わきがの症状はセルフチェックをすることである程度判断が可能です。
しかし、わきがの症状は自分で自覚することが難しく、100%信頼できる判断は自分で行うことができません。
また、医療機関に受診したとしても、受診先の医師がわきがの症状を得意としていない場合、正しい診断ができない場合もあります。
わきがのチェックは専門家でも難しいものですので、セルフチェック表と、それぞれの項目をどのように判断するべきかの詳細を確認していきましょう。
わきがの症状はセルフチェックをすることである程度判断が可能です。
しかし、わきがの症状は自分で自覚することが難しく、100%信頼できる判断は自分で行うことができません。
また、医療機関に受診したとしても、受診先の医師がわきがの症状を得意としていない場合、正しい診断ができない場合もあります。
わきがのチェックは専門家でも難しいものですので、セルフチェック表と、それぞれの項目をどのように判断するべきかの詳細を確認していきましょう。
1~3個 | 4~5個 | 6個以上 |
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わきがの可能性低 | わきがの可能性中 | わきがの可能性高 |
チェック項目は、わきがの方がよく当てはまる項目を用意していますので、これらのチェック項目に当てはまる数が多ければ多いほどわきがである可能性が高くなります。
個数が少なければあなたがわきがである可能性が低く、多ければわきがである可能性が高くなりますので、チェックが多い方は一度わきが診療のできる医療機関への受診をおすすめします。
ここからは、チェック項目に記載した8つの項目の判断方法の詳細を詳しく解説していきます。
項目の中から、あなたが判断に困った項目の判断の参考にしてください。
いつも耳垢が湿っていて、ジクジクしていたり、綿棒にねっとりくっつくような形状をしている人は、わきがの可能性があります。
アポクリン汗腺は耳にも存在し、耳の中のアポクリン汗腺から汗が出ている可能性があるからです。
アポクリン腺が外耳にある人は体全体にもアポクリン腺が多いことがわかっており、耳垢が常に湿っている方は脇の下からもアポクリン汗腺の汗が発汗されている指標になります。
ただお風呂上がりに耳垢をチェックするのはおすすめできません。
風呂上がりはお風呂で耳に水が入った可能性がありますので、確認は日中かお風呂に入る前にするようにしましょう。
お風呂上がりにチェックをすると、ほぼ100%の方の耳垢はねっとりしています。
特に汗を掻いたわけでも制汗剤等を使っているわけでもないのに、下着の脇の下の部分に黄ばんだシミができやすい人はアポクリン腺からワキガの原因成分が多く出ている可能性があります。
アポクリン汗腺から出る汗は、脂質や鉄分、タンパク質など、通常の汗には含まれていない成分が含まれています。
背中や腹部など他の部位も同じくらい黄ばんでいる場合には雑菌が繁殖して黄ばんでいると判断ができますが、脇や下着のいち部分など特定の部位のみ黄ばみがある場合、わきがである可能性があります。
また、アポクリン汗腺から出た汗の黄ばみは、黄ばみからわきがの臭いが発生します。
洗濯しても時間が経つとわきがの臭いが発生してくるので、黄ばみから臭いが発生しているかも判断の基準となります。
脇毛が濃く1つの毛根から2本も出ているような人は、アポクリン腺の数が多く存在しており、なおかつ活発に活動していることが知られています。
アポクリン汗腺の量が多いということは、発汗する汗の量も多いということになり、結果わきがの臭いを強く発生させることに繋がります。
脇毛が濃いという曖昧な指標ですが、他の人の脇毛と比べて濃いと感じるようであれば、わきがの可能性もあると認識しておきましょう。
男性は判断しづらいですが、女性の場合には判断材料にしやすい項目だと言えます。
脇の下を触ると白っぽいべとつきがつく場合、アポクリン腺から出てくる成分が白い結晶となっている可能性があります。
通常の汗にもナトリウムが含まれているので、白い結晶となることがあります。
しかし、アポクリン汗腺から出る汗は乾燥してもべたべたしており、脇や脇毛にべっとりまとわりつくことがあります。
特に男性はわかりやすく、いつものようにお風呂に入っても風呂上がりに白いべとつきがある場合、わきがの可能性があると考えられます。
ワキガが強い人は遺伝することがわかっています。
しかも、この遺伝は優性遺伝なので、両親のどちらかにワキガが強い人がいると50%以上の確率で遺伝します。
もし両親ともにワキガが強いとその確率は75%以上の確率になります。
脇の下に汗を掻きやすい人には、多汗症がありますが、多汗症の人がすべてワキガが強いというものではありません。
しかし、ワキガの強い人が多汗症であれば、汗が脇の下に溜まってしまい、ニオイが発生・拡散しやすい環境にあります。
また、汗腺が刺激を受けやすいという体質である場合、アポクリン汗腺も同時に刺激を受けている可能性が考えられます。
