MENU

体臭には3種類ある?あなたの体臭のタイプとその原因・対策について

 

年齢や性別さらには毎日の生活習慣によって異なる体臭は、個人差に大きな幅があり個性の1つとなります。

とは言え、現代社会ではスメルハラスメントといった言葉が生まれるほどに体臭に対して敏感になっていることから、自身の体臭にも気を遣いますよね。

体臭というと加齢臭や汗臭といったニオイが真っ先に頭に浮かぶ人がほとんどだと思われます。

しかし、体臭は加齢に伴う体内の変化や不潔にしているからといった理由だけで生じるものばかりではありません。

中には、何らかの疾患や体調不良によって生じる体臭もあるのです。

したがって、エチケットとして体臭を気にすると同時に、自分自身の健康維持のためにも自身のニオイについてきちんと知っておく必要があります。

こちらでは、体臭のタイプごとに考えられる原因とその対策について分かりやすくご紹介します。

目次

体臭の種類には3種類ある!あなたの体臭のタイプは?

「体臭」と一言で言っても、脂質系・タンパク質系・糖質系といった3種類が存在します。

  • 脂質系は汗臭、ワキガ臭、加齢臭など。特に加齢臭は「古くなった油のようなニオイ」「ブルーチーズのような青臭いニオイ」
  • タンパク質は系口臭や体臭が「魚や肉が腐ったようなニオイ」「尿のニオイ」「玉ねぎのようなニオイ」といったニオイがする
  • 糖質系は口臭や体臭が甘酸っぱいニオイがする

多くの人が体臭として気になる汗臭やワキガ臭そして加齢臭は脂質系にあたることが分かりますね。

また、タンパク質系や糖質系のニオイもまた独特で周りの人に不快感を与えて遠ざけかねません。

他にもこんな体臭もある

体臭には脂質系・タンパク質系・糖質系といった3種類がありますが、その他にも「酸っぱいニオイ」や「カビ臭いニオイ」といったものもあります。

体臭の原因は?

体臭には上記3つの種類とその他のニオイとに分類されることが分かりました。

次に、それぞれのニオイの原因について下記で分かりやすくご紹介します。

時には体臭が何らかの疾患や体調不良から引き起こされている恐れもあります。

体臭の変化に気付いた場合には、体が発しているSOSのサインと受け止めて速やかに病院を受診するという姿勢も大切になりますよ。

汗や皮脂そして雑菌

汗や皮脂そして雑菌が原因となって生じる体臭としては、汗臭やワキガ臭といった脂質系のニオイが該当します。

まず、汗臭はエクリン汗腺から分泌された汗・皮脂が、皮膚表面の常在菌として存在する雑菌によって餌として分解すると生じるニオイです。

このエクリン汗腺から分泌される汗自体はほぼほぼ水分で構成されているため、汗にはニオイがないものの雑菌に分解されるとニオイが生じるのです。

一方、ワキガ臭は脇に存在するアポクリン汗腺から分泌される乳白色の汗が、常在菌によって分解されると生じます。

アポクリン汗腺の数が多いか少ないかでワキガ臭の有無が決まりますが、これはアポクリン汗腺から分泌される汗が大きく関係しているからです。

というのもアポクリン汗腺から出される汗は、皮脂の含有量が多かったり生活習慣の乱れから血液中に多く存在する有機物が含まれていたりと、汗自体にもニオイの原因があるのです。

欧米化した食生活

私達日本人は野菜や魚を中心とした日本食を中心とした食生活を送ってきました。

しかし近年では、肉類や乳製品が多く使用される欧米化した食生活へと変化しつつあります。

こうした欧米化した食生活では動物性脂肪や動物性タンパク質の摂取量がどうしても多くなります。

もちろん、動物性脂肪や動物性タンパク質は健康維持には必要不可欠な栄養素ではありますが、過剰に摂取してしまうと皮脂分泌量が増加して汗臭やワキガ臭そして加齢臭などの皮脂が大きく関わる体臭のリスクが高まります。

さらには、腸内環境の乱れから下記でご紹介します便秘による体臭の悪化も引き起こされませんから、欧米化した食生活は様々な体臭悪化の原因を引き起こすと言っても過言ではありません。

加齢

加齢が原因となって生じる体臭としては、その名の通り「加齢臭」が挙げられます。

加齢臭とは40歳を過ぎた中高年に差し掛かる年代から出始めるニオイで、皮脂腺内で脂肪酸と過酸化脂質とが結びついて生じるノネナールというニオイ物質が原因となって引き起こされます。

若い頃には十分に得られた抗酸化作用が40歳を過ぎた頃から得られにくくなり、活性酸素(細胞や体内の成分を酸化させる物質)が生じやすくなります。

すると、ノネナールの原因となる過酸化脂質が増加してノネナールが生み出されやすくなります。

また、中高年からは活性酸素が生じやすくなるだけでなく、男性の場合には皮脂分泌が最も活発になるタイミングでもありますから余計に加齢臭が生じるリスクが高まるのです。

体内のトラブルや何らかの疾患かもしれない!

