お酒で加齢臭がきつくなる?においが気になる人はアルコールを控えて!
体から出る加齢臭は加齢に伴う体の変化のみならず、生活習慣から大きく影響を受けてニオイが強くなったり出るタイミングが早まったりします。
加齢臭に悪影響を及ぼす生活習慣として食事内容や運動など様々なものが挙げられますが、その中でも過度な飲酒は加齢臭をさらに強くする原因となります。
過度な飲酒は健康を阻害することでも知られていますが、実は加齢臭にも大きく関係していたのです。
こちらでは、お酒が加齢臭をきつくする原因とともに、加齢臭のリスクを少しでも減らせられるお酒の飲み方について分かりやすくご紹介します。
付き合いのための飲み会、1日頑張った自分へのご褒美としての一杯……何かと呑む機会が多い毎日の中で少しでも嫌なニオイを減らすために今一度お酒と加齢臭との関係性を再確認し、嫌なニオイを根本的に抑えていくようにしたいですね。
目次
お酒は加齢臭をきつくする?
「1日の仕事が終わった後に呑むお酒は格別だ」と感じる人はとても多いはずです。
しかし、飲酒が過剰な量だった場合には加齢臭が悪化する原因になってしまいます。
はじめに、アルコールが加齢臭に悪影響を及ぼす原因に焦点を合わせ、お酒と加齢臭との関係性について解説いたします。
アルコールが加齢臭?
体から嫌なニオイとして出る加齢臭とお酒とは何の関係もなさそうに思えます。
しかし、加齢臭の原因となるニオイ物質「ノネナール」がお酒によって生成されやすくなること、そしてお酒によって生じる物質自体がニオイを強めること、といった2点から加齢臭を強めるとされています。
そもそも加齢臭の原因となるノネナールは、皮脂に含まれる脂肪酸と過酸化脂質とが結びつくことで生成されます。
40歳を過ぎた頃に加齢臭が気になり始めるのは、脂肪酸と過酸化物質の2つの物質が体内で生じやすくなるからです。
40歳以降はただでさえ加齢による体内の変化で加齢臭のリスクが高まる年代です。
それに加えてアルコールによる悪影響を受ければ、加齢臭が生じるリスクが高まるだけでなく加齢臭がよりきつくなってしまいますよ。
原因は?
適度な量の飲酒であれば問題ありません。しかし、過剰な量の飲酒となると健康を阻害するのみならず、加齢臭に対しては大きな悪影響を及ぼすようになります。
ニオイの原因となる汗の量が増える
加齢臭は「ノネナール」のニオイによって生じますが、汗によって生じる嫌なニオイもまた加齢臭を強める要因となります。
汗をかいたときに感じる「汗臭いニオイ」と加齢臭特有の嫌なニオイとが合わされば、より強烈な体臭へと変わってしまうのです。
お酒を呑むと体が温まったり顔が火照って赤くなったりして、全身がじんわりと汗ばみますよね。
こうしたお酒による体の変化は、摂取したアルコールが血管を拡げたり体温調節機能に作用したりして発汗量が増加するからです。
また、アルコール自体が高カロリーで、体内で酸化すると体温が上昇することもあり発汗がさらに促進されます。
飲酒によって出てくる汗は、体を動かしたり暑さを感じたりして出る汗とは異なるもので、アセトアルデヒドや酢酸といった嫌なニオイ成分を多く含んでいてベタついています。
汗の中には加齢臭の原因となる脂肪酸が含まれていることもあり、ノネナールの生成が助長されるだけでなくアルコールによって出た汗のニオイからも加齢臭が強くなります。
アセトアルデヒドや酢酸が増加する
お酒を飲んだ時に出る汗がくさいのは、アセトアルデヒドや酢酸が多く含まれているからです。
では、アセトアルデヒドや酢酸は一体何なのかというと、アルコールを摂取した際に体内で生じる物質のことです。
まず、お酒からアルコールを摂取すると、体内でアセトアルデヒドという毒性のある物質が生じます。
飲酒によって生じたアセトアルデヒドは毒性があるため、この毒性のあるアセトアルデヒドを肝臓が無毒な酢酸へと分解してから体の外へと排出します。
しかし、飲酒量が過剰な場合には肝臓での分解が追いつかず、酢酸へとうまく分解されなかったアセトアルデヒドが血管内で全身を巡ります。実はアセトアルデヒドの構造はノネナールのそれと非常に似ています。
言ってしまえば、過度な飲酒によって体内に残ったアセトアルデヒドが、加齢臭のような嫌なニオイを出すということなのです。
「飲みすぎた次の日の体臭が酷かった」「たくさん飲んだ翌朝の枕が臭い」といった経験はありませんか?
