年を重ねることで体に変化が出てきます。
臭いの面では加齢臭が気になるところですが、口臭も加齢によって強くなるものと言われています。
加齢による口臭は男性だけでなく女性にも関わる問題なのでしっかりチェックすることが大切です。
年を重ねることで体に変化が出てきます。
臭いの面では加齢臭が気になるところですが、口臭も加齢によって強くなるものと言われています。
加齢による口臭は男性だけでなく女性にも関わる問題なのでしっかりチェックすることが大切です。
どうして、加齢によって臭いが発生するのか、それは体の機能低下に関わります。
人間は年を取ることで徐々に体が衰えていきますが、これによって体の中にある臭い成分を分解しきれなくなるのです。
しかも、臭い成分は血液と一緒に体中を巡るのでにおいの発生する場所と関係ない部分が臭うこともよくあります。
よって、加齢にまつわる臭いは「しょうがないもの」といえます。
この後で対策を紹介しますが、まずは加齢と臭いは切り離せない関係にあることを知りましょう。
中でも加齢による口臭はこのような原因で強くなってしまいます。
まず、加齢によって唾液の分泌が減ることが口臭の原因です。
口内が乾いていると口臭が強くなるだけでなく歯周病やウイルス疾患にもかかりやすくなるので、唾液の役割は侮れません。
口の中における臭いの発生源は食べかすや古い皮膚で、それを細菌が食べることによって、嫌なにおいが出てしまうのです。
これは、健康な人や若い人にも同様に起きているのですが、唾液が十分に分泌されることによって最近の量を調節できます。
それは唾液が粘膜のバリアとなる他、殺菌作用を持っているから。
その唾液がない状態では細菌が増えやすく、口の中がダメージに弱くなっているのです。
このような状態をドライマウスといい、場合によっては治療を要します。
つぎに、臓器の機能が衰えることでも口臭は出てしまいます。
臓器で発生した有害物質は血液に混ざり肺で分泌されます。
その結果臭い息が出てしまうのです。他には逆流性食道炎による口臭もあります。
口臭に関わる臓器の中で特に重要なのが胃、肝臓、腸です。
胃の機能が低下すると、食べ物が胃に残り、異常発酵してしまいます。
そして、肝臓の機能が低下すると様々な毒素の浄化が遅くなるので、腐敗臭以外の口臭がするようになります。
肝臓に由来する口臭はねずみ臭やどぶの臭いに例えられることがあります
そして、腸の機能が低下すると便秘になってしまいます。
便が留まり続けるとこちらも異常発酵し、有害物質が出てしまいます。
これが肺で分泌されれば口臭になるし、皮膚で分泌されれば肌荒れや体臭の原因となってしまいます。
とくに高齢の方は腸閉塞の危険もあるので定期的な診断が求められます。
さらに、歯茎の衰えも見逃せません。
健康な状態でも加齢によって歯茎が下がってしまうため、歯垢がたまりやすくなります。
さらに、ドライマウスも相まって歯周病にかかりやすい特徴もあります。
歯周病の臭いは他の口臭よりもにおいが強いため、すぐに治療することが望ましいです。
ちなみに、歯周病は歯の周りの病気なので歯肉炎と歯周炎、歯槽膿漏などを総称したものです。
基本的には歯茎に関わる病気と捉えてOKです。
お肌や髪の毛のエイジングケアはばっちり!
という方はいらっしゃると思いますが、口内のエイジングケアを意識できていない人は多いのではないでしょうか?
若いうちから気を付けておきたいエイジングケアの方法をいくつか紹介したいと思います。
加齢による口臭が消化機能の衰えによって起こる以上、にんにくやにらといった臭いの強い食べ物による影響も大きくなります。
若い方に比べて臭い成分の分解が遅くなってしまうので、人と会う時だけでなくその周辺の時間もこのような食べ物を避けた方が良いでしょう。
臭いの強いものとして代表的なのは、にんにく・ねぎ類・お酒・コーヒー・タバコなどです。
さらにタンパク質や糖質も細菌のエサとなるので、気を付けることを提案します。
肝臓の機能を高めることで体の毒素をきれいにできるほか、エネルギーの代謝もよくなります。
加齢による機能低下を緩やかにする方法は、肝臓をいたわることです。
肝臓の負担になるものは脂っこいものやお酒です。
肝臓に悪い食生活は脂肪肝や肝硬変につながるので、もはや口臭だけの問題ではありません。
ちなみに、塩分の高い食事も健康によくないとされていますが塩分が関わるのは腎臓です。
腎臓をケアすることで尿の排出をしっかりできるようになります。
口臭の面においてはアンモニア臭のするにおいを緩和することができます。
腸内環境の改善は口臭だけでなく体の免疫機能も助けます。
腸内には悪玉菌と善玉菌がおり、そのうちの善玉菌を増やすことで免疫機能を高め、必要な栄養を作り出せるからです。
腸内環境を改善するには、善玉菌の好む栄養を送り、悪玉菌の食べないものを取り入れることが有効です。
善玉菌が好むものは、乳酸菌や野菜類、そしてオリゴ糖です。
オリゴ糖はしいたけ、大豆、たまねぎ、バナナなどに含まれています。
逆に悪玉菌は肉類や糖質を好みます。
さらに、便通のリズムを整えるためには食物繊維も重要です。
水溶性食物繊維は便を柔らかくし、不溶性食物繊維は腸の運動を助けます。
腸内環境を整えるためには毎日の習慣が大切です。
細菌のバランスが定着するまでは善玉菌にとって良いものを取り入れ続けることがおすすめです。
良い腸内環境では口臭や便通の他、倦怠感や、火照り、冷え性も緩和します。
お肌もきれいになります。
口臭の原因の9割は口内を原因とするものです。
たとえ臓器の衰えがあったとしても口内のケアは忘れてはいけないポイントです。
歯茎が下がっている分、念入りな歯磨きをすることで、歯垢を落とせます。
さらに、舌が白っぽくなっているのなら舌苔(ぜったい)と呼ばれる汚れが溜まっています。
これも口臭の大きな原因となります。
舌苔を落とすときは、舌を傷つけないよう専用のタンクリーナーを使います。
タンクリーナーは柔らかいシリコンのようなブラシが付いており、奥から手前に動かして汚れをかき出します。
舌磨きをするときの注意点は磨きすぎないこと。
毎日1回のケアで十分です。
歯周病については早く歯科医で治療を受けることが求められます。
お口の病気は自覚症状と状態にギャップがあるものなので痛みが長引くようなら診断を受けること。
歯科医では歯の診断の他に口臭の測定もできます。
また、インレー・クラウン・インプラントなどをしている場合は歯垢がたまりやすいので、一層のケアが必要です。
ブリッジや入れ歯をしている方も要注意です。
そして、口の中に潤いが保てるよう、水分はこまめに補給しましょう。
唾液を出やすくするためにはいつもより多く舌を動かすことや会話をすることもおすすめです。
舌を動かすことによって唾液が口全体に届きます。
このように加齢による口臭の対策をすることは体全体の健康状態を向上してくれます。
体が衰えてくることは決して避けられませんが、そのスピードを遅くすることは十分可能なことです。
毎日を若々しく過ごすためにも、口臭や健康の悩みを減らしていきましょう。