シワの解消や小顔効果があると言われている【ボトックス注射】の種類・打つ部位・期間・費用・注意点まとめ

ボトックス注射という名前を耳にしたことがあるものの、「実際にどういう効果が得られるのかは知らない」「ボトックス注射って何?」「そもそもボトックスってどんな効果のある物質なの?」といったようにボトックス注射に関しての知識をあまり持っていない方は少なくはありません。

こちらでは、「ボトックス注射とは何か?」といった基本からボトックス注射から得られる効果、そしてボトックス注射を実際に受ける際に気を付けたいポイントの数々を分かりやすくご紹介します。

ボトックス注射は見た目の改善というアプローチから優れたアンチエイジング効果を得られますから、いつまでも美しく若々しくいたい方は注目ですよ。

ボトックス注射とは?

脳からの司令から筋肉を動かすために伝えられる物質「アセチルコリン」の働きを抑える効果のある「ボツリヌストキシン(ボツリヌス菌が出す毒素)」の製剤を、注射で注入する美容治療がボトックス注射になります。筋肉の動き・緊張・こわばりなどを一時的に弱めて顔の筋肉が動くことで生じるシワを目立たなくすることができます。

「ボツリヌス菌が出す毒素を注入するって大丈夫なの?」と心配されるかもしれません。しかし、ボトックス注射に使用されるのは「ボツリヌス菌の毒素そのもの」ではありません。それに、毒素から抽出した成分を「人体に有害とされる濃度の約300分の1」までに薄め正しい濃度・適切な注入量で使用されるので、ボトックス注射が人体に悪影響を及ぼすリスクはほとんどありません。

裏を返せば、正しい濃度・適切な注入量でではなく、「間違った濃度のもの・品質が良くない製剤を使用する」あるいは「過剰な量を注入する」といったボトックス注射は大変危険です。したがって、ボトックス注射に関する知識や技術がきちんとあり、信頼できる医師やクリニックを選んで危険を回避しなければなりません。

ボトックス注射の種類・打つ部位・期間・費用など

ボトックス注射に使用される製剤には名称にもある「ボトックス」とそれ以外の「ボツリヌストキシン薬剤」があり、クリニックによってどの製剤が使用されているかは異なります。

また、ボトックス注射が行われる部位ごとに使用される製剤の種類・効果の持続期間・費用が違いますから、ボトックス注射で使用される製剤の種類ごとにそれぞれの特徴をご紹介します。

1.ボトックス

アメリカの大手薬剤会社「アラガン社」が製造する製剤が「ボトックス」になります。アメリカでの厚生労働省にあたる機関「EDA」による認可があったり臨床データが豊富だったりと、効果やその安全性が確立されています。得られる効果やその安全性から信頼性が高い「ボトックス」は、ボトックス注射での世界シェアトップ!世界規模で多くの人に利用されています。

また、「ボトックス」はアラガン社の商標登録商品となっており、他の薬剤会社製のボツリヌストキシンには「ボトックス」という名称は使用されません。「ボトックス注射」という名称が定着していることもあり国内の美容クリニックでは「ボトックス注射(治療)」と表記されているところがほとんどです。

しかし、中にはアラガン社の「ボトックス」以外のボツリヌストキシン製剤を使った施術にも用いられていることがありますから、使用されている製剤が何なのかを知りたい場合には事前にきちんと確認しておくと良いですね。

2.ボトックスビスタ

上記のボトックスと同様アラガン社の正規品となっている「ボトックスビスタ」はFDAからの認可のみならず、日本で唯一「眉間の表情シワ治療」を目的とした使用が厚生労働省から認められた薬剤となっています。

注入時の痛みが少なく注入部分から薬剤が広がりにくいため、注入した部位付近のピンポイントに効果を発揮します。また、施術後2日以内に効果が現れ始め、約2週間後にピークを迎えたあと3~4ヶ月持続します。

濃度や「筋肉部分か皮下部分か」といった注入する深さでの調整で、得られる効果の度合いを強くしたり弱くしたりすることが可能。また、タンパク質をはじめとした不純物が非常に少なく注入した後にも抗体が生まれにくく、施術を繰り返しても得られる効果が減りにくいという点も魅力の1つとして挙げられます。

アラガン社の日本法人「アラガン・ジャパン社」、イギリスの製薬会社「グラクソ・スミスクライン社」が取り扱っており、アメリカの製造向上から徹底管理のもとで製剤の品質を保つために必要な5℃以下の温度をキープしながら輸入されるので高品質で高い効果を得られるように!

