ネットが「つながる」格安SIMとは?エリアと速度について解説

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「つながる」格安SIMとはどういうことなのか?

「つながる格安SIM」とは、どのようなものだとイメージしますか?

 

格安SIMはどの契約でもデータ通信、つまり「インターネット」は利用することができます。

つまり、その意味合いでは「繋がらない格安SIM」は、契約が切れているSIMカードか、あるいは使用する端末との相性が悪いSIMカードなのでしょう。

 

今回はそんなひねくれたことではなく、

  • 格安SIMならではの『つながる』

ということに目を向けてみることにしましょう。

 

これを理解して活かすことができれば、より便利に格安SIMを利用することができるかもしれません。

技術的なこともいくつか取り挙げていきますが、専門知識はそこまで必要ではありません。

抑えるべきポイントをしっかりと理解しておくだけで、格安SIMとより良い形で付き合っていくことができるのです。

MVNOの「つながる」通信エリア編

まずは、格安SIMにおける「つながるエリア」に関することから解説していきます。

前述の通り、格安SIMは契約が有効である限り、データ通信は普通にできます。

ですが「通信エリア」というポイントに注目した場合は、一概にはそうとも言えないのです。

対応周波数によって使えるエリアが変わる

そもそも、格安SIMやMVNOの事情として、

  • 通信回線は『docomo』『au』といった大手キャリアから借りている

という事情があります。

つまり、格安SIMだからと言って、大手キャリアの通信回線を利用する上で、何らかの差が生じるということはないのです。

ですが、それはあくまでも「通信の基本的な品質」に過ぎません。

 

通信というものは、いわば「鍵と鍵穴」のようなものです。

モバイル通信は「基地局」と呼ばれる通信設備につながることで、別の地域にいる人や固定電話に通話がつながったり、インターネットに接続してさまざまな情報を引き出すことができます。

モバイル通信をする際には「基地局と電波がつながる」ことが前提となります。

なので、人のいない山中や地下施設などでは基地局まで電波が届かず、「圏外」となることが少なくありません。

 

ですが、仮に基地局の近くに立っていたとしても、それで確実に基地局とスマートフォンがつながるというわけでもありません。

電波には「周波数」があり、これは「使用する端末」によって「使用できる周波数が異なる」という特徴があります。

例えば、

  • スマホAでは、4種類の周波数の電波を使える
  • スマホBでは、その4種類に加え、もう1種類合わせた5種類の周波数の電波を使える

と言った感じです。

もちろん、全く異なる周波数を取り扱うということもあります。

 

周波数は、契約している通信事業者が利用している回線の種類によって、対応しているものが異なります。

格安SIMの場合だと具体的には、

  • 「docomo回線」と「au回線」

によって、対応する周波数が異なります。

 

ですが端末が利用できる周波数は、「端末の種類に依存する」という特徴があるので、契約している通信事業者の周波数に対応した端末でなければ通信がつながることはなく、仮に基地局のすぐ近くにいても「圏外」になってしまいます。

SIMフリー端末は対応周波数が日本向けに作られていないものが多い

これが格安SIMとどのように関わるのかと言えば、格安SIMそのものではなく、

  • 「SIMフリー端末」

が大きなポイントとなります。

先ほど、「周波数は使用する端末に依存する」ということを説明していますが、「海外市場を想定している」SIMフリーの端末は「日本の周波数に合わせていない」という特徴があります。

 

docomoもauも、日本の通信事業者です。

日本国内で作られた日本人向け(日本で使用することを前提とした)の端末の場合、日本国内で使用されている周波数は基本的に網羅しています。

それが国内の通信事業者から購入した端末であれば、なおのことです。

使えない端末を販売してしまえば、キャリアとしての評価は地に落ちることになりますから。

 

ですが「日本国外での使用」を前提としているSIMフリー端末の場合、日本国内では周波数のミスマッチが発生する可能性が高いのです。

日本で利用される周波数は、海外のそれとは大きく異なるのです。

なので、ある海外向けの端末があって、対応する周波数が多かったとしても、その中に日本で利用されている周波数が含まれていない、もしくは極端に少なかった場合、日本での利用には適さないと言えます。

格安SIMを利用するにあたって、SIMフリースマホはある意味では使い勝手が良いのですが、運用上は大きな問題が生じるということになりかねません。

 

