ワキガは女性を悩ませる嫌な臭いです。男性にもあるのですが、女性の方が気にする人の割合が多いのです。
若くても発症するので、男性に嫌われないかと、ニオイもしないのに気にする人は多くいます。
ワキガと同じ理由で起きるデリケートゾーンのニオイが「スソワキガ」です。
デリケートな部分だけに、対策もきっちりしておきたいところです。
ワキガは女性を悩ませる嫌な臭いです。男性にもあるのですが、女性の方が気にする人の割合が多いのです。
若くても発症するので、男性に嫌われないかと、ニオイもしないのに気にする人は多くいます。
ワキガと同じ理由で起きるデリケートゾーンのニオイが「スソワキガ」です。
デリケートな部分だけに、対策もきっちりしておきたいところです。
スソワキガはデリケートゾーン、つまり、女性の外陰部から発せられるニオイのことです。
男性にもスソワキガはありますが、ニオイがする範囲が狭く、ごく少数の人しか発症しないとされています。
ワキガとスソワキガは同じ原因で起きるとされています。
しかし油臭い独特のニオイがするワキガや加齢臭とは違い、ニオイの感じ方も人によって差があるものとなっています。
その理由として、陰部は蒸れたり臭いがこもったりすることが多い場所なのに加えて、生理やおりものの臭いが混じることで違ったニオイがするのです。
さらにワキガと同様に、動物性タンパク質や脂肪の多い物を食べるとニオイがきつくなりがちです。
したがって、スソワキガは生理の時など、女性特有のニオイがするのです。
スソワキガのニオイの一番の原因はアポクリン腺から出る汗の成分にあります。
これはワキガと同じで、アポクリン腺が出すアンモニア、タンパク質、それにリポフスチンという黄ばみの原因にもなる物質などが、肌表面で皮脂腺から出る皮脂と混ざり合い、皮膚に存在する細菌類の分解物などが複雑に絡み合ってニオイを発します。
アポクリン腺は汗腺の1つとして分類されますが、もともと哺乳類の芳香腺が退化したものと考えられ、体温調節機能はありません。
進化の過程では若干の体温調節機能が可能な汗腺としてアポクリン腺ができ、フェロモンを出す器官として発達しましたが、ヒトの場合は、その役割は退化してしまったのです。
ところが、まだフェロモンとしてのニオイを発生する機能は完全にはなくなっておらず、それがヒトには不快なニオイとして感じるようになってしまいました。
アポクリン腺は、脇の下の他、性器の周辺や乳輪の周辺、耳の外耳道、肛門近辺、瞼周辺、鼻などに集中して存在し、体質としてその数の多さは遺伝します。
ワキガも同じで、脂っこくてタンパク質の多い食事を摂っているとアンモニア系のニオイの物質が出てきてよりニオイがきつくなります。
さらにスソワキガは、アポクリン腺から出てくる成分に加えて尿や生理・おりもののニオイ等が混ざり合って、チーズが腐ったような臭いがするという人もいるくらい不快なニオイになります。
スソワキガはワキガと同じく、軽い症状であれば気がつきにくいニオイでもあります。
脇の下からワキガがする人はスソワキガもひどいことが推察されます。
ワキガ体質の人はアポクリン腺が外陰部にも集中しているので、普通の人よりニオイが出やすいのです。
脇の下に黄色いシミがつく人は、ワキガから出るリポフスチンの沈着が起きている可能性があります。
同じように、陰部でも下着にシミがついている場合は要注意です。
ただし、生理やおりものなどのシミもあるので、シミがついているからといってスソワキガとは言い切れません。
自分では気がついていないこともあるだけに、これはショッキングなことです。
下着に鼻を近づけてみて確認してみる必要があります。
まれに、ひどい悪臭がする場合は婦人科系の病気かもしれないので、産婦人科で専門医の診断を受けましょう。
アポクリン腺の多い人は、耳の中にもアポクリン腺の痕跡が多く残っています。
外耳にも多くのアポクリン腺があり、ここから出る汗によって湿った耳垢が出るようになります。
