格安SIMの女性ユーザーは?女性の比率や傾向について考えよう!

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格安SIMの利用者は11.5%(MMD調べ)

毎月の料金が安いということで、多くのスマートフォンユーザーが「格安SIM」に乗り換えを行っています。幾つかのデメリットは有りますが、料金が大幅に節約できるという点は大きなメリットとなります。

 

ここに「女性ユーザー」という要素を加えて考えてみましょう。格安SIMを利用しているユーザーの中に、女性はどれだけいるのか?

また、その中身についても詳しく見ていくと、女性が格安SIMとどのように付き合っていくべきなのかが見えてきます。

 

まず、MMD研究所の調査によると、2016年3月時点でのスマートフォンユーザー約3万人の調査で、格安SIMを利用しているユーザーは約11.5%という結果が出ています。

 

メインで利用されている格安SIMサービス

さて、約11%のユーザーが格安SIMを利用していることが分かりましたが、格安SIMと一言に言っても、現在はMVNOが乱立している状態です。その中で群を抜いているMVNOはあるのでしょうか?

 

格安SIMを利用しているユーザーへの調査の結果、そのうち16.4%が「OCNモバイルONE」を利用していることがわかっており、これがメインのMVNOとなっています。次いで「楽天モバイル」が15.9%、3番めに「IIJmio」が11.3%となっています。

 

音声通話プランとデータ通信プラン別の利用サービス

次は契約プランに関してです。同様の調査において、「音声通話プラン」で契約しているユーザーは46.7%であり、「データ通信プラン」は53.3%という結果になっています。

わずかですが、データ通信プランのほうがユーザー数が上回っています。

 

音声通話プランで最も多かったMVNOは「楽天モバイル」で、次いで「OCNモバイルONE」「IIJmio」という順に続きます。

一方、データ通信プランで契約している人で最も多かったのは「OCNモバイルONE」であり、次いで「IIJmio」「楽天モバイル」という順に続きます。

 

格安SIMサービスの利用端末

次に格安SIMを利用している端末についてです。最もユーザー数が多かったのは「Androidスマートフォン」で、これが全体の52.7%と過半数となっています。

次いで「iPhone」が23.2%、タブレット端末が13.4%、モバイルWi-Fiルーターが9.4%となっています。

もっと大きな括りで言えば、スマートフォン端末が全体の75.9%となります。

 

端末別の利用サービス

最後に端末別の格安SIMサービスについて解説します。

AndroidとiPhone、つまりスマートフォンでは楽天モバイルがそれぞれ17.4%と21.4%で最多であり、次いでOCNモバイルONEが14.8%と12.5%、3番めにIIJmioが10%と12%となります。

タブレット端末ではOCNモバイルONEが25.4%で最多、次いでIIJmioが15.2%、次はBIGLOBE SIMが11.9%と続きます。

モバイルルーターではOCNモバイルONEが23.1%でトップ、次いでBIGLOBE SIMが14.6%、IIJmioが10.3%となります。

 

格安SIMサービス利用者の男女比は?

次に、格安SIMを利用しているユーザーの中で、「男女比」がどうなっているのかについて解説していきます。

 

メインで利用している格安SIMサービス別の男女比(上位10)

では、細かくなりますが格安SIMでシェアの多い順に、それぞれの男女比について解説していきます。

まず、全体としては男性が66.8%、女性が33.2%になります。

以下、トップ10のMVNOの男女比について記載します。

  1. OCNモバイルONE 男性73.6% 女性26.4%
  2. 楽天モバイル 男性55.8% 女性44.2%
  3. IIJmio 男性73.7% 女性26.3%
  4. BIGLOBE SIM 男性75.0% 女性25.0%
  5. mineo 男性73.8% 女性26.2%
  6. BIC SIM 男性74.8% 女性25.2%
  7. DMM mobile 男性59.7% 女性40.3%
  8. イオンモバイル 男性49.4% 女性50.6%
  9. UQ mobile 男性62.6% 女性37.4%
  10. FREETEL 男性72.0% 女性28.0%

