株式投資を始める前にこれだけは気を付けておきたいこと

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株式投資に興味を持ち、いざ投資を始めてみようと考えている方に、気を付けていただきたい3つのポイントを整理していきます。

以下のポイントに気を付けなければ、身を助けるために始めた株式投資が、逆に身を滅ぼすことにつながりかねません。

難しいことではありませんが、投資を続けていくと、つい忘れてしまいがちな内容もありますので、常に頭の片隅に置きながら投資を行うように心がけましょう。

 

その3つのポイントとは、

  • 株式投資のリスクを正しく知っておく
  • 余裕資金で運用をする
  • 投資目的を決める

以上の3つです。

順を追って詳しく説明していきます。

株式投資のリスクを正しく知る

皆さん既にご存知のことだとは思いますが、株式投資にはリスクがつきまといます。

リスクについて勉強せずに株式投資を始めてしまうと、

  • 「こんなはずじゃなかった」
  • 「株を買う前に知っていれば・・・」

ということにもなりかねません。

 

株式投資のリスクには、一体どのようなものがあるのでしょうか。

おおまかに分けて、以下の4つのリスクが存在していると言われています。

①株価が値下がりするリスク

株価は、会社の業績や外部環境が悪化すると値下がりします。

  • 「会社の業績が悪化すると株価が下がる」

というのは、何となく分かるのではないでしょうか。儲かっていない会社の株は人気が無くなるので下がっていきます。

 

ここで特に知っておくべきことは、

  • 「外部環境の悪化で株価が下がる」

ということです。

では、外部環境とはどのようなものなのか見ていきましょう。

 

A社を中心に考えてみましょう。外部環境とはA社を取り巻く環境、すなわち取引先の会社や、為替相場、世界情勢などのことです。

では、A社の株価はどのようなシチュエーションで下がるのでしょうか?

  • A社製の部品を買ってくれているB社の業績が予想よりも悪そう。→業績悪化につながる可能性
  • A社は外国に製品を販売しているが、為替が円高基調である。→外国での売上低下につながる可能性
  • 選挙で公共事業費の削減を公約に掲げた政権が与党となった。→日本経済が減速する可能性
  • アメリカの株価または中国の株価が暴落した。→世界経済が減速する可能性
  • 近隣諸国がミサイル実験を行った。→戦争に巻き込まれる可能性

これらはすべて、A社の株価が下がる要因となります。

 

投資する株式銘柄を選ぶときに、その会社の事業内容・財務状態・業績や将来性を見て判断すると思いますが、どれだけ素晴らしい会社の株であっても、外部環境が悪ければ値下がりしてしまうことがあるのです。

 

つまり、「外部環境の悪化で株価が下がることを知っておく」というのは、外部環境が悪い時というのは何をどうしてもダメな時があるということを知るということです。

会社の状況を見て銘柄を選定することは当然大切です。しかし、それと同時に、経済の情勢を大まかにでも把握し、投資をするタイミングを見計らうことも非常に重要なのです。

いかに素晴らしい会社を見つけ出して投資ができたとしても、投資をするタイミングを誤れば損をしてしまうということを覚えておいてください。

②配当が減ったり・無くなるリスク

株を買うと、「株価が上がる」ことばかりに気を取られてしまいます。しかし、株を買うメリットは値上がり益だけではありません。

会社が稼いだ利益から、株を買ってくれた人に対して配当金が支払われる銘柄が数多くあるのです。

近年は、銀行の預金金利があまりにも低いため、株式投資を通じて配当をもらいたいという方も多いと思います。株式の配当金は、預金金利と比べると、非常に高利回りです。

2倍どころではありません。何百倍という差があります。

 

ただし、気を付けなければならないのは、配当金は、会社が儲けた利益から支払われるものであり、銀行の預金金利のように約束されたものではありません。

会社の業績が悪くなり、配当金を支払う余裕が無くなれば、配当金を減額もしくは無配(配当金をゼロにする)ことも可能なのです。

配当が無くなるほどの業績悪化の場合は、同時に株価も下がっていることも考えられますので、配当が高いからといって株価も確認せずに放っておくことは避けましょう。

③倒産リスク

会社は業績が悪化し、借金で首が回らなくなった際に「倒産」という選択をすることがあります。

近年では、東京証券取引所に上場しているような信用のある大きな会社であっても倒産する事例が増えています。

  • 「これだけ有名で大きな会社なのだから倒産するはずがない」

と安易に決めつけてしまうこともできないのが現状です。

 

また、一見優良な企業に見えても裏で法律違反を犯していたり、業績をごまかして報告(粉飾決算)していたことが判明する企業もあります。

それが引き金となり業績が急激に悪化、株価が暴落し、最終的に倒産する可能性もあります。

もしも自分が投資している会社が倒産した場合は、投資した金額はゼロとなってしまいます。

 

ただ、倒産することばかりを考えていると、どの会社も倒産するのではないかと疑心暗鬼になり、株式投資どころではなくなってしまいます。通常、会社の業績が悪くなり、倒産するまでには意外と時間がかかります。