安全性や効果ではこのボトックスビスタが最も高くなっていますが、「使用できる部位が眉間やフェイスラインなどのピンポイントに限られる」そして「1部位あたり20,000~50,000円と高い料金」という側面もあります。

3.Dysport(ディスポート)

ボトックスと同時期にイギリスのイプセン社によって開発され、アメリカでのFDA認可を受けているボツリヌストキシン製剤がDysport(ディスポート)です。主にヨーロッパのボトックス治療で用いられることが多い製剤で、「しわ取り効果に限ればボトックスよりも効果が高い」という一説も。

注入時の痛みが少なく、濃度による微調整から施術部位に合わせた効果の強弱を調整が可能です。また、注入後の薬剤の拡がり方が上記のボトックスよりも広くなっています。広範囲への効果を発揮することから、エラ張り・ワキ・脚・手足の多汗症治療といった部位への治療に適しています。

しかしながらDysport(ディスポート)は高額で、中には輸入ルートが怪しいものもあるので注意が必要です。

 

4.Regenox(リジェノックス)

韓国のヒューゲル社が開発、韓国のハンスバイオメド者が販売しているRegenox(リジェノックス)は、アラガン社が製造するボトックスのジェネリック製品にあたります。韓国で正式に第Ⅲ総臨床試験まで実施されているジェネリック製品で、韓国の食品医薬安全庁にあたる機関「KFDA」からの認可を受けています。

また、ジェネリック製品で値段が「各部位4,000~20,000円」と安く抑えられていながらも、従来品と同程度の効果を発揮し、施術を繰り返しても抗体のできにくさから効果が下がりにくくなっています。KFDAが輸出を認可しており、世界30カ国で使用されています。日本国内でも多くの美容クリニックで用いられ、値段の安さから好んで使用する人も多くいます。

しかし、新しい薬剤で臨床データが少ないこと、臨床治験は行われているものの「安全性に問題がある」といった意見があることから、安全性ではボトックスやボトックスビスタよりも劣ります。

5.Neuronox(ニューロックス)

Regenox(リジェノックス)と同様、アラガン社のジェネリック製品にあたりKFDAからの認可を受けているボツリヌストキシン製剤がNeuronox(ニューロックス)になります。Regenox(リジェノックス)と比較すると、国内で取り扱っている美容クリニックが少なくなっています。

価格は安いものの注入時には痛みを感じやすく、また他のボツリヌストキシン製剤と比較すると効果が弱く「安全性に問題がある」という意見もあります。

6.ゼオミン

ゼオミンとはドイツのメルツ社が開発し、抗体が作られる原因となるタンパク質をほとんど含まない・純度の高いボツリヌストキシン製剤です。また、アメリカではFDAからの認可を受けています。

繰り返しの注入や継続的な使用でも得られる効果が減りにくく、また常温保存でも品質が劣らないためクリニックでの取扱いが従来と比べると簡単になっています。

注入してから約3日後と効果が現れるタイミングが早く、得られる効果が下がりにくいため「短期間に何度も注入する」場合に適しています。

しかし、日本国内での価格が「一部位65,000円」と比較的高く、導入されているクリニックが少ないのが現状です。

ボトックス注射でアンチエイジング

筋肉の動き・緊張・こわばりなどを一時的に抑制するボトックス注射は、顔だけでなくワキ・脚・肩といった様々な部位へと行われます。ボトックス注射から得られる効果について具体的に見ていきましょう。

ボトックス注射の顔に対する効果

アンチエイジングを目的とした「ボトックス注射の顔に対する効果」としては、「シワの解消」「エラを目立たなくして小顔にする」といった2つが挙げられます。

1.シワの解消

私達の顔には表情を変化させる際に使用する「表情筋」があります。この表情筋は様々な感情を顔で表現する際に必要不可欠となりますが、動く際におでこ・顎・眉間・目尻といった部分にシワを作ってしまいます。

そこで、ボトックス注射では「表情筋の動きを一時的に抑制する」というアプローチから、表情筋によって生まれる額・眉間・鼻根・目尻・唇の縦シワ・顎の梅干ししわを解消します。筋肉を弛緩させることで肌表面を滑らかにできるのです。

しかし、顔にボトックス注射を行うにあたり、「ほうれい線の解消にはボトックス注射を使用してはいけない」そして「額のシワの解消を目的とする場合には。熟練の医師によるボトックス注射が適するかどうかの判断が必要」という注意点があります。

まず、顔のシワであるほうれい線に対してボトックス注射を行うと、ほうれい線を形成する筋肉がうまく動かなくなり笑顔が非常に不自然になってしまいます。ボトックス注射を一度受けると、効果が自然になくなるまで元の状態には戻りません。数ヶ月もの間、不自然な笑顔や表情で過ごすというのは、ほうれい線が気になる以上に大変辛いものです。

