ボリンジャーバンドの基本的考え方

ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンドは、移動平均を表す線の上下に値動きの幅を表す線を加えた指標です。価格の大半が、このバンド(帯)の中に納まるという統計学を応用したテクニカル指標です。

移動平均線に線を引く時は、標準偏差という考えに沿って引かれます。この標準偏差は価格が、その平均値からどの程度離れているかを表すものです。

以下で具体的に数字を当てはめて考えてみます。

 

<図1>テストの点数を例にした場合

標準偏差を具体的数値に置き換えて考えた場合

テスト1とテスト2があります。平均点はどちらも50点とします。この二つのテストを比べると、テスト1は平均点に近いところの点数を取っている人が多いということが分かります。

実際のマーケットに置き換えると、移動平均の近くでの推移ということなので安定していると判断します。

 

一方テスト2は、同じ平均点が50点ですがテスト1と比べると点数の幅があります。点数の悪かった人もいれば良かった人もいるという結果です。

実際のマーケットでは、移動平均から大きく上や下に離れている価格があるということで、振幅が激しく動いていることを示します。

 

標準偏差という考え方

上記の結果を踏まえ、平均点を中心とした全体の約68%(68.27%)のデータが入る左右の点数は、テスト1ならプラス・マイナス20点のところにデータが入るとされます(統計的仮定の話です)。

一方テスト2では、プラス・マイナス30点の範囲となります。

図からも分かるように、テスト2は点数の幅が大きいので、68%のデータを入れるのに、テスト1よりも平均点からさらに離れる必要があるからです。

 

そしてこの時に、平均点から68%のデータが入る範囲までの距離を「標準偏差(1標準偏差)」と呼びます。

今回の例では、

  • テスト1→標準偏差20点
  • テスト2→標準偏差30点

となります。

 

また平均点からの2標準偏差として、テスト1は40点、テスト2は60点離れた場合に、データの約95%(95.45%)がその中に入るとされます。

これは、テスト1は30点から70点、テスト2は20点から80点の間に、約95%の人がいるという意味です。

 

マーケットとして考える

実際のマーケットに当てはめて考えてみると、過去のn期間の値動きから標準偏差を計算すると、そのn期間の移動平均からプラス・マイナス1標準偏差離れた範囲に68%のデータが収まり、2標準偏差には95%のデータが収まるということになります。

 

具体的に考えると、平均価格が120円の場合、

1標準偏差が10円なら、110円から130円の間に全データの68%

2標準偏差だと20円で、100円から140円までの間に95%のデータが

入るということになります。

 

値動きが激しいと、値段の散らばりも当然大きくなり、移動平均からの距離や標準偏差は大きい数字になります。逆に値動きが小さければ、標準偏差もその分小さくなります。

このように、移動平均と標準偏差を使ったチャートがポリンジャーバンドの考え方です。

 

<図2>ポリンジャーバンド表示例

考案者

考案者はジョン・ボリンジャー(John Bollinger・1980年代前半)で、彼はボリンジャー・キャピタル・マネージメントの創立者です。彼は自分の名前をこのテクニカル分析につけました。

世界中の投資家の中でも信頼、愛用されている指標の一つであるポリンジャーバンドを生み出し、その使い方は単純な逆張りからトレンドフォロー、バンド幅の強弱や価格変化のバンド、ダイバージェンス、フォーメーションRSIボリンジャー等さまざまに使われています。

 

考え方

ポリンジャーバンドは、価格の移動平均線と標準偏差で構成されています。

相場の変動は、移動平均線を中心とした幅に収まる確率が高いとみなして、上下に放たれた場合は、異常値として長続きせずに移動平均線に収束していくという考え方です。

価格が上部バンドと交差した時が売りシグナル、下部バンドと交差した時が買いシグナル、といった逆張りの利用方法が一般的です。

 

具体的に25日移動平均線を例にして考えてみます。

25日間の個々の終値から、その25日間の平均値を引いたものを二乗して、25日分合計します。

そして、その値を25で割って最後にその平方根(へいこうほん)を取れば、それが25日の標準偏差となります。

 