多汗症=わきがということにはなりませんが、脇の下に汗が出やすい場合、アポクリン汗腺が発達して汗が出やすい可能性があることも考えておきましょう。
わきがの原因となる汗を出すアポクリン汗腺は、思春期の第二次性徴の時期に発達します。
大人になる第二次性徴の時期はホルモンバランスが乱れ、アポクリン汗腺が刺激されやすくなるため、わきがが発症することが多いのです。
わきがの臭いが気になり始めたのが思春期の時期であるなら、あなたのわきがの可能性は若干高めだと判断ができます。
アポクリン汗腺には脂質やタンパク質などの成分が通常の汗よりも含まれているため、普通に洗濯しても落ちにくいという特徴があります。
そのため、洗濯しても洗濯しても黄ばみが落ちないという場合には、わきがの可能性が高いと判断ができます。
この性質を利用して、食器を洗う中性洗剤や重曹、セスキ炭酸ソーダを活用して汚れが落ちた場合に、わきがの可能性があるとも判断できます。
ワキガは自分では気付かないといわれます。
ひどいニオイがする人であっても、それを発している人は意外と気付かないことがあるものです。
ワキガがしてきても、発散している人が自覚していないだけに、どういった注意をしたら良いものか悩んでしまいます。
でも、周りを見ていると、何となくそんな反応が返ってくることがあります。
例えば、日頃よく会う人が、香りのする洗濯用洗剤や、デオドラントなどをさりげなく勧めてくれるというのも、ニオイが気になっているというサインかもしれません。
また、デリカシーのない人だと、近くでひそひそと「鼻がおかしいのかな?」などと話し始めることもあります。
子どもだったらいじめになってしまうかもしれません。
もっとひどくなると、近くにいた人がスッと遠ざかってしまう。
あるいははっきりと「ニオイがひどい」と言われてしまう。
ここまで来ると自覚していない人は少ないと思いますが、ワキガは自覚できていないことが多いだけに、つらいところがあります。
どうしてワキガは自覚できないのか、それにはいくつか理由が考えられます。
同じニオイを嗅いでいると、そのニオイは感じなくなります。
一度そのニオイから離れると、また嗅ぎわけることができます。
ワキガは自分のニオイでもあるので、いつも臭っていると順応して感じなくなります。
そもそも蓄膿症などがあると、ニオイに対する感受性が悪くなり、ワキガを感じないことになります。
ワキガのニオイが好きという人はまずいませんが、ワキガのニオイがひどくない場合は、それほど嫌な臭いとして認識していない可能性もあります。
ワキガのニオイに対して免疫がないと嫌な臭いとして濃度が薄くてもすぐに感じてしまうため、自分ではそれほどと思っていないのに周りではひどいニオイと感じられてしまっている可能性があります。
人間は一度イヤなにおいと感じると、そのにおいを理屈を抜きに嫌いになってしまうことがあります。
これも他人のほうが気付きやすい原因となります。
においの強さの感じ方はにおい濃度の対数に比例するという法則をウェーバー・フェヒナーの法則といいます。
風向き等では自分の所よりも濃い濃度で周りに発散してしまうことも考えられます。
実はワキガを自覚している人もいます。
この人達は周りの反応が気になり、意識過剰になって敏感に反応してしまうことになってしまいます。
人前に出るのがおっくうになる、満員電車に乗れない、毎日の精神的負担は想像できないくらい思いものになります。
このことから、人間関係をうまく築くことができず、引きこもりがちになってしまう場合もあります。
中にはワキガがそれほどひどくないにもかかわらず、過敏に反応してしまい、精神科に通院することが必要になってしまうケースも見受けられます。
ここまでチェックして、思い当たるところがあったら、最終的にニオイを自分で確かめてみましょう。
ティッシュやガーゼを脇の下に挟みます。
ワキガの濃度を高めるために、1時間ほど挟んだままにします。
軽く汗を掻くように足踏みをするなどしてみると、たくさん汗が出るので、時間が早く済みます。
十分汗を掻いたらティッシュ(ガーゼ)を鼻に近づけてニオイを嗅いでみます。
濃度が濃くなっているので、ニオイに気付きやすくなります。
ラップを肌にしっかり貼り付けます。
脇毛がある場合はできるだけ濃い部分を避け、肌が密着するようにします。
3分ほどで十分汗が出るので、ニオイを嗅いでみます。
もしこのような方法でもわからない場合は、親しい友人に聞いてみましょう。
ワキガは自分ではわかりにくいという人が多いのは事実です。
自分が自覚できないだけに周囲に迷惑を掛けていても気がつかず、ひどい場合には人間関係に支障をきたし、引きこもりの原因になることもあります。
逆に周囲の状況を気にしすぎ、ワキガがほとんど気にならないレベルでも過剰に反応してしまっている場合もあります。
自分でできるチェック方法を理解し、実践してみて確かめてみることで、このようなトラブルを回避できます。
もしワキガが気になるレベルであったなら、美容外科を受診するなどして対策していきましょう。
逆にチェック項目でワキガでないと判断されるのであれば、あまり気にせずに普段の暮らしを続けましょう。