耳垢が湿っている人は、ほぼワキガ体質の人であることが研究結果からも証明されています。
ワキガ体質の人は遺伝するため、スソワキガも当然遺伝形質として引き継がれます。
しかも優性遺伝なので両親がわきがの場合、子どもがわきがになる確率は75%以上、片親がわきがの場合でも50%以上の確率で遺伝します。
乳輪部もアポクリン腺が多い部位のため、乳首からもニオイがすると、スソワキガも発症している可能性があります。
陰毛が濃い人も、スソワキガの可能性があります。
何よりも蒸れやすく、汗が溜まりやすい環境になるだけでなく、1つの毛穴から2本くらい生えている様な人はアポクリン汗腺が多い可能性が高いのです。
セルフチェックで自分にもスソワキガがあるとわかったら、対策をしましょう。
スソワキガの対策といっても、ワキガの対策とほぼ同じで特別なことはありません。
体をキレイに保つことは、ニオイを残さないエチケットです。
毎日お風呂できれいに洗ってあげます。
ニオイがひどい場合には、デリケートゾーン専用の肌に優しい石鹸を使って手で優しく洗います。
タオルなどでゴシゴシとキレイに落としすぎるのも、逆に皮脂の取り過ぎや肌荒れの原因になります。
お風呂から出たらできるだけ早く乾かしましょう。
汗を掻いたまま放置しないのも重要な対策です。
シャツのようにすぐに着替えることはなかなか難しいですが、トイレなどでこまめに拭き取ることをお勧めします。
夏場など汗をかく季節には、着替えを持って行くことができるのであれば持っていくと安心です。
食生活の改善もニオイを低減する対策です。
脂っこい肉中心の食事が多い人は、野菜や食物繊維の多い食べ物を多く摂取してバランスの良い食事を心がけましょう。
伝統的な和食が理想と言われています。
ニンニクや唐辛子など刺激の多いたべものも多く摂取するとニオイの原因になるばかりでなく、発汗作用によって汗を多く掻き、ニオイを増す原因になります。
自分で毎日キレイにしているのになかなか治らない人は、病院での治療になります。
基本的にはワキガの治療と同じで、アポクリン腺から出る汗を少なくする方法になります。
日本で開発された手術方法で比較的新しい方法です。
この手術のメリットはメスなどで切らずにできることです。
しかも、一度で手術が終わります。
麻酔をした後、陰部に細い針から出る高周波をあててアポクリン腺などの汗腺そのものを破壊します。
手術の負担が少なく、通院の必要もほとんどありません。
完治率もかなり高いので安心して受けられます。
高周波の代わりに針を刺して電流を流すことで、アポクリン汗腺を熱で凝固させ、破壊する治療法です。
治療時間は20~30分程度で短いですが、3か月おきに2回ほど受けなければいけません。
治療後は、ビューホット治療と同じように負担が少なく、日常生活にも支障はほとんどありません。
スソワキガには高い効果があるとされています。
ボトックス(ボツリヌストキシン)という薬剤を注射して、汗を出すように命令する神経伝達物質のアセチルコリンをブロックします。
ただし、効果は半年程度しか持たないとされています。
陰毛が濃いと蒸れやすいため、脱毛するのも効果的とされます。
ボトックス治療と組み合わせて、V(ビキニ)ラインとI(陰部の両側)ラインにそって脱毛すると、ニオイを抑える効果を高めることができるともいわれています。
ワキガの手術のようなメスを使った手術方法ではないので安心できますが、効果にはばらつきがあるので医師と相談の上で慎重に手術に望みましょう。
スソワキガはワキガと同じ原因で起きる嫌なニオイの1つです。
ワキガ体質の人は、スソワキガやチチガ(乳論付近からのニオイ)も可能性はあります。
スソワキガには専用の石鹸を用いて清潔にすることがお勧めです。
肌に優しく、キレイにニオイを抑えることができます。
ひどい場合は手術も考えないといけませんが、方法により効果もばらつきがあるので良く医師と相談してから進めていきましょう。