ポリンジャーバンドは、価格の勢いの変化、反転の目安、方向を見るための指標です。

そして、一定期間nのデータの標準偏差(今後シグマ〈=σ〉と呼びます)を算出して、移動平均線に対してσ(シグマ)1~3倍を加算したものが、ポリンジャーバンドの+1σ~3σ、減算したものを-1σ~-3σと表示していきます。

値動きが激しければバンド幅は拡大、値動きが小さくなればバンド幅は縮小します。

 

また、値動きが激しくても緩くても、移動平均線を中心とした「上部・下部バンド」に向けて価格が上下する時に、この「上限・下限バンド」を大きく突破しないという特徴があります。

ちなみにもう少し詳しく実践的に言うなら、

ボリンジャーバンドの±1σの範囲内に収まる確率・・・約68.3%

ボリンジャーバンドの±2σの範囲内に収まる確率・・・約95.4%

ボリンジャーバンドの±3σの範囲内に収まる確率・・・約99.7%

とされています。

 

計算式

上部バンド=単純移動平均線+2標準偏差(σ)

単純移動平均線=過去n日間の移動平均線(通常20~25日の移動平均線)

下部バンド=単純移動平均線-2標準偏差(σ)

標準偏差の求め方

標準偏差(σ)=ボラティリティー(予想変動率)

もうひとつの派生指標「%b」

「%b」は、指標の名前からも想像がつくかと思いますが、ストキャスティクスの式にボリンジャーバンドの値(上部バンドの高値、下部バンドの安値)を入れて、得られる数値が%bとなります。

ボリンジャーバンドの派生指標の中では、一番最初に開発された指標です。

%b= (当日終値 -下限バンド)÷ (上限バンド - 下限バンド)

※%bは価格とポリンジャーバンドの位置関係を示します。

価格の動きと%bの動きが、乖離した場合が売買ポイントと判断します。

例えば、価格が高値更新しても%bは上値更新しない時、買いシグナルと判断します。

 

注意点

日々の市場価格が一定平均・分散をおこなった場合、統計学の観点からこの仮説と前提は正しいと判断します。

ただし市場価格は仮説通りとはいかず、連続性を持って推移するので必ずしも独立の確率変数とはいかない場合もあります。

 

取引ルール(過去の相場変動から将来の相場変動を推定)

<図3>ポリンジャーバンド表示例

上3つのラインが+3、+2、+1、下3本が上から-1、-2、-3となります。

中心が移動平均線です。

 

逆張り

レンジ相場では、下部バンドをサポートライン、上部バンドをレンジスタンスラインとします。

買いシグナル

価格が下部バンドを下抜けた時(図3をご覧ください。)

ダブルボトム・バイという方法
  1. 最初の底が下部バンドを下回る
  2. 2番目の底が下部バンドを下回らず
  3. 移動平均線を上抜けた時買い

 

売りシグナル

価格が上部バンドを上抜けた時(図3をご覧ください。)

ダブルトップ・セルという方法
  1. 最初の天井は上部バンドを上回る
  2. 2番目の天井は上部バンドを上回らない
  3. 移動平均線を下抜けた時売り

 

順張り

考案者のジョン・ボリンジャー自身は順張りを推奨し、逆張り手法を否定しています。

彼は、ボリンジャーバンドの特徴の一つである、ボラティリティー(変動幅)が小さい時をスクイーズ、ボラティリティーの大きい時をエクスパンションと呼んで、変動幅を崩した時をボラティリティーブレイクアウトと考えています。

 

買いシグナル

価格が上部バンドを上抜けた場合、新しい上昇トレンドが発生したとみなして買い

 

売りシグナル

価格が下部バンドを下抜けた場合、新しい下降トレンドが発生したとみなして売り

 

バンドの収縮と拡大

バンドが収縮して幅が狭くなった時は、トレンドの始まりを予告し最初にバンドのブレイクアウトが起きますが、これはダマシであることがあり、次に起こる逆側へのブレイクアウトがトレンドになる場合が多いようです。

 

バンドが拡大してバンドの幅が広くなると、保ち合い相場(一定の範囲を上下っしている状態や、ほとんど価格が動かなくなった状態)を予告すると言われています。

PICKUP CONTENTS

トップへ