また、額のシワが目立つ理由として「まぶたのたるみ・まぶたの開きが悪いといった状態から眉毛を上げて目を上げる」があります。こうした人がボトックス注射を額に受けると、額のシワが解消される一方で眉毛が下がって目を大きく開きづらくなる・まぶたが重く感じられるといったデメリットが生じます。したがって、普段から眉を上げている人が額へのボトックス注射を受けてはいけないのです。

したがって、「額のシワの解消にボトックス注射が適しているのかどうかを判断してもらう」そして「どうしてもボトックス注射でほうれい線を解消したい」といった場合には、筋肉の位置や動きを正確に把握していて、またボトックス注射の施術経験が多い熟練の医師を選ぶようにしましょう。

2.エラを目立たなくして小顔に

何かものを噛んだ時に使用される筋肉の1つ「咬筋」はエラ付近にあることから、発達しすぎるとエラを大きく突き出して見えてしまいます。「小顔マッサージや顔痩せ体操をいくら続けても顔が小さくならない」という人は、この咬筋が発達していて顔が大きく見えていると考えられます。

ボトックス注射では、顔が大きく見える原因の咬筋を弛緩・萎縮させることで、フェイスラインをスッキリさせて小顔にすることが可能となっています。また、エラが小さくなると相対的に頬がふっくらとして見えるようにもなります。

「咬筋を弛緩・萎縮させたらきちんと噛めなくなるのでは?」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、普段の食事では筋肉の力を半分も使っていませんし、咬筋以外にも噛む動作に必要な筋肉があります。咬筋にボトックス注射をしたからといって噛むという動作ができなくなる、というわけではありませんから安心してくださいね。

顔以外の部位に対するボトックス注射の効果

ボトックス注射は顔へのアンチエイジング効果だけでなく、体へもその効果を発揮します。多汗症や太いふくらはぎ、そして肩こりやイカリ肩の解消にも役立ちますよ。

1.脇の汗を止める

ボトックス注射では、汗を送り出す筋肉の動きを抑制することで汗の量を減らせられる効果もあります。洋服の色が汗で変わるほどの多汗症で、手足や脇の汗が気になる人には嬉しい効果ですね。

2.ふくらはぎを細くする

ふくらはぎが太く見える原因となる筋肉を弛緩・萎縮させることで、ふくらはぎをホッソリと細くすることも可能です。

決して、ボトックス注射でふくらはぎの筋肉を落としてしまうということではありません。必要以上に力が入ってしまう部分を少しだけ緩める程度なので、立ったり歩いたりといった動作に支障がありません。

3.肩こり・イカリ肩の改善

筋肉を緩めたり弛緩できるボトックス注射ですから、凝り固まった肩の筋肉を緩めて肩こりを改善したり、イカリ肩を女性らしい緩やかなラインを描くような状態へと変えたりすることもできます。

ボトックスで注意したいことは?

シワの解消をはじめとした様々な効果が得られるボトックス注射ですが、注射を用いることや「筋肉の動き・こわばり・緊張を一時的に抑制する」という強い作用があることから当然いくつかの注意点があります。

ボトックス注射における注意点を事前にきちんと知り、それらの注意点やデメリットを踏まえた決断やクリニック選びを行うようにしてくださいね。

ボトックス注射の副作用やデメリット

ボトックス注射ではその名の通り注射を用いての施術ですから、注入部分に赤み・腫れ・だるさといった症状が起こるリスクが伴います。また、ボトックス注射を受けたからといってすぐに効果を得られる即効性が無い点がデメリットとして挙げられます。

注入した部分に赤み・腫れ・だるさが生じることも

ボトックス注射では極めて細い注射針を使用するため、注入時の痛みや注入後の痛みは少なく、注入直後の腫れもわずかなものです。しかし、どれだけ細い注射針を使用しても、針が血管を傷つけるリスクは多少なりとも生じます。

熟練の医師の施術であっても、稀に血管が傷付いて注入部分に内出血が生じたり腫れたりすることがあります。また、施術後に腫れが無かったとしても、当日に激しい運動を行うと内出血が生じて青くなることもありますよ。

内出血や腫れそして赤みは冷やすくらいしか対処方法がなく、時間経過とともに治まるまではどうしようもないというのが現状です。もしも顔に施術を受けて内出血をはじめとした症状が気になる場合には、治まるまでメイクでごまかすしかありません。

即効性・永久的な持続性は期待できない

ボトックス注射による効果は、注入後すぐに効果が現れません。個人差は多少あるものの、目安としては「施術後2~3日経過した頃」から次第に効果が現れはじめ、効果のピークを迎える1週間後から約1ヶ月間は大きく実感することができます。その後は次第に効果が弱まっていき、持続期間としては4~6ヶ月ほどとなります。

