の予防方法としては、皮脂や活性酸素などへのアプローチが有効な手段になります。
汗を流す運動を習慣にする
運動不足の場合には、アンモニアが多く含まれていて臭いの原因となる雑菌が繁殖しやすい汗をかくようになります。
こうした汗は臭うだけでなく、ベタベタとしていてとても不快に感じられるものです。
一方、気持ち良い汗が流れる程度の適度な運動習慣を身につければ、次第に臭いがなくサラサラした汗へと変化していきます。
また、運動で脂肪燃焼効果が得られるので皮脂分泌の抑制に繋がりますし、活性酸素に対する抵抗力の向上にも役立ちます。
さらには、適度な運動はストレス解消に役立ちますから、ストレスの蓄積によって多くなる活性酸素の抑制にも効果を発揮しますよ。
このように、運動の習慣では汗による嫌な臭いの予防のみならず、加齢臭の原因となる皮脂や活性酸素へと直接アプローチできます。
日常生活の中で続けられるように、ウォーキングやエアロバイクそしてジョギングといった運動を無理のない範囲内で行いたいですね。
忙しい毎日でなかなか運動をする時間がないという人は、「少しの距離の用事は徒歩で済ませるようにする」「通勤時には一駅手前で下りて歩く」といった手軽な方法がおすすめですよ。
臭わないサラサラの汗とは言っても、かいた汗を放っておくと臭いの原因となります。
運動の後には汗を拭き取ったり衣類を交換したり、あるいはシャワーを浴びて洗い流すといったアフターケアもお忘れなく。
入浴方法を工夫する
皮脂自体が加齢臭の原因となりますし、皮脂の過剰分泌から生じる毛穴詰まりはさらに強い加齢臭に繋がります。
酸化すると臭いの原因となる皮脂の過剰分泌を抑えたり、分泌された皮脂を酸化する前に洗い落としたりできるお風呂での予防方法は、加齢臭を予防するにあたっては欠かせません。
まず、皮脂腺が多く存在する部位を、たっぷりと泡立てた石鹸やボディソープで優しく丁寧に洗いましょう。
酸化すると臭いの原因となる皮脂は皮脂腺から分泌され、特に頭・首周り・わき・背中・みぞおちあたり・へそや股の周辺といった部位に多く分布しています。
頭や体の中でも上記の部位を洗う際には「1日で分泌された皮脂を綺麗に洗い落とす」イメージで丁寧に行いましょう。
しかし、頭でも体でもゴシゴシと強く力任せに洗ってしまうと皮脂を多く取りすぎてしまい、かえってさらなる皮脂の過剰分泌に繋がりかねません。
したがって、皮膚表面をこすらず丁寧に優しく洗い流すことが大切ですよ。
また、入浴の際にはシャワーだけで済ませる人もいるかと思いますが、加齢臭を予防するには湯船に浸かっての入浴方法をおすすめします。
これは、湯船に浸かって芯から体を温めて汗をかくことで、毛穴の汚れや皮脂を洗い流すことができるからです。
湯船に浸かる際のポイントは「40~41度の温度で20~30分程度ゆっくり浸かる」ことです。
汗をかくことは加齢臭の予防にはとても大切になりますから、入浴の際にもしっかりと湯船に浸かって汗をかくようにしたいですね。
腸内環境を改善する
腸内環境と加齢臭は一見何の関係も無いように感じられますよね。
しかし、便秘が原因となって体臭がキツくなることから、腸内環境と加齢臭とは切っても切れない関係にあるのです。
まず、便秘から腸内に便が溜まる状態が続くと、排出されなかった便が過剰に分解されて臭いの原因となるガスや毒素が生成されます。
腸内で生じたガスや毒素がおならとして体の外に出していれば問題ありませんが、ガスが腸内に留まり続けると今度は腸内の血管から吸収されて全身の毛穴や口から嫌な臭いとして出されていきます。
つまり、加齢臭だと思っていた臭いの原因が、腸から吸収されたガスだったということも十分にあるのですね。
また、腸から吸収されたガスや毒素が体臭として放出される前には血液中に溶けて存在し、血行状態を悪くしたり体の抵抗力を下げたりと加齢臭のみならず健康にも様々な悪影響を及ぼします。
便秘は体臭がキツくなる原因になるのみならず、加齢臭のリスクも高める原因となりますから、腸内環境の正常化から便秘を予防・改善して臭いのリスクを少しでも予防しましょう。
乳酸菌を多く含むヨーグルトや漬物をはじめとした発酵食品や、野菜や果物に多く含まれる食物繊維を積極的に摂取してくださいね。
ストレスをためないようにする
ストレスは腸内環境の悪化を引き起こしたり、免疫力の低下から活性酸素を増やしたりと加齢臭の様々な原因を生み出します。
加齢臭を予防するにはストレスを解消して溜め込まないようにすることも大切ですよ。
ストレスを溜め込まず済めば一番良いですが、ストレス社会とも言われる現代社会ではなかなか難しいものです。
自分に合ったストレスを発散できる趣味やリラックスできる方法を見つけて、極力溜め込まないようにしていきましょう。
におってる時の対策
「出ている加齢臭はどうすることもできない」と諦めないでくださいね。
上記の予防法も十分に加齢臭を抑える効果がありますし、以下でご紹介します対策方法も加えて行うことで臭いをグッと抑えられますよ。
既に生じている加齢臭の対策方法では、活性酸素を抑制するアプローチと共に加齢臭を強くする習慣をやめることや臭いの原因を綺麗に落とすことが鍵を握っています。
食生活を見直す
食生活から加齢臭を抑えるには、まずは皮脂分泌の増加に繋がる脂肪分が高い食べ物中心の食生活を改めることが大切ですよ。
豚肉・牛肉、バター、チーズ、コーヒー、チョコレート、揚げ物、といったノネナールの発生原因となる食材を取りすぎないようにしたいですね。
また、「植物性脂肪分であれば大丈夫」ということはなく植物性脂肪分であれ動物性脂肪分であれ、適度な摂取に留める必要があります。
皮脂の過剰分泌に繋がる脂肪分の摂取を控えると共に、加齢臭の原因となる活性酸素へと直接アプローチできる「抗酸化作用」の高い栄養素も積極的に摂取することも欠かせません。
ビタミンE 「若返りのビタミン」と呼ばれるほどに強い抗酸化作用を誇るビタミンです。ビタミンCと一緒に摂取することで相乗効果からより高い抗酸化作用を得られますよ。