昨今のSIMフリー端末を見てみると、日本国内の周波数に対応する端末も増えているように感じます。

ですが、やはり日本国内の通信事業者から購入した端末と比べると、対応していない周波数がいくつか存在するということには違いありません。

 

もし、日本国内の通信事業者から購入した端末を、

  • 「SIMロックを解除して格安SIMを利用する」

または

  • 「購入したキャリアと同じ回線の格安SIMを利用する」

というのであれば、この問題は発生しません。

 

ですが、au端末だとdocomo系回線の格安SIMは利用できませんし、当然その逆も然りです。

そして、SIMロックの解除手続きには半年の時間が必要、という点にも注意が必要です。

また、ガラケーから格安スマホに乗り換える場合だと新規に端末を購入する必要があり、そういった場合に、「SIMフリー端末」が便利であることに違いないのです。

MVNOの「つながる」通信速度編

次は、格安SIMと「通信速度」に関するつながりについて解説していきます。

通信速度とは、

  • 「同じ時間でどれだけ多くの情報量をやり取りできるのか」

であり、簡単に言えば、

  • 「アプリのダウンロード速度」や「動画の視聴環境」

などに大きく関わります。

 

また、通信速度は数値化できる情報であり、誰の目から見ても比較しやすい情報であるため、格安SIMを選ぶ際の評価基準として大いに利用されています。

通信速度はMVNOによって全然違う!

さて、通信エリアに関するつながりの項目で、「格安SIMは大手キャリアの回線を借りている」ので「同じ回線であればそれ自体には差はない」ということを説明しています。

ですが、通信速度の場合はそうもいかず、MVNOによって通信速度が大きく異なります。

 

通信には「回線」が必要で、MVNOはこれを大手キャリアから借り入れて、それを分配することでビジネスが成立しています。

これを「道路」に見立てて解説してみましょう。道路が慢性的に渋滞するのは「同じ時間に車が集中する」ことが原因です。

もじ、車の数を減らせないのであれば「道路の幅」や「道路の数」を増やすしかありません。

 

これが回線の場合でもそのまま同じイメージで説明できます。

MVNOは借りている回線をうまく分配することで、MVNOとしてのビジネスを成り立たせています。

ですが「通信回線の帯域」と「ユーザー数」のバランスが悪いと、回線が混雑し、通信速度が低下してしまいます。

集中するユーザー数(車)が、通信帯域(道路の幅や本数)に比べて、過剰な場合だと、これが起きやすいのです。

 

特に渋滞における「通勤ラッシュ」「帰省ラッシュ」のように、特定の時間帯に集中する場合だとこれが起きやすいのです。

スマートフォンの場合だと「昼休みの時間帯」である12時~13時頃を筆頭に、帰宅後の20時前後や出勤前の6時~7時などのように、

  • 「スマートフォンを利用するユーザーが多い時間帯」

に通信速度が低下しやすいのです。

 

そして、基本的にユーザー数が圧倒的に集中する昼の時間帯だと、どのMVNOでも少なからす通信速度の低下は起きますが、一方で

  • 「ユーザーの集中する時間帯」と「ユーザーが集中しない時間帯」

の差が問題となります。

 

例えば、ユーザーが少ない時間帯だと通信速度が普通なのに、ユーザーが集中する時間帯になると極端に通信速度が低下するMVNOがあれば、通信が集中する時間帯でも、そこまで通信速度が低下しないMVNOもあります。

両者の違いは、

  • 「ユーザー数の多さに適した通信帯域を確保できているかどうか」

が鍵を握ります。

 

ユーザー数も当然ながら通信速度の速さには少なからず影響するのですが、ユーザー数が同じMVNOがいくつかあっても、それぞれが確保している通信帯域の質が異なれば通信速度の低下の幅は異なります。

確保している通信帯域が大きければ、仮にユーザーが集中する時間帯でも渋滞の影響はそこまで大きくなりません。

逆に、通信帯域が確保できていないMVNOの場合だとユーザー数が集中する時間帯で渋滞が発生し、なかなか車が進まないことで渋滞が深刻化、つまり通信速度が極端に低下するのです。

格安SIMは料金より速度に重視して選んだほうがいい

さて、格安SIMは、MVNOが提供し、このMVNOは数多く存在しています。

つまりユーザーにとっては、選択肢が多いということになり、当然ながらユーザーは自分が利用するMVNOを一つ選ぶことになります。

そうなれば「比較」が必要になりますが、比較するためには「基準」が必要です。

その基準としては「料金の安さ」も当然ながら大きな意味がありますが、できることならば料金の安さよりも「通信速度の速さ」を重視すべきであると提言させていただきます。

 

