固定資産税が減免される場合とは?条件に合うと固定資産税が減額に!

固定資産税は毎年支払わなければならない固定費です。

1月1日の時点で土地や家屋といった固定資産を所有している人に対して固定資産税がかかる仕組みになっています。

固定資産税にはいくつかの減免・優遇制度があり、適用されると固定資産税が大幅に減額されるので、適用条件に当てはまるかどうかを自分でもしっかりと確認することが必要です。

固定資産税の仕組みとは?

固定資産税は賦課課税制度を採用しています。賦課課税制度とは、地方公共団対が独自に税額を計算し、納付書が送られてくるシステムです。つまり、自分が計算するのではなく、先方のみが計算するということです。こちらは、決められた額を言われたままに支払っている、というのが固定資産税といえます。

一度固定資産税が計算されると、地方自治体がその計算方法について再度見直しすることはなかなかないので、万が一間違った計算方法で税額が算出されている場合、ずっとその間違った金額を収め続けなければならないということになります。長い年月、疑問を持たず何となく払い続けていた固定資産税が、実は金額が間違っていて払いすぎていた・・・ということもよくある話なのです。

実際、多くの市町村で固定資産税の過大徴収が発覚していて、問題となっています。

一番多いパターンが「小規模住宅用地」に適用される税の軽減です。

これが適用されているかどうかで、固定資産税額が大幅に変わってくるのですが、特に、土地の用途を事業用から「住宅用」に変更した場合など、優遇措置が受けられるのにそれが反映されていないといった場合が多いようです。

土地や建物の使用法の変更があった場合、役所が積極的に調べることはないため、持ち主が自分で自治体の資産課税課などに申し出る必要があります。

また、通常の住宅の場合でも、担当者の経験が浅いため、入力時にミスをして「小規模住宅用地」に適用されていないこともあるようです。

固定資産税について、自分で知識をつけておけば、「税金が高すぎるのではないか」と気づくこともできます。

市役所の職員も「人」ですから、「税額の計算を間違えている可能性がある」と考えて納付書をしっかりと見るようにした方が良いでしょう。

固定資産税の税率とは?

固定資産税の税率は、1.4%とされており、課税標準額に税率を掛けて固定資産税が算出されます。

「土地の課税標準額」は、固定資産税評価額に面積を掛けて計算され、「建物の課税標準額」は新築の場合、「建物の価格×0.7×0.7」でおおよその値が算出されます。

毎年少しずつ価値が下がっていき、木造住宅では最後には2割ほどにまで価値が落ちます。

木造住宅の場合、耐用年数が22年のため、新築から22年経つころには、建物の固定資産税評価額は最低ラインの2割ほどに落ちることになります。

マンションの場合の耐用年数は47年のため、47年かけて少しずつ建物の価値が下がっていくことになります。

建物の価値が下がりにくい分、固定資産税も長期間に渡って支払わなければならないこととなっています。

固定資産税の減免・優遇制度~住宅用土地の税の軽減~

固定資産税の優遇制度はいくつかありますが、住宅用地における優遇制度は、税金が割り引かれる率が高くなっており、是非条件に適用させたいところです。

この住宅用地の優遇制度は、住宅やアパート用の敷地として利用されている土地で、面積が200㎡以下のものに関しては、「小規模住宅用地」とされ、課税標準額が6分の1に減額される仕組みです。

200㎡を超えた部分の土地は「一般住宅用地」とされ、課税標準額の3分の1に減額されます。どちらにしても、「住宅用」であれば、優遇を受けられるということです。

「小規模住宅用地」の適用があると、税金が6分の1になり、大幅に税金を減らすことができます。

自宅を新しく建てる場合、住宅の敷地を200㎡以内におさめることが重要になってきます。

一生固定資産税を支払っていかねばならないことを考えると、この優遇制度に当てはまるように考えて敷地面積を決定するのが賢いやり方をいえるでしょう。

また、固定資産税とは別に都市計画税が課されるところもあります。

一定の基準以上の人口をもち、市街地を形成している区域は「都市計画区域」と呼ばれますが、その中で「市街化区域」とされているところにある不動産所有者は、この「都市計画税」を支払わなければならないと定められています。

上記の住宅用地の優遇制度は「都市計画税」にも適用されます。

「小規模住宅用地」と認められた場合は、都市計画税が3分の1になり、「一般住宅用地」とされた場合は、都市計画税が3分の2になります。

固定資産税の減免・優遇制度~新築住宅に対する税の軽減~

固定資産税の優遇制度には、新築住宅に対する税の減額制度もあります。

一戸建て住宅に関しては、平成30年3月1日までに新築したもので、一戸あたり120㎡を限度として固定資産税が3年間、2分の1に減額されます。 

また、3階異常の耐火・準耐火建築物となるマンションなどでは、平成30年3月1日までに新築したもので、一戸あたり120㎡までを限度として、5年間固定資産税が2分の1に減額されます。

新築住宅で固定資産税が減免・優遇されるための手続きとは?

