MENU

服についた不快なニオイを取りたい!それなら洗濯方法を変えるだけ?

 

汗臭やタバコのニオイ、さらにはカビ臭いニオイや室内干し特有の生乾きのニオイなど、服に付着する嫌なニオイには様々なものがありますよね。

どのニオイも一度ついてしまうとなかなか落とせませんし、身につけるものだからこそ嫌なニオイがすると嫌な気分になってしまいます。

せっかく洗濯をしたのにニオイが落ちていない、あるいは部屋干しのせいで洗濯物が生臭くなってしまうといった洗濯物のニオイに頭を抱えている人も少なくはありません。

しかしながら、どれだけ頑固なニオイが染み付いた衣類でも、洗濯の方法や干し方を工夫すれば嫌なニオイをグッと抑えられたりスッキリと解消したりできますよ。

こちらでは、服につく不快なニオイの特徴と原因のほか、服に付着したニオイを綺麗サッパリ落とすために知っておきたい対策方法についてご紹介します。

目次

服につく不快なにおい・・・

洗濯したのにクサイ!

嫌なニオイが付着した衣類を身に着けていると不快ですし、何と言っても周りの人に「なんだか臭い」と体臭がしていると思われそうで嫌ですよね。

嫌なニオイを落とそうと洗濯をしたのにも関わらず、洗濯機から取り出した衣類が臭い・ニオイが取れていない、あるいは日向に干してもニオイが落ちない……というように、洗濯をしてもなかなか落ちない頑固なニオイに頭を抱えている人は少なくはありません。

では、服に付着する不快なニオイの正体は一体何なのでしょうか?

洗濯で効果的にニオイを落とすために知っておきたい「服に付着するニオイ」の特徴や原因について見ていきましょう。

汗のにおい

たくさんかいた汗をたっぷり吸った衣類から発せられる「酸っぱいニオイ」「鼻をツンとつくようなニオイ」が特徴の汗臭は、汗自体からではなく汗に含まれる乳酸やアンモニア成分を分解する雑菌によって引き起こされています。

汗臭は汗腺から分泌された汗自体から発生しているように思えますが、実は体温の上昇から分泌される汗は約99%が水分で構成されているため汗自体にはニオイがありません。

皮膚の常在菌をはじめとした細菌が、汗にわずかに含まれる乳酸やアンモニア成分を餌として分解することで汗臭が生じます。

したがって、汗をかいた直後には汗臭特有のニオイは発生せず、様々な雑菌によって分解される約1~2時間後に生じます。

また、服から汗臭が発生するのは、汗を吸った衣類の繊維の奥深くに存在する雑菌が汗を分解するほか、衣類に付着した皮脂や汗などの雑菌の餌となるタンパク質汚れがきちんと洗い落とせていないからです。

つまり、衣類に付着した汗のニオイは、衣類や皮膚に存在する雑菌や洗い落とすことができなかった衣類の雑菌やタンパク質汚れから生じていたのですね。

タバコのにおい

自分自身がタバコを吸わなかったとしても、周りにタバコを吸う人がいると衣類がタバコ臭くなってしまいますよね。

特に、喫煙可のお店での飲み会ではすぐに服がたばこ臭くなります。

衣類にタバコのニオイが付いてしまう原因としては、多くのニオイ成分が含まれているタバコの煙は衣服の繊維に吸着しやすいこと、そしてニオイ成分の中でもタールが衣類負付着しやすく落としにくいことの2つが挙げられます。

まず、タバコの煙はアンモニア成分・硫化水素・酢酸・アセトアルデヒド・ピリジン・タール・ニコチンをはじめとした約数百種類ものニオイ成分が含まれている「混合臭」です。

そのため一度タバコのニオイが衣類に付着すると、消臭剤で全てのニオイを落としきれないという厄介な特徴があります。

さらには、タバコの煙に含まれるニオイ成分の中でもタールは揮発性粘着成分となっていて、衣類に付着すると高い粘着性から落としにくく揮発性から嫌なニオイを強く発します。