こうした二日酔い特有の嫌なニオイは、アセトアルデヒドによるものだったのです。
体内に残ったアセトアルデヒドが完全になくなるまでには約1日かかりますから、その間は嫌なニオイが体から出やすくなりますよ。
過剰な量の飲酒が活性酸素を増やす
適度な飲酒では肝臓での解毒作用も正常に行われるため、体への害は最小限に抑えられます。
しかし、過剰な量の飲酒となるとアセトアルデヒドの完全な分解ができなくなることはおろか、活性酸素が多く発生します。
活性酸素は細胞を酸化させるつまり老化させるほか、脂質を酸化させてしまえば加齢臭の原因「ノネナール」のもとである過酸化脂質の発生に繋がります。
また、加齢臭が中高年から生じるようになるのは、この活性酸素が体内で生じやすくなることも関係しています。
若いうちは活性酸素を抑える働きである「抗酸化作用」が強く、体内での活性酸素による細胞の酸化といった老化現象が起こりにくくなっています。
しかし、40歳を過ぎた頃には加齢に伴う体の変化によって抗酸化作用が低下し、活性酸素が生じやすい体質へと変化し老化が一気に進んだり加齢臭が出始めたりするのです。
ただでさえ加齢臭が気になる40代は、活性酸素による影響を受けやすい時期です。
過剰な飲酒によって一層活性酸素を増やしてしまえば、加齢臭のみならず様々な老化が体のいたるところに現れるようになりますよ。
飲み方を考える
いかにお酒が加齢臭と深い関係にあるのかが分かりました。
お酒による加齢臭のリスクを減らすには、やはり禁酒が一番良い手段となります。
とは言え、付き合いで飲んだりお酒が好きでなかなかやめられなかったりと、簡単にお酒をやめられるということはありませんよね。
そこで、次では加齢臭のリスクを少しでも和らげられるお酒の選び方、お酒の種類ごとに異なる適量、さらには加齢臭に効果を発揮するおつまみや食べ物をご紹介します。
呑む際にこれらのポイントを踏まえるだけでも、嫌な加齢臭をグッと抑えられますよ。
「お酒が好きだけど、加齢臭は何とかしたい」という方は、飲酒の際には以下のポイントに気をつけてみてはいかがでしょうか?
選ぶお酒を考える
お酒が好きな方や付き合いで飲む機会が多い方は、選ぶお酒を考えるだけでも加齢臭のリスクを抑えられますよ。
特に、加齢臭対策を踏まえてお酒を選ぶ際には、高い抗酸化作用を誇るお酒がおすすめです。
まず、赤ワインや芋焼酎そしてウイスキーは、優れた抗酸化作用で知られるポリフェノール成分が豊富に含まれているので活性酸素そして加齢臭の対策が期待できます。
市販の発泡酒やビールに含まれるアルコールは体内に残りやすく、アセトアルデヒドによる嫌なニオイが出やすくなりますから避けたほうが好ましいです。
それでもビールが飲みたい場合には、抗酸化作用のある「メラノイジン」を多く含む黒ビールが適していますよ。
お酒を楽しむのであれば量と共に含まれている成分にも着目し、抗酸化作用に優れているものを選んで少しでも体への負担を減らしていくことが大切ですよ。
適量のアルコール摂取
過剰な飲酒は活性酸素が増加したりアセトアルデヒドが体内に残りやすくなったりと嫌な加齢臭に繋がります。
しかし、飲酒量を適量にとどめればストレス発散になりますし、なんと活性酸素の減少にも役立つのです。
「酒は百薬の長」とも言われるお酒の長所をうまく活かすためには適量を知り、そしてその適量を守ってお酒と上手く付き合うことが加齢臭対策での鍵を握りますよ。
- ビール(アルコール度数5度):500ml(中瓶1本)
- 缶チューハイ(アルコール度数5度):520ml(1.5缶)
- 日本酒(アルコール度数15度):180ml(1合)
- 焼酎(アルコール度数25度):90ml(0.5合)
- ウイスキー(アルコール度数43度):60ml(ダブル1杯)
- ワイン(アルコール度数14度):180ml(1/4本)