全体で見ると、男女比は約6.5:3.5になります。トップ10のMVNOの大半がその対比と大差ない結果となっています。

しかし、注目したいのは8位の「イオンモバイル」です。約2倍の差があった男女比が逆転し、女性の比率の方が多くなっています。他にも「楽天モバイル」「DMM mobile」といったMVNOの女性の比率が高いところが気になります。

 

メインで利用している格安SIMサービス別の契約プラン比(上位10)

もう一つデータを確認しておきましょう。確認するデータは「各MVNOごとの契約プランの内訳」です。

全体では、前述のとおり音声通話プランが46.7%、データ通信プランが53.3%となっています。

トップ10のMVNOごとの内訳は以下の通りになります。

  1. OCNモバイルONE 音声32.1% データ67.9%
  2. 楽天モバイル 音声64.4% データ35.6%
  3. IIJmio 音声42.4% データ57.6%
  4. BIGLOBE SIM 音声32.7% データ67.3%
  5. mineo 音声50.5% データ49.5%
  6. BIC SIM 音声38.9% データ61.1%
  7. DMM mobile 音声46.1% データ53.9%
  8. イオンモバイル 音声74.4% データ25.6%
  9. UQ mobile 音声47.0% データ53.0%
  10. FREETEL SIM 音声48.6% データ51.4%

ここで注目したいのは2位の「楽天モバイル」と8位の「イオンモバイル」です。全体平均では音声通話プランで契約しているユーザーは46.7%と、ほぼ半数となっています。

しかし、料金的にもデータ通信プランよりも高額になる音声通話であるにもかかわらず、この2社に関しては音声通話プランでの契約数が圧倒的に多いのです。

 

女性の格安SIMユーザーの傾向は、「音声通話SIMに端末セット」

さて、ここまでで分かっていることは、イオンモバイルや楽天モバイルに関して、女性に関するデータに他とは異なる特徴が見られるということです。この点に関していくつかの項目に分けて解説していきます。

 

MVNOサービスの課題は、女性ユーザーの比率を高めること

前述のとおり、格安SIMは全体で見れば男性の方が圧倒的にその比率は高いのです。

少し難しい話をすれば、現在の格安SIMは「イノベイター層への普及」から「アーリーアダプター層への普及」の段階に差し掛かっていると言えます。その現状において、課題となることは「女性ユーザーの比率を高めること」なのです。

 

現状において、その流れとしては「格安SIMの女性ユーザーは少しずつ増えてきている」とみることができます。

ならば、ここで考えるべきなのは「格安SIMにおけるユーザーとしての特徴が、男性のそれとどのように異なるのか」ということです。女性が格安SIMに対して求めているものが何であるのか、この項目では解説していきます。

 

女性は「音声通話付きプラン」と「端末セット」の傾向が強い

MMDの調査では、格安SIMにおける音声通話プランとデータ通信プランの対比は6.5:3.5の比率となっています。

ですが、これを「女性のみ」に限定すると、実はその比率は崩され、およそ半々の割合となります。つまり、女性は男性に比べてデータ通信プランよりも音声通話に対する需要が高いということになります。

 

さらに、端末にも注目してみましょう。男性の場合、格安SIMで利用する端末を、格安SIMカードとは別に用意する傾向にあります。具体的には、元から使っていた端末をそのまま流用するか、もしくは中古で端末を購入するというパターンです。

それに対して、女性の場合は「SIMカードと端末を一緒に購入する」という傾向が強く現れています。それに次ぐのは、端末の別途購入です。

 

MVNOのブランド別では「楽天」と「イオン」が強い

前述のデータで見てもわかるように、MVNOごとに分けて見てみると、「イオンモバイル」と「楽天モバイル」の女性の割合が高くなっています。イオンモバイルに関して言えば、データ上では唯一男女比が逆転しているMVNOとなっています。

また、これらのMVNOでは音声とデータプランの比率も逆転しています。つまり、これらのデータから女性の音声通話プランに対する需要の高さを証明することができるのです。

 

女性は格安SIMに対して「不安」というイメージがある?

女性が格安SIMに求めるものは見えてきました。しかし、前述のとおり格安SIMのユーザーの大半は男性であることは事実です。

女性は、格安SIMをどのように見ているのでしょうか?