衣類に付着したタバコのニオイがなかなか落ちないのは、タバコのニオイが混合臭であることや衣類に付着した揮発性粘着成分のタールが衣類にしつこくこびりつくことが原因だったのです。

カビくさい

「クリーニングに出してからクローゼットにしまっておいた服を久しぶりに取り出すとカビ臭くなっていた」「洗濯を済ませて清潔な状態で保管していた服がカビ臭い」など、カビ臭いニオイは清潔なように見える服からなぜか発生していますよね。

いつの間にか発生するカビ臭さは、保管している間に溜まった湿気からニオイの原因となるカビや細菌の繁殖によって生じます。

カビは空気中に存在する水分と結びついて繁殖する生き物ですし、衣類に付着したタンパク質汚れを分解する雑菌もまた湿度が高いところでは活発に増殖します。

  • 衣類を保管するクローゼットやタンスに湿気がたまる
  • クリーニングに出した後、クリーニング店のビニール袋に入れたまま保管し湿気が溜まりやすくなる
  • 洗濯槽のカビが洗濯時に衣類に付着した
  • 洗濯物が生乾きだった

つまり、上記のような「湿気が溜まりやすい場所に保管した衣類」あるいは「カビや雑菌が付着したまま保管した衣類」は、カビや雑菌が繁殖・増殖するには理想の環境だからこそ、衣類に存在するカビや雑菌が繁殖し嫌なニオイが発生していたのです。

生乾きのにおい

あいにくの天気で室内干しをする際の悩みとして挙げられるのが「洗濯物の生乾きのニオイ」です。

「雑巾のようなニオイ」「生臭いようなニオイ」といった生乾き特有のニオイは、洗濯中に付着した洗濯槽の雑菌やカビが乾燥中に繁殖することから発生します。

天気の良い日での天日干しでは洗濯物はすぐに乾きますし、日光の除菌効果から雑菌の繁殖や雑菌の繁殖によるニオイをも抑制できます。

ところが、生乾き臭が生じる部屋干しでは乾燥するまでに時間がかかり、その間に湿った洗濯物に付着したカビや雑菌がどんどん繁殖しているのです。

洗濯物が乾燥するまでに時間がかかる上に日光による除菌・消臭効果が得られない室内干しでは、洗濯物に付着したカビや雑菌が繁殖すると同時に生乾き特有のニオイが発生するのですね。

対策方法

汗のにおい・タバコのにおい・カビくさい・生乾きのにおいなど、一度服に付着するとなかなか取れない様々なニオイの原因や発生するメカニズムがわかりました。

確かにニオイの性質や発生メカニズムはそれぞれのニオイによって異なります。

しかし、どの衣類のニオイでも、「服に付着したニオイ物質や雑菌をきちんと落としきれていないからこそニオイが発生する」という点では共通しています。

したがって、服についた不快なニオイを解消するには、様々なニオイの根本的原である衣類に付着したニオイ物質や雑菌などを落とし切ることが重要となります。

服についた嫌なニオイを根本的に解消するために必要な対策方法を分かりやすく解説いたします。

対策方法とは言っても普段の洗濯の仕方や干し方にひと工夫を加えるだけで、洗濯物に付着したニオイの原因を簡単に除去できますよ。

また、汗臭の軽減では欠かせない汗の抑制方法も合わせてご紹介しますので、汗ばむ季節で少しでも快適に過ごす際には是非実践してみてくださいね。

洗濯を工夫してニオイを落とす方法

予洗いをする

1日着用した服を脱いだ後、洗濯をするまで洗濯機に入れっぱなしにしている人は多いはずです。しかし、汗や皮脂そして雑菌や汚れが付着した服を放置し、放置する時間が長ければ長いほどその間に雑菌が繁殖しニオイが発生します。