したがって、即効性は期待できませんし、一度受けたからといって効果を永久的に得続けられるというものではありません。とはいえ顔のシワへの効果は、ボトックス注射を受ける回数を重ねていくごとに効果の持続時間が長くなっていきます。

また、エラやふくらはぎの場合には高品質のものを高濃度で使用すると、廃用性萎縮(筋肉を長期間使用しないことで生じる筋の萎縮)から一度の施術でも効果が残りやすいとされています。

ボトックス注射での注意点

ボトックス注射を実際に受ける際には、以下の点に気を付けてくださいね。施術を受けるクリニック・医師選びをきちんと行うことこそ、ボトックス注射を安全に受けるために必要な心構えですよ。

未成年・授乳中・妊娠中の人は厳禁

当然のことではありますが、未成年・授乳中・妊娠中の人は絶対に受けてはいけません。不妊や奇形児の原因となる可能性がありますから、ボトックス注射の施術後3ヶ月は避妊するようにしましょう。

施術後数日間は激しい運動や熱いお風呂はNG

ボトックス注射を受けた後に激しい運動をすると、注入部分の腫れ・内出血・赤みの原因となるのは先述の通りです。さらに、熱に弱いボトックスの効果を損ねかねない熱いお風呂やサウナも避けるようにしましょう。

激しい運動による体温の上昇も該当しますから、内出血といった症状を予防することに加え、効果を弱めないという意味も込めて激しい運動は避けてくださいね。

知識・技術があり信頼できる医師を選ぶ

筋肉に作用するボトックス注射では、不適切な濃度・注入量によって表情が不自然になります。したがって、ボトックス注射や筋肉についての知識が豊富で、技術面も熟練した医師を選ぶ必要があります。

  • ボトックスビスタの講習を受けている
  • ボトックス治療を多く手がけ、経験が豊富であること
  • 顔の筋肉や神経組成、解剖学への知識が豊富
  • 患者の話を聞き、希望を受け入れる
  • 患者に対してボトックス治療の流れや考えられる副作用、そして効果の持続期間などについて分かりやすくしっかりと説明してくれる
  • 「できること」と「できないこと」について、それぞれきちんと説明をする
  • 治療費などの料金についての話を事前にしっかりと説明してくれる
  • 同意書をはじめとしたサインが必要な書類に関しても説明を行い、その後にサインを求めること

信頼できる医師かどうかを判断するには、上記のポイントをきちんと確認しましょう。ボトックス注射を受けるに当たり説明をよく聞いたり、分からないところを質問したりと担当医となる医師と綿密にコミュニケーションを取る必要があります。

したがって、医師としての熟練度と共に、「聞きたいことをきちんと聞けるような人か」「こちらに分かりやすい説明をしてくれる人かどうか」といった医師の人間性も判断材料の1つとして考えたいですね。

安い料金だけで決めてしまわない

ボトックス注射を受ける際にはクリニックや医師選びだけではなく、使用される製剤の質にも気を付けましょう。上記でご紹介しました日本国内での認可を受けているものであれば品質に問題はありませんが、中には安価な粗悪品もありますから注意が必要です。

「ここなら安くボトックス治療が受けられる!」と料金の安さのみに惹かれて受けてしまうと、効果を実感できなかったり最悪の場合には後遺症が生じたりといったリスクが非常に高くなります。

逆を言うと、徹底的な管理や品質が保障されている製剤を、知識と経験がともにある医師に使用してもらえば、安全性・得られる効果も高くなりますよ。安全にそして確かな効果を実感するためにも、料金の安さではなく使用される製剤や医師の熟練度で施術を受けるクリニックを選ぶようにしましょう。

まとめ

「筋肉の動き・緊張・こわばりを一時的に抑制する」というアプローチから、見た目年齢に直結するシワやたるみをはじめとした気になるお悩みの解消に役立つボトックス注射。加えてボトックス注射と一言で言っても、使用される製剤に様々な種類のものがあったり注入する部分によって得られる効果が異なったりすることが分かりました。

気になっている部分を理想通りに改善してもらうには、使用されるボトックス製剤のみならず医師の知識に基づいた判断や高い技術が必要となります。

したがって、ボトックス注射を実際に受ける際には、クリニックで使用されている製剤がどのようなものなのかということに加えて、医師のスキルにも注目しましょう。また、ボトックス注射を受ける際には、施術で考えられるデメリットやリスクをきちんと踏まえた判断を行いたいですね。

見た目の改善という点では優れた効果を発揮するボトックス注射ですから、実際に受ける際にはこちらでご紹介しました内容を参考にしていただけますと幸いです。

参考文献:湘南美容外科

参考文献:美容皮膚科タカミクリニック

参考文献:聖心美容クリニック