「若返りのビタミン」として知られる「ビタミンE」その効果は?

いつまでも若々しさをキープするためには、髪や肌などの見た目年齢に大きく関わる部分を美しく保っておく必要がありますよね。

毎日のケアが欠かせない髪や肌ですが、体の一部分である以上は摂取した栄養素によって形成されていることを忘れてはなりません。そこで、優れたアンチエイジング効果で知られるビタミンEで体の中から若返りましょう♪

こちらでは、「若返りのビタミン」として知られるビタミンEの優れたアンチエイジング効果のほか、効率良く摂取するために知っておきたい「ビタミンEが豊富な食材」「ビタミンEの摂取方法」についてご紹介します。

ビタミンEを味方につけて、体の中から美しくなりながら健康を阻害する様々なリスクを回避していきたいですね。

ビタミンEとは

ビタミンEは1種類しか無いように思われますが、実は8種類ものタイプが存在します。「トコフェロール」と「トコトリエノール」の2種類に分類され、さらにはその2種類は「α-トコフェロール」「β-トコフェロール」というように、「α(アルファ)」「β(ベータ)」「γ(ガンマ)」「δ(デルタ)」の4種類に細分化されています。

また、ビタミンEは油に溶けやすいという特徴から「脂溶性ビタミン」に分類され、油と共に摂取すると吸収効率が高まります。体内に摂り込まれた後には、心筋・肝臓・筋肉・脂肪組織・子宮・副腎などの体内組織に蓄えられます。

ビタミンEが若返りビタミンと呼ばれる理由は?

食材から摂取したり体の各組織に蓄えたりしたビタミンEは、美容のみならず健康維持には欠かせない嬉しい効果を発揮します。

ビタミンEが「若返りのビタミン」として呼ばれる理由としては、「優れた抗酸化作用」「生活習慣病の予防」「血行促進効果」「ホルモンバランスを整える」といった女性にとって嬉しい様々な効果を発揮するからです。

「抗酸化作用とはどのような働きがあるのか」という基本から、ビタミンEから得られるそれぞれの効果を具体的に見ていきましょう。

はじめに 抗酸化作用って何?

私達の体内では、呼吸から取り入れた酸素をもとに生命維持には欠かせないエネルギーを作り出しています。エネルギーを作り出す際には活性酸素が生じ、これは病原菌から体を守る大切な役割がある一方で、増えすぎてしまうと細胞を攻撃してしまうという側面があります。これは、活性酸素が細胞膜に存在する「不飽和脂肪酸」を酸化させて「過酸化脂質」という物質に変化させてしまうからです。

不飽和脂肪酸は「体に弾力を与える」という重要な成分ではありますが、活性酸素から「過酸化脂質」に変化してしまうと「細胞を破壊する」「老化を早める」「様々な病気の原因となる」と体に悪影響を及ぼします。つまり、老化や病気の原因を少しでも軽減するには過酸化脂質の抑制が欠かせません。そこで役立つのがビタミンEなのです。

ビタミンEは摂取された後には体内の様々な器官に蓄えられますが、もっと具体的に言うと細胞膜内に待機しています。不飽和脂肪酸を酸化させようとやってきた活性酸素にビタミンEが結びつくことで過酸化脂質の発生を防ぐのです。

言ってしまえば、ビタミンEが不飽和脂肪酸の身代わりとなって活性酸素と結びつき、細胞の老化を予防するという働きこそが抗酸化作用なのです。

若々しい肌や髪をキープ

老化をはじめとした悪影響を及ぼす過酸化脂質は、タンパク質と結びつくことで老人斑やシミの原因となる老化色素「リポフスチン」を生み出します。リポフスチンが皮膚に蓄積されていくとシミや老人斑が増えてしまうのです。したがって、シミや老人斑を予防するには、リポフスチンを減らすことも欠かせません。

ビタミンEはその優れた抗酸化作用から過酸化脂質の発生を抑制するというアプローチから、肌の老化の原因となるリポフスチンの生成を根本的に抑えることが可能です。

また、抗酸化作用によって皮膚細胞の酸化から生じるくすみ・ソバカス・シワ・たるみを遅らせることもできますよ。

ビタミンEを摂取すると体の内側から上記のような嬉しい効果を得られますし、皮膚や髪に直接ビタミンEを与えると「保湿効果」「肌の成長・修復促進」そして「キューティクルの修復」といった美肌・美髪の維持には欠かせない効果も同時に得られますよ。

生活習慣病の予防に

ビタミンEの抗酸化作用は「不飽和脂肪酸が過酸化脂質になるのを防ぐ」のみならず、「悪玉コレステロールの酸化を予防」にも発揮します。

血中悪玉コレステロール値が高い血液は、ドロドロになってしまうほか動脈硬化のリスクが高まりますよね。この悪玉コレステロールが酸化すると、血管内壁に付着して動脈硬化の危険性をさらに高めてしまう「酸化悪玉コレステロール」に変化します。

