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FX初心者は必見!月曜日の「窓開け」そして「窓埋め」とは一体何?

 

FXには、「窓開け」と呼ばれる現象や「窓埋め」と呼ばれる相場の動きがあります。

この現象は、月曜日に起こります。

ここでは、これが一体どのようなものなのかを説明します。

 

目次

窓開けとは?

FXのチャートを見ていただければ一目瞭然なのですが、金曜日のFX会社の取引終了時点と、月曜日朝のチャートの始まり時点が「大きく空いている」場合があります。

これはチャートを見れば「窓が空いている」様に見えるため、「窓開け」と呼ばれています。

[図1:FXチャートの「窓」]

窓開けは土日に値動きがあった証拠

窓開けは、FX会社が閉まっているとき、つまり取引が行われていないときに発生します。

窓開けができるということは、金曜日の取引終了後から月曜日の取引開始までの間で、相場に「大きな値動きがあった」ということを意味しています。

FXは世界中で行われており、日本の市場が閉まっている土曜日や日曜日でも取引が行われていますので、値動きが起こるわけです。

また、金曜日の夜から月曜日の早朝の間に、為替相場に影響を与える出来事(天変地異や金融政策の変更、経済成長率の発表など)が発生している場合もあります。

土日の政治・経済ニュースは要チェック

それでは、投資家はどのように「窓開け」現象に対応すればいいのでしょうか。

そもそも、FXは為替相場が変動することで利益が出る投資です。

「窓開け」の原因が値動きにあることは先に述べましたが、要するに為替が変動していることを表しているわけです。

ですから、土曜、日曜における経済金融、政治、大きな出来事には留意する必要があります。

金曜日の取引終了時点で、100pips程度の「指値決済」をしておくのも選択肢の一つです。

相場が有利に働けば利益確定できますし、不利な方向に働けば、「含み損」状態でポジションをキープしておくと実損は「0」のまま、窓埋め時間帯に突入して値戻しがあれば「含み損」は解消できます。

「窓埋め」とは?

家庭の窓は開け閉めができます。では、FXの「窓開け」は閉まるのでしょうか?

閉まる状態を表す言葉が「窓埋め」と呼ばれています。「窓開けの前の状態に戻ろうとする」相場の動きを言います。

[図2:窓埋め]

ちなみに、「窓埋め」を漢字で記して「窓梅」と言う事もあります。綺麗な命名をする日本人もいるのでしょう。窓梅とは日本的情緒のある表現です。

さて、窓開けがあれば、必ず窓埋めもあるのでしょうか。「必ず埋まる」というトレーダーも少なくありません。

実際、窓開けの直後に窓埋め現象が起こることもありますし、かなり長時間をかけて窓埋め現象が発生することもあります。

大局的に見ると、

  • 「窓が開けば、埋まる方向へ進む」

と言えます。

というのは、窓開けで取引が活発化する傾向があるからです。

たとえば、米ドル/円の通貨ペアで、1円のドル高局面の窓開けがあったとしましょう。

トレーダーは、窓埋めが起こるであろうと予測して「ドル売り」ポジションを持とうとしてドルを売ります。

そうするとドル安に相場は動き、窓埋め方向に誘導されます

もし、窓開けの原因が中東などの少数の投資家が行った取引によるものであるならば、あまり意味のない値動きとなってしまうため、埋まる方向に値が動き、窓埋め現象が起こるというわけです。

理由が明らかな窓開けなら窓埋め現象は起こらない

金融政策などに大きな変更が有った場合(日銀の金融政策で円安になっていく局面)は窓埋め現象は起こりません。

何年か前の政権交代、日銀総裁が変わって日本の大きな金融政策が変わった時には、10円~15円位の円安トレンドが何日か継続し、窓埋め現象は起きませんでした。

なので、FX初心者は週末の経済動向をシッカリ把握しておき、窓開け現象がどのような原因で起こっているのかを推定し、

  • 窓埋めが起こるのか
  • それとも窓埋めが起こらない窓開け現象なのか

を見極めて、トレードに生かしたいものです。

そこで、具体的な対応方法を以下に説明します。

窓開け現象への対処法 その1

窓開けが明確な経済政策の変更などで継続する場合には、窓埋め現象は起こりませんので、トレンドに乗りポジションを持ちましょう。

米ドル/円の通貨ペアなら、チャートが上昇なら買いポジションを保持、下降なら売りポジションを保持することです。

そして、3円~5円の為替変動幅で指値をして利益を確定させましょう。

窓開け現象への対処法 その2

窓開けが中東や一部のトレーダーの取引で発生したと推定できる時(流動性が低くて取引量が少ない状態で1円程度の為替変動が起こったと推定できる時)には、窓埋め現象は必ず発生します。

そして、比較的短時間で窓埋めが起こります。

この場合は、金曜日のトレード終了時点での為替レート付近に指値をして利益確定を待ちましょう。

当然、セーフテイネットとしてロスカットを設定するのも忘れずに。

なお、キリ値で指値をしないよう注意しましょう。

窓開け現象への対処法 その3

窓開けからの動きが、以上述べた2つのパターンでない場合は、トレーダーの経験を生かすしかありません。

基本的には、為替の1%~0.5%位に利益確定や損切り指値を設定しておくと良いでしょう。

窓開けはチャンスのサイン

窓開け、窓埋めは日常的に起こる現象ではありません。発生するのは月曜日の朝のみで、発生頻度もそれほど高くはないのです。

しかし、窓開けの現象は為替変動が引き起こしているわけですから、利益を生み出す大きなチャンスでもあります。

もちろん、チャンスがあるということは、当然リスクもあり、為替が思っている方向と反対に推移すれば損失となります。

ですから、世界の情勢にアンテナを張り、窓開けが起こるかどうかを予測し、月曜の朝を迎えたいものです。

FXは情報収集分析力(ファンダメンタル)、科学的な解析力(チャートを読み取る)、そして経験を駆使して行う戦いです。

窓開けも、トレーダーの心理面が反映されますから、やはり平常心を持ち、資金面でも余裕を保ってトレードに臨むようにしたいものです。

いわゆる「勘」というものは、知識と経験を融合した判断力ですから、知識や経験をもとに磨き上げた直観力もぜひ大切にしてください。