現在、大手キャリア(docomo・au・SoftBank)での標準的なデータ容量は「5GBプラン」です。
おそらく、この5GBのプランを契約している方が、スマートフォンユーザーの中で最も多いと思われます。
大手キャリアから格安SIMに乗り換えるにあたり、データ容量は標準と言える5GBでそのままがいいという方や、自宅で「Wi-Fi接続」できるが外出時にもまあまあデータ通信をする、といった方におすすめのプランです。
そこで、5GBのプランでできることについてまとめてみました。
データ容量5GBプランでできること
まず、5GBのプランでスマートフォンを利用する際に必要になる各種アクション、それぞれのデータ通信量の多さとそれに伴う5GBという容量での運用についての解説を行います。
要するに「5GBの容量の範囲内でどんなことができるか」ということです。
①Web閲覧
まずは、インターネットを利用してのWeb閲覧についてです。
各種サイトにアクセスし、情報収集を行う際に必要になります。その際のデータ通信量は、開くページの内容によって異なります。シンプルなものほどデータ通信量は少なく、複雑なものほど多くの通信量を必要とします。
しかし、5GBもの容量を消費するには、相当な閲覧回数が必要になります。Webページの閲覧だけなら1GBでもそれなりに利用できますので、5倍の容量を持つ5GBのプランであれば、Webページが通信量の制限を圧迫するようなことはないでしょう。
②動画
スマートフォンの利用で最も通信量を使用しやすいのは「動画」です。動画の場合は「画質」という要素が強く現れるのと、閲覧する動画の種類などにも影響を受けます。
なので一概には言い難いので、数値ではなくおおよその目安としての解説を行います。
動画の画質を下げることで、その動画の必要通信量は大幅に削減することができます。また、当然ながら再生時間の長い動画ほど通信量もかさみます。
つまり、長時間の動画を高画質で読みこめば、データ通信量は大幅に必要になるということです。
5GBという容量はそれなりの大きさなのですが、一ヶ月に何百回も動画を再生するような場合だと、それだけで5GBという容量は簡単に消費されてしまいます。
③アプリのダウンロード/アップデート
次は、スマートフォンを便利に利用するために必要な「アプリ」についてです。
アプリはインストーラーをダウンロードする必要があり、これをダウンロードする際に相応のデータ通信量が必要になります。
必要なデータ通信量(アプリのサイズ)については、ダウンロードする際に表示されていることが多いので、気になる場合は確認しておきましょう。
また、ダウンロードしたアプリはバージョンアップすることで「アップデート」という要素もあります。
特に、「自動アップデート」を許可していると、知らないうちに勝手に通信を行い、データ通信量がかさんでしまうケースも少なくありません。
5GBもあれば、それなりに余裕は生まれますが、動画再生などに容量を持っていかれる場合には致命的となるケースも少なくありません。
④LINEの写真送信
次は「LINE」についてです。LINEのメインの機能である「テキスト送信」に関しては、ほとんどデータ通信量を必要としません。
5GBもあれば、LINEのテキスト送信をデータ通信量の足かせとして気にする必要はまずありません。
しかし、「写真送信」の場合だと、そうもいきません。
写真1枚あたり200KB以上必要なこともあります。
これ自体は大して大きな通信量にはなりませんが、5枚で1MB、50枚で10MB、500枚で100MBと考えると、写真撮影が好きでそれを知人に送信したい人はそれなりの足かせになる可能性についても十分に考慮しておく必要があります。
⑤ゲームアプリ
先ほど「アプリ」の話をしましたが、もう一つ注意しておきたいのは「ゲームアプリ」です。
「パズドラ」や「モンスト」という単語を、どこかで一度は見聞きしたことがあるのではないかと思います。
ゲームアプリの場合、気をつけたいのは「課金」です。クレジットカードやウォレットにチャージした金額でゲーム内アイテムを購入するのですが、その都度データ通信が必要になってしまいます。
ゲームをプレイするだけでもそれなりにデータ通信量は必要になってしまいますが、それに課金のデータ通信が加わると動画再生と同レベルのデータ通信量が必要になってしまいます。
5GB~6GBプランはどんな人におすすめ?