酸化悪玉コレステロールの発生を抑制したり減らしたりできるビタミンEは、動脈硬化の予防に優れた効果を発揮することが分かりますね。さらに、ビタミンEの抗酸化作用は、既に生じた動脈硬化を改善して血管自体を若返らせる効果がありますから、上記の「悪玉コレステロールへのアプローチ」との相乗効果で血液をサラサラにすることができます。

 

こうした血液のサラサラ効果は、動脈硬化・高血圧・心臓疾患・脳卒中といった命の危険にも関わる循環器系の生活習慣病の予防に大きく役立ちますよ。

血行促進で嫌な悩みを一挙に解決!

悪玉コレステロールの酸化を防ぐのみならず、ビタミンEは血液成分や血管の酸化の予防にも役立ちます。さらにビタミンEには血行促進効果から血液をサラサラにしますから、血管や血液を健康な状態に保ちながら毛細血管での血行も促進する作用が得られます。

血行状態が改善されれば体内の老廃物や余分な水分の排出もスムーズに行われるようになるので、冷え性・肩こり・むくみといった多くの女性を悩ませる嫌な症状にも役立ちます。

また、全身の血行が良くなるということは、当然体の一部である顔の血行も良くなります。毛細血管が集まっている顔の血行が良くなれば健康で美しい状態を保つために必要な「肌のターンオーバー」が正常に行われるようになり、顔のくすみが消えるのみならずハリがあり艶やかな状態へと改善されていきますよ。

ホルモンバランスを整えて女性特有の悩みにもアプローチ

ビタミンEとホルモンバランスとは何の関係もなさそうに思えますよね。しかし、ビタミンEは女性ホルモンの分泌を司る脳下垂体や卵巣に作用することに加え、ホルモン生成のための材料として使用されることからホルモンバランスの維持に大きく関係していますよ。

つまり、ビタミンEが不足すると十分な量の女性ホルモンが生成されなかったりきちんと分泌されなかったりして、結果としてホルモンバランスの乱れが引き起こされてしまうことに。逆を言えば、ビタミンEをきちんと摂取してホルモンバランスを整えてあげれば、ホルモンバランスの乱れから生じる生理痛・生理不順・PMS(月経前症候群)・更年期障害といった女性特有の不快な症状を和らげることが可能に! 

また、女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類に分けられます。エストロゲン(卵胞ホルモン)は女性らしい体の形成や美肌美髪効果と優れた美容効果があります。一方プロゲステロン(黄体ホルモン)には、妊娠のために必要な栄養素や水分を蓄えたり子宮内膜を着床しやすい状態にしたりと、妊娠しやすい体作りに作用します。

したがって、ホルモンバランスの維持を心掛ければエストロゲンによる美容効果が得られるほか、子供を望む人にとってはプロゲステロンによる嬉しい効果を得られるようになりますよ。ホルモンバランスの状態が心身の健康に直結する女性だからこそ、ビタミンEは年齢を問わず摂取したい栄養素ですね。

「ビタミンE」が多く含まれる食品や食材は?効果的な摂り方

優れた抗酸化作用や血行促進効果さらには生活習慣を予防したりホルモンバランスを整えたりと、美容効果のみならず健やかな毎日を過ごす上では欠かせない働きを持つビタミンE。

ビタミンEが持つ嬉しい効果の数々を効率良く得るためにも、ビタミンEに富む食材や効果的な摂り方を知っておきましょう。

ビタミンEが含まれる食品・食材はこれ!

ビタミンEを多く含む食材は、油類・ナッツ類・種子類・緑黄色野菜・魚介類・肉類と多岐にわたって数多く存在します。毎日の生活の中では、ビタミンEを富む様々な食材を摂取するように心掛けたいですね。

油類

小麦麦芽油・ひまわり油・紅花油(サフラワー油)・トウモロコシ油・米ぬか油・大豆油・オリーブオイルなどの植物油に多く含まれています。加熱調理の際には、これらのビタミンEが豊富な油を使うようにしたいですね。

ナッツ類

アーモンド・ヘーゼルナッツ・ピーナッツなどの間食にもピッタリなナッツ類にもビタミンEが多く含まれています。

ナッツ類には良質な脂分が豊富に含まれているので、油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」であるビタミンEを効率良く摂取できます。しかしながら、それだけカロリーが高くなってしまうので食べ過ぎには注意です。とは言え、ナッツ類は噛みごたえがあり高カロリーだからこそ少量でも満足感を得られやすく、小腹が空いた時の間食には適していますよ。