  • 「今日買った株が、明日には紙クズ」

ということはなかなかありませんので、最悪を想定した場合の可能性の一つとして覚えておきましょう。

④流動性リスク

「流動性」というと難しく聞こえますが、言い換えると「換金性」です。

つまり、「株を売却して現金に換えること」が難しくなる・できなくなるリスクです。

まずは、株式の売買の前提を確認しておきましょう。

あなたは、「○○株を100株買いたい」という注文を出します。

それに対して、「○○株を100株売りたい」という注文を出している人がいることで、初めて取引が成立し、あなたは「○○株を100株」購入することができます。

当たり前の事のように思いますが、株式投資の初心者の方は、このことを知らずにミスを犯してしまうことがあるのです。

どのようなミスを犯す可能性があるのか、再び具体例で考えてみましょう。

〈具体例〉

Aさんは、株式の購入を考えています。○○株式会社に興味を持ち、会社のことを色々と調べました。

業績は安定しており、株価も安いことから購入を決断し、○○株を50,000円で100株購入しました。

 

・・・数か月後、Aさんは急遽プライベートでまとまった資金が必要になった為、○○株を全部売却し、現金を用意しようと考えました。

現在の株価を確認したところ、株価は40,000円に下がっていました。

今は株価が下がっているが、○○株は今後値上がりする可能性があると思っていたので、できれば売却はしたくなかったのですが、どうしても資金が必要になってしまったので、仕方ありません。

 

しかし、Aさんは○○株をすぐに売却することができませんでした。

結果として、○○株式会社の株を売却できたのは、1か月後のことでした。しかも1株35,000円で全株売却することになったのです。

なぜ、すぐに40,000円で売却することができず、1か月後に、しかも35,000円で売却しなければならなくなったのでしょうか。

その理由は、○○株の取引量が非常に少なく、買いたい人が全然いなかったのです。

 

あなたが、株価が40,000円で100株売りたいと思った時に、同じく40,000円で100株買いたいと思っている人がいなければ売却はできません。

このようなことにならない為に、取引量(1日の売買量)が多い株を選んで投資することで、流動性リスクを軽減することができます。

また、株式は売却してから自分の手元に現金として返ってくるまでに4営業日かかるというルールも「流動性リスク」の一つですので覚えておきましょう。

まとめ(株式投資のリスクを正しく知る)

以上が株式投資のリスクを正しく知るということです。最初からボリュームのある内容でしたが、あえてできる限り省略せずに書かせていただきました。

というのも、最近はインターネットを利用して株式投資をされている方が多くなってきました。手軽に株式投資を始めることができ、非常に便利です。

 

一方で、リスクを理解せずに投資を始めてしまう方が多くなってしまっていることも事実です。

金融商品に関する法律により、重要事項の説明は義務付けられていますので、ネット証券で口座開設をする場合にも重要事項について書かれた資料は送付されてきますが、中までじっくり読んでいる人が何人いるでしょうか。

 

証券会社の営業員が、対面で口座開設をする際には、書類を間違いなく交付し、一つ一つのリスクについて説明した上で口座開設を行います。

株式投資のリスクを正しく知ることで、リスクをコントロールできる投資家になりましょう。

余裕資金で投資をしよう

株式投資について、「ギャンブル」というイメージを持たれている方も多いと思います。

実際に「ギャンブル」に近い商品があることも事実ですし、身の丈に合わない資産運用は「ギャンブル」となってしまいます。

しかし、自分の身の丈に合った資産運用は「ギャンブル」ではなく、「投資」です。

ここでは、正しく「投資」をするために必要なことを説明していきます。

「資産運用」or「ギャンブル」

では、どこからが「投資」でどこからが「ギャンブル」なのでしょうか。

「投資」と「ギャンブル」の正確な線引きというものは、人それぞれです。

 

線引きがあいまいであるからこそ、

  • 「投資」をしていたはずが、気づけば「ギャンブル」をしていた

という事態を招いてしまうのです。

それでは、余裕資金の定義について考えていきます。

余裕資金とは

余裕資金とはどのような資金なのでしょうか?

余裕資金とは、万が一その全額が無くなったとしても、あきらめがつく資金であると考えています。

例えば、

A社の株を10万円分購入しましたが、A社は倒産し10万円の損失が出てしまいました。

となった時に、普段の生活が苦しくなるようであれば、その10万円は余裕資金ではありません。

このように考えると、余裕資金が100万円の人もいれば1億円の人もいるので、結局のところ人それぞれということになるのです。

なぜ余裕資金でないとダメなのか?