また、体内で生じているトラブルや何らかの疾患が原因となって体臭が生じることもあります。

体臭に繋がるトラブル・疾患としては「口内トラブルや消化機能の低下」「糖尿病」「肝機能の低下」「貧血」が挙げられます。

口内トラブルや消化機能の低下

まず、魚や肉が腐ったようなニオイの原因としては虫歯・歯周病・歯槽膿漏といった口内トラブルによる口臭が考えられます。

というのも、これらの口内トラブルではそれぞれの原因となる歯周病菌や虫歯菌が嫌なニオイを発生させているからです。

また、小腸の消化機能が正常に働かず、体内で生じたニオイ物質が排出されずに血管に吸収されれば、血液を介して全身を巡るようになります。

血液循環によって全身を巡ったニオイ物質が肺を介して口から放出されると口臭に、全身の毛穴から放出されれば体臭として嫌なニオイとなります。

腸内環境の悪化から便秘に陥ると、腸内に留まり続けた便が過剰発酵されて、毒素やガスといったニオイ物質が発生します。

おならとしてガスを放出できれば良いのですが、おならを我慢し続けると今度は腸内に発生したガスが腸壁から血液へと吸収されます。

すると、血液に吸収されたニオイ物質が上記と同様に口から口臭として・毛穴から体臭として放出されます。

つまり、タンパク質系の嫌なニオイは口内トラブルによる口臭、そして小腸や大腸のトラブルによって生じる毛穴や口からのニオイが原因となって生じているのです。

糖尿病

糖質系の体臭の特徴は「甘酸っぱいニオイ」で、糖尿病が原因となって生じます。

糖尿病では糖分の代謝が正常に行われないため、血液中の糖分が多くなりすぎてしまいます。

すると、体内で増加したケトン体という物質が血液を介して全身を巡り、肺から口臭として放出されれば口臭に、毛穴から放出されると体臭として甘酸っぱいニオイへと繋がるのです。

体臭が甘酸っぱいニオイへと変化している場合には、糖尿病を発症している恐れが考えられます。

したがって、周りの人からそして自分自身から甘酸っぱいニオイがする時には、早期発見早期治療のためにもできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

肝機能の低下

「カビ臭いニオイ」「アンモニアのようなニオイ」そして「硫黄のようなニオイ」など自身でも気付きやすいニオイが体臭として出ている場合には、肝機能の低下が原因であることが考えられます。

肝臓はアルコールを分解したり体内で生じた老廃物や毒素を分解したり、といった生命維持には欠かせない重要な役割を担っています。

その他にも、ニオイの強い食べ物を口にした時にはそのニオイ物質を分解し、無臭にするという働きもあります。

こうした肝臓の機能が低下して正常に働かなくなると、食べ物から摂取したニオイ物質を分解できない、あるいは体内で生じたアンモニアをはじめとした物質を解毒できないといった不調が生じます。

すると、ニオイ物質が消化器官を逆流して口臭を引き起こしたり、血液中に溶けだしたニオイ物質が毛穴から放出されて体臭になったりと強いニオイの原因となります。

「カビ臭いニオイ」や「アンモニアのようなニオイ」などは自身でも気付きやすく、また体臭以上の強いニオイとなることもあります。

こうした自身の体臭の変化に気付いた際には、速やかに消化器科を受診しましょう。

貧血

「汗をかいたときに酸っぱいニオイがする」というのは多くの人に生じる体臭で、珍しいものではないように感じられます。

しかし、中には貧血が原因となって生じている場合もあるのです。

貧血では血液を作り出すために必要なヘモグロビンが不足した状態にあります。

そもそも血液には、全身の細胞が正常に機能するために必要な酸素や栄養素を運搬する機能があります。

こうした重要な役割を担っている血液が不足すると、十分な酸素を運搬することができなくなり一種の酸欠・エネルギー不足状態に陥ります。

そうした状況を打開するために、血液は解糖系(細胞で糖を乳酸に変換する経路)を利用して全身の細胞に酸素を運搬しようと作用します。

しかし、解糖系を利用すると体内の乳酸が発生しやすくなるのと比例してアンモニアの量も増加します。

これらの乳酸やアンモニアは汗とともに体の外へと排出されるので、汗をかくと酸っぱいニオイが生じるようになるのです。

自分の体臭を知りたい!セルフチェックの方法とは?

自身では気付いていないうちに体臭が強くなっていないか、あるいは何らかの疾患や体調不良が生じているサインとして体臭が変化していないかなど、自身の体臭をチェックすることは体臭ケアや疾患の早期発見早期治療には欠かせません。

自身の体臭を客観的にチェックするには、1日身に付けていた衣類を嗅ぐことが1番です。

お風呂に入る前に脱いだ衣類を、お風呂上がりに嗅ぎましょう。

脱いですぐのタイミングでは体臭に鼻が慣れてしまっているので、なかなかニオイを感じられません。

入浴で体臭と共に嗅覚をリセットすれば、衣類に付着した体臭を客観的にチェックできるようになりますよ。

また、寝起きに枕のニオイをチェックしたり、朝の着替えるタイミングでパジャマを嗅いだりするといったことも体臭のチェックには役立ちます。

体臭を軽減するには?