 

格安SIMの認知度

2016年1月、MMDが実施した調査によれば「格安SIM」という言葉の認知度は76.5%という高さを持つことが判明しています。また、同じ調査において格安SIMの利用を検討しているユーザーは約15%存在していることもわかっています。

 

現状で、既に男性ユーザーの多くを格安SIMに取り込めている以上、これから注目していかなければならないのは「女性ユーザーの獲得」です。

格安SIMのさらなる普及を目指すためには、格安SIM市場に取り込めていない女性ユーザーを、いかにして格安SIMの市場に取り入れることができるのか、その点に注力しなければならないのです。

 

MVNO2社が語る普及への課題と解決法

ここで注目したい情報があります。それは、MMDが開催した「格安SIMの女性利用の拡大について」というメディア向けの勉強会です。この時、女性ユーザーの獲得という課題に対して、2つの意見が出されています。

 

まずは「情報収集の段階で不安を取り除く」ということを、OCN モバイル ONEの担当者が解説しています。

女性ユーザーは「情報認知経路」「消費価値観」「格安SIMに関して」という3つの視点において大きな特徴があると分析しています。

具体的には、情報源としてのテレビの存在の大きさを意識しながら、インターネットを利用しての情報収集も積極的であるということがまず一点。

次に、価格やサービスなどの情報を、特に「口コミ」を重視して徹底的に行なったうえで購入の判断を行うということが挙げられます。

そして、安さだけではなく安心感を重視し、接続設定などへの不安の多さもあって実店舗での購入の割合が多いということです

 

NTTコミュニケーションズでは、これらを踏まえてさまざまな取組を行っています。その一環として「テレビコマーシャルを利用したプロモーション活動」が挙げられます。

また、接続設定の不安に対する対策として、「はじめてガイド」を新設しています。

さらに、それでも不安が残る場合の対処法として「即日受取りカウンター」の設置店舗の拡大を進めています。

今後は、「キュレーションメディアとの連携」「コミュニティーサイトの活用」「女性向けの勉強会」など、女性ユーザーの拡大に向けた取り組みを強化していくことが予定されています。

 

次に、「分かっているだろうことが不安を招く」という点をBIGLOBE SIMの担当者が解説しています。

これは、企業側が「これくらいわかっているだろう」という、情報を省略する部分に女性ユーザーが不安を感じているという指摘です。

その不安が、女性ユーザーの格安SIMへの乗り換えをためらわせているという主張です。

具体的に言えば「通信品質は大丈夫か?」「電話料金は今まで以上に高くなることはないか?」「動画を視聴することはできるのか?」「家族で安く使えるプラン・サービスがないか?」といった疑問・不安です。

 

また、音声通話に対しては「大手キャリアとは異なるサービスではないのか?」という疑問が投げかけられることもあるようです。品質面に関しては、「docomoと同じ設備を使っている」ということを説明しています。

さらに、留守番電話と割り込み電話の提供を開始することによって、更に安心して利用できるように取り組んでいます。

通話料金に対する不安に関しては、「プレフィックス型」の通話サービスである「BIGLOBEでんわ」を利用することで料金の負担を軽減できることを説明しているようです。

通信容量および動画の視聴に関する疑問については4つのプランを用意していること、BIGLOBEのサービスと組み合わせること、で外出先でも通信容量や料金を節約できることなどを説明しています。

他にも、Androidスマホに対しては無線LANの接続を自動的に行えるアプリも用意しています。

 

また、ユーザーの多くに「LINE」「Facebook」の利用に関する、機種変更時の手続きの複雑さが危惧されており、これに対しては同じものが使えるということを説明しつつ、電話やリモートサポートによってデータの引き継ぎをバックアップする体制を整えつつあります。

最後に、家族での利用に関しては家族利用向けの最大4枚のSIMカードを追加できるオプションサービスである「シェアSIM」を案内しています。

今後は、スマートフォンを利用しない人向けのBIGLOBE SIMのサービス展開や、企業向け小型スマートフォンの提供等によって、IoTを利用した取り組みが強化される方針となっています。

 

女性ユーザーが格安SIMを選ぶ「最後の一押し」は何か?