データ通信量を見るだけでは、どうしても理解し難い所も多いです、実際、通信環境などにも大きく左右されますし、画質やその他の要素も含めればキリがありません。
なので、「5GBのプランはどういったユーザーにおすすめなのか」というところを簡単に解説していきたいと思います。
大手キャリアの標準プランを契約していて丁度いい通信量だった
まず、格安SIMに乗り換える前に大手キャリアの契約をしていた人が、5GBのプランでちょうど良かったという場合です。通信量とプランの相性は、実際に使ってみないとわからない所も多いです。
しかし、実際に5GBのプランを利用していて、その際に通信量で困ったことがなかったという場合は、実績に基づいて「5GBが良い」と評価することができます。
何か、格安SIMに乗り換えることでスマートフォンの利用法が劇的に変化しないかぎりは、このままで良いでしょう。
自宅では「Wi-Fi接続」だが、外出時にもまあまあデータ通信を使う
次は「自宅でWi-Fi接続」だが「外出先でも通信を利用する」という場合です。
データ通信量を節約する方法として「Wi-Fi接続」を利用するという方法がありますが、外出先ではWi-Fiスポットを探さないとWi-Fi接続は利用できません。
外出先でWi-Fiスポットに頼ること無くデータ通信を行いたい人にも5GBのプランがおすすめです。
データ通信自体はそんなにしないが、家に「Wi-Fi」がない
次もWi-Fi接続に関することです。今度は自宅・外出先合わせてそこまでのデータ通信量は利用しないが、「自宅にWi-Fi接続のための機器がない」という場合です。
Wi-Fi接続のためには、専用の機器が必要になります。それを用意していない場合には、自宅での「Wi-Fi接続によるデータ通信量の節約」が利用できません。
通信量がそんなに多くない場合でも、5GBの容量が必要になるでしょう。
おすすめの格安SIM(5GB~6GBプラン)を紹介
次は、5GBのプランを提供している各MVNOの内容について解説していきます。
5GBのプランは多くのMVNOが提供しているプランであり、5GBからプランを選びたいという場合には数あるMVNOのプランの中から最適なものを探す必要があります。
各MVNOのプランについて簡単に解説していきます。
DMM mobile
まずは業界最安値を掲げる「DMM mobile」です。5GB以外にも数多くのデータ容量のプランを提供し、その全てにおいて業界で最も安い料金を設定していることで有名なMVNOです。
また、「バースト転送機能」が利用できることも強みの一つとなっています。
この機能は、低速通信時に「通信の最終の数秒」だけ高速通信が可能になるというシステムです。データ量の少ないネットサーフィン時には重宝する機能です。
楽天モバイル
次に紹介するのは「楽天モバイル」です。通信速度は比較的遅めであるというデメリットが有りますが、その最大の魅力は「楽天スーパーポイント」の貯まりやすさにあります。
毎月の利用料100円ごとに1ポイント貯まります。また、契約期間中は楽天市場でのショッピングで貯まるポイントがずっと2倍になります。
楽天市場を利用する機会が多い人は、楽天スーパーポイントでの恩恵を受けやすくなります。
mineo
次は「mineo」です。特徴として「au系」「ドコモ系」の好きな方を選ぶことができるということが挙げられます。
最も大きな特徴としては「通信速度が速い」ということです。
au系の場合は格安SIMの中でも2番目に通信速度が速い格安SIMなので、通信速度の速さを重視するスマートフォンユーザーにとって魅力の大きなMVNOになるのではないかと思います。
FREETEL
次は「FREETEL」です。
FREETELは他には見られない「使っただけ料金が発生する」という料金プランを提供しています。5GBの場合だと、3GB~5GBの料金に該当します。
また、「定額プラン」も用意されています。
FREETELでは「節約モード」という機能を利用することができます。マイページから操作して、データ通信速度を低速の200kbpsに設定することで通信量を上げない、つまり料金を上げないようにすることもできます。
高速通信を必要としない場面では、節約モードに切り替えることで簡単にデータ通信量を節約することができます。
BIGLOBE
次は「BIGLOBE(BIGLOBE SIM)」です。データ容量が多めのプランにおいて、料金が安いなどの多くのメリットが見受けられます。
しかし、通信速度が遅めというデメリットも有ります。
