市民税(住民税)を滞納!給与や預金で差し押さえられた場合の金額は?

市民税(住民税)を滞納した場合、督促状が送られてきますが、それを無視して滞納を続けると、財産を差し押さえられることがあります。

市民税(住民税)を滞納して、督促状を放置したり、分納にしてもらったものの、やっぱり支払えなかったといった場合などです。民事の差し押さえと異なり、税金の差し押さえは国税徴収法によって行われます。

督促状を送付して10日以内に納付がない場合、裁判をすることなしに差し押さえすることができるのです。

ここでは、市民税(住民税)を滞納したときの差し押さえについて解説していきます。

市民税(住民税)を滞納した場合、差し押さえ予告書が送られてくる

督促状を送付して、10日以内の納付がない場合、法律上いつでも差し押さえしてよいことになっています。

つまり、通常の民事の差し押さえと違い、税金の滞納による差し押さえは裁判を起こさなくてもできてしまいます。

自治体からの度重なる督促を無視したり、分納の約束をしたのにそれを守れなかった、支払えなかった、といった場合など、差し押さえをするための財産調査が始まります。

滞納者の勤め先であったり、保有する銀行口座を調べ、そこに調査票が送られます。その回答により自治体が滞納者の情報を把握することができます。

差し押さえられる前には、「差し押さえ予告書」が送られてきます。

この書面が送られてきたら、いつ差し押さえされてもおかしくないと思っておきましょう。

差し押さえ日を事前に通達すると、財産を隠されてしまう恐れがあるため、差し押さえ日の事前通告はありません。

例えば給与を差し押さえされる場合、勤め先の会社が給料の支給前に、事前に差し押さえ分を給与から控除し、勤め先が自治体に振り込むという形になります。

つまり、給与が入ったらすぐ引き出してしまおう、と考えても意味がないということです。

給与を差し押さえされた!その金額は?

差し押さえは、国税徴収法に基づいて行われます。

差し押さえ額が給与の4分の1までと定められている民事執行法の強制執行による取立て額とは異なりますので注意が必要です。

税金の滞納による給与差押取立て禁止額の計算方法は、民事とは違う計算方法で算出します。

国税徴収法でも、生活を守るために、給与における差し押さえ可能範囲を制限しています。

それでは差し押さえられる金額の計算方法を見てみましょう。

まず、総支給額から所得税、特別徴収の地方税、社会保険料等を控除します。会社から給与を得ている場合では、これらのものはすでに天引きされていますね。

これらの税金や社会保険料が控除されている手取りから、さらに、滞納者本人分10万円、生計同一親族1人につき4.5万円、そしてさらにその合計の二割の金額を社会的対面維持費として控除し、その残りの分が、役所の差し押さえ可能金額となります。

給与が25万円で家族3人の場合

扶養家族が二人いる場合、4万5千円×2=9万円となり、生計同一親族分は9万円です、納税者本人分は10万円ですので、三人分合わせて19万円です。

その二割分は19万円×0.2=3万8千円となり、すべて合わせると22万8千円となりますので、25万円から22万8千円を引いた額である2万2千円が差し押さえ可能金額となります。

もしも、給与が20万円の場合など、差し押さえ制限の金額が手取りの給与を上回る場合は、給与からの差し押さえはできない、ということになります。

給与の差し押さえが1回でも行われると、税金を払い終わるまで毎月差し押さえられてしまいますので注意が必要です。1回限りということはありません。

会社の天引きの差し押さえと預金口座からの差し押さえの違いに注意

しかし、上記の「給与からの差し押さえの制限」による計算方法は、「給与の差し押さえ」として、会社が差し押さえ分を控除し、その金額を自治体に振り込む、といったパターンの時に成立します。

給与が銀行口座に振り込まれた後に差し押さえられる場合は、上記の計算方法によらずにより大きな額を差し押さえされる場合があります。

なぜなら、「給与」にかかる差し押さえの禁止や制限は、一般財産に承継されないという最高裁の判例があるからです。

つまり、給与が銀行口座に振り込まれた時点で、給与と銀行預金の境目があいまいになるので、給与ではなく「預金」と判断することもできます。

預金であるから、差し押さえの制限はないと自治体が判断すれば、上記の計算結果の2万2千円以上の額を差し押さえられる場合もあるということなのです。

もし、そうなって大きな額を預金口座から差し押さえされてしまった場合は迷わず役所に相談に行きましょう。

実際にかかる生活費等をしっかりと説明し(引き落としがわかる通帳や領収書を持っていく)、本当に無理だとわかれば、分納の取り決めをしたあと、いったん差し押さえした額をいくらか戻してくれることもあるようです。

しかし、この税金の取立ての姿勢は、その自治体によってかなり違いがあります。

こちらの事情をかなり考慮してくれるところもあれば、問答無用のところもあるようですので、まずは督促状が出た時点で放置せずに相談に行くことが何よりも大切です。

市民税を滞納すると、銀行口座の差し押さえはあるの?その期間は?

市民税(住民税)を滞納して差し押さえされる場合、給料や銀行口座をまずは差し押さえられることが多いようです。

一旦差し押さえされると、延滞額を全額返済するまで差し押さえは続きます。

銀行口座は、キャッシュカードでの引き出しができなくなりますので、生活に困ることと思います。差し押さえされたら、役所に出向き、今後の納付計画を話し合うなどして、税金を支払う気持ちを伝えましょう。

分納など、今後支払う額が決まれば、銀行口座をまた使えるようにしてくれます。

市民税を滞納、動産を差し押さえられることってある?

動産とは、不動産以外の財産のことをいいます。

市民税(住民税)を滞納した場合、差し押さえが行われますが、給与や銀行口座はもちろんのこと、家財や車・保険・給料なども差し押さえの対象にすることができます。

督促状が無視された時点で財産調査を行っていますので、役所は銀行や保険会社などに照会し、保有財産を把握しているのです。

差し押さえは、まずは預金や給与などから差し押さえが行われることが多いようですが、空振りであったり何らかの事情で、思っていたように差し押さえができなかった場合、生命保険や車、自宅などにも差し押さえが及びます。

差し押さえされる前に、預金を引き出してからっぽにするなどの対策をしても、逆に自宅や車などにも差し押さえが及ぶ可能性が出てくるため、逆にそのようなことをしないほうが良いとも言えます。

車を差し押さえられた場合、鍵があっても動かない状態にされ、官公庁オークションにかけられたりもします。売られた車は戻ってきませんから、ある意味取り返しのつかないことになってしまいます。

まとめ

税金は、逃れることができず、必ず払わなければならないものです。差し押さえされる前に役所に相談に行くのが一番良いのですが、実際差し押さえられた後でも、相談することは可能ですので、役所に連絡を取ってみることをおすすめします。

また、税金の分納や減免措置の適用基準は、自治体によってかなり違います。だからこそ、できるだけ早い段階で相談に行くことが大切なのです。

滞納が長引くと、それだけ状況が厳しくなり融通もきかなくなっていきます。

市民税(住民税)の滞納は、借金と同じと心得ておく方が良いでしょう。裁判をすることなしに差し押さえが可能という意味では、普通の借金よりも、税金の滞納の方がよりシビアとも言えます。

税金の滞納は、一番先に払わなければならない借金と考え、できる範囲で良いですから、役所と相談しながらしっかりと支払いをしていきましょう。

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