「オヤジ臭い」をどうにかしたい!タバコを吸う人は加齢臭も強くなる?!
年を重ねるごとに出やすくなる加齢臭独特のニオイは、毎日の生活習慣から強い影響を受けます。
生活習慣の中でも特に加齢臭をより強くするものとして挙げられるのがタバコです。
タバコのニオイ自体、非喫煙者の方にとって大変嫌なニオイです。
さらには、喫煙という習慣が加齢臭のリスクを高めたり加齢臭のニオイをさらに深刻なものにしたりと加齢臭には大きな悪影響を及ぼすのです。
こちらでは、タバコが加齢臭に悪影響を及ぼす原因と合わせて、加齢臭の対策方法を分かりやすくご紹介します。
「百害あって一利なし」と言われるタバコは、嫌な加齢臭にも大きく作用します。
タバコと加齢臭との関係性を今一度確認し、嫌なニオイを少しでも抑えられるようにお役立てくださいね。
目次
タバコと加齢臭
40歳を過ぎた頃から気になり始める加齢臭は、その出るタイミングとも合わさって「オヤジ臭い」として知られている嫌なニオイですよね。
加齢臭は歳を重ねると現れ始める加齢現象の1つではありますが、タバコから受ける悪影響によって出るタイミングが早まったり加齢臭の程度が強まったりします。
タバコと加齢臭の関係
「オヤジ臭い」として知られる加齢臭は、分泌された皮脂に含まれる脂肪酸と過酸化物質とか結びつき酸化することで生じる「ノネナール」というニオイ物質が原因となって生じます。
40歳を過ぎたタイミングで加齢臭が気になり始めるのは、ノネナールの生成に繋がる脂肪酸と過酸化物質とが増え始めるからです。
特に、過酸化物質の1つである活性酸素は、加齢に伴う抵抗力やホルモン作用の低下から生成されやすくなり、それと比例してノネナールが生み出されやすくなるのです。
また、女性の場合には閉経に伴って女性ホルモンの働きを得られなくなり、皮脂の分泌量や活性酸素の生成量が増加することで加齢臭が出始めるようになります。
加齢臭というと男性から出るイメージがありますが、決して男性特有のものではなく男女問わずに生じる加齢現象です。
加齢臭の原因となる「ノネナール」は、「体内の過酸化物質の増加」そして「皮脂分泌量の増加」から発生リスクが高まります。
タバコが加齢臭に関係するのは、タバコに含まれる様々な有害物質がそれらのリスクをさらに高めるからです。
原因は?
タバコは活性酸素を生み出す
多くの有害物質が含まれているタバコは、体内の活性酸素をたくさん生み出します。
また、タバコに含まれる一酸化炭素や過酸化水素といった成分は、体内に取り入れられた後にはそのまま活性酸素として細胞や体内の成分を酸化させてしまいます。
つまり、タバコ自体から活性酸素を取り入れているといっても過言ではありませんし、体内での活性酸素の増加の原因に!
活性酸素は細胞を酸化つまり老化させる原因となるだけでなく、脂肪酸を酸化させてノネナールを生成します。
ただでさえ加齢と共に免疫力やホルモン作用の低下から活性酸素が生じやすくなっているタイミングで喫煙の習慣があると、いっそう活性酸素が生じやすい体へと変化して加齢臭のリスクが極めて高くなりますよ。
タバコはビタミンを破壊する
加齢臭の原因となる活性酸素への対策は、抗酸化作用の高いビタミンEやビタミンCそしてポリフェノール成分などの摂取によって可能となります。
しかし、タバコには抗酸化作用のあるビタミン類を破壊するという嫌な特徴があります。
これは、1本のタバコを吸うだけでビタミンCの1日摂取量が全て破壊されるほどです。
したがって、加齢臭のために抗酸化作用の高いビタミンを積極的に摂取したとしても、タバコを吸う習慣があれば何の効果を得られないのです。
ニコチンが嫌な汗を出させる
タバコの有害物質の1つとして知られるニコチンには興奮作用があるため、タバコを吸うと暑いわけでもないのに汗がじっとりと出てくることがあります。
汗に含まれる皮脂そして皮脂に含まれる脂肪酸が空気と触れて酸化すれば、当然加齢臭の原因となるノネナールが生み出され嫌なニオイが出るようになります。
汗臭さと加えて、汗から生じるノネナール由来の加齢臭とが合わさって強いニオイとなります。
タバコは脂肪酸を酸化させたり活性酸素を増加させたりするだけでなく、興奮作用から必要以上に汗を出させることでも加齢臭を強くするのですね。
肌の乾燥から皮脂が多く分泌される
肺の機能を低下させることで知られるニコチンは、肺の他にも大腸をはじめとした多くの内臓に蓄積して悪影響を及ぼします。
大腸の機能が低下すると、排便という体が本来持つデトックス機能が正常に働かなくなります。
大腸は全身の健康状態を大きく左右する臓器です。
便秘の状態が続くとむくみやすくなったり胃の調子が悪くなったり、さらには肌トラブルが生じたりと体のありとあらゆる部位に不調が生じるようになります。
特に肌トラブルの中でも乾燥肌が生じると、潤いを取り戻そうと皮脂分泌が活発になります。
当然、皮脂分泌が多くなればそれだけ皮脂が酸化してノネナールが生じるリスクが高まります。
上記でご紹介しました肌を健やかな状態に保つビタミン類の破壊、そして活性酸素の増加といった複数の要因からも「肌が乾燥し、その乾燥を補おうと皮脂分泌が増加する」というサイクルが形成されます。
肌の乾燥からも皮脂の分泌量が増加することも覚えておきたいですね。
対策は?
