ワキガは女性の嫌なニオイとして話題になっています。
ワキガにはもともと体質としてニオイがしやすい人が存在し、遺伝することがわかっています。
自分やパートナーがワキガ体質であれば、子どもにもその形質は遺伝してしまいます。
しかも思春期にならないとワキガは発症しないので、子どもにとっては心のバランスが不安定な時期に問題が発覚する場合があるのです。
もし自分の子どもがワキガ体質だったら、どうすれば良いのでしょうか。
ワキガは女性の嫌なニオイとして話題になっています。
ワキガにはもともと体質としてニオイがしやすい人が存在し、遺伝することがわかっています。
自分やパートナーがワキガ体質であれば、子どもにもその形質は遺伝してしまいます。
しかも思春期にならないとワキガは発症しないので、子どもにとっては心のバランスが不安定な時期に問題が発覚する場合があるのです。
もし自分の子どもがワキガ体質だったら、どうすれば良いのでしょうか。
ワキガは汗を掻くとニオイがする場合が多いので、汗のニオイと思っている人もいます。
しかしワキガは、それほど汗を掻いていなくてもニオイがします。
健康な人のニオイもあまりよい匂いではありませんが、ワキガのニオイは脂っぽい、独特のニオイになります。
洗濯物の脇の下に黄色いシミがあり、少し鼻を近づけるとニオイがする程度であれば良いですが、いつもお風呂に入って清潔にしているのにニオイがするようになってきたら重症です。
子どもが学校に行っても周囲にニオイがして、いじめの原因になっている可能性があります。
自分やパートナー(夫や妻)がワキガの症状で悩んでいて、子どもさんにもワキガの症状が出たとしたら、子どもさんがワキガ体質である可能性は非常に高くなります。
それというのも、ワキガ体質となる、アポクリン腺の数が元々多いという形質は優性遺伝であり、両親のどちらかがワキガ体質であれば50%以上の確率で遺伝するからです。
さらに、食生活もワキガを強くする原因になりますが、脂濃い肉類のメニューが多いとワキガを強くすることにつながります。
親がそのような食事をしていると子どもの好みも同じようになり、ワキガが出やすくなります。
ワキガの原因となるニオイは、もともとはフェロモンとしての独特のニオイだとされています。
ワキガの原因となる成分を出すアポクリン腺は、もともとフェロモンを出す器官として発達しましたが、進化の過程で人には必要がないものとして退化していったと考えられています。
退化していったとはいうものの、完全になくなったわけではなく、そのフェロモンのニオイは嫌な臭いとして残ってしまったのです。
フェロモンは繁殖に必要なニオイなので、成人になる過程でニオイを発散するようになります。
つまり、性的に成熟する年齢で声変わりや初潮のころと同時期にアポクリン腺も活発になってきます。
ちょうど思春期の当たりになり、精神的にも不安定な時期ということになります。
思春期の体の変化は人によって差があり、早く出る人もいるので学校では仲間はずれにされるなどの心配があります。
対策方法としては、以下のようなものが考えられます。
子どもさんは十分理解できる年齢なので、社会でのマナーとして習慣づけるようにしてあげてください。
毎日お風呂に入って体をキレイにしましょう。
特にワキガの出やすい脇の下や、デリケートゾーンは丁寧に洗います。
ワキガ専用の薬用ソープを使うこともお勧めです。
1人だけ特別に使うのは何となく嫌な気持ちになると思うので、親子で同じ石鹸を使うようにしましょう。
ワキガが強い人は塩化アルミニウムの入った制汗剤を使うこともありますが、子どもには刺激が強すぎて肌荒れを起こす危険性があります。
肌に優しいクリームを用いるか、できるだけ使わないように他の方法を優先的に行うことが大事です。
ワキガは汗が蒸発する際に余計に発散します。
汗を掻いたらこまめに拭き取る、あるいは下着ごと着替えることで発散を予防します。
子どもには、デオドラントティッシュやハンカチ、着替えを持たせるようにしましょう。
ファーストフードは脂濃い食事の典型のようなものです。
子どもにはおいしくて手軽に食べられるので、忙しい家庭ではついつい利用することも多いのではないかと思います。
しかしこれはニオイを増す食事でもあるので、できるだけ避けるようにしましょう。
愛情のこもった手作りお菓子があれば教育の面でも効果的です。
日頃のケアが難しければ、医師のもとでの治療ということになります。
治療にはいくつかありますが、子どもにはお勧めできないものもあります。
マイクロ波を皮膚の上から照射し、その熱により汗腺を破壊してしまいます。
破壊した汗腺は再生しないため、効果は半永久的です。
アポクリン腺がある皮膚の下部組織だけに集中してマイクロ波をあてることで、他の皮膚組織へのダメージを最低限に抑え、しかもメスを入れることがないので肌に傷が残ることもありません。
この方法では、1カ所だけの切開で4~5mm程度の傷で済みます。
カニューレという専用の道具を使いますが、極めて取り残しが無いように設計されていいます。
手術時間も両脇に行っても40~60分で終わります。
そのため、入院する必要がないほど軽い負担で済みます。
他の手術と違って保険適用ができますが、傷口も大きくなり、子どもにはおあまり勧めしない方法です。
術後の処置も腕を固定する必要があり、親の介助がないと生活に支障が出ます。
皮膚を数センチカットして、アポクリン腺を含めた皮下組織を超音波の熱で焼いて破壊します。
皮膚の薄い人には不向きといわれ、これも子どもさんにはあまりおすすめできません。
ただ、脇の下の脇毛を全て残せるので、処置後の変化が周りに気付かれにくいかもしれません。
子どものワキガには、食事の見直しや体を清潔に保つ習慣をつけましょう。
これらのケアは大人が習慣づけるようにみてあげないと、なかなか続けることはできません。
またイジメ等によって精神的に落ち込んでしまうと、さらにニオイを増すことになるので、精神的なケアも十分に気をつける必要があります。
軽い症状の場合は、日頃のケアだけで十分です。
「心配しなくても大丈夫」と、いつも声かけをしてあげることも大切です。
多少ニオイがすることは誰でもあることだということをちゃんと伝えましょう。
これはお友達をいじめる側にならないという意味も込めて、正しく情報を伝えましょう。
ワキガが強いことは、本人が気がついていないこともあることや遺伝的体質で、清潔にしていても多少はにおう場合があること、本人の努力では解決できない場合があることなどを伝えておきましょう。
人が気にしないようにニオイを抑える方法はいくつもあることを示し、それらを徹底する様に伝えましょう。
ニオイをなくすことはできなくてもほとんどの場合それで十分なことを伝えます。
もしそれでも治らない場合は病院で治療を受けることも可能で、選択肢は色々あることを伝え、安心させてあげましょう。
そして何より、特別扱いせず、普通に日常を暮らすことが最も大事です。
子どものワキガは、精神的にも難しい年齢で発症する場合があるだけに、精神的なストレスになることが問題です。
また、そのことによるいじめも心配です。
多くの場合は清潔を保つことや着替えをこまめにすることなどでほとんど解消されますが、ひどい場合は手術も含めた専門医での治療も視野に入れましょう。
その場合は、大人の治療では子どもに向かないこともあるので慎重に検討することが求められます。