緑黄色野菜

豊富な栄養価を誇る緑黄色野菜の中でも、ほうれん草・ブロッコリー・モロヘイヤ・かぼちゃ・菜の花にはビタミンEが豊富に含まれています。

脂溶性ビタミンであるビタミンEの吸収効率を高めるためにも、油で炒めたりドレッシングをかけたりと油とともに摂取するようにすると良いですね。

魚介類

魚介類では、うなぎ・にじます・あゆ・はまち・たらこ・すじこ・いくらなどがビタミンEに富む食材として挙げられます。うなぎを毎日食べるのは現実味に欠けますが、たらこであれば毎日の食事にちょい足ししやすいですね。

肉類

豚レバーや牛レバーなどのレバー類にビタミンEが多く含まれています。

効果的な摂取方法

ビタミンEが多く含まれている食材の次には、それぞれの食材から効率良くビタミンEを摂取できる方法についてご紹介します。一工夫を加えるだけで吸収効率がグンと高まりますから、是非以下でご紹介します方法をお試しくださいね。

油を使って調理するとgood!

ビタミンEは油との相性がとても良い脂溶性ビタミンですから、食事からビタミンEを得る際には油と一緒に摂取するようにしましょう。

ナッツ類のように食材自体に脂分が豊富に含まれている場合にはそのまま口にしても問題ありません。しかし、かぼちゃやほうれん草などの場合には、茹でるよりも油でソテーしたほうがビタミンEの吸収率が高まりますよ。

また、サラダ油の代わりにオリーブオイルやひまわり油といったビタミンEを豊富に含む油を使用すれば、より多くのビタミンEを摂取することができますね。

ビタミンA,Cと一緒に摂ろう

抗酸化作用や血行促進効果のあるビタミンEは、ビタミンA・ビタミンCとの相性がとても良いですよ。ビタミンAは皮膚・粘膜を保護する効果から美肌作りに役立ちますし、ビタミンCには美白効果やコラーゲン生成促進効果そして免疫力の向上といった効果があるからです。

 

ビタミンAとビタミンC共にビタミンEと同様の抗酸化作用が期待できますから、抗酸化作用とともに相乗効果によってさらに美しい肌作りや健康効果が得られますよ。

肌や髪そして爪に直接与える際には

今では肌や髪に使用する化粧水やオイルそしてクリームにも、ビタミンEを含むものが多く展開されています。こうしたビタミンE配合のオイルやクリームを肌・髪・爪に直接使用する場合には、夜寝る前のタイミングで「集中ケア」として用いることがベストな方法です。

これは、ビタミンE配合のオイルやクリームは塗りづらくベタベタしているという特徴があることに加えて、寝る前に使用すれば睡眠中の細胞の修復・再生を促進することが可能となるからです。

ビタミンE摂取の際の注意点

様々な嬉しいアプローチから優れた美容・健康効果を発揮するビタミンEではありますが、摂取する際にはいくつかの注意点があります。

酸化した油は逆効果になることも

ビタミンEを豊富に含む食材の中でも、オリーブオイルやひまわり油などの油類は調理することが多く取り入れやすい食材ですよね。しかし、植物油はビタミンEに富む一方で酸化しやすいというデメリットもあります。

酸化した古い油には過酸化脂質が多く含まれていますから、古くなった油を多く摂取すると抗酸化作用どころかかえって老化を早めてしまうことになりかねません。

したがって、オリーブオイルやひまわり油などの植物油を日常的に使用する場合には、長期保存は避けて早く使い切るようにしましょう。もったいないからと古い油を使うのではなく、できる限り早く使うことを心がけて新鮮な油からビタミンEを摂取しましょうね。

サプリメントでは過剰摂取にならないように注意

食材からビタミンEを摂取する際には、よほどのことが無い限り過剰摂取に陥ることはありません。むしろ、ビタミンEが過剰摂取になることはほとんどありませんから、積極的に摂取すべきであると言える栄養素です。

それでも食材からの摂取が難しい場合には、簡単に摂取できるサプリメントが有効な手段となります。しかし、簡単に摂取できるサプリメントだからこそ、ビタミンEの過剰摂取には気を付けなければなりません。

というのも、ビタミンEを過剰摂取すると、出血傾向(出血が止まらず大量出血を起こすこと)・前立腺がん・骨粗しょう症といった重大な症状のリスクが高まるからです。したがって、サプリメントからビタミンEを摂取する際には、それぞれの製品に記載されている適正量を必ず守ってくださいね。

まとめ

強力な抗酸化作用による優れた美容・健康効果がたくさん得られるからこそ、ビタミンEが「若返りのビタミン」と呼ばれているのです。ビタミンEに富む食材を積極的に摂り入れたりサプリメントを上手に活用したりして、毎日の生活の中でアンチエイジング効果を得ていきたいですね。

また、ビタミンEを摂取する際には、ご紹介しましたポイントや注意点を踏まえて吸収効率を高められるように工夫してみてはいかがでしょうか?

参考文献:グリコ