また、音声通話SIMを利用する場合には、「通話パック60」を使うことで格安SIMの中で最安値の電話代で利用することができます。
月額料金が数ヶ月間無料になるキャンペーンもよく見かけますので、チャンスを逃さないようにすることも必要です。
IIJmio
次は「IIJmio」を紹介します。MVNOの中でも2番目に多くのシェアを持ち、通信速度の速さとサービス品質の良さで知られています。
料金は少し高めですが、それに見合ったサービスを利用できるMVNOでもあります。
もう一つの特徴として「高速通信のクーポン利用による切り替えが可能」ということです。クーポンの利用をオン・オフで切り替えることが可能で、通信容量の節約をしやすくなります。
また、余ったクーポンは翌月まで持ち越すこともできるので、無駄になりにくいという特徴もあります。
DTI SIM
次は「DTI SIM」です。通信速度の速さと料金のやすさが魅力のMVNOです。余ったデータ容量の繰越ができるようになった等の、ユーザー向けの改善を行っています。
通信速度に関しては、DTI SIMと契約しているユーザーが少ないことが理由の一つとして挙げられます。
これからユーザーが増えるに従って、通信速度が遅くなってしまう可能性があることは理解しておかなければなりません。
U-mobile
次に紹介するのは「U-mobile」です。「USEN」から分離独立する形で登場した会社の提供するMVNOの通信サービスです。
料金は安めですが、通信速度はそこまで早くないという特徴があります。
また、一般的な月次プランにとどまらず、音楽配信サービス「スマホでUSEN」がセットに成った「USEN MUSIC SIM」などのプランも用意されているという魅力があります。
さまざまなプランの中から自分に合ったものを選ぶことができます。
NifMo
次は「NifMo」です。月額料金は見た目には割高に感じてしまいますが、キャッシュバックなどのキャンペーンを利用することで実質的に安く利用することができます。
付加サービスを上手に活用することができれば、かなりお得に利用することができる格安SIMになります。
OCN モバイル ONE
最後に紹介するのは「OCNモバイルONE」です。NTTが提供するMVNOサービスということで安心感が大きく、トップシェアを誇る格安SIMです。
最大の特徴は「自社サービスとの組み合わせのプランが豊富」であるということです。「OCN光」や「050plus」といった組み合わせによって、実質的に月額利用料を安くすることができます。
また、「SIMカード追加」「容量追加」などのオプションも豊富で、利用者にとって使い勝手の良い格安SIMになります。
データ容量を超えてしまった場合はどうするの?
次に、5GBや6GBの容量を超えてしまった場合の対処法について解説します。
毎月のデータ通信量がギリギリのラインの場合だと、月末の数日前に容量をオーバーしてしまい、低速通信で数日間すごさなければならなくなります。
その際の対処法について解説します。
なるべく「Wi-Fi」を利用して、普段は低速通信で来月まで我慢
まず「Wi-Fi接続」を意識的に利用することです。
Wi-Fi接続はデータ通信量に関係しないので、いくら動画を見たりアプリをダウンロードしても5GBの容量に関わることはありません。
自宅だけでなく、外出先でもWi-Fiスポットを利用することで容量を節約することができます。
しかし、既に容量を使いきっている場合にはそれも手遅れになります。
なので、月が変わってデータ通信量がリセットされるまでは、低速通信で我慢することになります。我慢しなくても良いように、可能な限りWi-Fi接続を活用しましょう。
データ容量を追加で買う
早々にデータ容量を使いきってしまい、低速通信では不便で仕方がないという場合には、「データ容量を追加購入する」という方法があります。
この方法は、使い切りのデータ容量をお金を払って購入するという方法です。
例えば「月末まで1GB分あれば持ちこたえられる」という場合には、1GB購入すれば良いのです。購入した要領の有効期限はMVNOごとに異なります。
しかし、この方法でデータ容量を購入する場合、購入するデータ容量に対するコストパフォーマンスが悪いという欠点があります。
そう何度も利用する方法としては適していません。
何度も追加購入しなければならないということは、5GBや6GBの容量では不足するということになりますので、より多くの容量を持つプランに変更するほうがお得です。
格安SIMのデータ容量プランの変更方法って?
