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「ニュージーランドの特徴」と「NZドル/円(NZD/JPY)」の値動き

 

ニュージーランドという国名を聞くと何を連想されるでしょうか。

ニュージーランドは、オーストラリアの東側にある島国で、細長い大きな島二つと、小島で構成される小さな国です。

ニュージーランドは、実は世界のFXトレーダーにとって非常に重要な地点とされています。

その理由は、ニュージーランドのすぐ東側に日付変更線があるためです。

ここでは、NZドルの値動きについてご紹介しましょう。

 

目次

週明け、世界で最初に動き出すFX市場

FXの為替相場は、土日は完全に休みます。

しかし、世界情勢は土日も深夜も早朝もなく動き続けます。特に天災はいつ起こってもおかしくありません。

土曜日、日曜日に何らかの大きな出来事が起きたとき、月曜日の朝の相場は非常に強い注目を集めます。

そこで最初に注目されるのが、ニュージーランドにあるウェリントン市場です。

前週金曜日の深夜、終値から大きく異なるところから取引が始まると、投資家やファンドなどの関係者は非常にあわただしくなります。

日本でも月曜から平日となり、朝から晩までニュース番組がたくさんあるように、活発に報道されるようになります。

日本にいながらFXをする日本人は、欧米人と比べたら恵まれていると考えられます。

欧米では、週の始まりに該当する時刻は、日曜日の深夜になる可能性があり、睡眠時間を大きく削られるのです。

しかし、日本からだと月曜の朝の少しの早起きだけで参加できるのです。

これは意外とアドバンテージになるので、本格的にFX取引を始めるならば是非活用しましょう!

「フォンテラ」の動きには要注目

ニュージーランドの通貨は、ニュージーランドドルです。

ドル円なら日本とアメリカ、ユーロドルならイギリスやドイツなどのユーロ諸国とアメリカの動向を意識するように、ニュージーランドドルを扱うならニュージーランドの情報が必要になります。

そこで重要なのが、ニュージーランドのフォンテラという機関です。

フォンテラとは、ニュージーランドの酪農協同組合ですが、ニュージーランドは北海道などとは比にならないほどの酪農大国であり、酪農は国の要となる基幹事業になっています。

例えば、2013年度の売上高は186億ニュージーランドドルで、生乳取扱量は2200万トンで世界1位です。

そのためフォンテラが発表する数字が、ニュージーランドの現在を表す数値になり、ニュージーランドドルを動かす大きな要因となります。

フォンテラを日本で例えるなら、トヨタのような国を代表する企業でしょう。

しかし、トヨタは海外生産にも注力しており、比率も高い上にアメリカの影響も強いため、円相場を動かすことはあまりありません。

一方でフォンテラはニュージーランドの経済規模に対する比率が大きいため、注目を集めやすい存在なのです。

しかも、ニュージーランドドルは値動きが大きく、とても難しい通貨ペアとして知られています。

少なくともフォンテラの動きには、常に配慮する必要があります。

NZドル/円の動きは大きい

少しチャートを見るとわかりますが、NZドル/円ペアは非常に大きく動きます。

ニュージーランドは、時差的には欧米諸国とリンクするところがあり、経済活動が活発な時間帯も重なっています。

しかし、その時間帯の動きは一番小さいのが特徴です。

反対に、最も活発なのが午前6時から11時ぐらいまでです。これは、日本時間の午前中にあたります。

ただ、値動きが小さいところでも0.2%近い動きになるため、他の通貨ペアと比べると非常に大きな値動きとなります。

[図1:NZドルの時間帯別変動率]

午前6時から7時、8時と言えば、相場が開いてこれから始まるという時間帯であり、営業日が切り替わるタイミングですので、それほど大きくはありません。

日本の指標発表も9時ごろがほとんどです。

しかし、ニュージーランド市場は前述したように世界で最も早く開くため、非常に注目を集めるのです。

さらに同時に、ニュージーランドのフォンテラなどの指標が発表される時間帯でもあるため、ニュージーランドドルはこの時間外が最も動く時間帯となるのです。

月曜早朝のメンテナンス時間に注意!

先ほどは、日本だと朝から出来ると書きましたが、実はこれは意外と欠点でもあります。

なぜなら、大半のFX業者は、営業日が変わるタイミングにメンテナンス時間を設けているからです。

つまり、システムメンテナンスにより、トレードができない時間帯があるということです。

ニュージーランドドルでは朝が最も動く時間帯ですので、非常に厄介なことになります。

メンテナンス中に様々な指標が発表され、メンテナンス終了後に動き出したチャートを見ると、前のローソク足と次のローソク足とでぽっかりと穴が開いていることがあります。

これは窓と呼ばれるもので、終値と始値の間に価格の差ができているということです。

システムが停止している時など、更新できないときがあれば、この窓が発生します。

ニュージーランドドルで激しい値動きに乗じて儲けを出したいというときに、この時間帯はとても面倒なことになります。

ニュージーランドドル円でやるのであれば、24時間メンテナンスのない業者、もしくはお昼などにメンテナンス時間を設けている業者がおすすめです。

5・10日(ごとうび)も見逃せない要素

ちなみに、FXでは毎月5日、10日、15日など、5の倍数の日の早朝から10時ぐらいにかけて、為替レートが円安に向かう傾向があるといわれています。

これは噂レベルとも言われていますが、過去のチャートでは、1年間のうちに6割が円安に向かったとされています。

そもそも5・10日は、企業の決済が多いことから、そう言われるようになりました。

ドル買いの需要が高まれば、円安に向かいますので、ドル/円でも、ニュージーランドドル/円でも、ユーロ円/でも、上昇に向かいます。

ちなみに、31日も5・10日に含まれます。

5日、10日、15日、20日、25日、そして月末日が5・10日なので、月によっては28日も30日も31日も該当します。

午前中から腰を据えてトレードをするという方は、頭の片隅においてやってみてはどうでしょうか。

反対に「朝から張り付くわけじゃない」という方などには、あまり影響はありませんので気にする必要はないでしょう。