そこで、脱いだ服をそのまま洗濯機に入れて放置するのではなく、予洗いをしてある程度雑菌を落としておくだけでもニオイをグッと抑えられます。

ニオイが気になる服に普段使用している洗濯用洗剤や石鹸を馴染ませ、熱湯あるいは約40度のお湯をかけて冷めたあと簡単な揉み洗いをする方法こそ予洗いの方法です。

脇や首周りなどの汗や皮脂分泌が特に多く行われる部位を中心に予洗いを行ったあと、普段と同じ洗濯をするだけで雑菌の繁殖を抑えてニオイを根本的に解消できますよ。

漂白剤や重曹を使って洗濯をする

予洗いが面倒だと感じる人にオススメなのが、漂白剤や重曹を使用したつけ置き洗いです。

ニオイが気になる服を重曹・酵素系漂白剤を加えた50度ほどのお湯に1時間ほどつけ、そのあと通常通りの洗濯を行います。

つけ置きしておく洗濯物の量によって異なりますが、酵素系漂白剤は商品に記載されている適正量を、重曹は洗面器ほどの水量に対して大さじ2杯ほどの量の投入が目安となります。

重曹も酵素系漂白剤もどちらも水ではなく、洗浄力を最大限に活かせられるお湯を使用するようにしましょう。

酵素系漂白剤を使用するのは、塩素系のものよりも漂白の作用が優しく色柄ものの衣類にも使用可能だからです。

とは言え、酵素系漂白剤を使用する際には、服のタグに記載されている洗濯表示を確認し、酵素系漂白剤の使用が可能であるかどうかの確認をしてからにしてくださいね。

重曹や酵素系漂白剤でのつけ置き洗いは、服に付着したニオイ汚れのみならず茶色くなった皮脂汚れや経血による汚れも綺麗さっぱり落とせられるので、定期的に行っていきたいですね。

煮沸消毒で安全に消臭

敏感肌の人や赤ちゃんが身につける衣類のニオイを取り除く際には、どうしても重曹や酵素系漂白剤の使用が躊躇われますよね。

肌に直接身につけるものの洗濯にはできる限り化学製品を使いたくない!という方には、煮沸殺菌による消毒方法がおすすめです。

台所用品の殺菌を行うのと同様に、ニオイが気になる衣類を鍋に入れて煮沸すれば熱の力でニオイの原因となる雑菌を殺菌することができますよ。

鍋に入らないほどの大きな衣類の場合には、熱湯をたっぷりとかけて殺菌しましょう。

洗濯槽も綺麗に保つ

つけ置き洗いや予洗いなどで洗濯物に付着した雑菌を除去したとしても、洗濯槽に雑菌やカビが多くあると洗濯中に付着して意味がありません。

洗濯物の雑菌を行うと同時に、洗濯槽の掃除を定期的に行って清潔に保つようにしましょう。

50度ほどのお湯を張った洗濯機に洗濯槽用洗剤か塩素系の漂白剤を入れて3分間洗濯機を回し、そのあと1時間ほど放置します。

放置した後には洗濯槽にこびり付いていた海苔のような汚れが徐々に浮き出てきますから、それを取り除きながらすすぎと脱水を繰り返せば洗濯槽を綺麗にできますよ。

洗濯機に搭載されている洗濯槽の洗浄コースを利用する際にも、浮き出てきた洗濯槽の汚れを取り除きながら行いましょう。

洗濯槽の掃除は月に一度の頻度を目安に行えば、洗濯槽の汚れの防止にも役立ちます。洗濯物に行う除菌・殺菌が無駄にしないためにも、洗濯槽の掃除を定期的に行っていきたいですね。

干し方でもニオイの予防は可能!

洗濯物が早く乾く天日干しではニオイが生じにくいですが、やはり乾燥するまでに時間がかかる室内干しでは生乾き特有の嫌なニオイが発生しやすくなります。

洗濯槽の掃除や洗濯物の除菌・殺菌だけでもニオイを抑えられますが、室内干しの際の洗濯物の干し方を工夫すればさらにニオイを軽減できますよ。

  • エアコンの除湿機能や除湿機で空気を乾燥させて乾きやすくする
  • 除湿するとともに扇風機やエアコンで乾燥した風を送って乾くスピードを早める
  • 室内干しをしている部屋の換気扇を回したり窓を空けて風通しを良くしたりと湿気が溜まらないようにする
  • 洗濯物同士をくっつかないように十分な間隔を空けて干し、風の通り道をつくる
  • シーツやバスタオルなどの大きめの洗濯物は蛇腹干しで生地の重なり部分を減らすようにする
  • 厚手の洗濯物はできる限り広げて干し、ポケットのあるものは裏返して筒干しをする

