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放っとくとこわいから我慢しないで!重い生理痛は身体からのSOS!

 

生理痛を感じているという女性のみなさん、生理の度に無理していませんか?

生理痛は人によって有無も程度もさまざまですが、ひどい痛みを感じているのならそれは身体からのSOSかもしれません。

そこで今回は、生理痛について原因になっている可能性がある病気や対処法などを詳しく紹介していきたいと思います。

 

目次

生理痛が当たり前と思わないで!

生理痛は女性にはつきものだからと、ひどい痛みにもかかわらず我慢している女性は多くいます。

私の姉は生理中にひどい腹痛のみならず、排便通も感じていたそうですが、もともと生理痛がひどかったこともあり我慢して過ごしていました。

しかしあるとき、健康診断で子宮に異常が発見され、子宮内膜症と診断されたそうです。

ほかにも、ひどい生理痛が実は病気のせいだった、と明かす人は意外と身近に多く、そのほとんどがひどい生理痛にもかかわらず我慢を続けた結果、発覚しています。

生理痛は痛みの程度が人それぞれ異なるので、自分の痛みが「ひどい」といわれるほどのものなのか、いまいちわからないという人も多いと思います。

しかしほぼ毎月訪れる生理痛がひどければひどいほど日常生活に支障もきたしますし、もしかしたらそれは何か病気にかかっているサインかもしれません。

「生理痛は当たり前のことだから」という意識は、自分を苦しめるだけでなく病気の早期発見の妨げにもなります。

もちろん病気が原因とは限りませんが、自分に合った対処法や改善方法を積極的に探して、実践してみてほしいと思います

重い生理痛から考えられる病気

生理が来る女性の約7割は生理痛として腹痛を感じています。

また、生理痛といわれると腹痛を指すことが多いですが、生理中にはそのほかにも頭痛や腰痛、吐き気、食欲不振、めまい、疲労感などの身体的な不調のほか、イライラや憂鬱感、無気力など、精神的な不調を訴える人も珍しくはありません。

腹痛ひとつとっても、鈍い下腹部の痛みから陣痛のような波がある痛み、下痢を伴う痛み、キリキリとした胃の痛みなど、人によって千差万別です。

そしてその痛みの原因となるのが、生理中に分泌される「プロスタグランジン」という成分です。プロスタグランジンが何らかの原因で過剰分泌されることで、子宮内膜の排出を過度に促し、痛みを悪化させるといわれています。

一方で、先述したようにひどい生理痛は何かの病気が原因で起こっていることもあります。その原因となり得る病気は以下の通りです。

子宮内膜症

生理が来る20~30代女性に多く、特に妊娠経験が無い若い女性を中心にかかりやすいとされている子宮内膜症。最近は過度なダイエットや生活習慣の乱れが原因で、10代女性が発症することも珍しくはないようです。

子宮内膜症は本来子宮内にできるはずの子宮内膜が、子宮外に発生し、増殖するという病気です。

通常は生理が来ると子宮内膜が剥がれ、出血し、経血と共に体外へ排出されるのですが、子宮の外にできてしまった子宮内膜は体外へ排出されることなく、体内で炎症を起こします。

その結果、激しい痛みを感じるようになるほか、出血もひどくなります。

子宮内膜症は、軽度ならば薬物療法が用いられますが、重症の場合は手術が必要となることもあります。いずれにせよ放っておくと不妊症につながることもあるので、疑わしいのならば一度病院で診てもらいましょう。

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮にある筋肉から発生する良性の腫瘍のことを言います。自覚症状として現れないこともあり、検診で見つかることが多い病気です。