新築住宅を建てた際の固定資産税の減免は、特別な申請は必要ありません。

住宅新築時には、「家屋調査」といって、調査員が新築の建物の価値を評価するために、実際に家を訪問してチェックをします。

その時点で、家が新築であること、床面積がどれくらいかということなどを把握していますので、そのデータを元に減免・優遇制度の条件に適用されていれば、市役所の方で手続きしてくれます。

しかし、市役所の手続きの際に人的ミスが発生し、適用されるはずであるのに固定資産税が減額されていない場合があるようです。

「高すぎるな」と思った場合は、一度市役所に問合せをした方が良いでしょう。

固定資産税の優遇~認定長期優良住宅に対する軽減措置~

認定長期優良住宅とは、「長期にわたり、住宅を良好な状態で長持ちさせるための必要な基準」を満たした住宅のことを言い、この「長期優良住宅」に認定された場合、税の優遇が受けられます。

新たに固定資産税が課されることとなった年度から5年度分(マンションなど3階建以上の耐火・準耐火建築物である場合には、7年度分)、一戸あたりの床面積が120㎡までの部分に関して、固定資産税額の2分の1が減額されます。

詳しい条件は以下のようになっています。

  • 平成30年3月30日までに取得した物件であること
  • 長期優良住宅の普及の促進に関する法律第10条第2号に規定する認定長期優良住宅であること
  • 居住部分の床面積の割合が当該家屋の2分の1以上であること
  • 1戸あたりの床面積が 50 ㎡以上 280 ㎡以下であること
  • 新築した年の翌年の1月 31 日までに減額の申告をしていること

床面積が50㎡以上280㎡以下であることが条件ですが、固定資産税が減額されるのは、最大で120㎡分までとなります。

例えば床面積が280㎡の家屋の場合は、120㎡分の税金が減額となり、残りの160㎡分は通常の税額となります。

3階建て以上の木造家屋のうち、準耐火建築物に該当するものは、木造準耐火建築物であることの確認を行うため、手続きには以下の二つの書類が必要となります。それらを用意した上で減額手続きをしに行きましょう。

  • 建築確認申請書のコピー
  • 検査済証のコピー、または建築住宅性能評価書のコピー 等

固定資産税の減免・優遇~耐震建て替えに関する軽減~

固定資産税の減免・優遇制度には、耐震の建物に建て替えする際に適用できるものがあり、条件を満たすと、建て替えの次年度から3年間、固定資産税が全額免除され、ゼロになります。自治体によって、建て替えに関しての優遇がある場合、ない場合があります。ここでは、東京都を例に説明します。

耐震化のための建替えに関する固定資産税減免の条件は、昭和57年1月1日以前からある家屋を取り壊し、平成21年1月2日から平成30年3月31日までの間に新築された住宅であることです。

条件が細かく決められており、すべてを満たすことが必要となっています。条件は以下となります。

  • 新築された住宅の居住部分の割合が当該家屋の2分の1以上であること
  •  建替え前の家屋を取り壊した日の前後各1年以内に新築された住宅であること
  •  新築された日の属する年の翌年の1月1日において、建替え前の家屋を取り壊した日の属する年の1月1日における所有者と、同一の者が所有する住宅であること
  • 建替え前の家屋と新築された住宅がともに東京23区内にあること
  • 新築された住宅について、検査済証の交付を受けていること

手続きは、「固定資産税減免申請書」に必要事項を記載のうえ、新築された年の翌々年(1月1日新築の場合は翌年)の2月末までにその新築された住宅が所在する区にある都税事務所に申請することが必要です。