タバコは活性酸素の増加や皮脂分泌の増加など、加齢臭の根本的な原因を助長する様々な要素を持つからこそ加齢臭に大きく関係していることが分かりましたね。
加えて、加齢臭対策として抗酸化作用の強いビタミン類をも破壊する作用は、加齢臭に悩む方には非常に厄介なものです。
タバコによる加齢臭のリスクを少なくするには、やはり禁煙が一番の方法となります。
依存性が高いタバコですから、いきなりやめるというのはなかなかに難しいのが実際のところです。
最後に、喫煙者の方が取り入れるべき加齢臭の対策方法をご紹介します。
毎日の習慣に取り入れやすいものばかりですから、コツコツと続けて加齢臭を少しでも予防していきましょう。
やっぱり禁煙が一番!
タバコが持つ様々な悪影響は、加齢臭を強めたり加齢臭が出るタイミングを早めたりします。
どれだけ加齢臭対策を行ったとしても、タバコを吸っている限りはなかなか変化はありません。
したがって、喫煙者の方にとっての一番の加齢臭対策は、やはり禁煙することになります。
そもそも、喫煙の習慣は命の危険に関わる疾患のリスクを高めてしまいます。
ニコチンは肺機能を低下させ、タールはガンのリスクを高める発ガン物質です。
また、一酸化炭素は細胞への酸素運搬を阻害しますし、過酸化水素は老化スピードを早めます。
こうした多くの有害物質を多く含むタバコは、加齢臭対策のみならず健康維持を考える際にはできる限り早くやめるべきだということは言わずもがなです。
今すぐに禁煙できないとしても、減煙から禁煙を目指していくようにしましょう。
自力での減煙・禁煙は不可能だと感じられる方は禁煙外来を受診したり、ニコチンパッチやガムといった禁煙サポートアイテムを上手に利用したりと工夫すればストレスなく禁煙が実現します。
タバコによって強くなった加齢臭を改善・解消するには、禁煙することが一番の方法です。
禁煙が難しいとしても「昨日吸ったタバコの本数より1本でも少なくしていく」という減煙への意識から、禁煙を目指していくようにしたいですね。
禁煙がどうしても無理・・・
いきなりの禁煙は難しいですし、何と言ってもタバコを吸えないストレスが大きくなります。
無理なく禁煙を達成するには自分自身と相談しながらの減煙が大切です。
「禁煙がどうしても無理」「いきなりの禁煙は無理だけど、減煙は頑張っていこう」という喫煙者の方は、より少ない減煙を実現していく中で以下の対策も同時に行っていきましょう。
抗酸化作用が高い栄養素・食品を摂取する
喫煙によって多くのビタミン類が破壊され、特に抗酸化作用の高いビタミンCは非常に多く消費されてしまいます。
しかし、だからと言って「摂取しても意味がない」と摂取しないというのは好ましくありません。
むしろ、タバコで破壊されるビタミン類を補うという意識で、積極的にビタミン類を補うようにしましょう。
ビタミンC:ブロッコリー・赤ピーマン・芽キャベツなどの野菜類、アセロラ・イチゴ・みかん・レモン
ビタミンE:アーモンド・ヘーゼルナッツといったナッツ類、ひまわり油・紅花油