その理由は「解約の理由」です。

格安SIMというものは加入者が多い反面、同時に解約するユーザー数も少なくありません。

格安SIMを解約したユーザーにその理由を聞いてみると、その大半が、

  • 「通信速度に関する不満」

だったのです。

 

通信速度の遅さは、前述の「通信が集中する時間帯の通信速度の低下具合」なども含まれます。

要するに、通信速度の遅さに不満を感じて解約したユーザーは「あまりにも特定の時間帯で通信が遅くなること」に対して少なからず不満を持っているということになります。

 

通信速度は、スマートフォンでの「データ通信の快適さ」に大きく影響します。

通信速度が早ければ、データ量の大きなアプリでもあっという間にダウンロードが完了し、動画は高画質なものでもなめらかに再生することができます。

通信速度が遅いと、これらの結果は真逆になり、ユーザーはストレスを感じてしまいます。

アプリのダウンロードには膨大な時間がかかり、動画はカクカク、インターネットではページが完全に開ききるまでに時間がかかります。これは相当なストレスになります。

 

ユーザーが集中しない時間帯であれば、どのMVNOでも基本的にある程度の通信速度は確保できます。

ですが、その場合だと、

  • 「ユーザーが集中する時間帯=通信速度が極端に低下する時間帯」

を避ける必要があります。

理にかなった便利な方法ではあるのですが、せっかく手間をかけて格安SIMに乗り換えたのに、そんな窮屈な思いをしたくないというユーザーは少なくありません。

 

そして、見方を変えてみると、「料金が高いから不満」と感じる格安SIMユーザーは、極めて少ないということにもなります。

むしろ、それを感じているのは「大手キャリアのユーザー」でしょう。

大手キャリアは「基本料金」が高いので、通話料金を考慮しなければ、3分の1~4分の1で利用することができる格安SIMに、料金面で不満を感じる人は少ないはずです。

 

もちろん、MVNOごとに料金プランは異なりますが、格安SIM同士での比較は、通信速度での比較と比べて微々たるものです。

たかだか数十円~数百円の世界です。

格安SIMにおける価格面での競争は鳴りを潜め、今では独自のサービス提供などでの競争が予想されています。

サービス面での差などを総合的に含めると、価格面の違いもある程度は浮き彫りになるかもしれませんが、「料金の安さだけ」を見て格安SIMを評価することは極めてナンセンスなことであると言わざるを得ません。

 

もし、少しでも節約をしたいというのであれば、缶コーヒーやタバコ代を工夫したほうがよほど大きな節約効果があるのではないかと思います。

なぜなら、通信速度にストレスを溜めてしまう格安SIMを利用して、イライラしながらデータ通信を行ってしまえば、コーヒーやタバコなどでストレスを発散するのではないでしょうか?

数十円の通信料をケチってしまったがために、数百円~数千円かけてストレス発散方法を模索してしまえば、本末転倒なことこの上ありません。

速度の良い格安SIMを選ぶ上で大切なこと

前述の通り、格安SIMの評価基準は、「料金の安さ<通信速度の速さ」で考えた方がいいと思います。

そうなると

  • 「通信速度の良い格安SIMは、どうやって選べばよいの?」

という疑問が生じます。

 

実は、これには「明確な解答」はありません。なぜなら、この情報はあまりにも「流動的」過ぎるからです。

先ほど、通信速度の低下は「通信帯域がユーザー数とアンバランスである」ということが原因だと説明しています。

そこで、通信帯域が減るということは、あまり考えられません。問題となるのは「ユーザー数の多さ」なのです。

 

格安SIMは、日に日にそのシェアを拡大させつつあります。

もし、国内のスマートフォンの数(SIMカードの数)が一定であれば、MVNOがユーザー数を増やすということは「他社からユーザーが流入している」ということになります。

もちろん、格安SIMの登場によって、一人あたりのスマートフォン運用台数が増加するなども、格安SIMのシェアを拡大させている原因になっているわけですが、ともかく

  • 「格安SIMのユーザー数は短期間で大きく変動する可能性がある」

ということです。

 