室内干しの際に生じる生乾き臭を予防するうえで大切なのが、洗濯物をできる限り早く乾くように干し、雑菌の繁殖に繋がる乾燥するまでの濡れている時間を極力減らすことです。

また、熱による殺菌を兼ねて30分程度乾燥機にかけてあらかじめ洗濯物の温度を上げておいたり、除菌効果に優れた消臭剤を吹きかけてから干したりすれば、いっそう乾きやすい&雑菌が繁殖しにくくなりますよ。

汗臭は汗の抑制からもニオイを減らそう

洗濯物の除菌・殺菌方法を上記でご紹介しましたが、何度も繰り返して行うとどうしても洗濯物へのダメージが大きくなってしまいます。

衣類に付着した雑菌や汗そして皮脂といったニオイの原因を洗い落とすことも大切ですが、汗や皮脂などを衣類につかないように予防することも欠かせません。

特に衣類の汗臭予防には、汗の分泌自体へのアプローチが効果的になりますよ。

汗脇パッドや汗臭対策用のインナーを使う

まず、簡単にできる汗臭予防としては汗脇パッドや汗臭が付着しにくいインナーの着用です。

汗は体のありとあらゆる部位から分泌されますが、特に脇には汗腺が集中していることから汗の分泌量が多くなっています。

さらに、タンパク質や皮脂そしてアンモニアを多く含む汗を分泌するアポクリン汗腺が多くあると、ワキガと言われる強いニオイが発生します。

誰しもが強い汗臭を発する部位として挙げられる脇ですから、汗脇パッドや汗臭対策用のインナーを身に着けて汗を衣類に付着しないようにしましょう。

汗脇パッドや汗臭対策用のインナーの中でも、ニオイが付きにくく吸湿性に優れていて蒸れにくい綿100%のものがおすすめです。

化学繊維のアイテムはどうしても悪い通気性から蒸れやすく、雑菌の繁殖による汗臭が発生しやすいというデメリットがあるためニオイ予防・対策には適していません。

もちろん、汗をたっぷりと吸った汗脇パッドやインナーは毎日きちんと洗うと同時に、定期的につけ置き洗いをしてニオイの定着を予防してくださいね。

もしも、どれだけ予洗いやつけ置き洗いをしてもニオイが落ちないようになったら処分し、定期的に新しいものを買い替えることも汗臭対策では大切になりますよ。

制汗剤を上手に使う

汗脇パッドや汗臭対策用インナーの着用だけでなく、制汗剤を上手に使用して汗自体の分泌量を抑えましょう。

汗をたくさんかく夏場はもちろんですが、職場や通勤通学中の移動内での暖房で意外にも汗をかく冬場にも使用すれば、いつの間にか生じている汗臭を効果的に抑えられます。

まとめ

一度付着するとなかなか落ちないように思える衣類のニオイにも、発生の原因やメカニズムがきちんとあります。

今回ご紹介しましたように汗のにおいやタバコのにおいそしてカビ臭いにおいなど……服についた不快なニオイには様々な種類がありますが、どれも洗濯できちんと落としきれていない雑菌やニオイ物質が原因となって生じています。

したがって、衣類に付着した雑菌やニオイ物質を洗い落としきることこそが、服についた不快なニオイの解消には欠かせないアプローチとなります。

今回こちらでご紹介しました洗濯の方法や干し方を行えば、目には見えないニオイの原因をきちんと洗い落としたり雑菌の繁殖を抑えたりと、ニオイの軽減に必要なアプローチが自然に行えますよ。

また、洗濯槽の汚れとして付着しているカビや雑菌もまた不快なニオイの原因となりますから、定期的な洗濯槽の除菌・殺菌も行っていきたいですね。

毎日の洗濯で汚れもニオイも綺麗サッパリ落としきりたい方は、こちらでご紹介しました洗濯方法や干し方を実践してみてはいかがでしょうか?