RSI(Relative Strength Index)相対力指数とは?

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RSI(アールエスアイ)は、Relative Strength Indexの略で相対力指数と呼ばれるテクニカル指標の一つです。過去の値動きに対する上昇幅の割合を数値化したものです。

もう少しわかりやすく言うと、価格が上がる力と価格が下がる力がどのくらい強いかを見る指標です。オシレーター系指標として、売られ過ぎ・買われ過ぎを示し、また逆張りの売買シグナルとして使われることもあります。

RSIは前日の終値(もしくは前週の終値)に比べてどの程度上昇したか、下落したかをもとに計算していきます。

通常RSIは、50%を中心として、前後0から100%の範囲で推移して、上昇局面では50%以上で推移、下降局面では50%以下で推移します。

ここではRSIについて解説していきます。

 

考案者

考案者はJ.W.ワイルダー(John Welles Wilder.Jr/1978年~)でテクニカルトレーディングの第一人者として活躍した米国投資家であり、テクニカルアナリスト、投資アドバイザーです。

数あるトレーディングシステムの中でもワイルダーの開発したものが世界中で最も多く使われています。テクニカル分析の研究をしたり、投資を始めると必ずワイルダーの名前を聞くはずです。

もちろん彼のテクニカル分析はすでに古典になり、今では転用や改変、改作されて今でも投資家やアナリストに影響を与え続けています。

考案された計算式は、非常にシンプルでありながら独特のコンセプトに満ちており、彼の指標群はテクニカル分析のバイブルとして今も相場の世界では息づいています。

彼の著書「New Concepts In Technical Trading Systems」はテクニカル分析の原点ともいわれ、出版当時は画期的と評され今でも普遍的な価値を有しています。

 

考え方

冒頭でも現在の相場が一定期間の変動幅の中でどの程度の強さなかを見ていきます。そして価格の売られ過ぎ・買われ過ぎを示して判断します。

考え方としては、一定期間の価格が全部前日比上昇していればRSIの値は100、全部前日比下落であればRSIの値は0になります。前日比の上昇値幅と下落値幅が同様ならRSIは50になります。

 

例えば、かなり強い上昇トレンドとなり価格が下がってもすぐ前日比上昇を続けるような場合、RSIは100に近いところで維持し、逆に価格が下がり続けるならRSIは0に近いところで維持し続けます。

ただし、どれだけ価格が下がり続けてもRSI自体は0以下にはなりません。これは逆に100以上にもなりません。

この理屈を理解すれば、限りなく0に近い水準に来た場合いずれRSIは上昇する、限りなく100に近い水準まで来たらいずれRSIは下落すると考えることができます。

ただしRSIが0に限りなく近い水準や100に限りなく近い水準で推移してきたときは「逆方向の動きに注意」するという警戒シグナルとして捉えられます。

0に近い水準は売られ過ぎ(価格の下がり過ぎ)で買いシグナル、100に近い水準では買われ過ぎ(価格の上がり過ぎ)で売りシグナルとされています。

 

計算式

RSIの計算式は簡単に説明すると、

RSI=一定期間の上げ幅合計÷(一定期間の上げ幅の合計+一定期間の下げ幅)×100(%)

という形になります。

 

非常に簡単に説明していますが実際の計算式は多少複雑です。これはある期間の上げ下げに対して、全部の値動きの中で上げ幅がどの程度占めるかを計算します。では実際の式について順に説明していきます。

[RSレラクティブ・ストレングスの求め方]

RS=一定期間中の平均上昇幅÷一定期間中の下落幅

これは前年度年初の株価と今年度年初の株価などを比較するときによく使われます。もちろん今回の短期のRSIを求める時にも使われます。

[RSIレラクティブ・ストレングス・インデックスの求め方]

※計算式の冒頭でご紹介した形を具体的に計算式にしてみます。

RSI={(期間中の上昇幅の合計)÷ (期間中の上昇幅+下落幅)}×100(%)

このように書いてしまうと簡単ですが、具体例を後でご紹介しますので参考にしてください。また期間はワイルダー氏の推奨は14日を設定しています。

[ワイルダー氏の計算法]

ワイルダー氏は2種類の公式を使い、15日までと16日以降の公式を使います。

(1)最初の平均上昇幅=(14日間の上昇幅の合計)÷14

平均上昇幅=(前日までの平均上昇幅x13+直近の上昇幅)÷14

(2)最初の平均下落幅=(14日間の下落幅の合計)÷14

平均下落幅=(前日までの平均下落幅x13+直近の下落幅)÷14

このように書いてしまうと非常に分かりにくいので、下記の具体例で解説します。

[その他の算出方法]