さて、ある特定のタイミングで、あるMVNOの評価が「通信が集中する時間帯でも通信速度が低下しない!」となっている場合、それを見たユーザーはそのMVNOを評価することでしょう。

ですが、その評価は永遠に同じであることはできません。

もし、通信速度の遅さに不満を感じているユーザーが多く存在し、全員がその評価を目の当たりにしたら、そのMVNOへのユーザーの流入が加速することが想定されます。

ということは、短期間でそのMVNOのユーザー数が増加し、つまり「ユーザー数が集中する時間帯の、ユーザーの多さ=渋滞しやすさ」が変動することになるわけです。

 

逆のことも言えます。ある特定のタイミングで「通信速度の低下が酷すぎる!」と評価されたMVNOは、自社のユーザーが他者に流出することを抑えられないでしょう。

つまり、そのMVNOはユーザー数が減少し、それによって「通信速度の低下=渋滞の酷さが改善される」という可能性があります。

そうなれば、前述のMVNOとは評価が入れ替わる結果になるケースもあります。

 

ユーザー数の変動は、そのMVNOの「特定のタイミングでの評価」に大きく依存します。

もちろん、全てのユーザーが合理的な動きをするというわけではないにしても、変動する評価に応じてユーザー数は変動し、それによって通信環境が変化すれば評価も変動し・・・という循環を生み出します。

 

つまり、特定のタイミングでの、そのMVNOに対する評価は永遠のものではなく、仮に高評価のMVNOに乗り換えても、そのうちユーザー数が増えて通信環境が悪化することは十分に考えられます。

要するに、ネットの口コミや通信事業者のホームページなどの情報を網羅しても、あまり意味が無いのです。

流動的なものの一時の評価だけで、長く使いたいと思えるMVNOを選ぶことなんて不可能なのです。

 

ここで重要視したいポイントは「MVNOの姿勢」です。

先程から何度も「通信帯域とユーザー数のバランスが重要」ということを言っていますが、通信帯域を増やすことは不可能ではありません。

ただし、それには膨大な時間とコストを掛ける必要があります。

なので、MVNOとしても簡単に達成できることではないのですが、ユーザー数の増減だけに通信環境が左右されるということはありません。

 

問題なのは「手間のかかること」を「タイミングを見計らって」実行できるのかということです。

要するに「ユーザーが通信環境に不満を抱えているのを見過ごさず、可能な限り即座に対処できるMVNOであるのかどうか?」が、そのMVNOの通信速度の速さを左右すると言っても過言ではありません。

ユーザーの声に耳を傾けて、臨機応変に対応できるMVNOであれば、仮にユーザー数が増えて通信環境が悪化しても、それに対して改善策を実施することで対応し、ユーザーが受ける不利益・ストレスは最小限に抑えられます。

そして、その動きは今後も継続してくれるのだろうと予測することも不可能ではありません。

 

「MVNOの姿勢」となると、要するに「考え方の違い」になるわけですから、情報の集めようが無いようにも思えます。

ですが、これに関してはネット上の情報だけである程度は評価することができるのです。

ネット上には口コミなどが多数存在し、これを見ると、

  • 「そのMVNOが過去に通信環境を積極的に改善した」

ということが掲載されていることもあります。

 

それ以外にも、例えば「mineo」のようにユーザーからの声がスタッフに届きやすい仕組みづくりをしているところであれば、ユーザーが抱える不満をタイムリーに察知し、対応する早さが格段に向上します。

こういった情報をネット等で調べることが、格安SIMを選ぶ上で大切なことなのです。

まとめ

「つながる」という、あまりにも曖昧な表現をしたわけですが、いかにストレス無く格安SIMを利用できるのかということは極めて重要な事です。

長く使い続けたいと考えているのであれば、将来的に不満を感じないようにするための努力は必要です。

 

そのために必要なことは、

  • 「端末は周波数を確認する」
  • 「通信速度を重視する」

ということです。

 

格安SIMを利用するということは、単純に契約を結ぶということではなく、実際に利用するシーンを想像して、将来的にいかにして不満を感じずにいられるかということを考えなければなりません。

これを怠れば、下手をすれば数ヶ月で格安SIMを解約し、別の通信事業者を探すハメになる可能性もあります。

これは相当なタイムロスであり、無駄なことなので、あらかじめきちんと情報を集めてから、後悔のないように契約するようにしましょう。

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