先ほど「容量を何度も買うくらいなら、プランを変更したほうがお得」という話をしました。
格安SIMは、契約後にプランを変更できることが多いです。
なので上記のように、契約中のプランでは容量が圧倒的に少ないという場合には、プラン変更の申込を行う必要があります。
データ容量の変更方法
実店舗を持たないMVNOの手続きは、全てインターネットを媒介として完結します。
プランの変更においても同様で、各MVNOのマイページにログインし、そこからプラン変更の手続きの操作を行います。
手数料はかかる?
プラン変更に際して「手数料」がかかるかどうかは、MVNOごとに異なります。
しかし、「DMM mobile」のように、特定の条件を満たさないかぎりはプランの変更を無料で行えるMVNOもあります。
しかし、基本的に無料でプランの変更が行えるMVNOでも、何らかの条件を満たすことで手数料等が掛かる可能性もあります。
DMM mobileの場合だと、データ容量の変更では手数料は必要ありませんが、格安SIMの変更を伴うものである場合には手数料や違約金が発生します。
この点は各MVNOに問い合わせを行う等して、事前にきちんと確認しておきましょう。
データ容量プランを変更する前に確認しよう!
さて、ここまででデータ容量のプラン変更をおすすめするように書いてきましたが、その前にまず確認してもらいたいポイントがいくつかあります。
これをきちんと確認していないと、プランを変更した後になって後悔するパターンが発生します。
①現在のデータ容量を継続的に超過するのか余るのか
まずは「現在のデータ容量と実際の通信量の乖離が継続的に発生するものなのか」ということです。
例えば5GBのプランを契約中に、実際に利用している通信量が6GBであったり4GBである場合には、それに適したプランに変更することが必要になります。
現在のプランのデータ容量を継続的に超える場合には容量の大きいプランに変更し、継続的にデータ容量が余る場合には容量の小さいプランに変更、という方法がおすすめです。
しかし、実はその乖離が一時的なものであり、ある程度の期間を経てその乖離が解消されるのであれば、その都度プランの変更を行う必要が発生します。
何か、一時的に通信量を大きく変化させるような事情がないのかどうかを確認しておきましょう。
②データ通信量削減の余地がないかチェック
次に「データ通信量に、節約できる余地が無いかどうか」をチェックしておきましょう。節約の基本は「無駄な出費を抑える」ことであり、格安SIMのデータ通信量でも同じことが言えます。
例えば「普段は使わないアプリの自動アップデートをオフにする」「視聴している動画の画質を下げる」といったように、ちょっとした操作で通信量を大幅に削減する方法もあります。
前述の「Wi-Fi接続」を利用するという方法も実用的です。
他にも「無料通話アプリ」は、電話料金がかからない代わりにデータ通信量を必要としますので、無料だからと無尽蔵に使用することは控えましょう。
③変更の受付日と適用日を確認
最後に、プランの変更を申し込んでからどれくらいの期間でプランの変更が適用されるのかというところにも注意しておきたいです。
プランの変更は、どこでも即日で対応してくれるわけではありません。
前述の「DMM mobile」の場合だと、毎月25日を境として適用日が異なります。
25日までなら翌月から、25日以降の場合は翌月の申込扱いとなり、適用は翌々月からになります。速やかにデータ通信量の実際の利用量との乖離を埋めたくても、申し込んだ日と適用される日との相性の問題は無視できません。
いつ申し込むのが良いのか、いつまでに申し込まなければならないのかは、前もって確認しておきましょう。
まとめ
5GBのプランとなると、簡単なデータ通信であれば容量を使い切るということはほとんど考えられません。
しかし、動画の視聴やアプリなど、データ通信容量を大量に消費するアクションを頻繁に使用する場合だと、それでは心もとない可能性もあります。
5GBのプランは多くのMVNOが提供しているプランです。かつ、大手キャリアでも提供している標準的なデータプランとしても多くのユーザーが触れているものであり、乗り換えに際しての親和性が高いです。
今までどおりのデータ容量が良いという場合にはそのまま選択基準となりますし、数多くのMVNOの中から選べるというメリットも有りますが、選択肢が多くなる分しっかりと吟味する必要があります。
- 格安SIMデータ容量別