ワキガは、人から発せられる嫌な臭いの1つです。
最近話題になっている加齢臭も嫌な臭いで30代以降の男性にはケアに悩む人もいますが、このワキガも、ひどい人はその周囲に近づくだけで気になる場合もあり、人間関係に支障をきたすまでになってしまいます。
実はワキガに悩むのは男性ではなく、圧倒的に女性が多いというのですが、どうしてでしょうか。
ワキガは、人から発せられる嫌な臭いの1つです。
最近話題になっている加齢臭も嫌な臭いで30代以降の男性にはケアに悩む人もいますが、このワキガも、ひどい人はその周囲に近づくだけで気になる場合もあり、人間関係に支障をきたすまでになってしまいます。
実はワキガに悩むのは男性ではなく、圧倒的に女性が多いというのですが、どうしてでしょうか。
ワキガは男性にある加齢臭と同じように、エクリン腺とアポクリン腺という2つの汗腺と、皮脂腺、それに皮膚に存在する細菌類がそれぞれに関連して起きる独特のニオイです。
特にアポクリン腺が重要な役割を果たしています。
ワキガは加齢臭と同じようにアポクリン腺から出る成分が主な原因となって引き起こされるニオイで、汗が蒸発する際にニオイ成分も一緒に空気中に漂い、周囲にニオイを発散させます。
ですから、梅雨の時期や満員電車の中でひと群れがするような場合、脇の下が汗ばむとニオイがしやすいわけです。
意外に思うかもしれませんが、ワキガは誰にでもあるニオイで、汗を掻いたときに脇の下に鼻を近づけると多少のニオイはするのです。
ただし、ワキガには出やすい体質の人がいて、そんなに汗を掻いていないのにニオイのする人がいます。
これは遺伝形質で、しかも、両親のどちらかがワキガ体質なら50%以上の確率で遺伝する「優性遺伝」になります。
ワキガには軽度のものから重篤なものまでありますが、重篤な場合は周囲に近づくだけでひどいニオイがするようになり、周囲とのコミュニケーションに支障をきたすようになります。
ワキガのニオイは加齢臭によく似たニオイになります。
油っぽいような、湿った耳垢のニオイという人もいます。
耳垢の湿っている人はもともとアポクリン腺の数が多く、アポクリン腺の痕跡が耳の中にも存在しています。
耳垢が湿っている人はワキガ体質と相関関係があります。
ただし、耳垢が乾いている人にもワキガ体質はあります。
下着の脇の下の部分がいつも黄ばんでしまうという人もワキガが疑われる人です。
この黄ばみは、アポクリン腺から出る成分で「リポフスチン」が原因です。鼻を近づけると臭います。
ワキガがひどくなる人は、汗の性質もダラダラと粘っこい汗になっているはずです。
エクリン腺の汗はさらっとしていて流れやすいのですが、アポクリン腺はどろっとした粘り気が多い汗で皮膚の上に溜まりやすい性質を持っています。
そのため、菌が繁殖しやすい環境でもあります。
脇毛にアポクリン腺から出た成分が結晶となり、白い粉となって付くのもワキガが強い人の特徴です。
一説にはワキガは女性に多く、ワキガで悩む人の7割が女性だという話もあります。
しかし、ワキガ体質の人の男女割合は、1:1か、女性がやや多い程度だというデータもあります。
基本的に男女差はないのに、どうして女性に多いと言われるのでしょうか?
それには以下のような理由があります。
このようなことから、女性が多いと考えられているのでしょう。
運動はどのような病気の予防にも効果がありますが、ワキガ対策にも良い効果が期待できます。
ワキガ体質は遺伝による部分もありますが、ワキガのニオイを抑える効果が運動に期待できるので、あきらめずに運動を続ける習慣をつけましょう。
ワキガ対策に有効なのは有酸素運動です。
ワキガを抑えるのにはアポクリン腺から出る汗を減らすことと、エクリン腺から出る汗をたくさん掻いて脇の下に汗が溜まらないようにすることです。
運動不足になると汗を掻きにくい体質になり、サラサラした汗を掻きにくくなります。
それだけでなく通常の汗は「酸性」で、皮膚表面で雑菌が繁殖しにくい環境になります。
一方、汗を掻きにくい体質になると体内に疲労物質である乳酸が多くなり、汗腺のなかにアンモニアの分泌を増加させることになります。
このことによって汗が酸性からアルカリ性になり、皮膚表面で雑菌が繁殖しやすい環境になってしまうのです。
有酸素運動をすることは、 汗腺の導管部というところで汗の原料となる血漿の成分がうまく「再吸収」され、水分が多いサラサラの汗になります。
運動不足は、体全体の血流を悪くして汗腺への酸素補給も少なくなっていくため、先ほどの乳酸もたくさん生産されてしまいます。
また、活性酸素も生成されやすくなるなど、悪いことばかりです。
ワキガ対策としての有酸素運動はジョギング、サイクリング、速歩などで一定の時間(最低でも30分)は続けることが大切です。
心拍計を持って心拍数が急激に上がらないように気をつけながら続けて運動しましょう。
食生活で、ハンバーガーや肉類の多い食事をしている人はワキガが出やすくなります。
食生活を肉類の多い食事から野菜や豆類、海藻の多い和食へ変更していくと、ワキガを抑えることにつながります。
野菜には抗酸化作用の強いリコピンやカロチンを多く含まれており、抗酸化作用が高いので、活性酸素を抑えることができます。
トマトや南瓜、ほうれん草など色の強い緑黄色野菜が特に効果的ですので積極的に摂取しましょう。
海藻類に含まれる食物繊維は、腸内環境を整え、アンモニアなどニオイの元になる物質を体内に溜まらないようにします。
海藻にはそれだけにとどまらず、ミネラルも豊富で栄養バランスも良くなります。
メカブと、タンパク質の分解を促進するビタミンB2の多い納豆を混ぜて食べるのは大変良い組み合わせです。
体内にアンモニアや乳酸などの老廃物が多いと、ニオイの原因となる物質が出やすくなります。
体内の老廃物を積極的に体外に排出するデトックスはその意味でも大変効果があります。
デトックスの方法は運動、岩盤浴で汗を掻くこと、凝っているところをマッサージするなどの方法があります。
岩盤浴はそう毎日行くことができないので、ゆったり半身浴をするだけでも十分です。
肌を清潔にすることも大事です。
ワキガを抑えるために殺菌・消臭効果の高い石鹸を使うのも効果的です。
ニオイを抑えるための専用ソープも販売されています。
注意したいのは、肌に刺激のある石鹸は使わないことです。
刺激が強いと肌負けしてトラブルの原因になります。
脇毛が多いと汗が溜まりやすくてニオイがきつくなる原因になります。
脇毛を適切に処理することで汗を流れやすく、蒸れないようにして清潔にしておきます。
ただし、脱毛処理については汗が一時的に多くなることもあります。
ワキガ対策に効果のある消臭剤やデオドラントクリームなど、ワキガ対策の商品を使うことも効果があります。
ただし、副作用のあるものもあるので皮膚科などで相談した方が安心です。
ワキガは女性に多いという情報もありますが、科学的には男女差はほとんどありません。
しかし、女性はニオイに敏感なことなどが男女差があるという説に大きく影響していることが考えられます。
ワキガがひどくない場合には、体を清潔にして制汗剤を使うことで周りに迷惑を掛けるようなことはほとんどありません。
精神的に気に過ぎることはかえってニオイをきつくすることになるので、あまり気にすることなく日頃のケアをやっておきましょう。