それでも、大手キャリアから乗り換えという決して日常的ではないアクションを行うにあたって、女性ユーザーが格安SIMに乗り換えるための「最後の一押し」とは何かということで、この記事を締めくくりたいと思います。

 

MVNO市場について議論する勉強会が開催された

MMDは、2016年3月にMVNO市場について議論する勉強会「MVNO3社に聞く、格安SIMの女性利用の拡大について」を開催しています。

これは最新の調査データを基にして、今後格安SIMにおいて重要視される女性ユーザーの獲得とその課題についての議論が行われる場となっています。

 

調査によれば、2016年1月時点での利用者の過半数は、2015年に格安SIMを購入していることがわかっています。そのため、2016年はこの流れで言えば、さらに倍になるのではないかと予想されています。

ユーザーの中に女性ユーザーは少ないとはいえ、音声通話プランで端末とのセット購入の傾向が見られる点も、前述のとおりです。

イオンモバイルと楽天モバイルに関しては「イオン」「楽天」という、普段から馴染みのある企業名のネームバリューが女性ユーザーの獲得に関係していると分析しています。

 

男性契約者家族の女性が利用増か

女性ユーザーの特徴として、先程も触れた「メディアを通しての情報取得量が多い」ということと「知人の口コミを重視する」「設定方法への不安から、実店舗での購入の傾向がある」と解説しています。

コミュニティーサイトの活用や、女性向けの勉強会についての話も挙がっています。

 

また、格安SIMへの乗り換えによって、大手キャリアで契約していた時と同じようにスマートフォンを利用することができるのかという漠然とした不安に対して、公衆無線LANサービスの「BIGLOBE Wi-Fi」をアピールしています。

商業施設や空港に設置されており、わかりやすく接続するための「オートコネクトアプリ」の用意も強調しています。

 

リテラシーが比較的高いユーザーの多い「ケイ・オプティコム」では、男女比が8;2と顕著ですが、契約者自身は男性であっても、その家族の女性も使用しているのではないかと分析しています。

これは、通信容量を無駄なく使いたいという需要と、パケットを家族で分け合うことのできるプランが人気であることから推測されています。

 

流行に敏感な人の攻略こそが女性層開拓の鍵になる

大容量プランという選択肢もありますが、現状での利用実態を考えると、ユーザーが使い方によって無駄なく利用できるということが適性であるとしています。

その上で、ラインナップは豊富にある中から選べることが良いと判断しています。

また、イオンがデータ通信で月額480円というプランを打ち出したことで、ライバル業者が低料金の追従とは別の形で、市場を広げてくれる効果が期待されています。

 

また、問い合わせに関しては「サービスの内容」についてが最も多いということを明かしています。担当者側からすればサービスの開始前は「設定方法」が多いだろうと想定していたようです。

質問の内容に関しては、ホームページに記載されている情報の確認が多いとのことです。

これに関して、企業側からの情報提供ではユーザーが安心できず、他のユーザーの提供する情報をもってして初めて安心できるのだろうと推測されています。

つまり、流行に敏感な女性が格安SIMを利用し始めれば、そこから一気に浸透するのではないかということです。この点に関しては、身近な人からの紹介や後押しなどが、不安を解消するための最も大きなポイントになるという見方もあります。

 

そういった傾向から格安SIMが女性ユーザーを獲得し、市場を広げていくためには「積極的に情報を獲得したいと思っている層」を攻略することがカギを握ります。

こういった、情報獲得に積極的なユーザーを取り込むことで、格安SIMへの乗り換えに対する不安を払拭し、乗り換えへの後押しになるということと、そこから横方向に情報を浸透させ、不安を拭いきれていない女性ユーザーの格安SIMへの乗り換えを促す効果も期待できるということなのです。

 

現状ではまだ少ないといえる、格安SIMの女性ユーザーを広げることが、格安SIMの市場拡大の必須条件となります。

その女性ユーザーを攻略するカギは、流行に敏感であり、情報獲得に積極的なユーザーに対して十分な情報を提供し、満足してもらえるかにかかっています。

「できること」だけではなく、「できないこと」についても十分な情報を提供することが必要になります。

 

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