平均上昇幅・下落幅を指数平滑移動平均線で算出する方法もあります。

具体例

計算についてFXのレート例で考えてみましょう。以下はわかりやすくしているので現実はこのような数字はありませんが、理解しやすいようにしてあります。

[FXレートの推移]

上下
1日目 100円
2日目 120円 +20円
3日目 110円 ▲10円
4日目 130円 +20円
5日目 140円 +10円
6日目 150円 +10円
7日目 180円 +30円
8日目 170円 ▲10円
9日目 150円 ▲20円
10日目 190円 +40円
11日目 200円 +10円
12日目 220円 +20円
13日目 210円 ▲10円
14日目 220円 +10円
15日目 200円 ▲20円
16日目 180円 ▲20円

14日のデータを使うなら15日分のデータが必要になります。ワイルダー氏の計算方法を使って考えてみます。

(A)最初の平均上昇幅及び平均下降幅=(14日間の上昇幅の合計)÷14

・平均上昇幅

20円+20円+10円+10円+30円+40円+10円+20円+10円=170円

179円÷14日=12.143

・平均下降幅

10円+10円+20円+10円+20円=70円

70円÷14日=5

・RSI={(期間中の上昇幅の合計)÷ (期間中の上昇幅+下落幅)}×100(%)

ここでそれぞれの値を上記の表に入力します。

RSI=12.143÷(12.143+5)×100=70.83

(B)平均上昇幅=(前日までの平均上昇幅x13+直近の上昇幅)÷14

ワイルダー氏の計算方法では16日目以降の平均上昇幅(下降幅)は上記の表を使います。

・平均上昇幅

(12.143×13+0(上記の表では値下がりしているので0))÷14=11.127

・平均下降幅

(5×13+20)÷14=6.071

・RSI={(期間中の上昇幅の合計)÷ (期間中の上昇幅+下落幅)}×100(%)

RSI=11.276÷(11.276+6.071)×100=65.00

※16日目のRSIということになります。

少しややこしくなりましたが、シンプルに14日間だけのデータだけを使って算出しても問題ありません。

 

使い方のポイント

全体の相場変動(上昇幅+下降幅)に対して、上昇幅がどの程度占めるのかを見ます。

[買いシグナル]

(1)RSIが25%以下になったら買う準備

(2)25%以下で推移していたRSIが25%を上抜いてきたら買い

(3)RSIと価格の逆行現象(ダイバージェンス)になったら買い

*ダイバージェンス

RIS、MACDなどのオシレーター系のテクニカル指標においてみられる現象の一つ。日本語では逆行現象と呼ぶ。実際の値動きではローソク足が直近の高値を更新しているにも関わらず、オシレーター系のテクニカル指標では高値を更新しないもしくは安値を更新しないことを言う。ローソク足と逆の現象が起こることを指す。

[売りシグナル]

(1)RSIが75%以上になったら売る準備

(2)75%以上で推移していたRSIが75%を下抜いてきたら売り

(3)RSIと価格の逆行現象になったら売り

RSIが高い水準を維持しているのは上昇局面にあるということです。そのような時にRSIは売りのシグナルを出します。価格がどんどん下がる局面でRSIが低い水準にある局面は買いのシグナルを出します。

上がっている時に売り、下がっている時に買うという方法は逆張りと呼び、価格が上がっている時に買い、下がっている時に買う方法を順張りと呼びます。

オシレーター系のテクニカル指標は、この逆張り型のシグナルとして使用されることが多いようです。

RSIを逆張りの売買シグナルで使う時は、数値の動く範囲が0から100しかないので、たとえ価格が急騰しても数値には歯止めがかかるので高値掴みを避けられます。

[RSIの売り・買いシグナル]

実際と異なる場合がありますので参考にご覧ください。

長所と短所

長所

RSIは上記でもご紹介したように、逆張りの取引手法として使われることが多い方法です。レンジ相場に有効とされるオシレーターです。

これは保ち合い(もちあい)と呼ばれる相場の中で上下の振幅があまりない時に、上がれば買い・下がれば売るというスタンスを取ることができます。

持ち合いが続いた後に上か下のどちらかに流れが出ることを放れると呼びますが、このような場合でも非常に有効に活用することができます。

 

短所

RSIは一定の期間の変動幅の中で株価がどの程度上昇し、または下落しているかを見るものです。

そのため上記のように株価が上位にある(買われ過ぎ)時、または下位にある(売られ過ぎ)時にはシグナルが出しやすいのですが、いきなり大きなトレンドで急騰したり下落し続ける場合はトレンドを掴み損ねるということもあります。

大きな値幅の時には把握できないということです。トレンド相場では順張りが有効なのでRSIシグナルは注意が必要になります。

 

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