余裕資金で投資をする必要性は、何となくイメージがつくのではないでしょうか。

いくつか理由がありますが、特に3点挙げてみましょう。

①取り返そうという気持ちが「ギャンブル」に繫がる

「余裕資金」ではなく「必要資金」から投資をしていた場合、損が出てしまったら大変です。

損が出た分を穴埋めする必要が出てくるからです。そうすると新たに必要資金を取り崩して投資をしようとします。最悪の場合、消費者金融から必要資金を借り入れなければならなくなるかもしれません。

これは、まさに「ギャンブル」です。

②売却を余儀なくされる

余裕資金から投資をしていないと、このようなケースに陥ることもよくあります。

あらかじめ必要となることが分かっている資金(マイホーム購入資金や車購入資金)を貯めておくのは比較的簡単ですが、非常時の為に資金を置いておくことも重要です。

例えば、

  • 友人の結婚式
  • 怪我や病気の手術・入院費用
  • 葬式費用

急に必要となる資金というものは意外と多くあります。

 

その際に、余裕資金から投資をしていないと、株を売却するしか選択肢はありません。株価が下がっていれば、損切りをするしかないのです。

株式投資は買うのも売るのも「タイミング」が非常に重要です。しかし、そのタイミングを制限されることになると、上手に利益を得る運用は難しくなります。

③限度額が自然と決まる

余裕資金で運用をしようとすると、投資できる金額はかなり制限されると思います。当然ですが、投資できる金額が少なくなってしまうので、利益の金額も少なくなります。

中には、そんなに少ない金額しか儲からないなら意味がないと思う方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、全くそんなことはありません。最初のうちは知識も経験も不足していますから、少額から始めた方がいいのは確かですが、それだけでなく、少額であっても株式投資がもたらす利益は決して小さくありません。

考えてもみて下さい。

銀行の3年定期預金(0.01%)に100万円を預けていても960円/年(税引き後)しか儲かりません。ということは、月80円程度の利益です。

 

株式投資を始めて、1株100円で10万円分買った株が、1株105円に値上がりしたので売却しました。ということは4,000円(税引き後)の利益です。

投資効果で比較すると、投資した金額は10分の1で、得た利益は4倍です。投資効率は何と40倍です。

たった10万円の投資が、400万円の3年定期預金を組んでいた効果をもたらすのです。スケールは小さいですが、得した気分になりませんか?

株式投資で一山当てるというイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、最初はこのような気楽なスタンスで臨んだ方が、冷静な投資判断ができますし、失敗もしにくくなるでしょう。

 

以上のような理由から、「投資は余裕資金でするもの」ということを忘れないでください。

投資スタンスを決める

投資スタンスは、あなたがどのような資産形成を目指しているかによって変わってきます。収入・年齢・家族構成により人それぞれです。

ではなぜ投資スタンスを決める必要があるのでしょうか。

その理由は、

  • 「投資スタンスを決めることは、あなたのリスク許容度を決めることと同じ」

だからです。

  • 運用に回せるお金はいくらなのか
  • 投資目的は何か
  • 投資期間はどれぐらいか

これらを自分の中で決めることが、資産運用の第一歩といえるでしょう。

運用額の決定

「余裕資金で投資をする」ことを守った上で、自身の運用予定額を決めます。

あらかじめ運用に回す額を決めておかないと、気づいた時には身の丈に合わない金額を投資に回してしまうことになりかねません。

自身の収入や貯蓄に応じた金額を設定しましょう。

 

具体的にはどれぐらいの金額なのか。

「自身の貯蓄額の○割」というような決め方をしておられる方をよく見ますが、「自身の年間の生活費」を基準に考える方法がいいと思います。

年齢が若いうちは、継続的に収入もあるのでリスクを比較的大きく取ることができます。

運用に回せるお金を増やして、積極的な運用ができる時期であると言えます。

 

しかし、高齢の方が投資を始める場合、投資に回せるお金の原資はおそらく退職金と年金という方が多いでしょう。

そのような場合、万が一投資に失敗すると、その後の生活に影響を及ぼす可能性がある為、リスクを抑えた投資スタンスが望ましいと言えます。

投資目的と投資期間を考える

あなたは、資産運用で増やしたお金をどのように使おうと考えていますか。

例えば、

  • 旅行に行きたい
  • 車の購入資金に回したい
  • 子供の学費の足しにしたい
  • 老後の生活費

それぞれの目的によって、投資期間も違いますし、投資する商品も変わってきます。

老後の生活費を運用で増やしながら貯めたいという目的があるのであれば、投資期間は非常に長く考えることができます。株以外にも、債券や投資信託・年金保険も選択肢に入ってくると思います。

 

一方で、車の購入資金を元手に増やしてみたいという目的を設定した場合、10年も20年も運用に時間をかけることはしませんよね?

資産運用により1~3年以内には結果を出し、資金が増えれば欲しかった車よりもさらに1ランク上の車を買えるかもしれませんし、資金が減れば欲しい車は妥協して諦めなければいけないかもしれません。

このような目的の場合には、やはり株式や上場投資信託等での運用が向いていると思います。

まとめ(投資スタンスを決める)

最初に、「投資スタンスを決めることは、あなたのリスク許容度を決めることと同じ」ですと言いました。

もしかすると、あなたのリスク許容度では株式投資は適していない運用手法である可能性もあるのです。そのような方は、もっとリスクを抑えた運用商品を選ぶことをオススメします。

投資スタンスを決めることで、自身に合った投資商品というものが見えてくるのです。

最後に

「株式投資を始める前にこれだけは気を付けておきたいこと」について書いてきました。

以上のポイントを理解した上で株式投資を行えば、あなたの今後の資産形成にとって強力な手段となることと思います。

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