良性とはいえ腫瘍なので、どんどん大きくなっていきますが、女性ホルモンのひとつエストロゲンの刺激を受けて成長するため、閉経すると腫瘍は次第に小さくなっていきます。

生理痛がひどい以外にも、出血量が多い、経血にレバーのような血の塊が混じっているといった症状がみられる場合は、子宮筋腫が成長している可能性もあります。

子宮筋腫の場合、通常は大々的な治療は必要ありません。

出血量が多いことで貧血になる人もいるので、その場合鉄剤が処方されることもありますが、自覚症状がない人は特に経過観察となります。

一方で、子宮筋腫だと思っていたら悪性の腫瘍だったということも考えられますので、じっくりと経過を観察する必要はあるのです。

子宮腺筋症

子宮腺筋症とは、子宮にある筋肉層に子宮内膜が入りこみ、増殖する病気です。

子宮内膜症よりも感じる痛みが強いといわれており、進行するにつれ生理中以外でも下腹部に激しい痛みが生じます。

また、病気に伴い経血量も増えることも多く、過多月経となり貧血になりやすくなります。

20代後半~30代後半で発症しやすい子宮腺筋症は、進行するにつれ不妊の確率を高めてしまうため、早期発見がカギとなります。

治療方法は薬物療法と手術療法があり、手術療法の場合は子宮全摘手術、もしくは腺筋症の患部のみを摘出する手術のどちらかになります。

しかし患部のみを摘出する手術は、子宮の一部にしか腺筋症が発生していない場合に限るほか、再発のリスクもあることは頭に入れておいてください。

卵巣のう腫

卵巣のう腫とは、卵巣にできる袋状の良性腫瘍のことで、その内容物によって複数の種類に分類することができます。

例えば漿液が入っている場合は漿液性のう胞腺腫と呼びますし、古くなった子宮内膜がたまり、出血を繰り返すことで、見た目がチョコレートのようになるもののことをチョコレートのう腫とも呼びます。

卵巣のう腫の場合、腫瘍が小さいうちは症状が出ないことも珍しくはありません。

しかし急に下腹部に激しい痛みを感じるほか、吐き気や嘔吐、冷汗などの症状がみられる場合は、卵巣茎捻転を起こしている可能性も高く、その場合緊急手術をする必要があります。

骨盤内感染症

骨盤内感染症は、子宮内膜や卵管、またはその両方に生じることもある感染症です。

性感染症にかかっている人と性行為を行うことで感染し、感染後は下腹部の痛みや膣からの出血などが症状として現れます。

患者の5人に1人は不妊症になるほか、3人に1人は再発するといわれており、24歳未満で避妊具を使用していない女性に発症しやすい病気です。

具体的な症状としては、生理の終わりごろや終わってから2~3日後にうずくような下腹部の痛みを感じ、感染するにつれ発熱や嘔吐などが見られるようになります。

早く発見できれば抗生物質の服用や筋肉への注射で改善が見られますが、なかには入院して治療する必要があることもあります。

薬に頼るのもあり!それでも効かない時は婦人科へ!

ひどい生理痛は、我慢する必要はありません。薬に頼りたくないからといって、鎮痛剤の服用を控えている人もなかにはいますが、あまりに激しい痛みならば我慢せずに鎮痛剤を飲むことをおすすめします。

根本的な改善は見込めなくても、その都度鎮痛剤を飲めば生活に支障を出さずに済みます。

現在は、市販の鎮痛剤もいろいろなものが販売されていますので、自分に合ったものを選んで服用するようにしましょう。

一方で、薬を飲んでも痛みが楽にならない場合は、先述したような病気にかかっている可能性もあるため、速やかに婦人科を受診する必要があります。「生理痛で病院に行く」ということに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、長い間我慢していた痛みを緩和できるほか、病気かどうかを確かめることができるとなれば、メリットも多いと思いませんか?

また、定期的に子宮の検査も行ってもらえるので、将来的に妊娠・出産を考えている人にもおすすめです。

最後に

いかがでしたか?「月に1回我慢すれば良いから」と、ひどい生理痛を放っておくことは危険が伴います。

「たかが生理痛」と我慢せずに、自分なりの対処法を見つけ、積極的に実践するようにしましょう。

また、それでも生理痛を緩和できない場合には、一度婦人科を受診したほうが良いと思います。ぜひ参考にしてください。