体内トラブルや何らかの疾患から生じる体臭をケアするには、やはりそれぞれの原因となっているトラブルや疾患を治療することが1番です。

したがって、普段の体臭とは異なるニオイに気付いた際には、健康維持のためにもできるだけ早い段階で病院を受診して早期発見早期治療に努めましょう。

また、体調不良や疾患以外の原因から生じる体臭を軽減するには、毎日の過ごし方や生活習慣から見直しすることが大切になります。

体臭はすぐに軽減できるものではありませんが、毎日コツコツと対策を続けることで確実にニオイを和らげられますよ。

食事を変える

食生活から体臭対策を行う際には、まずニオイを強める原因となる動物性脂肪や動物性タンパク質の過剰摂取を控え、適度な摂取にとどめるようにしましょう。

また、整腸作用に優れた乳酸菌や食物繊維を意識的に摂取し、腸内環境を整えていけば便秘による体臭の悪化も抑えられますよ。

乳酸菌はヨーグルトや漬物などの発酵食品に、食物繊維は野菜や果物に多く含まれています。

欧米化した食生活ではどうしても肉類や乳製品の摂取量が多くなってしまいますから、野菜や魚そして味噌や漬物などの発酵食品を豊富に摂取できる和食へとシフトすれば、無理なく体臭を和らげますよ。

ヘルシーな食生活へと見直していけば自然と体内の脂肪が減少しダイエットへと繋がるだけでなく、皮脂腺から分泌される脂肪酸をも抑えられますからまさに一石二鳥ですよ。

ストレスを溜め込まない生活を

ストレスを強く受けたりストレスを溜め込んだりすると、生命維持に必要な臓器の働きをコントロールする自律神経が乱れてしまい正常に働かなくなります。

すると、自律神経のコントロール下にある胃や腸の機能が低下して便秘のリスクが高まるほか、抵抗力の低下から体調不良が生じやすくなります。

これだけでも体臭のリスクが高まる原因となりますが、ストレスは皮脂分泌を活性化するホルモンの分泌を促進してベタベタした臭う汗を出させてしまうのです。

そこで、毎日のストレスを少しでも溜め込まないようにリラックスできる時間を設けたりストレス解消法を行ったりと、ストレスへのケアも忘れずにしたいですね。

ゆっくりとお風呂に浸かってリラックスしたり、リズミカルに体を動かしたり、自分に合った方法を見つけましょう。

体を清潔に保つ

汗や皮脂そしてこれらを分解する雑菌によってニオイが生じます。

そこで、汗をかいたら着替えたり、かいた汗や皮脂をこまめに拭き取ったりと体を清潔に保つようにするだけでもニオイをグッと抑えられます。

汗をかいたときには拭き取る・着替えることに加えて、毎日の入浴で1日の汚れやニオイをきちんとリセットするために湯船にしっかりと浸かるようにしましょう。

シャワーだけで済ませるのではなく湯船に浸かって体の芯から温まれば、血行が促進され毛穴が開くので老廃物や汚れ・皮脂やニオイを汗とともに洗い落とすことが可能となりますよ。

加齢臭をはじめとした体臭が気になる場合には、消臭・殺菌効果や加齢臭対策用と記載されたボディーソープや石鹸そしてシャンプー・リンスを使用するとさらに効果的にニオイを減らせられます。

お酒やタバコの量を減らす・やめる

まず、タバコはタバコ臭が体臭を悪化させる原因となるほか、喫煙自体が体内の活性酸素を増加させてしまいます。

さらには、タバコに含まれるニコチンが持つ興奮作用から汗の分泌を促進させるので、汗臭や皮脂によるニオイを引き起こします。

また、お酒に含まれるアルコールは体内で分解される際にアセトアルデヒドというノネナールに似た構成の物質が生み出されます。

適量の飲酒であれば肝臓での分解によってニオイが生じません。

しかし、肝臓での分解が追いつかないほどの過剰飲酒では血液中のアセトアルデヒドが増加し、毛穴から放出されて加齢臭と似た嫌なニオイが生じるようになります。

ストレス解消法の1つとして喫煙や飲酒を習慣としている人は少なくはありません。

そうした人にとっていきなりの禁煙・禁酒はかえってストレス増加に繋がりかねませんから、少しずつの減煙・減酒から最終的にはタバコやお酒をやめられるようにしましょう。

まとめ

体臭とは言っても脂質系・タンパク質系・糖質系・その他といった種類に分けられ、ワキガ臭や汗臭そして加齢臭といった体臭として多くの人が悩むもの以外にも、何らかの疾患や体内環境の悪化から生じる体臭があります。

したがって、体臭の種類をきちんと知りそれぞれに合った対策を行うためのみならず、何らかの疾患を受けて体が発しているSOSサインを確認して早期発見早期治療を実現するためにも、自身の体臭ときちんと向き合う必要がありますよ。

何らかの疾患を発症している恐れがある場合には速やかに病院を受診して治療を、ワキガ臭・汗臭・加齢臭といった体臭を変化させるには毎日の生活習慣からコツコツとニオイを解消していきましょう。