固定資産税の優遇~耐震化のための改修に関する減免~

固定資産税は各市町村が徴収している税金のため、この「耐震化のための改修」に関しての税金優遇制度も、その市町村によって異なる場合があります。

自分の住んでいる市町村に「耐震化の改修のための優遇」があるか、あるとすればどのような条件なのかということを、慎重に調べる必要があります。

ここでは、東京都の場合を例にして説明していきます。

固定資産税の耐震化についての減免制度

昭和57年1月1日以前からある家屋で、平成20年1月2日から平成30年3月31日までの間に

耐震化のための改修を行った住宅となります。

次の条件をすべて満たす必要があります。

  • 耐震改修後の家屋の居住部分の割合が当該家屋の2分の1以上であること
  • 耐震改修に要した費用の額が1戸あたり50万円を超えていること
  • 耐震基準に適合した工事であることの証明書を受けていること 

これらの条件をすべて満たすと、改修完了日の翌年度について、1年分の固定資産税が免除されます。(一戸あたり120㎡が限度)

  • 住宅が通行障害既存耐震不適格建築物に該当する場合は2年度分

手続きは、「固定資産税減額申告書兼減免申請書」に必要事項を記載のうえ、改修が完了した日から3ヶ月以内にその住宅が所在する区にある都税事務所に申請することが必要です。

固定資産税の優遇制度~バリアフリー改修工事に関する軽減~

このバリアフリー改修工事に関する固定資産税の軽減制度は延長され、平成30年3月までとされています。

条件に適合すれば、バリアフリー改修工事を行った住宅の翌年分の固定資産税額が1年間、3分の1に減額されます(100㎡相当分に限ります)。

補助金等を除いたバリアフリー改修工事費用が50万円超であること、賃貸住宅ではないことなどが要件となっています。

家屋の適用条件です。

  • 賃貸住宅でないこと
  • 65歳以上の者、要介護又は要支援の認定を受けている者、障害者 のいずれかに該当する者が居住していること
  • 新築された日から10年以上を経過した住宅であること
  • 工事後の床面積が50㎡以上であること

となっています。

また、一定のバリアフリー改修工事が次のいずれかに該当することが必要です。

  • 通路等の拡幅
  • 階段の勾配の緩和
  • 浴室改良
  • 便所改良
  • 手すりの取付け
  • 段差の解消
  • 出入口の戸の改良
  • 滑りにくい床材料への取替

手続きとしては、バリアフリー改修工事完了後、3ケ月以内に改修工事内容が確認できる書類等を添付して市区町村に申告する必要があります。

固定資産税の減免・優遇制度~省エネ改修工事に関する軽減~

省エネに関しての改修工事を行った場合の固定資産税の減免・優遇制度もあります。

平成30年3月末までに改修工事を行ったものが対象で、省エネ改修工事の費用が50万円以上であること、賃貸住宅ではないことなどの条件を満たすと、次年度の固定資産税が1年間、3分の1に減額されます。(最大で120㎡相当分まで)

詳しい条件は以下となっています。

家屋の適用条件

  • 賃貸住宅でないこと
  • 平成20年1月1日以前から所在する住宅であること
  • 工事後の床面積が50㎡以上であること

改修工事の要件

  • 省エネ改修工事が次の要件を全て満たすこと

1. 窓の改修工事(所得税控除と異なり、「居室の全て」との要件はない)

又は1. と併せて行う、

2. 床の断熱改修工事

3. 天井の断熱改修工事

4. 壁の断熱改修工事

また、改修部位がいずれも平成25年省エネ基準相当に新たに適合すること

改修工事の例:窓を二重サッシや複層ガラスにしたり、床や壁などの断熱改修工事をすることなど。

工事費の要件

  • 省エネ改修工事費用が、補助金等を除いた額が50万円超であること

手続きは、省エネ改修工事完了後、3 ケ月以内に改修工事内容が確認できる書類等を添付して市区町村に申告することが必要です。

まとめ

固定資産税には多くの減免・優遇制度がありますが、このような知識を得る場がなかなかないため、制度自体を知らないまま過ごしている人も多いかと思います。

新築の建築はもちろん、耐震の工事、省エネに関する工事にも固定資産税が安くなる制度がありますので、もしも工事を考えている場合は、まずこれらの制度の条件を把握し、それに合うような形で進めていくと良いでしょう。

固定資産税の額は年間で見ると大きいですから、上手に制度を利用し、少しでも節税するように心がけましょう。

この記事を書いたユーザー

kumi
元証券会社勤務で現在は3人の子供を育てながらライターとして活動中。nanairoでは主に、お金・節約術に関する記事を執筆しています。 kumiの記事一覧

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